電気ブレーキ ― 2013年07月01日 01:39
電気ブレーキ
もう、殆んど電車に近くなってきた自動車も、とうとう、ここまで来た。
(アコード、市販四輪車で世界初採用のフル電動ブレーキ、その実力は)
http://response.jp/article/2013/06/29/201145.html
「新型『アコードハイブリッド』には市販四輪車としては初となるフル電動ブレーキシステムが採用された。」とある。
「「ペダル・フィール・シミュレーター」と「タンデム・モーター・シリンダー」は機構的には切り離されているのだが、構造的には1つの油圧ラインでつながっていて、ペダルストロークセンサーの不具合などがあった場合には油圧ブレーキとして作動するようになっている。」
アタマが悪いのか、「機構的には切り離されている」「ペダル・フィール・シミュレーター」と「タンデム・モーター・シリンダー」が、構造的につながっているという意味がまったく理解できない。
油圧ブレーキとのハイブリッドなんだろうか?。
フル電動ブレーキというのは、ガセなのか?。
(電動サーボブレーキシステム:ホンダの開発チームの記事)
http://www.honda.co.jp/tech-story/engineer/engineer-talk/esbs/
「ブレーキペダルを踏む力を電気信号に変え、それを基にブレーキに取り付けたモーターを直接動かしてクルマを止める。つまり、"電動ブレーキ"ということですね。」
「当時の上司から、『電気がなければ止まれないじゃないか! バッテリーがあがったらどうするんだ? 電気がないと止まれないようでは開発は継続できない』といわれましたよ。バッテリーを3個載せるから大丈夫だと言い張りましたが、ダメでしたね(笑)」
「じゃあ、つながっていればいいんだろうってことで、電気がなくなったときにバックアップする油圧システムを併設しました。」
「『これならやろう!』という話になりました」
「ペダル操作部には、ペダルを踏む力を電気信号に変えるセンサーに加えて、マスターシリンダーを搭載。ふだんは、ブレーキ動作部に油圧を伝えず、代わりに、コンピューターがモーターをコントロールしてブレーキへの油圧をつくり出します。これなら、制御の自由度は大きく向上しますね。そして、いざというときには、マスターシリンダーの油圧がブレーキ動作部に伝わるのでクルマが止まるというわけですか。」
「回生ブレーキと油圧ブレーキとでは応答が全然違うんです。そのブレンドをドライバーにわからないようにするには、ペダル操作部とブレーキ動作部が独立する電動サーボブレーキが好都合でした。」
「あたりまえですが、回生ブレーキをたくさん使うと電動サーボブレーキ自体は止まり際にしか働かないです。よく動くように一生懸命つくったのに、ふだんはほとんど動いていないんです(笑)」
「踏んだら気持ちいい、もう一度踏みたい、というブレーキ。『あのブレーキがあるからHonda車に乗りたい』といわせてみたい(笑) 」
まあ、03ボクスターは、電動ブレーキでなくても、踏みたくなるブレーキですが!。
しかし、文章で書かれても、いま一つ、よくわからない。
通常は、油圧部分とペダルの動作は物理的に切り離されていて、電気信号だけがモーターに伝わる。
モーターは、油圧を作り出し、通常のブレーキキャリパーが作動して、ディスクを挟む。
電機部分が壊れると、ペダルと油圧機構が直結して、通常のブレーキとして働く。
こんな感じなんだろうか。
通常時:ペダル→電気信号→モーター→油圧→キャリパー
故障時:ペダル→油圧→キャリパー
この機構のポイントは、2つ。
その1:ブレーキの特性を電気仕掛けでいじれること(回生ブレーキの不自然さの改善含む)。
その2:最終的にキャリパーを作動させるのが油圧なので、電気系の故障のときに、油圧機構でバイパスすることにより、バックアップ経路を確保できる。
(停止までの流れ:通常時の回生ブレーキと電動サーボブレーキの作動)
http://www.honda.co.jp/tech/auto/esbs/topic3/
このアニメの中の「アクチュエーター」というのが、「タンデム・モーター・シリンダー」という機構らしい。
こうして、回生ブレーキの効率アップというオマケも付いて(というか、会社的にはこっちの方がメイン?)、日の目を見ることができた電動サーボブレーキだが、これって、油圧ブレーキの制御部を電動化した過ぎない。
開発チームが当初導入しようとしていたのは、ピュアな「電気ブレーキ」であったわけだ。
製品化されたのは、妥協の産物・・・?。
こんな記事もある。
(電動ブレーキ:曙ブレーキのページ)
http://www.akebono-brake.com/product_technology/technology/next_generation/index.html
「電動ブレーキは、ディスクブレーキパッドの押しつけ機構を電動化したブレーキシステムで、ブレーキペダルを踏むと電気信号が発生して、キャリパー部分のモーターが作動し、車輪にブレーキがかかる仕組みです。」
「油圧配管やABSなどの油圧装置が不要で大幅な軽量化ができます。さらに、メンテナンスなどで廃液処理されるブレーキフルードが不要で、環境負荷軽減にも貢献」
「電動ブレーキには、パーキングブレーキを電動で作動するタイプもあります。パーキング専用ブレーキが不要になることで車両全体の軽量化に貢献できる上、スイッチやアクセルによるパーキングブレーキの操作が可能」
信頼性が高ければ、電気オンリーの方がシンプルである。
(電動ブレーキユニットの開発:NTNの記事:画像はこのユニット)
http://www.ntn.co.jp/japan/products/tech/review/pdf/NTN_TR75_P053.pdf
ピュアな電気ブレーキについて、実用化される目処がたっているとはいえないようだ。
試験段階なんだろうか。
しかし、メリットがどれだけあるにしても、車両を停止させるためのデバイスなので、安全性の確保が最優先である。
利き味の追求とともに、安全性や耐久性・保守性の向上に注力してもらいたい。
(電動型制御ブレーキ)
http://www.nissan-global.com/JP/TECHNOLOGY/OVERVIEW/edib.html
日産が導入している「電動制御ブレーキ」というのは、ペダル直結の倍力装置を電動化して制御しようとするもので、基本は油圧ブレーキである。
初代プリウスのオーナーでもあった浮沈子に言わせれば、あのカックンブレーキのフィールは許し難い!。
試乗したLS600hのブレーキは、しごくマトモだったので、トヨタも改善はしているのだろう。
完全電気ブレーキの導入が、いつになるのか。
ちょっと、注目の技術である。
もう、殆んど電車に近くなってきた自動車も、とうとう、ここまで来た。
(アコード、市販四輪車で世界初採用のフル電動ブレーキ、その実力は)
http://response.jp/article/2013/06/29/201145.html
「新型『アコードハイブリッド』には市販四輪車としては初となるフル電動ブレーキシステムが採用された。」とある。
「「ペダル・フィール・シミュレーター」と「タンデム・モーター・シリンダー」は機構的には切り離されているのだが、構造的には1つの油圧ラインでつながっていて、ペダルストロークセンサーの不具合などがあった場合には油圧ブレーキとして作動するようになっている。」
アタマが悪いのか、「機構的には切り離されている」「ペダル・フィール・シミュレーター」と「タンデム・モーター・シリンダー」が、構造的につながっているという意味がまったく理解できない。
油圧ブレーキとのハイブリッドなんだろうか?。
フル電動ブレーキというのは、ガセなのか?。
(電動サーボブレーキシステム:ホンダの開発チームの記事)
http://www.honda.co.jp/tech-story/engineer/engineer-talk/esbs/
「ブレーキペダルを踏む力を電気信号に変え、それを基にブレーキに取り付けたモーターを直接動かしてクルマを止める。つまり、"電動ブレーキ"ということですね。」
「当時の上司から、『電気がなければ止まれないじゃないか! バッテリーがあがったらどうするんだ? 電気がないと止まれないようでは開発は継続できない』といわれましたよ。バッテリーを3個載せるから大丈夫だと言い張りましたが、ダメでしたね(笑)」
「じゃあ、つながっていればいいんだろうってことで、電気がなくなったときにバックアップする油圧システムを併設しました。」
「『これならやろう!』という話になりました」
「ペダル操作部には、ペダルを踏む力を電気信号に変えるセンサーに加えて、マスターシリンダーを搭載。ふだんは、ブレーキ動作部に油圧を伝えず、代わりに、コンピューターがモーターをコントロールしてブレーキへの油圧をつくり出します。これなら、制御の自由度は大きく向上しますね。そして、いざというときには、マスターシリンダーの油圧がブレーキ動作部に伝わるのでクルマが止まるというわけですか。」
「回生ブレーキと油圧ブレーキとでは応答が全然違うんです。そのブレンドをドライバーにわからないようにするには、ペダル操作部とブレーキ動作部が独立する電動サーボブレーキが好都合でした。」
「あたりまえですが、回生ブレーキをたくさん使うと電動サーボブレーキ自体は止まり際にしか働かないです。よく動くように一生懸命つくったのに、ふだんはほとんど動いていないんです(笑)」
「踏んだら気持ちいい、もう一度踏みたい、というブレーキ。『あのブレーキがあるからHonda車に乗りたい』といわせてみたい(笑) 」
まあ、03ボクスターは、電動ブレーキでなくても、踏みたくなるブレーキですが!。
しかし、文章で書かれても、いま一つ、よくわからない。
通常は、油圧部分とペダルの動作は物理的に切り離されていて、電気信号だけがモーターに伝わる。
モーターは、油圧を作り出し、通常のブレーキキャリパーが作動して、ディスクを挟む。
電機部分が壊れると、ペダルと油圧機構が直結して、通常のブレーキとして働く。
こんな感じなんだろうか。
通常時:ペダル→電気信号→モーター→油圧→キャリパー
故障時:ペダル→油圧→キャリパー
この機構のポイントは、2つ。
その1:ブレーキの特性を電気仕掛けでいじれること(回生ブレーキの不自然さの改善含む)。
その2:最終的にキャリパーを作動させるのが油圧なので、電気系の故障のときに、油圧機構でバイパスすることにより、バックアップ経路を確保できる。
(停止までの流れ:通常時の回生ブレーキと電動サーボブレーキの作動)
http://www.honda.co.jp/tech/auto/esbs/topic3/
このアニメの中の「アクチュエーター」というのが、「タンデム・モーター・シリンダー」という機構らしい。
こうして、回生ブレーキの効率アップというオマケも付いて(というか、会社的にはこっちの方がメイン?)、日の目を見ることができた電動サーボブレーキだが、これって、油圧ブレーキの制御部を電動化した過ぎない。
開発チームが当初導入しようとしていたのは、ピュアな「電気ブレーキ」であったわけだ。
製品化されたのは、妥協の産物・・・?。
こんな記事もある。
(電動ブレーキ:曙ブレーキのページ)
http://www.akebono-brake.com/product_technology/technology/next_generation/index.html
「電動ブレーキは、ディスクブレーキパッドの押しつけ機構を電動化したブレーキシステムで、ブレーキペダルを踏むと電気信号が発生して、キャリパー部分のモーターが作動し、車輪にブレーキがかかる仕組みです。」
「油圧配管やABSなどの油圧装置が不要で大幅な軽量化ができます。さらに、メンテナンスなどで廃液処理されるブレーキフルードが不要で、環境負荷軽減にも貢献」
「電動ブレーキには、パーキングブレーキを電動で作動するタイプもあります。パーキング専用ブレーキが不要になることで車両全体の軽量化に貢献できる上、スイッチやアクセルによるパーキングブレーキの操作が可能」
信頼性が高ければ、電気オンリーの方がシンプルである。
(電動ブレーキユニットの開発:NTNの記事:画像はこのユニット)
http://www.ntn.co.jp/japan/products/tech/review/pdf/NTN_TR75_P053.pdf
ピュアな電気ブレーキについて、実用化される目処がたっているとはいえないようだ。
試験段階なんだろうか。
しかし、メリットがどれだけあるにしても、車両を停止させるためのデバイスなので、安全性の確保が最優先である。
利き味の追求とともに、安全性や耐久性・保守性の向上に注力してもらいたい。
(電動型制御ブレーキ)
http://www.nissan-global.com/JP/TECHNOLOGY/OVERVIEW/edib.html
日産が導入している「電動制御ブレーキ」というのは、ペダル直結の倍力装置を電動化して制御しようとするもので、基本は油圧ブレーキである。
初代プリウスのオーナーでもあった浮沈子に言わせれば、あのカックンブレーキのフィールは許し難い!。
試乗したLS600hのブレーキは、しごくマトモだったので、トヨタも改善はしているのだろう。
完全電気ブレーキの導入が、いつになるのか。
ちょっと、注目の技術である。
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