CCRと空気2011年10月21日 20:59

CCRと空気


CCRも40mより浅いところでは、空気による希釈を行なっている。エアディリュエントである。いつも何気なく呼吸している空気だが、21パーセントの酸素、78パーセントの窒素、1パーセントのその他のガス(アルゴンとか二酸化炭素とか)の混合気体である。

ダイビングでは、この空気もナイトロックスとして扱うことがある。だって、セブのサービスの領収書には21パーセントナイトロックスと書いてあった(確かに・・・)。

濃いやつは、エンリッチドエアナイトロックスというそうだ。じゃあ、酸素の割合が空気より少ない窒素との混合ガスは何ていうのか。実はそれは知らない(まだお勉強中なので。でも、そんなガスを使うなら、トライミックスにするでしょう?)。

おっと、空気の話だった。

例によって、空気についてはこのページが詳しい。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%BA%E6%B0%97

最近はKY(空気読めない)などの用法もあるようだが、CCRで潜るときには、ディリュエントガスとして用いる他に、ベイルアウトガスとしての用途もある。40m位までなら、空気で十分と言われている。それ以上になると、窒素酔いが心配になって、ヘリウムを混ぜたくなる。

ディリュエントガスも同じだ。40mを超えるダイビングでは、ステージボトルに20/30位のトライミックスを詰めて、ホースでディリュエント側のインフレーションバルブ(ボタン)のところにつないで使用している。

潜水時間にもよるが、40mを超えるとベイルアウトとしては6リットルシリンダー1本では、ちょっと心もとない。もう1本、濃いめのナイトロックスを持ちたいところだ。まあ、これは潜水計画次第である(バディに持ってもらうとか)。

40m位までなら、ステージボトルもエア1本でいいかも知れないが、これとて潜水時間によっては、ベイルアウトを再検討しなくてはならない。

空気中の窒素の体内への蓄積は、当然のことながら減圧症のリスクにもつながる。CCRで潜っているからといって、減圧症のリスクが皆無になるわけではない。むしろ、長時間のダイビングを可能にするCCRは、「気軽に」窒素を溜め込んでしまう。

シングルタンクでは、ガスの消費量が多いことが安全弁となって潜水時間を制限してくれる。このことが減圧症の発症を未然に防いでいるという面もあるのだ(小柄な女性など、ガス消費量の少ない人が、逆に潜水可能時間が長くなって、体重1kg当たりの窒素の蓄積が多くなるかもしれない)。

CCRで長時間潜ることのリスクの中には、下手をすると減圧症の発症を促してしまうということもあるのだ。

CCRは、エアディリュエントの場合はナイトロックス製造器となるので、エアのダブルタンクで同じ時間、同じ深度で潜れば減圧症のリスク低減になっていることは事実である(ダブルタンクでも、エアでなくて32パーセントとか36パーセントのナイトロックスで、酸素分圧をしっかり管理して潜ればCCRと同じようなダイビングが楽しめる)。

なんか、空気でダイビングする話を始めると、ガスを詰め替える話にそれてしまう。浅い深度ではナイトロックスに、深い深度ではトライミックスに、という具合だ。

日本ではまだまだナイトロックスが普及しておらず、大多数のダイバーは、「空気」などという「ケシカラン」代物を吸わせられている。せめて、浅いところでは気軽にナイトロックスが吸えるようにしてもらいたいものだ(また、それてしまった!)。

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