😼欧州大戦争:クルスク侵攻の真実2024年09月24日 18:45

欧州大戦争:クルスク侵攻の真実


(侵攻942日目、ロシア軍がヴフレダル包囲に向けた大規模攻撃を開始)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/on-the-942nd-day-of-the-invasion-russian-forces-launch-a-major-offensive-to-encircle-vhledal/

「想像してみて欲しい。我々は厳しい戦争で苦戦し、援助も受けられず、士気を維持するのに必死になっている。ロシア軍はウクライナ東部で主導権を握り、ハルキウ州の一部を占領し、スームィ州を攻撃しようとしている。我々はパートナーに延々と助けを求める以外にも何かしなければならない。一体どうすればいいのか?国民に「あと2週間で東部地域は消滅する」と言えばいいのか?勿論、両手を挙げることも出来るが、大胆な一歩を踏み出すこともできる」(ゼレンスキー大統領)

「クルスク侵攻が輝かしい成功として歴史に残るのか、それとも失敗として歴史に刻まれるのかを判断するのは時期尚早だ。一つだけ言えるのは「既にある程度の成果が出ている」という点で、この作戦はロシア軍の動きを鈍化させ4万人規模の部隊をクルスクに移動させた。東部戦線の兵士らも攻撃を受ける回数が減ったと言っている。この作戦を通じて我々はパートナーに自身の能力を、グローバルサウスの国々に「全てをコントロールしている」というプーチン大統領の主張が嘘であると示した」(同上)

「勝利計画(プランA)は戦争を一刻も早く終わらせるためウクライナの強化を想定している。これにロシアの関与は必要ない。勝利計画はロシアの参加なしに何が達成できるかをパートナーに説明するもので、バイデン大統領からの支持を獲得できるよう設計されている。それでもバイデン大統領が拒否すれば勝利計画を強制することは出来ない。そうなれば我々は引き続きプランBの範囲内で生きていくしかない。そうなれば本当に残念なことだ」(同上)

「プランBが何なのかは不明だが、引き続きと述べているため「どうやって戦争を終結させるのか道筋が見えない現状」のことを指しているものと思われる。」(ブログ管理人)

(ゼレンスキーがクルスク侵攻を主導、ザルジニーを含む一部の軍高官は反対)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/zelensky-leads-invasion-of-kursk-opposed-by-some-senior-military-officials-including-zarzhny/

「クルスク侵攻作戦はゼレンスキー大統領=政治サイドが提案したもの」「解任前のザルジニー総司令官はギャンブル要素が強い作戦実施に反対していた」「イシュクロウ大佐が旅団戦力に不釣り合いな任務と主張していたのはクルスク侵攻作戦だった」

「ウクライナ軍がクルスクで何を達成するため前進しているのか良く分からないのは「橋頭堡を確保した後どうするのか?=明確な第2段階作戦が用意されていなかったため」ということになる。」

「この話が事実だった場合でも留意するべきは「ザルジニー総司令官が把握している侵攻作戦の内容は2月までのもの」という点で、2月~8月までの間に第2段階作戦を策定していた可能性もあるが、今のところはそれが見えてこないのでアナリストらが首を傾げているのだろう。」

浮沈子の妄想の中では、クルスクで核兵器を爆発させ(ロシアから鹵獲した戦術核とかあ?)、しかも、ロシアが反撃してくるのを見計らって、その奪還した地域で爆発させて被害を甚大化したうえで、米国から調達した戦術核兵器を自国の弾道ミサイルに搭載してモスクワを狙うと恫喝、プーチンを交渉の場に引きずり出し、跪かせて東部の占領地から撤退させるというシナリオだったんだがな。

この記事が本当なら、なーんも考えていなかったということになる(そうなのかあ?)。

追い詰められたネズミが猫を嚙んだだけだ。

ドンだけ追い詰められていたかということも、記事の末尾に出てくる。

「因みにWall Street Journalは17日「ウクライナとロシアの戦争で計100万人が死傷者した」「非公開の機密資料によればウクライナ軍の死傷者数は約48万人(死者8万人+負傷者40万人)と推定されている」と報じている。」

ゼレンスキーは、ウクライナの死者数は3万人だと明かしていたが、ざっと3倍近くの8万人(ロシアは7万人)で、負傷者を合わせた死傷者数はロシアと大差ない。

こりゃあ、猫でもなんでも嚙んじまうだろう・・・。

今週には、バイデン大統領に核兵器をおねだりするのかもしれないが(未確認)、ロシアと対等に渡り合うにはそのくらいの手札が必要だ。

国内の産業はボロボロ、インフラの多くが破壊され、人口減少に歯止めがかからず、欧米からの支援がなければ国家が維持できないウクライナ(税収の全てを軍事費(多くは兵士の給料?)に投入=それ以外は100パーセント支援頼り)は、存亡をかけて戦い続けている。

経済的には欧州のお荷物、兵器的には米国頼り、「あと2週間で東部地域は消滅する」というゼレンスキーの認識は真実に近い。

クルスク侵攻の効果については、東部戦線の現場認識と齟齬があると言われているが(航空万能論の記事は、この間、そう報じている)、確かにポクロフシクは占領されていないし、この方面のロシア軍の西進は止まっている。

チャシブヤールも残存しているし、ヤバくなりつつあるがクラホベやブーレダルも踏みとどまっている。

北の方では、クピヤンスクも健在だ。

厳しい状況が続いているが、戦線は崩壊していない。

3年弱で50万人の兵力を損耗したとして、実質的に1千万人の潜在的な兵力を有するウクライナ(国内人口3千万人:うち、男性2千万人:戦闘可能人口は半分と推定)は、単純にあと60年間は戦争を継続することが出来るし、人口減少が続くとはいえ、世代交代もあるから100年は持ちこたえられるだろう。

兵器は、西側(主に米国)から無尽蔵に供与されるし、軍事費以外の国家予算は欧州が支えるだろうから問題ない。

長期戦はロシアに有利とされているが、そんなことはないかも知れない(そうなのかあ?)。

その間に、クルスクのみならず、ウクライナに隣接するロシア領を次々と侵略し、版図を拡大し続ければ、東部で失った領土に有り余る占領地を得られるに違いない(僅か2か月足らずで1000平方キロメートル:1年間で6千平方キロメートル:100年間で60万平方キロメートル:ほぼウクライナの面積に等しい)。

東部の侵略地(2割程度)なんて、ロシアにくれてやったって、痛くも痒くもないだろう(そんなあ!)。

まあ、どうでもいいんですが。

もっとも、その間もロシア軍の西進は続くだろうから、100年後に現在のウクライナが残っているかどうかは怪しい。

ウクライナはロシアに占領され、ロシアはウクライナに占領される。

等価交換方式だな(そういうことかあ?)。

ベラルーシの東に、新たなウクライナ国家が誕生するわけだ。

欧州は、それでも新生ウクライナに支援を続けるんだろうか?(兵站ルートがないけど?:ベルリン空輸の再来?)。

ウクライナ西部を制したロシア軍は、ポーランド、ルーマニア、モルドバなどを次々と攻略していく。

バルト3国やフィンランドも危ない(つーか、こっちが先かも)。

そんなカオスな状況になる前に、どこかで線引きが行われるだろう。

戦争を100年も続けるわけにはいかない。

とすれば、クルスクの侵攻は途中で止まる。

核兵器が使用されるかどうかは別にしても、ロシアが武力で奪還するには時間が掛かるに違いない。

その間に停戦交渉が始まれば、有利な取引材料にはなる。

その評価は、そのために失い続けることになる東部戦線の占領地の価値との比較考量になるだろう。

欧米からの支援の増加、グローバルサウスへの影響、国内の士気の高揚は、そのためのリソースに過ぎない。

結果は、領土の面積と付随する経済価値で決まる。

ロシア軍の西進は鈍っている。

水平展開(南北への進出)していることは事実だが、ウクライナ側の防御が決定的に破られたという話はない。

100年先のことは分からないが、少なくとも年内に大きな動きはないだろう。

米国は兵器でウクライナを支援し、欧州は経済を支え、ウクライナ国民は犠牲者の足し算と国内リソース(領土を含む)の引き算に明け暮れることになる。

クルスク方面の侵攻がどれ程進むかは分からない。

戦線を自ら拡大し、自軍の戦力を薄く引き伸ばしたことが成功だったかどうかの評価は、この戦争が終わるまで分からないだろう。

終わったところで、明確になるかどうかも怪しい。

タラレバの話は、永遠に続く。

間違いないのは、戦力を引きはがされ、撤退を余儀なくされている東部戦線の兵士の不満だろう。

なーに、心配には及ばない。

彼らもやがては戦線を離れることになる。

戦死するか、負傷するか、病気になるか。

新たな兵士が補充されるうちはまだいい。

やがては、陣地を畳み、撤退することになる。

なーに、心配には及ばない。

ウクライナは広大だからな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(対露強硬派のチェコ大統領がウクライナ領土の占領容認論 「一時的に一部が」)
https://www.sankei.com/article/20240924-ZOSSAIFOHNPUFFLPB54ATJWGXU/

「パベル氏はロシアによる一時的な領土支配の例は「数多くある」と述べた。一方で同紙は、1940年に当時のソ連に併合されたバルト3国の独立回復は、半世紀後の91年だったと指摘」(同紙:NYT)

クルスクの話ではないけど、バルト3国は50年間ロシア(ソ連)占領下におかれた。

浮沈子は、この戦争(ウクライナ紛争)を欧州大戦争の一局面と見ているから、この話はチェコにとっても他人事ではないだろう。

「パベル氏は軍出身で、北大西洋条約機構(NATO)軍事委員会の議長を務めた。」

パベル氏は、そのことを皮膚感覚で分かっているに違いない。

(チェコ大統領、ウクライナは目標と支援について現実的になるべきだ)
https://grandfleet.info/us-related/czech-president-ukraine-should-be-realistic-about-goals-aid/

「軍事的にロシアの敗北もウクライナの敗北も決して起こらないし、両国が掲げる目標の上限も達成できるとは期待できない」「だからこそ戦争はその間で終結することになるはずだ」

「ウクライナへの武器供給を止めれば自然に和平がやって来るというのは浅はかだ」「防衛分野や安全保障分野の経験、さらにロシアをよく知っている者の立場から言えば、仮に停戦を宣言しても和平はやって来ないしロシアは軍事活動を停止しない」

うーん、ではウクライナへの支援を継続すれば、和平はやってくるかといえば、そうではないだろう。

ウクライナが支援の限界、つまり、対ロシア戦力の限界を自覚し、妥協的になったとしても、おそらくロシアは軍事活動を停止することはないだろう。

目的は、ウクライナの支配だけじゃないからな。

「戦争を止めるかどうか、領土の一時的な喪失を受け入れるかどうかはウクライナ人が決めることで他人が指図してはいけない」(ブログ管理人)

「仮に戦争継続を選択しても「それを支える援助に応じるかどうか」も強制できない」(同上)

複雑怪奇なダイナミズムで動いている欧州は、白か黒かの米国とは異なる。

まあ、米国も、ずーっとグレーだけどな。

ウクライナに決定的な勝利を与えず、かといって敗北もさせない。

生殺し状態が続いている。

そして、たぶん、欧州全体に対しても、同じようなスタンスで臨むことになるんだろう。

欧州の20パーセントくらいはロシアにくれてやるつもりなのかもしれない。

で、米国はNATOから離脱。

東欧諸国はロシアに併合。

パベルが、そのころまで健在かどうかは知らないけど、「設定する目標と得られる支援について現実的になる」ことができるかどうかが問題だな・・・。

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