🐱ウクライナ降伏不可避:捨て駒2024年05月04日 22:13

ウクライナ降伏不可避:捨て駒


(ウクライナメディア、人員不足のためチャシブ・ヤールを守りきれるか不明)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/ukrainian-media-says-it-is-unclear-whether-chassiv-yar-will-be-able-to-be-protected-due-to-lack-of-personnel/

「多くの戦闘旅団がローテーションなしで前線に留まり続けたため消耗が激しく、強化された防衛ラインの建設が遅れているため、仮に有利な条件であっても強固な防衛戦を展開できるか不明だ」

「ウクライナ軍が直面している最大の問題に「マンパワー」を挙げた。」

「効果的な予備戦力を持っていないウクライナ軍は突破口を塞ぐことが出来ないでいる」

「この状況下で「絶対にチャシブ・ヤールを守りきれる」と言えるのは相当の楽天家だけだろう。」

このところ、伝えられている情報はチャシブヤールの陥落が近いという話ばっかし・・・。

その原因の一つは兵員の不足だが、ウクライナはそれを補うことが出来ないでいる。

ここを奪取されれば、東部の都市に対する攻撃の足場にされることは分かっている。

ならば、なぜ兵員を送って強化しないのか。

本来なら、高台にあって防御しやすい地であるにもかかわらず、陥落が取りざたされているのに。

それはつまり、戦略的にリソースを割り当てているからに他ならない。

チャシブヤールの部隊は捨て駒にされているのだ。

アウディーイウカの時にも、ギリギリまで撤退させなかったしな。

多くの損失を被り、撤退陣地の重要性も認識したはずなのに、今回もまた、最も貴重な兵員を失い、支配地域も奪われるという状況に陥っている。

そりゃあ、砲弾が少ないとか、ドローンが足りないとかはあるだろうが、興味深いことに、それを第一の原因に挙げている現場はない。

つーか、砲弾不足の状況に慣れてしまっているのかもしれない。

そういうもんだと・・・。

やれやれ・・・。

徴兵については状況が改善されてきていると言われるが、その効果が発揮されるまでには時間が掛かる。

下手をすれば、年単位の時間だ。

軍の内部で配置替えを行えば、非熟練兵士が前線に出ることになり、戦力の低下は免れない。

困難な防御戦を戦う中で、総体的な損失は増えていく。

この記事の中では、注目すべき状況が報告されている。

「運び込まれる兵士の約90%はFPVドローンかドローンから投下された爆弾で負傷した者だ」「車輌による負傷者の移送も以前なら簡単に行えたが、暗視機能を備えたドローンが増えたため衛生兵や歩兵が徒歩で負傷者を移送している」(チャシブ・ヤールの野戦病院で働く医師)

これは、ロシア軍が兵士の損耗を狙って、意図的に行っているのではないのか。

この状況の中に、兵士を補充しても、損耗が増えるだけで反撃にはつながらない。

後方の戦力を温存して、チャシブヤール陥落後に備えた防御戦を築いて守ることが、最大の効果を発揮すると判断しているのかもしれない。

その時間と後詰の兵力を得るために、前線の兵士は捨て駒にされる。

戦争は、如何に効率的に自軍の兵隊を殺すかというやりきれない選択の繰り返しだが、ウクライナは開戦当時からそれを繰り返している。

長距離ロケット砲を得るために兵士を殺し、西側の高性能戦車を得るために兵士を殺し、戦闘機を得るために兵士を殺してきた。

西側に、自軍の損耗を見せつけ、支援を引き出すという捨て身の戦術を繰り返してきた。

またか・・・。

これは、新手の瀬戸際政策のような気がする。

(ウクライナ軍、チャシブ・ヤール崩壊はアウディーイウカと同じで時間の問題)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/the-collapse-of-chasiv-yar-for-the-ukrainian-army-is-just-a-matter-of-time-just-like-audiiivka/

「アウディーイウカと同じようにチャシブ・ヤールの崩壊も時間の問題だろう」(ウクライナ国防省情報総局のスキビツキー副局長)

自軍の崩壊を、こんなにあからさまにするというのは異常だ。

既に引用した記事だが、そういう観点から見ると、なかなか味わい深いものがある。

捨て駒にされる方は、たまったもんじゃないだろうな。

もちろん、ロシア軍は更に悲惨な状況だが、そこんとこはロシアの体制の中でケリがついているんだろう(未確認)。

「ウクライナ軍陣地の近くまで掘り進めて突撃する戦術はワグネルのものだ」「ロシア軍の戦術はワグネルのやり方から学んだ可能性が高い」(外交政策研究所のロブ・リー氏:初出記事より)

「敵は攻撃グループが全員死んでも気にしない」「何故なら1時間後には同数の攻撃グループがやって来るからだ」(取材に応じたウクライナ軍兵士

「ロシア軍の突撃戦術は消耗品と見なした歩兵を敵陣地に集団で送り込み「素早く塹壕を掘って足場を固める」というもので、人海戦術や肉弾攻撃といった粗悪なレッテルを貼られることが多いが、それでもウクライナ軍を疲弊させるのに効果的だと戦場で証明されている。」(kyiv Independentの記者?)

やれやれ・・・。

ウクライナの国内状況については、悲惨な情報が入っている。

(ウクライナ火力発電能力9割喪失 エネ相、日本協力に期待)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/325198

「火力は90%近く、水力は30~40%の発電能力を失った」(ウクライナのハルシチェンコ・エネルギー相)

「南部のザポロジエ原発はロシア側に占拠され「設備管理はますます悪化している」と懸念」

踏んだり蹴ったりだな。

「日本からガスタービン発電機を「計100基以上受け取る予定だ」」

先日には、ガスの備蓄を増やすという話も出ている。

(ウクライナ、今冬のガス貯蔵量60%引き上げへ)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/MFTNQHGLU5OVZE3QUYI3UE3H74-2024-05-02/

「地下貯蔵施設は、大半がウクライナ西部にあり、貯蔵能力は310億立方メートル。これは、ウクライナの年間ガス消費を十分に賄える水準。欧州から供給される余剰分のガスを貯蔵し、北半球で需要がピークに達する冬場に放出できる。」

電力設備はガスに比べて残存性が低いからな。

エネルギー戦略的には戦時には正しい選択だろう。

もっとも、完全に空爆フリーというわけではない。

「ナフトガスのエネルギー施設は3月以降、5回もロシアからの攻撃を受けたと説明。地下貯蔵施設は被害を受けていないが、生産施設は陸上にあり、より攻撃を受けやすいことから、防衛体制を強化している」(ナフトガス:ウクライナ国営ガス会社)

つまり、ロシアもエネルギー関連施設として標的にしているわけだ。

いつまでも盤石とは限らないのではないか。

インフラを攻撃するというのは、かなり困難だからな。

そう簡単にはいかないだろう。

それでも、ウクライナを疲弊させるのには効果的だ。

ロシアは、戦場での破壊と共に、銃後の設備も狙っている。

ウクライナもまた、ロシア国内の生産設備を標的にしているしな。

お互いにぶっ壊し合って、何かいいことがあるんだろうか。

スクラップアンドビルドで、更新には役立つかもしれんけどな・・・。

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