🐼そういえばあれはどーなった?:小惑星探査機の太陽電池展開不良:年越しでも未決着?:塀の外の懲りない面々 ― 2022年01月11日 07:03
そういえばあれはどーなった?:小惑星探査機の太陽電池展開不良:年越しでも未決着?:塀の外の懲りない面々
ジェームズウェッブスペーステレスコープ(JWST)の展開が無事に済んだというニュースが流れている。
(新型宇宙望遠鏡「ジェイムズ・ウェッブ」主鏡の展開作業も無事成功!)
https://sorae.info/space/20220110-jwst.html
「主鏡やサンシールド(日除け)などを折り畳んだ状態で打ち上げられたウェッブ宇宙望遠鏡各部の展開作業は、これですべて完了した」
巨大な日よけの展開作業が途中で中断されるなど、一時ははらはらした状況だったようだが、まずは目出度い。
(NASAは週末に一時停止した後、Webbの展開を再開します)
https://spaceflightnow.com/2022/01/03/nasa-resumes-webb-deployments-after-pausing-for-weekend/
「Webbのミッションの最初の週は時計仕掛けのようでしたが、エンジニアは週末にスケジュールを変更して、宇宙船の発電用ソーラーアレイを調整し、日よけをしっかりと引っ張るのに必要なモーターの温度を予想よりも高く冷却しました。」
「モーターの温度を調べたところ、私たちが望むほどのマージンはありませんでした」
「モーターを冷却する1つの方法は、展望台を再設定することです。これにより、これらのモーターに入射する太陽が少なくなり、冷却時間が長すぎる可能性があります。だからそれは昨夜実行された。」
日よけはその後無事に全レイヤーが展開され、副鏡や主鏡の展開も完了した(こっちは予定通りだったようです)。
「Webbは、地球からほぼ100万マイル(150万キロメートル)離れた重力平衡点であるL2ラグランジュ点の周りのハローのような軌道で運用ポストに向かって巡航しています。Webbがその軌道に到着するのは、1月23日頃と予想され、その後、科学ミッションが始まる前に、さらに5か月の機器の起動、光学的焦点合わせ、およびその他のキャリブレーション作業が行われます。」
先代であるハッブルのピンボケ事件を考えると、構想から約30年(本格的な計画は1990年代初頭からと言われる)を経て打ち上げられたJWSTの運用が始まるまでは気が抜けない感じもするがな(ちょっと修理しに行くわけにはいかないからな)。
まあいい。
で、宇宙における展開と言えば、思い出すのは小惑星探査機ルーシーの太陽電池パネルの展開不良だ。
(NASA小惑星探査機「ルーシー」観測装置の電源オン、太陽電池完全展開の試みは11月16日以降に)
https://sorae.info/space/20211112-nasa-lucy.html
「展開が不完全な太陽電池アレイの展開率は75~95パーセントと推定」
随分と幅があるが、発電量からの推定だから、太陽電池パネルの性能の幅(温度などの環境要因もあるし)に影響されているんだろう。
要するに、テキトーなわけだ。
「本来のロック機構では固定できていないものの、畳まれていた太陽電池アレイを展開時に引っ張る役割を果たしたストラップによって現在は保持されているとみられています。」
何らかの力が働き(複数のスイングバイが計画されているようです)、ストラップが外れたり切れたりするようなことがあれば、発電能力に重大な支障を来し、観測やミッションの遂行に影響する可能性がある。
「現状維持も含めた対応を検討中」
うーん、ビミョーな情勢だなあ・・・。
NASAのウェブサイトを見ると、完全復旧に向けた検討が続いているようだ。
(ルーシーソーラーアレイのパスフォワードに焦点を当てたNASA)
https://blogs.nasa.gov/lucy/2021/12/08/nasa-zeroing-in-on-path-forward-for-lucy-solar-array/
「完全な展開を試みる前に、ルーシーソーラーアレイモーターとストラップのエンジニアリングモデルで追加の地上テストを実施することを計画しています。」
地上には、同じ仕掛の模型があるんだろう(未確認)。
重力下でのテストと、現場における無重力での実施は同じ環境とは言えないし、そもそも根本原因が特定されていないようだから、地上テストでは上手くいったとしても、実際に動かして見たら想定外の事象が発生する可能性もある。
(ルーシーインスツルメンツチェックアウトA-OK)
https://blogs.nasa.gov/lucy/2021/11/18/lucy-instruments-checkout-a-ok/
「テストデータと調査結果は、ストラップが意図したとおりにスプールに巻き付いていない可能性があることを示しています。」
やれやれ・・・。
ストラップの巻取り不良だとすれば、一度元に戻して再度巻き直すことで解決する可能性もあるけど、巻取り不良の根本原因が解明されないままで実行すれば、状況が更に悪くなって現状よりも展開できない可能性があるからな(最悪、片側だけになるかも!)。
そもそも、展開モーターを逆回転させるとか、ロックをリリースすることができるかどうかは不明だ(詳細未確認:ロッキードマーチンは、この手の太陽電池アレイを得意にしてたはずなんだがな)。
NASAのブログ更新は、現段階では12月8日で終わっている。
地上のエンジニアリングモデルでのテストが行われたのか、その結果がどうだったのかはまだ報じられていない。
米国では、その後新型コロナの大流行が起こっていて、スケジュールに影響している可能性も否定できない。
JWSTの打ち上げの影響はないだろう(主契約社はノースロップグラマンだし)。
現状のまま運用を続けるというのは、それはそれでリスクがあるし、一度ストラップを解いて、再度巻き取るにしてもリスクが伴う。
スプールにラインを巻き取るイメージだなあ(そうなのかあ?)。
ワイヤーやストラップを使うというのは、何らかの不具合が起こる可能性を排除できない。
「サンシールドは、本質的に非決定論的であるこれらのものの1つです」(スペースフライトナウの記事より:以下同じ)
「NASAはヒンジに剛性のある梁を配置することに慣れています。それらは決定論的であるため、どのように動くかを決定できます。」
「40の異なる主要な展開と数百の滑車とワイヤーがあることを考えると、すべてが私を緊張させ、完全に展開されるまで意志を持っています」
日よけの展開は、JWSTにとっては悪夢だったろう。
しかし、それは無事にクリアされた。
一方、ルーシーはソーラーアレイの片側にトラブルを抱えたまま飛び続けている。
長期の宇宙ミッションで、想定外の事態を抱えたままの管理は容易ではないだろう。
難しい判断を迫られているといえる。
我が国の惑星探査においても、のぞみ(火星探査)やあかつき(金星探査)でトラブルを生じた。
のぞみは関係者の尽力にも拘らず失敗に終わり、あかつきはなんとか復旧して一定の成果を出すことが出来た。
イトカワを探査したはやぶさとかもあったなあ(遠い目・・・)。
最近では、ひとみ(X線天文衛星)もぶっ壊れたし。
工学的にも科学的にも、大きなプロジェクトは技術者や研究者の職業的生命を賭けて行われる。
探査機には、彼らの魂が宿っているのだ。
が、人の作りしものに完全なものなどはない。
それは、いつも不完全で、未熟で、一番起きて欲しくない時に壊れる(マーフィーの法則だな)。
死屍累々の宇宙探査に完璧な成果を求めることには、所詮無理があるのだ。
しかし、懲りずに挑戦し続けなければ新たな知見を得ることはできない。
昔、塀の中の懲りない面々というベストセラーがあった(浮沈子は読んでいませんが)。
塀の外にも、懲りない面々が大勢いるということだな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ルーシークルージングアウトバウンド; 地上でのソーラーアレイオプションのテスト)
https://blogs.nasa.gov/lucy/2022/01/12/lucy-cruising-to-orbit-testing-solar-array-options-on-ground/
「現在の計画は、4月下旬の時間枠でのラッチの試みをサポートしています。」
「ただし、チームはアレイをそのままにしておく可能性について引き続き調査しています。」
「その間、ラボでは、プライマリモーターとバックアップモーターの両方を使用して、デュアルモーターソーラーアレイの展開をテストしています。このテストの目的は、両方のモーターを同時に使用することで、展開を完了してソーラーアレイをラッチするのに十分な力がかかるかどうかを判断することです。」
ははあ、何をやろうとしているのかがやっと具体的に分かった。
通常は、プライマリモーターだけで展開するアレイを、バックアップのモーターと一緒に動かして、2馬力(2倍の力)で引っ張ろうというものだ。
そんでもって、想定外の力が加わり、ストラップが切れちまって、あーっ、やらなきゃよかったという結論になるのかも知れない(そんなあ!)。
多少、充電効率が悪くても、最悪の事態に陥るよりはマシだと考えるのは自然だろう。
そーっと、そのままにしておく選択肢は強力だな。
しかし、その場合も、何らかのきっかけでストラップが切れたり、巻取り機構から外れたりするリスクは残る(たぶん)。
所定のラッチに、キッチリ固定されているのが最善であることに変わりはない。
難しい判断を要求されているわけで、今後の展開がどうなるかに注目だ。
他人の不幸は蜜の味だな(そうなのかあ?)。
2馬力で引っ張って、ブチッといく予感がしてならない。
4月下旬が待ち遠しいなあ・・・。
<さらに追加:2022年2月6日記>ーーーーーーーーーー
(NASAの小惑星探査機「ルーシー」、ソーラーパネルの展開が不完全だった理由が判明)
https://www.gizmodo.jp/2022/02/250050.html
「完全な360度ではなく現在は347度で止まっている」
詳細なデータだな(たぶん発電量からの推計値でしょうけど:未確認)
「パネルを完全な展開ポジションへと引っ張り損ねたストラップに問題があると突き止めた」
おっと、特定できたということか。
「何らかの原因不明なプロセスによって、展開中にストラップが引っ張られていない時があった」
「その結果、ストラップはスプール(糸巻き)から外れた。引っ張り込まれるべきストラップは約76センチ(30インチ)ほど残っていると考えている」
浮沈子的には、納得がいく説明に思える。
先日、國富のプールで久々にプライマリーリールを使ったんだが、回収するために巻き取ろうとしたら、テンションが掛かっていない時にラインがリールから外れて往生した。
慌てずに一呼吸。
こんがらがったラインを外し、テンション掛けて巻き直して事なきを得た。
やれやれ・・・。
まあ、國富のプールの中と宇宙空間を一緒にするのは何だが、物理の法則は同じだ(たぶん)。
「開発したのはNorthrop Grumman(ノースロップ・グラマン)社」
浮沈子は、探査機の主契約社であるロッキードマーチンだとばっか思ってたけどな。
ノースロップグラマンは、JWSTの主契約社で、日よけの展開にはワイヤーとリールを使った複雑なシステムを使用して成功させている。
上手の手から水が漏れたわけだ。
「現時点で2つの案を検討しています。動作のおかしいストラップを引っ張るためにルーシーのモーターを使うか、何もしないか」
「問題はメインエンジン燃焼時のパネルの構造的な完全性」
「パネルにかかるエネルギーとトルクは、特に探査機とつながっているとなれば設計時とは変わる」
軌道を変えるためにメインエンジン吹かした途端に、ストラップがブチッ!・・・。
あーっ・・・。
扇子のパネルがバラバラに・・・。
あああーっ・・・。
それが本体にぶつかって、観測用センサーがパーに・・・。
ああああああーっ・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
進むも死、退くも死。
前門の虎、後門の狼。
「時間をかけて慎重に選択肢を検討している」
探査機は、限られた打ち上げ重量を観測用センサーに割り当てるために、その他の部分は可能な限り軽量化しているはずだからな。
強度的な問題は、本質的に内在していることになる。
リールとストラップを使用したソーラーアレイの展開メカニズムも、計量ということで採用されているに違いない。
ISSトラック(貨物輸送)で使用されているシグナス補給線でも用いられている。
そっちで、展開にトラブった話は聞かない(浮沈子が知らないだけかも)。
確か、初期のオリオン宇宙船のデザインとかもそうだった気が。
軽量化と強度や確実性とは、トレードオフの関係にあることが多い。
材料やメカニズムの抜本的な改良がブレイクスルーを与えるまで、選択の悩みは尽きない。
まあ、軽くて丈夫かつ確実になれば、その分は観測センサーに持っていかれちまうわけだがな。
探査機のインフラ部分は、永遠に縁の下の力持ちだ。
日の当たらない、日陰者か・・・。
おっと、ソーラーパネルだからな。
日が当たらなければ、役には立たないけどな・・・。
ジェームズウェッブスペーステレスコープ(JWST)の展開が無事に済んだというニュースが流れている。
(新型宇宙望遠鏡「ジェイムズ・ウェッブ」主鏡の展開作業も無事成功!)
https://sorae.info/space/20220110-jwst.html
「主鏡やサンシールド(日除け)などを折り畳んだ状態で打ち上げられたウェッブ宇宙望遠鏡各部の展開作業は、これですべて完了した」
巨大な日よけの展開作業が途中で中断されるなど、一時ははらはらした状況だったようだが、まずは目出度い。
(NASAは週末に一時停止した後、Webbの展開を再開します)
https://spaceflightnow.com/2022/01/03/nasa-resumes-webb-deployments-after-pausing-for-weekend/
「Webbのミッションの最初の週は時計仕掛けのようでしたが、エンジニアは週末にスケジュールを変更して、宇宙船の発電用ソーラーアレイを調整し、日よけをしっかりと引っ張るのに必要なモーターの温度を予想よりも高く冷却しました。」
「モーターの温度を調べたところ、私たちが望むほどのマージンはありませんでした」
「モーターを冷却する1つの方法は、展望台を再設定することです。これにより、これらのモーターに入射する太陽が少なくなり、冷却時間が長すぎる可能性があります。だからそれは昨夜実行された。」
日よけはその後無事に全レイヤーが展開され、副鏡や主鏡の展開も完了した(こっちは予定通りだったようです)。
「Webbは、地球からほぼ100万マイル(150万キロメートル)離れた重力平衡点であるL2ラグランジュ点の周りのハローのような軌道で運用ポストに向かって巡航しています。Webbがその軌道に到着するのは、1月23日頃と予想され、その後、科学ミッションが始まる前に、さらに5か月の機器の起動、光学的焦点合わせ、およびその他のキャリブレーション作業が行われます。」
先代であるハッブルのピンボケ事件を考えると、構想から約30年(本格的な計画は1990年代初頭からと言われる)を経て打ち上げられたJWSTの運用が始まるまでは気が抜けない感じもするがな(ちょっと修理しに行くわけにはいかないからな)。
まあいい。
で、宇宙における展開と言えば、思い出すのは小惑星探査機ルーシーの太陽電池パネルの展開不良だ。
(NASA小惑星探査機「ルーシー」観測装置の電源オン、太陽電池完全展開の試みは11月16日以降に)
https://sorae.info/space/20211112-nasa-lucy.html
「展開が不完全な太陽電池アレイの展開率は75~95パーセントと推定」
随分と幅があるが、発電量からの推定だから、太陽電池パネルの性能の幅(温度などの環境要因もあるし)に影響されているんだろう。
要するに、テキトーなわけだ。
「本来のロック機構では固定できていないものの、畳まれていた太陽電池アレイを展開時に引っ張る役割を果たしたストラップによって現在は保持されているとみられています。」
何らかの力が働き(複数のスイングバイが計画されているようです)、ストラップが外れたり切れたりするようなことがあれば、発電能力に重大な支障を来し、観測やミッションの遂行に影響する可能性がある。
「現状維持も含めた対応を検討中」
うーん、ビミョーな情勢だなあ・・・。
NASAのウェブサイトを見ると、完全復旧に向けた検討が続いているようだ。
(ルーシーソーラーアレイのパスフォワードに焦点を当てたNASA)
https://blogs.nasa.gov/lucy/2021/12/08/nasa-zeroing-in-on-path-forward-for-lucy-solar-array/
「完全な展開を試みる前に、ルーシーソーラーアレイモーターとストラップのエンジニアリングモデルで追加の地上テストを実施することを計画しています。」
地上には、同じ仕掛の模型があるんだろう(未確認)。
重力下でのテストと、現場における無重力での実施は同じ環境とは言えないし、そもそも根本原因が特定されていないようだから、地上テストでは上手くいったとしても、実際に動かして見たら想定外の事象が発生する可能性もある。
(ルーシーインスツルメンツチェックアウトA-OK)
https://blogs.nasa.gov/lucy/2021/11/18/lucy-instruments-checkout-a-ok/
「テストデータと調査結果は、ストラップが意図したとおりにスプールに巻き付いていない可能性があることを示しています。」
やれやれ・・・。
ストラップの巻取り不良だとすれば、一度元に戻して再度巻き直すことで解決する可能性もあるけど、巻取り不良の根本原因が解明されないままで実行すれば、状況が更に悪くなって現状よりも展開できない可能性があるからな(最悪、片側だけになるかも!)。
そもそも、展開モーターを逆回転させるとか、ロックをリリースすることができるかどうかは不明だ(詳細未確認:ロッキードマーチンは、この手の太陽電池アレイを得意にしてたはずなんだがな)。
NASAのブログ更新は、現段階では12月8日で終わっている。
地上のエンジニアリングモデルでのテストが行われたのか、その結果がどうだったのかはまだ報じられていない。
米国では、その後新型コロナの大流行が起こっていて、スケジュールに影響している可能性も否定できない。
JWSTの打ち上げの影響はないだろう(主契約社はノースロップグラマンだし)。
現状のまま運用を続けるというのは、それはそれでリスクがあるし、一度ストラップを解いて、再度巻き取るにしてもリスクが伴う。
スプールにラインを巻き取るイメージだなあ(そうなのかあ?)。
ワイヤーやストラップを使うというのは、何らかの不具合が起こる可能性を排除できない。
「サンシールドは、本質的に非決定論的であるこれらのものの1つです」(スペースフライトナウの記事より:以下同じ)
「NASAはヒンジに剛性のある梁を配置することに慣れています。それらは決定論的であるため、どのように動くかを決定できます。」
「40の異なる主要な展開と数百の滑車とワイヤーがあることを考えると、すべてが私を緊張させ、完全に展開されるまで意志を持っています」
日よけの展開は、JWSTにとっては悪夢だったろう。
しかし、それは無事にクリアされた。
一方、ルーシーはソーラーアレイの片側にトラブルを抱えたまま飛び続けている。
長期の宇宙ミッションで、想定外の事態を抱えたままの管理は容易ではないだろう。
難しい判断を迫られているといえる。
我が国の惑星探査においても、のぞみ(火星探査)やあかつき(金星探査)でトラブルを生じた。
のぞみは関係者の尽力にも拘らず失敗に終わり、あかつきはなんとか復旧して一定の成果を出すことが出来た。
イトカワを探査したはやぶさとかもあったなあ(遠い目・・・)。
最近では、ひとみ(X線天文衛星)もぶっ壊れたし。
工学的にも科学的にも、大きなプロジェクトは技術者や研究者の職業的生命を賭けて行われる。
探査機には、彼らの魂が宿っているのだ。
が、人の作りしものに完全なものなどはない。
それは、いつも不完全で、未熟で、一番起きて欲しくない時に壊れる(マーフィーの法則だな)。
死屍累々の宇宙探査に完璧な成果を求めることには、所詮無理があるのだ。
しかし、懲りずに挑戦し続けなければ新たな知見を得ることはできない。
昔、塀の中の懲りない面々というベストセラーがあった(浮沈子は読んでいませんが)。
塀の外にも、懲りない面々が大勢いるということだな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ルーシークルージングアウトバウンド; 地上でのソーラーアレイオプションのテスト)
https://blogs.nasa.gov/lucy/2022/01/12/lucy-cruising-to-orbit-testing-solar-array-options-on-ground/
「現在の計画は、4月下旬の時間枠でのラッチの試みをサポートしています。」
「ただし、チームはアレイをそのままにしておく可能性について引き続き調査しています。」
「その間、ラボでは、プライマリモーターとバックアップモーターの両方を使用して、デュアルモーターソーラーアレイの展開をテストしています。このテストの目的は、両方のモーターを同時に使用することで、展開を完了してソーラーアレイをラッチするのに十分な力がかかるかどうかを判断することです。」
ははあ、何をやろうとしているのかがやっと具体的に分かった。
通常は、プライマリモーターだけで展開するアレイを、バックアップのモーターと一緒に動かして、2馬力(2倍の力)で引っ張ろうというものだ。
そんでもって、想定外の力が加わり、ストラップが切れちまって、あーっ、やらなきゃよかったという結論になるのかも知れない(そんなあ!)。
多少、充電効率が悪くても、最悪の事態に陥るよりはマシだと考えるのは自然だろう。
そーっと、そのままにしておく選択肢は強力だな。
しかし、その場合も、何らかのきっかけでストラップが切れたり、巻取り機構から外れたりするリスクは残る(たぶん)。
所定のラッチに、キッチリ固定されているのが最善であることに変わりはない。
難しい判断を要求されているわけで、今後の展開がどうなるかに注目だ。
他人の不幸は蜜の味だな(そうなのかあ?)。
2馬力で引っ張って、ブチッといく予感がしてならない。
4月下旬が待ち遠しいなあ・・・。
<さらに追加:2022年2月6日記>ーーーーーーーーーー
(NASAの小惑星探査機「ルーシー」、ソーラーパネルの展開が不完全だった理由が判明)
https://www.gizmodo.jp/2022/02/250050.html
「完全な360度ではなく現在は347度で止まっている」
詳細なデータだな(たぶん発電量からの推計値でしょうけど:未確認)
「パネルを完全な展開ポジションへと引っ張り損ねたストラップに問題があると突き止めた」
おっと、特定できたということか。
「何らかの原因不明なプロセスによって、展開中にストラップが引っ張られていない時があった」
「その結果、ストラップはスプール(糸巻き)から外れた。引っ張り込まれるべきストラップは約76センチ(30インチ)ほど残っていると考えている」
浮沈子的には、納得がいく説明に思える。
先日、國富のプールで久々にプライマリーリールを使ったんだが、回収するために巻き取ろうとしたら、テンションが掛かっていない時にラインがリールから外れて往生した。
慌てずに一呼吸。
こんがらがったラインを外し、テンション掛けて巻き直して事なきを得た。
やれやれ・・・。
まあ、國富のプールの中と宇宙空間を一緒にするのは何だが、物理の法則は同じだ(たぶん)。
「開発したのはNorthrop Grumman(ノースロップ・グラマン)社」
浮沈子は、探査機の主契約社であるロッキードマーチンだとばっか思ってたけどな。
ノースロップグラマンは、JWSTの主契約社で、日よけの展開にはワイヤーとリールを使った複雑なシステムを使用して成功させている。
上手の手から水が漏れたわけだ。
「現時点で2つの案を検討しています。動作のおかしいストラップを引っ張るためにルーシーのモーターを使うか、何もしないか」
「問題はメインエンジン燃焼時のパネルの構造的な完全性」
「パネルにかかるエネルギーとトルクは、特に探査機とつながっているとなれば設計時とは変わる」
軌道を変えるためにメインエンジン吹かした途端に、ストラップがブチッ!・・・。
あーっ・・・。
扇子のパネルがバラバラに・・・。
あああーっ・・・。
それが本体にぶつかって、観測用センサーがパーに・・・。
ああああああーっ・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
進むも死、退くも死。
前門の虎、後門の狼。
「時間をかけて慎重に選択肢を検討している」
探査機は、限られた打ち上げ重量を観測用センサーに割り当てるために、その他の部分は可能な限り軽量化しているはずだからな。
強度的な問題は、本質的に内在していることになる。
リールとストラップを使用したソーラーアレイの展開メカニズムも、計量ということで採用されているに違いない。
ISSトラック(貨物輸送)で使用されているシグナス補給線でも用いられている。
そっちで、展開にトラブった話は聞かない(浮沈子が知らないだけかも)。
確か、初期のオリオン宇宙船のデザインとかもそうだった気が。
軽量化と強度や確実性とは、トレードオフの関係にあることが多い。
材料やメカニズムの抜本的な改良がブレイクスルーを与えるまで、選択の悩みは尽きない。
まあ、軽くて丈夫かつ確実になれば、その分は観測センサーに持っていかれちまうわけだがな。
探査機のインフラ部分は、永遠に縁の下の力持ちだ。
日の当たらない、日陰者か・・・。
おっと、ソーラーパネルだからな。
日が当たらなければ、役には立たないけどな・・・。
🐼変異種:無料定性抗原検査成功! ― 2022年01月11日 11:10
変異種:無料定性抗原検査成功!
昨夜からくしゃみが出るなど、上気道症状が出ている浮沈子。
どうやら、引きこもりと爆食で免疫が落ち、旧型コロナ(単なる風邪)をひいてしまったようだ。
ちょうどいいので、近所の薬局で実施している定性抗原検査を受けることにする。
今まで、朝寝坊で9時半くらいに行っても、今日の分は終わりですと言われて、受けられなかったからな。
今日は、開店前から店の前に並んで、1番くじを引くことが出来た(といっても、3人しかいなかったけど)。
検査は、定性抗原検査とPCR検査があるが、PCRの方は、薬局から検体を郵送し(当日分纏めて)、ラボに送ってからメールで通知という手順で、検体採取後3日程度かかると言われた。
マジか!?。
昨年11月に自腹で検査した時は、検体を取りに来てくれて、当日中に結果が出た(メールによる通知)。
ただし、検体を取りに来てもらう予約をしなければならず、それはキット購入後3日程度先だったから、実質的には同じかもしれないな。
PCRは、検体採取してから結果が出るまで日数を要する。
対して、定性抗原検査は、15分程度(説明や採取を含めても30分以内)に結果が分かる。
感度はPCR程ではないし、特にオミクロンの場合は初期の検出が困難という話も出ているが、どーせPCRだって、2割程度は偽陰性になるわけだからな。
気休めに受けるなら、定性抗原検査で十分だろう。
近所の薬局では、説明を受けたり検体を採取するためのテーブルは1つしかなく、30分程度の時間を区切って整理券を発行していた。
営業時間から考えれば、1日20人が限界だろうな。
大きいところでは、同じ手順でもブースを増やすなどして、件数を増やしているんだろう。
新宿とかでは、無料検査を受けるのに1時間半も並んでいるというニュースが流れていた。
やれやれ・・・。
で、1番に並んで受けた浮沈子は、初めてにも拘らず30分以内に終わった。
検体は鼻腔の入口(1~2cm)を綿棒でぐりぐりして採取する。
奥まで突っ込む必要はないが、両方の鼻腔粘膜から採取するところがミソだ。
検査液に浸して、絞り出すようにして溶解する。
綿棒を抜き、蓋をして、その蓋に開いた穴から、試験紙が入った検査キットに垂らすんだが、3滴または4滴と言われて上手く垂らせるか不安になった。
結果は、非常にコントロールしやすく、ぴったり3滴たらせた。
検査紙への浸潤はすぐに始まり、テストライン(T)を超えても表示されなかった時にはホッとした。
コントロールライン(C)は、1mmくらいズレていたけど、無事に表示された(これが出ないと無効になります)。
15分は待たなければならないので、キットの記念写真(?:画像参照)を撮ったりする(暇です・・・)。
待っている間に、綿棒、検体の入ったスポイト、検査キットなどを、初めに入っていたビニール袋に入れて返却する。
その間に薬局の人が証明書を発行してくれる。
有効期間は、採取の翌日まで(ショボ・・・)。
念のために、買ったらいくらになるのか聞いてみたら、税込1320円だそうだ(医療用だそうです)。
先月やった東亜産業のと同じくらいの値段だな(あっちは研究用)。
懸案の無料検査は無事に終了した。
上気道症状は収まっているわけではないけど、まあ、大丈夫だろう。
所詮は気休めに過ぎない。
ワクチンをうっているとはいえ、既に5か月以上が経過し、オミクロンに対する感染予防効果は消えている。
感染して発症すれば、ワクチン未接種者の場合、重症化率はデルタと大差ない。
ワクチンの重症化予防効果に期待するしかないのだ。
持病持ちの浮沈子は、重症化した場合には命にかかわる可能性が高い。
感染の早期把握のためにも、無料検査は活用したいところだが、毎日受けるわけにもいかないだろう。
事前に記入する同意書には、今まで何回無料検査を受けたかを記入する欄があり、頻回の場合には理由を尋ねられる旨の注意書きが書かれていた。
牽制しているわけだな。
無料無制限とか言いながら、検査を抑制しようという意図がありありだ。
まあいい。
有効期限は翌日までとなっているから、1日おきなら文句を言われる筋合いはない。
追加接種を、国際標準期間内でうつことができない状況で、市民を大流行の中に放置しているわけだからな。
定性抗原検査くらいは気前よく受けさせてもらいたいものだ。
陽性になっちまったら?。
もちろん、医療機関に受診して、確定のための検査を受け、陽性確定なら自治体が用意しているはずの施設に入ることになる(オミクロンの場合)。
まあ、どーせ、間もなく、自宅待機になるに決まっているけどな。
爆発的増加の中で、当局の対応は猫の目のように変わる。
(SARSコロナウイルス抗原キットご使用方法)
https://dianews.roche.com/antigen_at_pharma.html
リンク先には、解説ビデオが出ている。
自宅に戻ってから、じっくり見た(いみねー!)。
テストラインやコントロールラインは赤茶色だったから、金コロイドの凝集による表示だろう。
無事に検査を終え、雨も上がったこから、これからフィットネスに行こうかな。
夕方頃には、また雨が降る予報だが、小雨程度な感じだ。
偽陰性の可能性はあるけれど、定性抗原検査を受けて、とりあえずは人様にうつす確率が小さいことを確認したわけだからな。
フィットネスに行っても、罪悪感を感じないで済む。
明日まで有効な陰性証明書も貰ったしな(上気道症状が収まっていないけど、だいじょうび?)。
昨夜からくしゃみが出るなど、上気道症状が出ている浮沈子。
どうやら、引きこもりと爆食で免疫が落ち、旧型コロナ(単なる風邪)をひいてしまったようだ。
ちょうどいいので、近所の薬局で実施している定性抗原検査を受けることにする。
今まで、朝寝坊で9時半くらいに行っても、今日の分は終わりですと言われて、受けられなかったからな。
今日は、開店前から店の前に並んで、1番くじを引くことが出来た(といっても、3人しかいなかったけど)。
検査は、定性抗原検査とPCR検査があるが、PCRの方は、薬局から検体を郵送し(当日分纏めて)、ラボに送ってからメールで通知という手順で、検体採取後3日程度かかると言われた。
マジか!?。
昨年11月に自腹で検査した時は、検体を取りに来てくれて、当日中に結果が出た(メールによる通知)。
ただし、検体を取りに来てもらう予約をしなければならず、それはキット購入後3日程度先だったから、実質的には同じかもしれないな。
PCRは、検体採取してから結果が出るまで日数を要する。
対して、定性抗原検査は、15分程度(説明や採取を含めても30分以内)に結果が分かる。
感度はPCR程ではないし、特にオミクロンの場合は初期の検出が困難という話も出ているが、どーせPCRだって、2割程度は偽陰性になるわけだからな。
気休めに受けるなら、定性抗原検査で十分だろう。
近所の薬局では、説明を受けたり検体を採取するためのテーブルは1つしかなく、30分程度の時間を区切って整理券を発行していた。
営業時間から考えれば、1日20人が限界だろうな。
大きいところでは、同じ手順でもブースを増やすなどして、件数を増やしているんだろう。
新宿とかでは、無料検査を受けるのに1時間半も並んでいるというニュースが流れていた。
やれやれ・・・。
で、1番に並んで受けた浮沈子は、初めてにも拘らず30分以内に終わった。
検体は鼻腔の入口(1~2cm)を綿棒でぐりぐりして採取する。
奥まで突っ込む必要はないが、両方の鼻腔粘膜から採取するところがミソだ。
検査液に浸して、絞り出すようにして溶解する。
綿棒を抜き、蓋をして、その蓋に開いた穴から、試験紙が入った検査キットに垂らすんだが、3滴または4滴と言われて上手く垂らせるか不安になった。
結果は、非常にコントロールしやすく、ぴったり3滴たらせた。
検査紙への浸潤はすぐに始まり、テストライン(T)を超えても表示されなかった時にはホッとした。
コントロールライン(C)は、1mmくらいズレていたけど、無事に表示された(これが出ないと無効になります)。
15分は待たなければならないので、キットの記念写真(?:画像参照)を撮ったりする(暇です・・・)。
待っている間に、綿棒、検体の入ったスポイト、検査キットなどを、初めに入っていたビニール袋に入れて返却する。
その間に薬局の人が証明書を発行してくれる。
有効期間は、採取の翌日まで(ショボ・・・)。
念のために、買ったらいくらになるのか聞いてみたら、税込1320円だそうだ(医療用だそうです)。
先月やった東亜産業のと同じくらいの値段だな(あっちは研究用)。
懸案の無料検査は無事に終了した。
上気道症状は収まっているわけではないけど、まあ、大丈夫だろう。
所詮は気休めに過ぎない。
ワクチンをうっているとはいえ、既に5か月以上が経過し、オミクロンに対する感染予防効果は消えている。
感染して発症すれば、ワクチン未接種者の場合、重症化率はデルタと大差ない。
ワクチンの重症化予防効果に期待するしかないのだ。
持病持ちの浮沈子は、重症化した場合には命にかかわる可能性が高い。
感染の早期把握のためにも、無料検査は活用したいところだが、毎日受けるわけにもいかないだろう。
事前に記入する同意書には、今まで何回無料検査を受けたかを記入する欄があり、頻回の場合には理由を尋ねられる旨の注意書きが書かれていた。
牽制しているわけだな。
無料無制限とか言いながら、検査を抑制しようという意図がありありだ。
まあいい。
有効期限は翌日までとなっているから、1日おきなら文句を言われる筋合いはない。
追加接種を、国際標準期間内でうつことができない状況で、市民を大流行の中に放置しているわけだからな。
定性抗原検査くらいは気前よく受けさせてもらいたいものだ。
陽性になっちまったら?。
もちろん、医療機関に受診して、確定のための検査を受け、陽性確定なら自治体が用意しているはずの施設に入ることになる(オミクロンの場合)。
まあ、どーせ、間もなく、自宅待機になるに決まっているけどな。
爆発的増加の中で、当局の対応は猫の目のように変わる。
(SARSコロナウイルス抗原キットご使用方法)
https://dianews.roche.com/antigen_at_pharma.html
リンク先には、解説ビデオが出ている。
自宅に戻ってから、じっくり見た(いみねー!)。
テストラインやコントロールラインは赤茶色だったから、金コロイドの凝集による表示だろう。
無事に検査を終え、雨も上がったこから、これからフィットネスに行こうかな。
夕方頃には、また雨が降る予報だが、小雨程度な感じだ。
偽陰性の可能性はあるけれど、定性抗原検査を受けて、とりあえずは人様にうつす確率が小さいことを確認したわけだからな。
フィットネスに行っても、罪悪感を感じないで済む。
明日まで有効な陰性証明書も貰ったしな(上気道症状が収まっていないけど、だいじょうび?)。
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