再開への圧力でいつか来た道を辿らないとは限らないB社への懸念 ― 2019年10月28日 09:33
再開への圧力でいつか来た道を辿らないとは限らないB社への懸念
ボーイング737MAXの事故について、しつこく追いかけている(たまにググる程度ですが)。
一連の報道を見ていると、エアバスの攻勢に対抗する必要から、省燃費への早期対応を迫られ、エンジン搭載位置の変更によるMCASの導入に焦り、生煮えのままリリースした状況が浮き彫りになってきている。
やれやれ・・・。
社内では、懸念する声も上がっていたようだが、技術者の良心はビジネス(=金儲け)優先の大合唱にかき消されたようだ。
まあ、しかし、ありがちなパターンでもある。
まずいことに、米国の規制当局(FAA)は、この時期に型式認定の作業の大部分をメーカーに丸投げし、実質的な評価を行っていなかったことも明らかになっている。
つまりは、メーカー内部の匙加減でどうにでもなる状況が生まれていたことになる。
やっば!。
実際、どうにでもなっちまったしな・・・。
メーカーが適当こいても、規制当局が十全に機能していたら、こういう事態にはならなかった。
つーか、規制当局が公的部門の経費削減や効率化などで骨抜きになることを見透かしたメーカーの意図的対応と言えなくもない。
犯罪的な状況だったわけだ。
それは、過去形なのかな?。
浮沈子が今懸念しているのは、再開への圧力の中で、同じことが繰り返されようとしているのではないかという点だ。
常識的に考えれば、静的不安定性をもつ現行の設計を抜本的に見直し、MCASなしでも機首上げ失速しない機体を再設計して仕切り直すのが順当だ。
リリースした機体は、全てスクラップにするか、部品取りに回すしかない。
開発には時間が掛かるだろうから、その間は燃費が悪い737-800などのNGシリーズを作ることになる。
もちろん、ランニングコストは高くなるから、キャリアはいやがるだろうが、それは仕方ない。
エアバスのウエイティングリストは、6年先まで埋まっているらしいから、シェアが急激に逆転することはないだろうが、その間に再設計が完了し、まともな審査を受け、生産体制を確立し、ラインを軌道に戻すことに失敗すれば、米国の短距離航空機戦略は危機に瀕することになる。
また、その間の技術的乖離は、取り戻すのに長い時間が掛かるに違いない。
エアバスだって、何があるか分からないしな。
ざまあみろとはいわないが、他山の石として厳粛に受け止めているに違いないのだ。
実際の話は、抜本的再設計ではなく、クソなMCASの改良に留まる。
機種転換訓練(移行訓練)も最小限のままだ。
ロイター(ニューズウイーク掲載)の記事が気になる。
(ボーイング、737MAX関連メールの当局提出遅らせた? 失速防止機能の問題巡り)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/10/737max-8.php
「FAAは18日、ボーイングが前日に「数カ月前」に把握したメッセージを提出したと説明。737MAXが初めて認証された2016年時のFAAとのやり取りが記されているという。」
この件には、いくつもの問題点がある。
2016年当時、現場の声を握りつぶした点、司法省に先に提出し、当初はFAAには知らせなかった点、把握してから、少なくとも4か月間(ホントかあ?)FAAには秘密にしていた点などなど。
司法省に先に知らせた点については、司法捜査との関係で説明されているが、FAAとの信頼関係が危うくなっている証拠かもしれない。
4か月前に初めて知ったという話は、どう考えても眉唾だが、それが本当なら新たな懸念が生じる。
B社は、今も、そしてひょっとしたら今後も、2016年当時と同じく、或いはそれ以上にFAAを欺こうとしているのではないか。
費用の最小化と収益最大化の追求が唯一無二の価値となり、製造する航空機は単に収益を上げるための道具になる・・・。
安全性に責任を持つのは規制当局で、メーカーではなく、規制当局を上手く騙しおおせたなら、メーカーの勝ちだ(そうなのかあ?)。
その規制当局に対して、政治的圧力を掛けたり、業務の効率化を理由に経費削減させたりするのも得意だ(そんなあ!)。
もちろん、杜撰な開発で認定された飛行機が落ちまくれば、信用は地に落ち、B社の飛行機を買う者はいなくなるから、めちゃくちゃないい加減さを貫くわけにはいかない。
ギリギリの緊張関係の中で、許容できるリスクを計算して商売していく。
そこは、保険会社や株式市場も目を光らせることになるから、長期的、複合的視点からは、安全は構造的に担保されているともいえる。
しかしだ、B社の株主でもなく、乗客として旅客機に乗る身としては、そういう間接的、経済的な仕組みだけで安全を担保するというのは納得いかない。
737MAXの件は、ボーイングの基本的経営姿勢が重大事故につながった事例として、長く記憶されることになるだろう。
確認しておこう。
浮沈子の見るところ、ボーイングは今も、そしてこれからも、誠実さの仮面を被りながら、内心では規制当局を欺き、出し抜こうと画策し続けるに違いない。
B社の価値の核心は、安全などではなく増収増益、株価の上昇、旅客機シェアの拡大、エトセエトセだ。
そして、残念なことに、エアバスもまた、同じ穴の狢に違いないということだ。
旅客機に乗る以上、この両社を避けて通ることはできない。
浮沈子は自家用ジェット、持ってないからな(ビンボーなんで・・・)。
最悪な話、姑息な手段を使って、またもや当局を欺きおおせた挙句、737MAXは、3度目の墜落事故を起こすことになる。
(ボーイング、737MAX墜落前にシステム再設計検討=NTSB)
http://www.asahi.com/business/reuters/CRBKBN1X429U.html
「ボーイング社員は迎角(AOA)センサーからの誤ったデータによりMCASが繰り返し起動される件について話し合い、再設計の必要性を検討。パイロットに対するアラートについて協議した」
「ボーイングは25日、MCASが起動される前に複数のAOAセンサーからの情報を比較するようシステムを再設計したと発表。「このソフトウェアの変更により、墜落事故で発生した飛行制御条件が再び生じることを防ぐ」とした。」
センサー単体の情報でのみ処理していた点が改善されたのは好ましい。
誤作動は、劇的に減るに違いない。
しかし、問題は完全自動制御な動的安定性を求めるのではなく、パーシャルな制御に留まり、それが破綻したらパイロットに放り投げるという運用思想には、何ら変更がないことだ。
戦闘機とは異なる民間旅客機である以上、ある程度コスト削減に注力するということは認めざるを得ないが、そうするなら、少なくともMCASの作動を放棄して機首上げ失速状態で急旋回している機体を、パイロットが制御できるように訓練することだけは、手を抜かないでもらいたいな。
機種転換訓練には、1年くらい掛けてもらいたいもんだ(そんなあ!)。
今までは、アイパッドで1時間くらいだからな。
3度目の事故が起これば、B社だけではなく、米国の航空産業全体に重大な危機が及ぶ。
完全再設計するか、移行訓練を徹底的に行うか、動的制御を戦闘機並みに高度化するか、さもなくば3度目の墜落事故か。
ああ、自家用ジェットを買うという選択肢もあるか・・・。
ボーイング737MAXの事故について、しつこく追いかけている(たまにググる程度ですが)。
一連の報道を見ていると、エアバスの攻勢に対抗する必要から、省燃費への早期対応を迫られ、エンジン搭載位置の変更によるMCASの導入に焦り、生煮えのままリリースした状況が浮き彫りになってきている。
やれやれ・・・。
社内では、懸念する声も上がっていたようだが、技術者の良心はビジネス(=金儲け)優先の大合唱にかき消されたようだ。
まあ、しかし、ありがちなパターンでもある。
まずいことに、米国の規制当局(FAA)は、この時期に型式認定の作業の大部分をメーカーに丸投げし、実質的な評価を行っていなかったことも明らかになっている。
つまりは、メーカー内部の匙加減でどうにでもなる状況が生まれていたことになる。
やっば!。
実際、どうにでもなっちまったしな・・・。
メーカーが適当こいても、規制当局が十全に機能していたら、こういう事態にはならなかった。
つーか、規制当局が公的部門の経費削減や効率化などで骨抜きになることを見透かしたメーカーの意図的対応と言えなくもない。
犯罪的な状況だったわけだ。
それは、過去形なのかな?。
浮沈子が今懸念しているのは、再開への圧力の中で、同じことが繰り返されようとしているのではないかという点だ。
常識的に考えれば、静的不安定性をもつ現行の設計を抜本的に見直し、MCASなしでも機首上げ失速しない機体を再設計して仕切り直すのが順当だ。
リリースした機体は、全てスクラップにするか、部品取りに回すしかない。
開発には時間が掛かるだろうから、その間は燃費が悪い737-800などのNGシリーズを作ることになる。
もちろん、ランニングコストは高くなるから、キャリアはいやがるだろうが、それは仕方ない。
エアバスのウエイティングリストは、6年先まで埋まっているらしいから、シェアが急激に逆転することはないだろうが、その間に再設計が完了し、まともな審査を受け、生産体制を確立し、ラインを軌道に戻すことに失敗すれば、米国の短距離航空機戦略は危機に瀕することになる。
また、その間の技術的乖離は、取り戻すのに長い時間が掛かるに違いない。
エアバスだって、何があるか分からないしな。
ざまあみろとはいわないが、他山の石として厳粛に受け止めているに違いないのだ。
実際の話は、抜本的再設計ではなく、クソなMCASの改良に留まる。
機種転換訓練(移行訓練)も最小限のままだ。
ロイター(ニューズウイーク掲載)の記事が気になる。
(ボーイング、737MAX関連メールの当局提出遅らせた? 失速防止機能の問題巡り)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/10/737max-8.php
「FAAは18日、ボーイングが前日に「数カ月前」に把握したメッセージを提出したと説明。737MAXが初めて認証された2016年時のFAAとのやり取りが記されているという。」
この件には、いくつもの問題点がある。
2016年当時、現場の声を握りつぶした点、司法省に先に提出し、当初はFAAには知らせなかった点、把握してから、少なくとも4か月間(ホントかあ?)FAAには秘密にしていた点などなど。
司法省に先に知らせた点については、司法捜査との関係で説明されているが、FAAとの信頼関係が危うくなっている証拠かもしれない。
4か月前に初めて知ったという話は、どう考えても眉唾だが、それが本当なら新たな懸念が生じる。
B社は、今も、そしてひょっとしたら今後も、2016年当時と同じく、或いはそれ以上にFAAを欺こうとしているのではないか。
費用の最小化と収益最大化の追求が唯一無二の価値となり、製造する航空機は単に収益を上げるための道具になる・・・。
安全性に責任を持つのは規制当局で、メーカーではなく、規制当局を上手く騙しおおせたなら、メーカーの勝ちだ(そうなのかあ?)。
その規制当局に対して、政治的圧力を掛けたり、業務の効率化を理由に経費削減させたりするのも得意だ(そんなあ!)。
もちろん、杜撰な開発で認定された飛行機が落ちまくれば、信用は地に落ち、B社の飛行機を買う者はいなくなるから、めちゃくちゃないい加減さを貫くわけにはいかない。
ギリギリの緊張関係の中で、許容できるリスクを計算して商売していく。
そこは、保険会社や株式市場も目を光らせることになるから、長期的、複合的視点からは、安全は構造的に担保されているともいえる。
しかしだ、B社の株主でもなく、乗客として旅客機に乗る身としては、そういう間接的、経済的な仕組みだけで安全を担保するというのは納得いかない。
737MAXの件は、ボーイングの基本的経営姿勢が重大事故につながった事例として、長く記憶されることになるだろう。
確認しておこう。
浮沈子の見るところ、ボーイングは今も、そしてこれからも、誠実さの仮面を被りながら、内心では規制当局を欺き、出し抜こうと画策し続けるに違いない。
B社の価値の核心は、安全などではなく増収増益、株価の上昇、旅客機シェアの拡大、エトセエトセだ。
そして、残念なことに、エアバスもまた、同じ穴の狢に違いないということだ。
旅客機に乗る以上、この両社を避けて通ることはできない。
浮沈子は自家用ジェット、持ってないからな(ビンボーなんで・・・)。
最悪な話、姑息な手段を使って、またもや当局を欺きおおせた挙句、737MAXは、3度目の墜落事故を起こすことになる。
(ボーイング、737MAX墜落前にシステム再設計検討=NTSB)
http://www.asahi.com/business/reuters/CRBKBN1X429U.html
「ボーイング社員は迎角(AOA)センサーからの誤ったデータによりMCASが繰り返し起動される件について話し合い、再設計の必要性を検討。パイロットに対するアラートについて協議した」
「ボーイングは25日、MCASが起動される前に複数のAOAセンサーからの情報を比較するようシステムを再設計したと発表。「このソフトウェアの変更により、墜落事故で発生した飛行制御条件が再び生じることを防ぐ」とした。」
センサー単体の情報でのみ処理していた点が改善されたのは好ましい。
誤作動は、劇的に減るに違いない。
しかし、問題は完全自動制御な動的安定性を求めるのではなく、パーシャルな制御に留まり、それが破綻したらパイロットに放り投げるという運用思想には、何ら変更がないことだ。
戦闘機とは異なる民間旅客機である以上、ある程度コスト削減に注力するということは認めざるを得ないが、そうするなら、少なくともMCASの作動を放棄して機首上げ失速状態で急旋回している機体を、パイロットが制御できるように訓練することだけは、手を抜かないでもらいたいな。
機種転換訓練には、1年くらい掛けてもらいたいもんだ(そんなあ!)。
今までは、アイパッドで1時間くらいだからな。
3度目の事故が起これば、B社だけではなく、米国の航空産業全体に重大な危機が及ぶ。
完全再設計するか、移行訓練を徹底的に行うか、動的制御を戦闘機並みに高度化するか、さもなくば3度目の墜落事故か。
ああ、自家用ジェットを買うという選択肢もあるか・・・。
月額80ドルの接続料金は低廉と言えるのか ― 2019年10月28日 22:12
月額80ドルの接続料金は低廉と言えるのか
ピザボックス大の通信用アンテナと電源さえあれば、空を見渡せるところならどこでも(地球上に限りますけど)高速かつ安定した低遅延のインターネット接続が得られる。
ただし、スペースXに金を払えばの話だ。
料金は未定だそうだが、月額80ドルという話もある。
(SpaceXは衛星ブロードバンドサービスStarlinkの供用を2020年内に開始)
https://jp.techcrunch.com/2019/10/25/2019-10-24-spacex-intends-to-offer-starlink-satellite-broadband-service-starting-in-2020/
「SpaceNewsによると米国の場合80ドルという低料金らしい。」
この記事では、サービスインは来年中となっているが、スペースニュースの元記事では、以前にエンガジェットで読んだように来年半ばとなっている。
まあいい。
浮沈子がこの記事に注目したのは、既に書いたように米軍が深く関与しているという点だな。
「記者会見でショットウェル氏は「すでにStarlinkの接続テストを米空軍の研究所のために行っている」と述べた。」
(SpaceXは2020年にスターリンクブロードバンドサービスの提供を開始する予定です:標題から自動翻訳のまま:以下同じ)
https://spacenews.com/spacex-plans-to-start-offering-starlink-broadband-services-in-2020/
「Shotwell氏によると、Starlinkの機能の多くは、Global Lightningと呼ばれるプログラムの下で米国空軍研究所によってテストされています。SpaceXは、2018年12月に、軍隊がStarlinkブロードバンドサービスを使用するさまざまな方法で今後3年間にわたってテストするために、2800万ドルの契約を受け取りました。これまでのところ、SpaceXは、米軍のC-12ツインエンジンターボプロップ機のコックピットへの飛行中に、毎秒610メガビットのデータスループットを実証しています。」
(C-12 (航空機))
https://ja.wikipedia.org/wiki/C-12_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)
「運用者:
アメリカ合衆国(空軍、陸軍、海兵隊、海軍)」(イスラエル空軍も使っているようです)
固定地上局ではなく、移動体通信が可能というところに注目だな(これまでの民生用の利用形態としては、浮沈子の知るところ周知されてはいないようだ)。
重い通信機を担いだ通信兵が、無線で本部と連絡を取る光景が思い浮かぶ。
長い空中線(アンテナ)の代わりに、これからはピザボックス(フェイズドアレイアンテナ)を担いでいくことになるんだろう。
こういうものは、随時小型化、軽量化されるから、そのうち携帯電話(スマホ?)くらいの容量で賄えるようになるだろう。
歩兵一人一人とか、全ての移動体(航空機、船舶、車両(戦車とかバイクにも))が、低レイテンシの高速インターネットで接続し、兵器管制システムや戦術コンピューターとデータリンクして運用される。
数万、いや、数十万の端末を接続し、メガデータを処理して戦争する。
戦術レベルの判断は、おそらくAIが担う。
人間じゃ無理だからな。
サンダース軍曹みたいなAIが、あの建物の向こうに回り込めとか指示するわけだ。
もちろん、高頻度で上空から戦場をリアルタイムで監視している低軌道衛星コンステレーションのデータを解析して指示している。
長年、戦場で培われたヤマ勘ではない。
建物を回り込むと、敵兵が丸見えの好位置から攻撃できることになる・・・。
戦域でのトータルな兵員の配置や移動は、敵の戦力の解析が重要になる。
もちろん、様々な手段でかき集めたデータを使って評価することになる。
味方の戦力の把握も必要だな。
兵士一人一人の弾薬の残りまで管理されるに違いない。
弾丸には、全てICチップが仕込まれていて、使った分が分かるようになっている。
IT戦争を高度化するためには、基盤となる通信インフラが必須なわけだ。
高高度で大型の水爆を爆発させれば、地上或いは空中の通信機器は放射線による障害を受け、当分の間通信経路を遮断することができると言われている。
低高度に高密度配置された衛星コンステレーションが、そういう攻撃に対してどれ程の抗堪性を発揮するかは知らない。
素人目には、相当程度対応できそうな気もするけどな。
他にも、スターリンクを使うことによる軍事的なメリットは多いだろう。
それがもたらすものは、戦場の革命に違いない。
最早、人間の出る幕は、トリガーに指を掛けて引くシーンだけだ。
あるいは、ミサイルの発射を指示するボタンを押すとか。
命令は、クラウドの向こうから、スターリンクを経由してやってくる。
そっこに、サンダース軍曹はいない・・・。
ノード当たりの単価が月額80ドルなら、年間で約1000ドル。
米軍の現役兵士は130万人以上だそうだが、移動体(車両や航空機や船舶など)も含めて200万くらいにしておけば十分だろう。
(45万人超が国外に駐留、世界各地に展開する米軍の最新状況)
https://www.businessinsider.jp/post-104208
「米軍の現役兵士の数は、男女合わせて130万人を超える。」
ざっと計算して、年間20億ドルもあればいい。
2019年の米軍の予算は7300億ドルもあるから、はした金だ(0.27パーセント)。
(アメリカ軍)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E8%BB%8D
「予算:7,301億4,900万米ドル (2019年)」
もちろん、全てを単一のインフラで賄うリスクは取らないだろうが、戦場に革命をもたらすものの対価としては、破格の安値と言える。
民生用の単価を使ったり、ノードの数をテキトーに算出したりしているけど、ざっくりと把握するには十分だ。
スターリンクを軍事利用しない手はない。
無数の衛星をばら撒いて、地球低軌道のイニシャチブを握るという副次効果もあるしな(そうなのかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
C-12との通信速度が610kbpsとかいってるけど、実際のところは公表されないに違いない。
最高の軍事機密だからな。
将来的には、イーロンマスクの別事業であるニューラリンクとリンクして、真の意味でのグローバルリンクを構築するに違いない。
(脳とマシンがつながる未来へ--イーロン・マスク氏が語ったNeuralinkの取り組み)
https://japan.cnet.com/article/35140149/
「人間の脳とコンピュータの直接接続を目指す、Elon Musk氏の新興企業Neuralinkは、数千個の電気プローブを脳につなげるシステムを開発し、2020年にこの技術の臨床試験を開始したいと考えている。」
兵士の脳に、直接接続して命令したりするわけだ。
うーん、「電波が見える」時代は、もう、そこまで来ているのかもしれないな・・・。
ピザボックス大の通信用アンテナと電源さえあれば、空を見渡せるところならどこでも(地球上に限りますけど)高速かつ安定した低遅延のインターネット接続が得られる。
ただし、スペースXに金を払えばの話だ。
料金は未定だそうだが、月額80ドルという話もある。
(SpaceXは衛星ブロードバンドサービスStarlinkの供用を2020年内に開始)
https://jp.techcrunch.com/2019/10/25/2019-10-24-spacex-intends-to-offer-starlink-satellite-broadband-service-starting-in-2020/
「SpaceNewsによると米国の場合80ドルという低料金らしい。」
この記事では、サービスインは来年中となっているが、スペースニュースの元記事では、以前にエンガジェットで読んだように来年半ばとなっている。
まあいい。
浮沈子がこの記事に注目したのは、既に書いたように米軍が深く関与しているという点だな。
「記者会見でショットウェル氏は「すでにStarlinkの接続テストを米空軍の研究所のために行っている」と述べた。」
(SpaceXは2020年にスターリンクブロードバンドサービスの提供を開始する予定です:標題から自動翻訳のまま:以下同じ)
https://spacenews.com/spacex-plans-to-start-offering-starlink-broadband-services-in-2020/
「Shotwell氏によると、Starlinkの機能の多くは、Global Lightningと呼ばれるプログラムの下で米国空軍研究所によってテストされています。SpaceXは、2018年12月に、軍隊がStarlinkブロードバンドサービスを使用するさまざまな方法で今後3年間にわたってテストするために、2800万ドルの契約を受け取りました。これまでのところ、SpaceXは、米軍のC-12ツインエンジンターボプロップ機のコックピットへの飛行中に、毎秒610メガビットのデータスループットを実証しています。」
(C-12 (航空機))
https://ja.wikipedia.org/wiki/C-12_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)
「運用者:
アメリカ合衆国(空軍、陸軍、海兵隊、海軍)」(イスラエル空軍も使っているようです)
固定地上局ではなく、移動体通信が可能というところに注目だな(これまでの民生用の利用形態としては、浮沈子の知るところ周知されてはいないようだ)。
重い通信機を担いだ通信兵が、無線で本部と連絡を取る光景が思い浮かぶ。
長い空中線(アンテナ)の代わりに、これからはピザボックス(フェイズドアレイアンテナ)を担いでいくことになるんだろう。
こういうものは、随時小型化、軽量化されるから、そのうち携帯電話(スマホ?)くらいの容量で賄えるようになるだろう。
歩兵一人一人とか、全ての移動体(航空機、船舶、車両(戦車とかバイクにも))が、低レイテンシの高速インターネットで接続し、兵器管制システムや戦術コンピューターとデータリンクして運用される。
数万、いや、数十万の端末を接続し、メガデータを処理して戦争する。
戦術レベルの判断は、おそらくAIが担う。
人間じゃ無理だからな。
サンダース軍曹みたいなAIが、あの建物の向こうに回り込めとか指示するわけだ。
もちろん、高頻度で上空から戦場をリアルタイムで監視している低軌道衛星コンステレーションのデータを解析して指示している。
長年、戦場で培われたヤマ勘ではない。
建物を回り込むと、敵兵が丸見えの好位置から攻撃できることになる・・・。
戦域でのトータルな兵員の配置や移動は、敵の戦力の解析が重要になる。
もちろん、様々な手段でかき集めたデータを使って評価することになる。
味方の戦力の把握も必要だな。
兵士一人一人の弾薬の残りまで管理されるに違いない。
弾丸には、全てICチップが仕込まれていて、使った分が分かるようになっている。
IT戦争を高度化するためには、基盤となる通信インフラが必須なわけだ。
高高度で大型の水爆を爆発させれば、地上或いは空中の通信機器は放射線による障害を受け、当分の間通信経路を遮断することができると言われている。
低高度に高密度配置された衛星コンステレーションが、そういう攻撃に対してどれ程の抗堪性を発揮するかは知らない。
素人目には、相当程度対応できそうな気もするけどな。
他にも、スターリンクを使うことによる軍事的なメリットは多いだろう。
それがもたらすものは、戦場の革命に違いない。
最早、人間の出る幕は、トリガーに指を掛けて引くシーンだけだ。
あるいは、ミサイルの発射を指示するボタンを押すとか。
命令は、クラウドの向こうから、スターリンクを経由してやってくる。
そっこに、サンダース軍曹はいない・・・。
ノード当たりの単価が月額80ドルなら、年間で約1000ドル。
米軍の現役兵士は130万人以上だそうだが、移動体(車両や航空機や船舶など)も含めて200万くらいにしておけば十分だろう。
(45万人超が国外に駐留、世界各地に展開する米軍の最新状況)
https://www.businessinsider.jp/post-104208
「米軍の現役兵士の数は、男女合わせて130万人を超える。」
ざっと計算して、年間20億ドルもあればいい。
2019年の米軍の予算は7300億ドルもあるから、はした金だ(0.27パーセント)。
(アメリカ軍)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E8%BB%8D
「予算:7,301億4,900万米ドル (2019年)」
もちろん、全てを単一のインフラで賄うリスクは取らないだろうが、戦場に革命をもたらすものの対価としては、破格の安値と言える。
民生用の単価を使ったり、ノードの数をテキトーに算出したりしているけど、ざっくりと把握するには十分だ。
スターリンクを軍事利用しない手はない。
無数の衛星をばら撒いて、地球低軌道のイニシャチブを握るという副次効果もあるしな(そうなのかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
C-12との通信速度が610kbpsとかいってるけど、実際のところは公表されないに違いない。
最高の軍事機密だからな。
将来的には、イーロンマスクの別事業であるニューラリンクとリンクして、真の意味でのグローバルリンクを構築するに違いない。
(脳とマシンがつながる未来へ--イーロン・マスク氏が語ったNeuralinkの取り組み)
https://japan.cnet.com/article/35140149/
「人間の脳とコンピュータの直接接続を目指す、Elon Musk氏の新興企業Neuralinkは、数千個の電気プローブを脳につなげるシステムを開発し、2020年にこの技術の臨床試験を開始したいと考えている。」
兵士の脳に、直接接続して命令したりするわけだ。
うーん、「電波が見える」時代は、もう、そこまで来ているのかもしれないな・・・。
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