おらが町の新型コロナ:中間管理職を自任する都知事は、シャチョーが決めたことを守るために都民との約束を反故にするか2020年05月29日 00:07

おらが町の新型コロナ:中間管理職を自任する都知事は、シャチョーが決めたことを守るために都民との約束を反故にするか
おらが町の新型コロナ:中間管理職を自任する都知事は、シャチョーが決めたことを守るために都民との約束を反故にするか


ちょっと意地が悪いとは思うが、自ら蒔いた種だからな・・・。

(東京都 休業要請追加緩和 審議会の意見も踏まえ判断へ コロナ)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200528/k10012449341000.html

「都は専門家の意見を聴いてさらなる緩和ができるかどうか検討するため、28日夜、医師や有識者などをメンバーとする審議会を開きました。」

「現在の状況や今後、気をつけなければならないところなど、専門的な見地から意見をうかがいたい」

「現在の緩和措置の段階である「ステップ1」から次の「ステップ2」に進めば、学習塾や劇場、生活必需品以外の小売店なども再開」

このステップ2には、スポーツジムも含まれる。

22日に定めた業種を、26日になって変更したためだ。

25日に明らかになった国の基準に合わせての改定ということになる。

(ジムはステップ2、カラオケは3 東京都がロードマップ見直し)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/31399

「最終段階まで休業を求めていたスポーツジムを「ステップ2」、カラオケを「ステップ3」に分類し直した。」

さて、どう判断することになるかな。

何故なら、緩和条件を満たしていないからな。

(新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップ:第2版)
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/007/957/20200526.pdf

「ロードマップの5つのポイント:
2 適切なモニタリング等を通じて、慎重にステップを踏み、都民生活や経済社会活動との両立を図る:
・2週間単位をベースに状況を評価し、段階的に自粛を緩和」

評価基準はこうなっている。

「緩和・再要請を判断する際に用いるモニタリング指標:
目安となる数値:緩和・アラート :
・感染(疫学的)状況:
・・①新規陽性者数:<20人 / 日
・・②新規陽性者における接触歴等不明率:<50%
・・③週単位の陽性者増加比:<1」

④以下は、割愛する。

問題は次だ。

「モニタリング指標の運用方針:
・休業要請の緩和:
「感染(疫学的)状況」の指標が全て緩和の目安を下回った場合、その他の指標も勘案しながら、審議会の意見を踏まえ、総合的な判断により、緩和を実施。緩和については、2週間単位をベースに状況を評価し、段階的に実施する。」

感染(疫学的)状況の指標を全項目クリアすることが、必要条件となっていることに注意だ。

次も見ておこうか。

「「東京アラート」の発動:
1項目以上の「感染(疫学的)状況」の指標の数値が緩和の目安を超え、その他の指標も勘案して警戒すべき状況と判断される場合には、「東京アラート」を発動し、都民に警戒を呼びかける。」

「休業の再要請:
複数の「感染(疫学的)状況」の指標の数値が再要請の目安を超えた場合には、その他の指標も勘案しながら、審議会の意見を踏まえ判断し、再要請を実施する。」

緩和基準超え1項目以上なら東京アラート、再要請基準2項目以上なら休業の再要請となり、休業要請の緩和どころの話じゃなくなる。

東京都は、最新の指標を公開している。

(都内の最新感染動向 最終更新 2020/05/28 18:45)
https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/

「モニタリング指標(1)新規陽性者数:9 人
 5/28 の数値(前日比: +0.6 人)」(指標として使っているのは、7日間移動平均)

「モニタリング指標(2)新規陽性者における接触歴等不明率:54 % 5/28の数値(前日比: -3.6 %)」

「モニタリング指標(3)週単位の陽性者増加比:1.07 5/28 の数値(前日比: +0.31 )」

3項目のうち、2項目が緩和基準を超えてしまっている。

これはもう、休業要請の緩和どころか、東京アラートを超えて、ステップ0に戻って対象職種全てに再要請を掛けなければならないところまであと1歩ということだ。

もっとも、その他の指標を勘案することになってるからな。

直ちに手戻りになるかどうかは分からない。

さらに、「モニタリング指標の運用方針」には、欄外に小さくこう書かれている。

「※モニタリング指標の運用については、国の動向や、感染者の状況等に応じて柔軟に実施する」

やれやれ・・・。

シャチョーかと思ったら中間管理職だったと本音を漏らした知事が、国に忖度してどう判断するかが注目だな。

(「社長と思ったら中間管理職」 小池都知事、国に不満)
https://www.sankeibiz.jp/econome/news/200411/ecb2004111121002-n1.htm

「都民の命、健康、医療現場を守るために総力を挙げる」

先月は、威勢のいいことを言ってたが、今回の休業要請緩和の判断は、その言葉が本気だったのかどうかを確認することになるだろう。

北九州市では、市内で孤発例(出どころ不明の市中感染)が続出し、事実上の第二波を食らっている。

都内では、もともと半分以上が孤発例だからな。

ここは、杓子定規に思い切りブレーキ踏んでおくに越したことはないけど、中間管理職としては難しいところだ。

入院患者、重症者は確実に減っているし、ホテル療養、自宅待機も減少した。

多少、基準を超えているからと言って、直ちにヤバい話にはならないだろうが、それとこれとは別の話だ。

休業要請緩和の「必要条件」にしたわけだからな。

もし、緩和するなら、ロードマップ自体を改定して臨むべきだろう(そうする可能性もあります)。

欄外には、※中間管理職なのでシャチョーのご意向を忖度して運用します、って書いてな。

もともと、東京都は全国的な緊急事態を招いた震源地の一つだ。

浮沈子的には、多少摩擦を生じたとしても、原則を貫くのがいいと考えている。

これっきりではないからな。

第二波が来た時に、都民に厳しい協力を求めるなら、エビデンスに基づく判断がブレてはいけない。

ロードマップを見直すなら、その理由を明確にして、客観的に説明が出来るようにしていくのが筋だ。

カラオケやスポーツジムなどの区分を変える際に、明確な説明があったかどうかは知らない。

国の判断が出るまでは、ステップ3でも解除するつもりはなかったからな。

初めて遭遇する新型コロナウイルス対策だからこそ、当局の要請や措置は重いものになる。

それに従うのは、自らと同胞を守るためだ。

歯を食いしばって、耐えている。

柔軟であることと曖昧でふらふらしていることとは、本質的に異なる。

誤った判断をすることもあるだろうが、それを責めることは難しい。

誰も経験したことのない、未知の領域だからな。

事実に対して真摯に向き合い、誠実に対応することが全てだ。

そうでなければ、誰もついて行かなくなる。

「「ステップ2」は、二十九日に対策本部会議を開き、移行の可否を判断する。」(東京新聞の記事より)

さて、どうなることやら・・・。

おらが町の新型コロナ:隣の芝生は燃えているか:カリフォルニアの憂鬱再び2020年05月29日 09:12

おらが町の新型コロナ:隣の芝生は燃えているか:カリフォルニアの憂鬱再び
おらが町の新型コロナ:隣の芝生は燃えているか:カリフォルニアの憂鬱再び


21世紀になって早20年。

世界は一つ、人類は皆兄弟な時代になり、航空機の発達(つーか、技術進歩によるコスト削減)の結果、川向こうの神奈川県に自転車で行くくらいな感じで、羽田空港から海向こうのカリフォルニア州に行くことが可能になった(そうなのかあ?)。

浮沈子は、米国(感染者1,751,759人、死者102,659人)本土はワシントンDCしか行ったことないけど、本当に気軽に飛んでいくことができる。

カリフォルニアの感染がリニアに増えていて、東部の感染爆発が収まりつつあるのと対照的なことについては、このブログでも既に触れた。

(カリフォルニアの憂鬱:カナダに匹敵する人口と感染者数)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2020/05/24/9249995

「リニアに増加し続ける感染者が、いつになったら減少に転じるかは見えない。」

「忘れてたけど、そういえば米国は西海岸と東海岸でウイルスの分布が異なっていたからな。
型式の違いが何らかの影響を与えている可能性もある(未確認)。」

ウイルス型の違いによる影響の有無については、まだ調べていない。

英語版ウィキのリンクから、カリフォルニア州保健当局が掲載している資料ページを見つけた。

(News Releases 2020:ほぼ毎日掲載されるファクトシートのリンク元)
https://www.cdph.ca.gov/Programs/OPA/Pages/New-Release-2020.aspx

(State Officials Announce Latest COVID-19 Facts:今朝の最新版)
https://www.cdph.ca.gov/Programs/OPA/Pages/NR20-105.aspx

(COVID-19州全体の更新:そこからリンクしていたデータのページ:常に最新版)
https://update.covid19.ca.gov/

画像は、ここから落とした。

米国の死者数が10万人を超えたとニュースになっているが、カリフォルニア州の感染者も、NY、NJ、ILに続いて目出度く10万人クラブ入りということになった。

NY、NJはピークアウトしているし、シカゴを擁するイリノイ州も増加は続いているものの、ここ数日は減少傾向が見られる。

カリフォルニアはヤバいな。

昨日の感染者(2717人)は、過去最大を記録している。

新規死者数は、緩やかに低下しているけど、新規感染者数は逆に増加傾向を示している。

検査体制が充実してきたということなのかもしれない。

州全体では、昨日1日で53,665件のPCR検査が行われている。

入院患者は23人減っているそうだ。

感染は持続していて、新規感染者も増えているが、死者と入院患者は緩やかに減少ということか。

この傾向がいつまで続くかは分からないが、来月から定期便の頻度が跳ね上がり、新規感染者が2700人以上の地域から、ビジネス目的の渡航者がドッと押し寄せてくることを考えると、安閑としてはいられない気分だ。

浮沈子は、川向こう(都外)への外出は控えている。

別に、橋の上で検問やってたり、鼻の奥に綿棒突っ込まれてPCR検査されて、結果が出るまで待たされたりしているわけではない。

陽性だったら、2週間当局指定の施設で停留され、抜き打ちで外出や移動をチェックされて、違反したら罰金喰らうこともない。

不要不急の県境越えの自粛を、来月18日まで要請されているだけだからな。

丸子橋やガス橋、多摩川大橋をてくてく渡っていくことは可能だ(六郷橋や大師橋でもいいんですが:歩いて渡れる大田区の橋)。

やっぱ、カリフォルニア州と神奈川県は芝生が違う。

太平洋は広いし、現在は定期便の本数も少ない。

事実上、人的交流は途絶えている。

隣の芝生が燃えていても、こっちに飛び火してくる心配は少ない。

来月になれば、状況は一変するかもしれない。

空港検疫がどれ程のフィルターになるかは心もとないしな。

一たびそこを突破されれば、市中感染となってトレースは困難になる(たぶん)。

我が国は、発症しない限り、絶対にPCR検査は行わない。

院内感染の恐れがあって、スタッフ間で濃厚接触していても、当局はなるべく検査しないで済ませている(荏原病院の事例:濃厚接触者3名の検査について、保健所は不要と判断した。:病院独自の判断で検査:結果未確認)。

まして、市中感染の濃厚接触者などは検査の「け」の字も行わない。

その間の健康観察も、穴だらけだ(感染研は、メールでの確認を推奨)。

もちろん、それがダメとは必ずしも言えない。

一定の感染を許容し、重症者は必ず捕捉して治療に結びつける盤石の態勢があれば、長期的に集団免疫に持ち込もうとするのは、悪い選択ではない。

そろそろ、そういう話を大っぴらにしてもいいんじゃないのか。

東京都は、最大感染者予測(厚労省)の2割程度の病床を確保していると言われている(実際には、もっと少ないかも)。

厚労省自体が、都道府県に対して2割でいいって言ってるからな(なぜ、2割なのかは不明)。

(ピーク時必要な病床数 国目安の3割以下想定の県も 新型コロナ)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200528/k10012448691000.html

「厚生労働省は専門家チームのメンバーが最悪のケースを想定して都道府県ごとに推計した入院患者数をもとに、その2割がピーク時に必要となる病床数の目安だとして一律に計算しています。」

「東京都が98%(4000床)」(2割相当:最大感染者数は約2万人ということか)

単にベッドがあるかどうかだけではダメで、稼働させるための資源(人員、予算、医療器械や消耗品などの物資の供給、更にはスタッフの感染が発生して病棟を閉めなければならなくなった際のバックアップなど)が万全でなければ話にならない。

最大感染者予測の1.5倍とか、2倍程度の安全率を見込まなければ、医療体制が整っているとは言えない(東京都の場合は2倍として4万床)。

収容の形態は、症状に応じて柔軟でいい。

東京都の住宅事情は、国際的には難民キャンプ以下と言われているから、欧米の多くの国々のような自宅待機は可能な限り避けるべきだろう。

座敷牢(2mの距離確保のため)を設置できる程度の家屋敷があるか、単身世帯である必要がある。

単身者は、健康管理が困難だから、基本的には無症候性キャリアのみだな(高齢者や基礎疾患を有する感染者を除く)。

まあ、どうでもいいんですが。

カリフォルニアの芝生はくすぶり続けている。

東京都の3倍弱の人口(約4千万人)で、新規感染者は100倍以上の規模だ。

やれやれ・・・。

我が国は、当分の間(300年くらい?)、鎖国を続けるべきだろう。

さもなければ、都内で4万床の感染症病棟を確保するかだな。

そうでないということなら、我々は相応のリスクを負うことになる。

スウェーデン(35,727、4,266)のマネなどすべきじゃないのかも知れない。

急ブレーキを踏んで、社会経済を再び停滞させるしかない。

それさえできないブラジル(438,812、26,991)のマネをする気なのか。

本日、都は休業要請の緩和を発表する。

(東京都 休業要請のさらなる緩和 きょう判断へ 新型コロナ)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200529/k10012449521000.html

「都が28日夜、専門家に意見を聴いたところ「状況が悪化している」という懸念の声や「緩和の段階を進めるには早すぎる」という慎重な意見が出たということです。その後、都の幹部は午後10時すぎまで協議を続けましたが、結論は出なかったということです。」

特措法24条に基づく休業要請は、知事の裁量の範囲だ。

基本的対処方針は、運用上の指針だからな。

んなもんに忖度する必要はない。

都の事情だけで判断するとしても、簡単ではない。

来月には、どーせ再要請することになるんだから、一度は緩めておこうと考えるのか、緩和の必要条件がクリアーされてないから、原則通り継続すると考えるのか。

知事が、どっち向いて判断するかは見ものだ。

NHKに専門家の意見をリークしているということは、そっちに向いているんだろう(たぶん)。

それを尊重しなければ、政治姿勢を問われることになる。

今回見送ったとしても、二度と緩和しないということにはならない。

見直しの期間を短くするとか、緩和基準をエビデンスに基づいて改定するなど、対応はいろいろ考えられる。

自分で決めたルールを捻じ曲げてしまっては、政治的信頼を失うことになりかねない。

ポイントは、その一点だろうな・・・。

<追加>

(東京「ステップ2」移行へ きょう正式決定)
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20200529-00000064-nnn-soci

「政府の緊急事態宣言解除に伴い、東京都は、事業者への休業要請を段階的に緩和する、ロードマップの「ステップ2」に移行する方針を固め、29日の会議で正式決定します。」

あっちゃーっ、緩和決行ですかあ?。

「30日から緩和する予定」

やれやれだな・・・。

(東京都 週明けから「ステップ2」に進む方針固める)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200529/k10012449831000.html

「週明けの来月1日から生活必需品以外の小売店などが再開できるようにする方針を固めました。」

「早ければ30日から「ステップ2」に入ることも検討していましたが、感染状況を踏まえたうえで特にあすからの週末は不要不急の外出自粛を呼びかけることが欠かせないとして、移行するのは週明けが望ましいと判断したということです。」

うーん、落としどころということか。

そういう匙加減の話じゃないと思うんだがな・・・。

(東京都 新たに22人感染確認 20人超は15日ぶり 新型コロナ)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200529/k10012450271000.html

「緊急事態宣言が解除された5月25日以降、29日までの4日連続で増えています。」

この調子で増えると、再要請の基準(50人超え)も見えて来るかもな。

(東京都 小池知事会見「週明けから『ステップ2』」 新型コロナ)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200529/k10012450211000.html

「ウィズコロナ宣言」

これって、集団免疫への政策転換てことなのかあ?。

(別紙◆令和2年5月29日18時30分時点)
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/008/175/20200529.pdf

感染経路不明者は、22人中13人だ。

ヤバくね?。

集団免疫再び(やっぱ、その2):もっともな指摘と集団免疫の見えない関係はあるのか2020年05月29日 13:21

集団免疫再び(やっぱ、その2):もっともな指摘と集団免疫の見えない関係はあるのか
集団免疫再び(やっぱ、その2):もっともな指摘と集団免疫の見えない関係はあるのか


(コロナ封じ込め成功は国民の「自粛努力」の結果という“美しい嘘”)
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamadajun/20200527-00180607/

「日本がコロナ封じ込めに成功(いまのところ)した理由を、こんな「国民性」だの「努力」だののせいにしていいのだろうか?
 こうした理由には、科学的な根拠はない。」

なかなか手厳しいな。

ヒトヒト感染の感染症の場合、感染経路を断てば終息するのは当たり前だから、強制力を伴ったかどうかは本質的な問題じゃない。

欧米で強制しなければならないのは、進んで従わないケースが多く発生することの裏返しだ(画像は非常事態発令下のカリフォルニアの海岸:マスクなんてしてねーしな・・・)。

初動が遅れたということも影響しているかもしれない。

特に、米国では1か月近くの間、PCR検査が正確に行われなかったために、市中感染が広がってしまったということもある。

「努力の結果と言うなら、たとえば人口100万人当たりの死亡者数が0.3人の台湾人が日本人以上に努力したというのか? ベトナムにいたっては死亡者ゼロである。」

台湾、ベトナムは、厳しい渡航制限をしたことが大きいかもしれない。

ベトナムだって、初期には感染が急速に広がり、街を封鎖したりもしたしな。

ただ、死者ゼロというのは無視できない。

「ニューヨークなど「3密」以前に外出禁止で、街にはほぼ誰も出ていなかった。」

自宅に籠ったことによる、家庭内感染のリスクは確かにあったけどな。

桁違いの感染を引き起こしているという指摘はもっともだ。

「人口100万人あたりの死亡者数を見れば、アジア諸国はみな圧倒的に少ない。日本以上なのはフィリピンだけ。あの中国ですら3人である。」

何をもって「あの」といっているかは知らないけど、今のところ多くのアジア諸国が低い感染率であることは間違いない。

浮沈子は、単にそれぞれの国情に応じた封じ込めが成功していると感じている(テキトーです)。

「つい先日まで、「東京もいずれニューヨークになる」と言っていた人々は、この結果に、沈黙するほかなくなった。」

「いずれ」というのを、どう考えるかだな。

1か月以内か、1年か、或いは10年か。

ワクチンも特効薬もできずに10年経てば、1日10人の感染者が継続したとしても、3万人を超える(確かに、37万人のNYには及ばない・・・)。

100年経てば、コメンテーターの言葉は真実になる(そういうことかあ?)。

いろいろ楽しめる要素はあるんだが、次の指摘は重要だ。

「しかし、いずれにしても、「努力」や「国民性」で議論を終わらせてはいけない。今後は、なぜ日本がこんな状況で助かったか、国を挙げて全力で科学的に解明すべきだ。そうしてこそ、今後に備えられる。次に失敗をしないですむ。」

過去形ではなく、すぐにでも襲ってくる第二波対策として、早急に明らかにしておく必要がある。

「無症状から重症者まで、少なくとも600人の血液を調べ、遺伝子的な見地から、9月までに報告をまとめるという。
はたしてどんな結果が出るのか? 期待したい。」

9月かあ・・・。

間に合うのかあ?。

ウイルスの遺伝子の違いが、感染率や重症度に影響を与えているかもしれないという推測は、一定の合理性がある。

およそ2週間に1回の変異を起こしていると言われる新型コロナウイルスは、既に5000種類以上に及ぶ。

感染性や毒性にどれ程の違いがあるのか、その他の要因(感染する人間側)との関連はどうなのか。

高齢者、免疫が低下する基礎疾患を有する感染者が重症化したり、死亡率が高かったりすることは分かっているが、この病気が始まってから短期間しかたっておらず、その実態には謎が多い。

再感染するのか、再陽性者は感染力があるのか、重症化しにくいのか。

そもそも、安定した免疫は獲得できるのか。

それは、ウイルスの種類によって異なるのか(ここ重要です!)。

(スウェーデンの集団免疫、いよいよ「効果アリ」の声が聞こえてきた)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/72901

「ショッピング、レストランやバー、スポーツジムにも通常通り出かけている。マスクをして出歩いている人は、ほぼ一人も見かけない。」

マスクしてないってのは、初耳だったな。

「有効なワクチンが開発されていない段階で、新型コロナウイルスを抑制するには、軽度の感染者をどんどん増やして、国民の半数以上が体内にウイルスに対する抗体を持つ集団免疫の形成が一つの有力な対策とされる。」

「この集団免疫策を採っているのは世界で唯一スウェーデンだけである。」

中からの貴重な情報だな。

「厳重な閉鎖や自粛策をとらない場合、人口が多く、人の交流が多い大都市のほうが、免疫保有率が高くなり、より早く集団免疫の形成が達成される。」

我が国では、全国知事会の会長が、都市は新型コロナに対して脆弱だと非難し、リモートワークを定着させ地方活性化を図るべきだと正論を吐いていたが、スウェーデンでは少し異なるようだ(追加参照:ややニュアンスが違うかも)。

記事は、集団免疫獲得政策が、市民に深く浸透している様子を窺わせる。

プロフィールを見る限り、医療職ではない様だし、集団免疫閾値の査読前論文の引用も、どっかで仕入れたネタのようだ。

(Covid-19の疾患による群れの免疫レベルは、古典的な群れの免疫レベルよりもかなり低い)
https://arxiv.org/abs/2005.03085

43パーセントという閾値が示されている。

全文は読んでいない。

「スウェーデン人口の40%が免疫を持てば集団免疫が達成でき、ストックホルムでの感染の拡大は6月中旬に止まる」

おおっ!、マジか!。

「5月7日、ストックホルム・リンケビー地区では、アル=シャカージ医師が「この地区では集団免疫がほぼ達成されたようだ」と報告した。」

(ストックホルム県)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%A0%E7%9C%8C

「最近では中近東・アジア・中南米からの移民が県内の特定の地域に特に独自のコミュニティーを形成している(形成せざるを得ない)状況がスウェーデン社会への統合という点から問題になっている。特に県内のスンドビーバーリ(Sundbyberg)市リンケビー地区(Rinkeby)やボートシルカ(Botkyrka)市などでは、移民と地元住民との生活上の摩擦、移民の住環境の悪化、移民の就職難が大きな問題となっている。」

うーん、なんか3密を彷彿とさせる記述だなあ・・・。

まあいい。

スウェーデンでは、集団免疫というのは、最早、仮定の話ではない(3週間も前の話か)。

集団免疫は、世界が目指すべき将来の姿だ(って、WHOのライアンさんが言ってるってさ)。

記事には、東京や大阪についての言及もあって興味深い。

「米欧より数週間早くコロナ感染が始まった東京や大阪などの大都市での免疫保有率は、おそらくもっと高率のはずだ。非常事態宣言が発動されなければ、なし崩し的に集団免疫に近づいていたのかもしれない。」

我が国はスウェーデンと違って、医療態勢が貧弱だからな。

緊急事態を宣言しても、医療崩壊が部分的に起こって、人工呼吸器付けないまま、人がバタバタと死んだ。

放っておいたら、今頃パニックだろう。

ライアンさんが、「将来のモデル」と言っているのも、今は医療崩壊を起こさないレベルに留めるのが最優先だからだ。

それに成功したところも、失敗したところもある。

ワクチンの完成が何時になるかが、スウェーデンモデルの成否を分ける。

政策担当者が、天使になるか、悪魔になるか。

明日ワクチンが出来れば、300人程度の死者で収まった東京都(スウェーデンより人口は多い)の勝ち(勝ち負けかあ?)。

100年経ってもワクチンが出来なければ、たぶん、スウェーデンの勝ちだ。

どういう経路をたどるにせよ、集団免疫の達成は避けて通れない。

そのプロセスを最適化するためにも、ウイルスの基礎研究は欠かせないだろう。

特効薬、ワクチン、ウイルス研究。

ゲームチェンジャーが現れない限り、集団免疫は避けて通ることが出来ない。

ストックホルムに引っ越そうかな・・・。

<追加>

(コロナ 地方への臨時交付金 「リーマン以上の額に」経済再生相)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200528/k10012448261000.html

「地域の魅力を発信し、地方創生を改めて推進するよい機会だ。交付金をうまく活用してもらいたい」

「今回の流行で、人口集中が感染症にぜい弱であることを見せつけられた。地方の魅力を高め、分散型の新しい国家構造をともにつくりたい」

うーん、やや同床異夢感が拭いきれない気もするけどな・・・。

(「第2波」を警戒せよ
新型コロナ、欧米とアジアで差も―専門家)
https://medical.jiji.com/topics/1670?page=1

「菅谷客員教授が指摘しているのが、欧州と日本を含めたアジア諸国で流行した新型ウイルスの感染力や感染時に重症化させる毒性に違いがあった可能性だ。」(2ページ目)

「アジア諸国では、欧米に比べて感染力や毒性の低いウイルスが流行した可能性も考え得る」

仮にそうだとしたら、集団免疫にはどう影響するんだろうか?。

感染力が強く、毒性が弱いのが有利な気がするんだがな(欧米は、両方とも強い?)。

世の中、思い通りにはいかんもんだなあ・・・。