🐱ウクライナ降伏不可避:制御2024年05月13日 00:46

ウクライナ降伏不可避:制御
ウクライナ降伏不可避:制御


(ハルキウ方面の戦い、予備戦力を投入しなければ状況は悲惨なものになる)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/in-the-battle-for-kharkiv-the-situation-will-become-dire-unless-reserve-forces-are-brought-in/

(記事内に掲載されている地図:ブログ管理人作成)
https://grandfleet.info/wp-content/uploads/2024/05/Kharkiv_Front_2024_0512_02-scaled.webp

この地図と画像を見比べると、ボルチャンスク北側の侵入地域が、あっという間に制圧されたことが分かる。

おそらく、国境警備隊の抵抗は、形ばかりで終わったのかもしれない(未確認)。

(国境沿い4000人以上が避難 ロシアの地上作戦でウクライナ北東部)
https://www.asahi.com/articles/ASS5D0150S5DUHBI002M.html

「シネフボウ知事は12日午前、すでに4千人以上が避難したと発表。特に同州ボウチャンスク周辺からが多い」

「完全にコントロールされている」「すべての試みはウクライナ軍によって阻止された」「さらに、ウクライナ第2の都市で、ロシア国境から約30キロに位置する州都ハルキウについては「地上作戦の脅威はない」と述べた。」

あからさまな情報戦(=嘘八百?)だが、ボウチャンスク(ボルチャンスク)が攻撃されているのもウクライナ軍の戦術なんだろうか(市街戦に持ち込んで殲滅するとかあ?)。

更新されたISWの地図では、国境から数キロ離れている同市の北側は、過去24時間以内に制圧されている(濃い赤色)。

逆にリプツィ(リプシ)方面では、顕著な動きはない。

侵入初日の勢いは、確かに押さえ込まれている感じだが、ウクライナ側の反撃によるものかどうかは分からない。

情報は限られており、両軍の大本営発表以外に確たるネタがあるわけではない。

ウクライナ側は、投入されている兵力(数)と、歩兵中心の部隊を評価して、東部戦線を支援する「陽動」であると見做している(そうなのかあ?)。

(ウクライナ、東部国境周辺から4000人超避難 ロシア侵攻)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB122460S4A510C2000000/

「12日も激しい戦闘が続いており、ウクライナ軍は部隊を増派した。」

「米シンクタンク、戦争研究所の報告書は、ロシア軍が兵士約2千人を国境沿いに投入したとする専門家の見方を紹介。」

「今後数日間でさらに攻勢を強めるとみられるが、州都ハリコフ市の包囲や制圧には兵力が不足していると分析」

2000人じゃあ、確かにハルキウの占領はムリポだろう。

侵攻前の人口は140万人と言われる。

が、今後、ロシア軍が増派してくれば話は別だし、陣地戦で攻めてくるかどうかも分からない。

浮沈子的には、単なる陽動や10km程度の緩衝地帯の創出ではないと見ているけど、ロシア軍だって無尽蔵の兵力があるわけではないからな。

そこは、ウクライナ軍が投入してくる兵力との兼ね合いになる可能性もある。

まあ、どうでもいいんですが。

が、今のところ、ウクライナ側が事態を制御できているとは思えないし、ロシア側が国境から奥深くに侵入してこないという保証は何もない。

ISWの見立て通り、ここ数日の動きが重要だ。

追加の兵力の投入があるのか、その規模はどの程度で、装備や武器はどうなるのか。

更に浮沈子が注目するのは、他の地点からの侵入の有無だ。

ハリコフ州とは限らないからな。

ウクライナは、それも想定しているだろうが、実際に応戦して見ない事には分からない点もある。

北東の国境は、少なくとも縦深防御されていると思うけど、それがまともに機能するかどうかは分からないのだ。

攻める方のロシアにしたって、やってみなければ分からない。

スロビキンラインで戦術的に行き詰まり、ヘルソンへの兵站を遮断するという戦略を放棄せざるを得なかった2023年の反転攻勢と同じことを、今度はロシアがやろうとしているように浮沈子には見える。

成功するかどうかは分からない。

が、首都攻略と東部への兵站を断ち切るために、ヘルソンを占領して拠点にする戦略だとすれば、多少の抵抗があったとしても、ここで兵を引くとは思えないな。

ロシア軍が、ウクライナの縦深防御をどうやって突破するつもりなのかは知らない。

バフムト(アルチェモフスク?)でやったように、肉弾戦で突破するのか、アウディーイウカで行ったように、空爆とゴルフカート(最近は、サイドカーだそうです)で攻めてくるのか。

浮沈子的には、必ずしもハルキウ占領に拘らなくてもいい気がしているんだが、政治的な効果は段違いだろうから、やっぱ取りに行くだろうな。

いずれにしても、ここ数日で、この侵入の意図が見えてくる可能性はある。

5期目に入ったプーチン政権の沽券にかかわるからな。

この侵入をはねのけることが出来れば、ウクライナが手にするポイントは高い。

ロシアは、戦略的見直しを余儀なくされるかもしれない。

逆に、押し込まれてじりじりと後退し、結局ハルキウを明け渡すことになれば、戦術的にも戦略的にもまずい展開だ。

ウクライナ軍の縦深防御能力を問われることになる。

さらに、予備兵力を割かれることは、前線のローテーションを困難にして、攻勢を強めている東部戦線の質的崩壊を招きかねない。

ハルキウ州への侵入は、この戦争に新たな、そして無視できない要素を加えたことになる。

ロシア側の妙な理屈に振り回されることなく、何がどうなっているのかをしっかりと見極める必要がありそうだ。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(ロシア軍の新たな攻勢は陽動の可能性 東部2正面から兵力を引き離す狙いか)
https://forbesjapan.com/articles/detail/70891

「ウクライナに進駐している40万人規模のロシア軍が東部ドネツク州のアウジーウカの西方面とチャシウヤールの東方面で前進を図るのと同時に、ハルキウ方面の攻勢に兵力を割くことができるのか疑問視」(フィンランドの軍事アナリスト、ヨニ・アスコラ)

未確認だが、ハルキウ攻撃部隊は、東部戦線とは別に組織されたのではないか。

「ロシア軍が北から大規模な攻勢を仕掛けるとすれば、2つのシナリオが考えられる。ロシア側は予想よりも大きな兵力を保持しているか、それとも今まさに動員をかけようとしているかだ。どちらも可能性としてはあり得る」

「北(東)部での作戦は、ウクライナ軍にこの方面への部隊の配置転換を強い、それによって東部でのロシア軍の主要な攻勢に対抗する予備兵力を削ぐことを意図したものである可能性もある。この可能性はかなり高い」

陽動も、緩衝地帯も、ハルキウの占領も、全部に可能性はある。

「ロシア側の目的はウクライナ側の「司令部の注意をそらし、より重要な戦域の予備部隊、とりわけ戦略予備部隊を使えないようにする」ことだと解説」(ウクライナのシンクタンクである防衛戦略センター(CDS))

危ないな・・・。

「アウジーウカの西方面とチャシウヤールの東方面のウクライナ側陣地を大幅に弱体化させるには、ロシア側はウクライナ軍の司令部に旅団全体規模の移動を強いる必要がある」(デビッドアックス)

「現時点でウクライナがそれを計画している兆候はない。」

それこそ、正に浮沈子が懸念するパターンだ。

意図的な、あまりに意図的な戦力の逐次投入・・・。

まるで、水から煮殺されるカエルのように、徐々に増えていく敵の兵力に対して、常に過小な状態に置かれる自軍。

二正面作戦を強いられるウクライナは、どこかの時点で壊滅的な兵力不足に陥り、崩壊する危険に晒されている。

フィンランドの軍事アナリストは、状況を的確に観察している。

リアルな戦争では、物量(兵力含む)がものをいう。

東部戦線の一部を振り向ける形では、ハルキウの占領は困難だろう。

ウクライナ戦線に、新たな兵力が投入されることは間違いない。

新たな動員が近いかもしれない。

そして、最後は肉弾で縦深防御を突破していく。

ロシア的な、余りにロシア的な方法でな・・・。

<さらに追加>ーーーーーーーーーー

(ロシア軍、国境周辺で攻勢強める ハリコフ州で9集落制圧と発表)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/FIVMDEN74JLJPNQMZNVV2UKIG4-2024-05-13/

「ロシア軍は、国境から約4キロのボウチャンスクの郊外で攻勢を強めている。」

「ウクライナ軍参謀本部はロシア軍がハリコフ州で「戦術的成功」を収めたとした。」

「ロシアがボウチャンスクと国境から約7.5キロのリプシに攻撃の照準を合わせている」(ウクライナ軍のボロシン報道官)

いやあ、やっぱハルキウじゃねーのお?。

「ロシア軍がボウチャンスクへの砲撃を激化させており、約6000人の住民が避難した」(ハリコフ州のシネグボフ知事)

避難した人々の数が1日で1.5倍に増えている。

ウクライナ軍が一方的に押し込まれている状況は隠しようもなく、「戦術的成功」とやらが、「戦略的成功」に発展しかねない危険な情勢であることが明らかになってきている。

ヤバいな・・・。

ヤバ過ぎ!。

第1ラウンドは侵入を許した時点でロシアに取られ、拠点を築かれたために第2ラウンドも取られている。

市街地を奪取されて、領土内への侵攻を確定的にされた段階で、第3ラウンドを取られることになる。

ウクライナ軍は後退しながら、敵の戦力を叩くしかないが、その速度を制御できなければ、縦深防御は崩壊する。

ハルキウは、当面の目標かも知れないが、それだけでは済まないだろうというのが浮沈子の見立てだ。

ロシア側の追加戦力の投入は、必ず行われる。

ウクライナは、ロシアが仕掛けたトラップにまんまと嵌ったかもな。

攻撃側の損耗は防御側よりも激しい。

が、メリットもある。

攻撃の強度によって、敵の防御力を推定することが可能だ。

防御側には、選択できない手法だからな。

戦力の優越性が明らかなら、逐次投入で継続的な圧力をかけ続けることが出来る。

ウクライナ側は、ロシアの戦力も、目的も見誤った。

プーチンが緩衝地帯を設けると発言したこと自体が、情報戦の一環だった可能性がある。

やれやれ・・・。

ハルキウはヤバい。

大都市だから、今からでも避難を始めないと間に合わない可能性もある。

ロシアでは、プーチンの5期目に伴って国防相の交代があり、経済畑を歩んだ閣僚が就任した。

長期戦を見据えた、戦略的人事だな。

戦時経済体制を固め、戦闘の継続性を維持する。

それが、ウクライナ紛争だけのためのものだと考えるのは、いささか楽観に過ぎるだろう。

ハルキウの向こうに見えているのが、キエフだけだと思ったら、大間違いかもしれない・・・。

(ウクライナ軍参謀本部、ロシア軍はハルキウ方面で戦術的成功を収めている)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/ukrainian-army-general-staff-says-russian-troops-achieve-tactical-success-in-kharkiv/

「ボルチャンスクを失うのは時間の問題」

「ウクライナ軍はどこでロシア軍の前進を食い止めるつもりなのだろうか?」

ひょっとすると、10km侵入した時点で、ロシア軍は自動的に止まると思ってるんじゃないのかあ?。

ゼレンスキーは、ロシア軍の規模も意図も分かっていると自信満々だったからな。

ベルゴロド州に対する攻撃を緩和するための緩衝地帯の創出。

あわよくば、それに釣られて予備兵力を過剰に移転させて、東部戦線に穴を開けさせようとする陽動だ、と。

それに、ハルキウは要塞化されていると言われているしな。

取れるもんなら取って見ろ・・・。

それって、やっぱ、ヤバいんじゃないのかあ?。

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