2つのポルシェ ― 2014年03月21日 22:35
2つのポルシェ
久々に、2台のポルシェに乗る。
むろん、83タルガと03ボクスターである。
21世紀のクルマである03ボクスターは、素直な操縦性と快適な乗り味で、乗り手を魅了して止まない。
片や83タルガは、今となっては高級スポーツカーというよりは、半分クラシックカーの世界に足を突っ込んでいて、ポルシェシンクロと格闘しながらのノンパワステハンドリングになる。
それはそれで、楽しいに違いない。
愚弟の運転で、浮沈子は助手席という構図である。
疎開先へ03ボクスターで高速で行って、帰りは下道をトロトロと83タルガで走る。
入れ替えなのだ。
83タルガは車検を受けなければならない。
プレステージで受けようと思っているが、どうなることやら。
2台のポルシェを助手席で乗り比べるという、あまりない経験をしたが、ドライバーズシートとは違った感想もあった。
レカロシートの83タルガ(前オーナー様のご配慮)は、実に乗り心地がいい。
トーションバーとガスダンパーは、いささか古い設計だが、それでも、秀逸なシートを載せればここまでできるかという感じだ。
もちろん03ボクスターの乗り心地も、悪くはない。
MRの美点で、重心近くに座っているおかげで、さまざまな方向のモーメントから開放されている。
ハイスピードドライブではなく、交通の流れに乗った、ゆっくりとした移動の中では、普段気づきにくいこうした微妙な感覚も見えてくる。
911は、ガチの足回りだなどと決め付けないで、自分の感覚を信じるべきだな。
もちろん、不整路面では変な共振も出るが、許容範囲である。
しっかりとしたサポートのシートがあれば、という条件付きではあるが。
もうこんなクルマを新たに所有することはないだろう。
大切に扱って、次のオーナーに引き継がなければならない。
03ボクスターは、それに比べれば、はるかに現代的だ。
なんの構えもなく乗れる。
スーパーに買い物に行くのに使ってもいいし、その辺を意味もなく流して走ってもいい。
もちろん、オープン!。
だが、2台の間には、もっと本質的な違いがあるのだ。
1964年からのスタイルや空冷エンジンをリアにオーバーハングさせて搭載するというレイアウトに縛られた911と、スクラッチからデザインされ、MR2座というスポーツカーの理想のレイアウトを与えられた全く新しいクルマという違いだ。
制約の中での熟成とか、911には未だに続く連綿とした系譜があるのだが、ボクスターには伸び伸びとした若さがある。
割り切った乗車人員、過剰にならないエンジン性能とシャシー性能のバランス、レーシングベースでなくてもいいという開放感に溢れている。
03ボクスターを走らせていると、車自体が喜んで走っているような錯覚になる。
83タルガが苦悶に満ちて走っているかといえば、そんなことはないのだが。
まあいい。
991型では、GTSも出ることになったボクスターだが、986後期型の素の03ボクスターは、このクルマを企画した人々の意図を、純粋に伝えていると思う。
ファン・トウ・ドライブ。
乗って走らせることが楽しい。
83タルガというのも、911の中では異色の存在だ。
ボディ剛性を落としても、オープンエアを味わいたいという好き者たちの欲求を満たすために作られた車だ。
しかも、そこそこ速い。
これも、ファン・トウ・ドライブだな。
春分の日の午後を、2台のポルシェを乗り分けるという贅沢に浸る。
強風が吹き荒れたので、残念ながら、両方とも屋根は閉めたままだ。
もう少し暖かくなって、全快にした2台を、存分に走らせてみたいな・・・。
久々に、2台のポルシェに乗る。
むろん、83タルガと03ボクスターである。
21世紀のクルマである03ボクスターは、素直な操縦性と快適な乗り味で、乗り手を魅了して止まない。
片や83タルガは、今となっては高級スポーツカーというよりは、半分クラシックカーの世界に足を突っ込んでいて、ポルシェシンクロと格闘しながらのノンパワステハンドリングになる。
それはそれで、楽しいに違いない。
愚弟の運転で、浮沈子は助手席という構図である。
疎開先へ03ボクスターで高速で行って、帰りは下道をトロトロと83タルガで走る。
入れ替えなのだ。
83タルガは車検を受けなければならない。
プレステージで受けようと思っているが、どうなることやら。
2台のポルシェを助手席で乗り比べるという、あまりない経験をしたが、ドライバーズシートとは違った感想もあった。
レカロシートの83タルガ(前オーナー様のご配慮)は、実に乗り心地がいい。
トーションバーとガスダンパーは、いささか古い設計だが、それでも、秀逸なシートを載せればここまでできるかという感じだ。
もちろん03ボクスターの乗り心地も、悪くはない。
MRの美点で、重心近くに座っているおかげで、さまざまな方向のモーメントから開放されている。
ハイスピードドライブではなく、交通の流れに乗った、ゆっくりとした移動の中では、普段気づきにくいこうした微妙な感覚も見えてくる。
911は、ガチの足回りだなどと決め付けないで、自分の感覚を信じるべきだな。
もちろん、不整路面では変な共振も出るが、許容範囲である。
しっかりとしたサポートのシートがあれば、という条件付きではあるが。
もうこんなクルマを新たに所有することはないだろう。
大切に扱って、次のオーナーに引き継がなければならない。
03ボクスターは、それに比べれば、はるかに現代的だ。
なんの構えもなく乗れる。
スーパーに買い物に行くのに使ってもいいし、その辺を意味もなく流して走ってもいい。
もちろん、オープン!。
だが、2台の間には、もっと本質的な違いがあるのだ。
1964年からのスタイルや空冷エンジンをリアにオーバーハングさせて搭載するというレイアウトに縛られた911と、スクラッチからデザインされ、MR2座というスポーツカーの理想のレイアウトを与えられた全く新しいクルマという違いだ。
制約の中での熟成とか、911には未だに続く連綿とした系譜があるのだが、ボクスターには伸び伸びとした若さがある。
割り切った乗車人員、過剰にならないエンジン性能とシャシー性能のバランス、レーシングベースでなくてもいいという開放感に溢れている。
03ボクスターを走らせていると、車自体が喜んで走っているような錯覚になる。
83タルガが苦悶に満ちて走っているかといえば、そんなことはないのだが。
まあいい。
991型では、GTSも出ることになったボクスターだが、986後期型の素の03ボクスターは、このクルマを企画した人々の意図を、純粋に伝えていると思う。
ファン・トウ・ドライブ。
乗って走らせることが楽しい。
83タルガというのも、911の中では異色の存在だ。
ボディ剛性を落としても、オープンエアを味わいたいという好き者たちの欲求を満たすために作られた車だ。
しかも、そこそこ速い。
これも、ファン・トウ・ドライブだな。
春分の日の午後を、2台のポルシェを乗り分けるという贅沢に浸る。
強風が吹き荒れたので、残念ながら、両方とも屋根は閉めたままだ。
もう少し暖かくなって、全快にした2台を、存分に走らせてみたいな・・・。
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