美しい形 ― 2013年02月08日 22:42
美しい形
このところ、B787のトラブル(バッテリーだけではない!)のニュースを追いかけているが、この飛行機は実に美しい形をしている。
フィーリングの問題なので、異論もあるとは思うが、浮沈子は素直にそう思う。
特に、有機的なフォルムを見せる主翼のカーブは、息を呑むほど美しい。鳥のように羽ばたいて飛ぶのではないかと思わせる、ダイナミックなデザインである。
もちろん、カッコ良く見せるためのデザインではない。
燃料を節約し、軽量化し、遠くへ飛ぶための機能を形にしたものだ。地球上のどんな遠くの飛行場へでも、無給油でひとっ飛びで行くことができる、夢の飛行機=ドリームライナーである。
形態は機能に従う、というルイス・ヘンリー・サリヴァンの言葉どおりである。
こんな美しい飛行機に、瑕疵があろうはずはない。そんなことが、あっていいものか。
数々のトラブルを抱えた問題児であることが発覚した今でも、その思いは変わらない。多くの関係者が期待し、皮算用し、一儲けできると踏んだ機体である。
従来の旅客機の常識を塗り替えた、21世紀に相応しい飛行機である。申し訳ないが、A380などは、787に比べれば、20世紀の飛行機が太っただけである(いやいや、エアバスは、20世紀から既に21世紀的であっただけだが・・・)。
(ボーイング、787の5号機で試験飛行実施へ)
http://www.aviationwire.jp/archives/15480
「現時点ではバッテリーのトラブルの原因究明作業が進行中だが、ボーイングではこの試験飛行は安全性が保たれるとしている。」とある。
どういう意味だか、良く分からない。
(米当局、787の実験飛行許可)
http://www.cnn.co.jp/business/35028006.html
「無人地帯の上空で実施し、飛行中はバッテリー関連の問題について乗員が常時監視する。」とある。
なーるほど。
それじゃあ、この体制なら、旅客機として飛行再開できるということか。
「試験飛行は厳格な条件を定めたうえで、技術者など調査と運航に不可欠な要員に限って搭乗を許可。」だってさ。
まだまだ、先は長そうだ。
(UPDATE2: 米当局、B787の試験飛行を許可 電池の認証方法見直す必要性を指摘)
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK833074120130208
とんでもないことが書いてあって、焦った!。
「委員長は、ボーイングのリチウムイオン電池使用に関する認証においてFAAが2007年に設定した9つの特別条件と、リスクが極めて小さいとの理由から電池が発火した場合に燃焼させても安全だとしたことに言及した。」
そんな基準で認可していたとしたら、とんでもない話だ。B787における電源系統の重要性を、全く認識していないことになる。
黒焦げになったバッテリーは、最早、バッテリーとしての機能を果たせないわけだ。そして、マーフィーの法則に従って両側のエンジンが突然停止する!。
再起動すればいいじゃん!。
それが、だめなのよ・・・。この飛行機、電池で起動しなければ、エンジンは回らない。落ちるしかない!(すみません、ラムエア・タービンがありました)。
発火したら、燃やしちゃえばいいじゃん!?。
そんな安易な(というか、めちゃくちゃな)発想で認可され、搭載されたバッテリーを積んだ飛行機が、10万時間近くを飛んだわけだな。
この間に搭乗されたお客様は、超ラッキーな方だということになる。膝がガクガク震えるような話だ。
美しい飛行機の醜い一面を見る思いがする。
人の作りし物の宿命である。
自然に存在しないものに、完全なものなどない。
人の奢りと、傲慢と、不遜が招く崩壊への道である。
神が創りし物、自然に存在するものは、あるがままにあり、なすがままになる。
もちろん、人もまた神の作りし物であるから、おとなしく、謙虚にしていればいいのだが、どうも、神様も失敗作を作ってしまったらしく、神のマネをしたがる存在になってしまった。
羽ばたく翼を持たない人間が、飛行機という機械を使って空を飛ぶ。まことに畏れ多い話である。自然に存在する素材を組み合わせて、自然に存在する元素を利用して電気を溜め、ふわりと浮く。
(米連邦航空局がB787型機の試験飛行を許可)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye5252042.html
「7日には、テキサス州で機体の塗装を終えた787型機の移送飛行が特別な許可のもとに行われました。」とある。
なんだ、インド航空とおんなじじゃん!。
発火に至るプロセスが、依然不透明なまま行われる試験飛行や、こうした回航が、なし崩し的な飛行再開への布石であるなどと言うつもりは毛頭ない。
ただ、美しい飛行機は、中身もまた、美しくあって欲しいと願うだけだ。
このところ、B787のトラブル(バッテリーだけではない!)のニュースを追いかけているが、この飛行機は実に美しい形をしている。
フィーリングの問題なので、異論もあるとは思うが、浮沈子は素直にそう思う。
特に、有機的なフォルムを見せる主翼のカーブは、息を呑むほど美しい。鳥のように羽ばたいて飛ぶのではないかと思わせる、ダイナミックなデザインである。
もちろん、カッコ良く見せるためのデザインではない。
燃料を節約し、軽量化し、遠くへ飛ぶための機能を形にしたものだ。地球上のどんな遠くの飛行場へでも、無給油でひとっ飛びで行くことができる、夢の飛行機=ドリームライナーである。
形態は機能に従う、というルイス・ヘンリー・サリヴァンの言葉どおりである。
こんな美しい飛行機に、瑕疵があろうはずはない。そんなことが、あっていいものか。
数々のトラブルを抱えた問題児であることが発覚した今でも、その思いは変わらない。多くの関係者が期待し、皮算用し、一儲けできると踏んだ機体である。
従来の旅客機の常識を塗り替えた、21世紀に相応しい飛行機である。申し訳ないが、A380などは、787に比べれば、20世紀の飛行機が太っただけである(いやいや、エアバスは、20世紀から既に21世紀的であっただけだが・・・)。
(ボーイング、787の5号機で試験飛行実施へ)
http://www.aviationwire.jp/archives/15480
「現時点ではバッテリーのトラブルの原因究明作業が進行中だが、ボーイングではこの試験飛行は安全性が保たれるとしている。」とある。
どういう意味だか、良く分からない。
(米当局、787の実験飛行許可)
http://www.cnn.co.jp/business/35028006.html
「無人地帯の上空で実施し、飛行中はバッテリー関連の問題について乗員が常時監視する。」とある。
なーるほど。
それじゃあ、この体制なら、旅客機として飛行再開できるということか。
「試験飛行は厳格な条件を定めたうえで、技術者など調査と運航に不可欠な要員に限って搭乗を許可。」だってさ。
まだまだ、先は長そうだ。
(UPDATE2: 米当局、B787の試験飛行を許可 電池の認証方法見直す必要性を指摘)
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK833074120130208
とんでもないことが書いてあって、焦った!。
「委員長は、ボーイングのリチウムイオン電池使用に関する認証においてFAAが2007年に設定した9つの特別条件と、リスクが極めて小さいとの理由から電池が発火した場合に燃焼させても安全だとしたことに言及した。」
そんな基準で認可していたとしたら、とんでもない話だ。B787における電源系統の重要性を、全く認識していないことになる。
黒焦げになったバッテリーは、最早、バッテリーとしての機能を果たせないわけだ。そして、マーフィーの法則に従って両側のエンジンが突然停止する!。
再起動すればいいじゃん!。
それが、だめなのよ・・・。この飛行機、電池で起動しなければ、エンジンは回らない。落ちるしかない!(すみません、ラムエア・タービンがありました)。
発火したら、燃やしちゃえばいいじゃん!?。
そんな安易な(というか、めちゃくちゃな)発想で認可され、搭載されたバッテリーを積んだ飛行機が、10万時間近くを飛んだわけだな。
この間に搭乗されたお客様は、超ラッキーな方だということになる。膝がガクガク震えるような話だ。
美しい飛行機の醜い一面を見る思いがする。
人の作りし物の宿命である。
自然に存在しないものに、完全なものなどない。
人の奢りと、傲慢と、不遜が招く崩壊への道である。
神が創りし物、自然に存在するものは、あるがままにあり、なすがままになる。
もちろん、人もまた神の作りし物であるから、おとなしく、謙虚にしていればいいのだが、どうも、神様も失敗作を作ってしまったらしく、神のマネをしたがる存在になってしまった。
羽ばたく翼を持たない人間が、飛行機という機械を使って空を飛ぶ。まことに畏れ多い話である。自然に存在する素材を組み合わせて、自然に存在する元素を利用して電気を溜め、ふわりと浮く。
(米連邦航空局がB787型機の試験飛行を許可)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye5252042.html
「7日には、テキサス州で機体の塗装を終えた787型機の移送飛行が特別な許可のもとに行われました。」とある。
なんだ、インド航空とおんなじじゃん!。
発火に至るプロセスが、依然不透明なまま行われる試験飛行や、こうした回航が、なし崩し的な飛行再開への布石であるなどと言うつもりは毛頭ない。
ただ、美しい飛行機は、中身もまた、美しくあって欲しいと願うだけだ。
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