脳波 ― 2014年07月29日 14:01
脳波
まずは、元ネタから。
(脳波で操縦するヘリコプター「Puzzlebox Orbit」の国内販売を開始)
http://news.mynavi.jp/news/2014/07/28/256/
開発段階でちょっと気になった記憶があるが、発売されていたとは知らなかったな。
こんなのもある。
(脳波で操縦できる飛行機が開発されています)
http://www.gizmodo.jp/2014/06/post_14694.html
「操縦者は脳から発せられる微弱な電気活動である脳波(EEG)を測定するために、電極が付いた白い帽子をかぶります。」
なんだ、フライトシミュレーターか。
で、脳波操縦で検索した結果の中で、驚きのヒットがあった。
(脳波操縦士)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000325/files/43436_24883.html
マッドサイエンティストの「森源」こと、森田源一郎からの手紙には、「π」とだけ書かれていた・・・。
「身一つ、世一つ、生くに無意味、曰くなく御文や読む……」
まあ、訳の分からない人は、この昭和13年(1938年)に出たという短編小説を読んでください。
この中に登場する、人間そっくりのロボットというところで、浮沈子はあることを思い出す。
(第6部 復活編)
http://www.takeboh.com/hinotori/resurrec.html
「西暦2482年、一人の若者がエアカーから落下して死んだ。だがこの若者、レオナの物語はここから始まる。
レオナは実験段階の最新医療技術によって、死から復活する。
しかし、脳の大半を人工脳にされた後遺症から、レオナには人間や動物などの生物が無機質の塊にしか見えなくなる。
失意のレオナだったが、彼は雑踏の中で、唯一”人間”に見える女がいる事を発見する。
女を追うレオナだったが、レオナの目には女性として映るチヒロは、実は工業作業用ロボットだった。」
人間の脳が知覚する存在は、それがたとえ他人が「機械」としてしか認知できないものであっても、本人にとっては「人間」に見えるという、究極の「痘痕も笑窪」的状況だな。
前出の脳波操縦士の話とは、少しすれ違っている。
生身と見紛うロボットに、「正常に」恋をしたマッドサイエンティストと語り手。
しかも、その意を汲んで、ロボットの方から言い寄ってくるというお膳立て。
うーん、こっちの方は、何となく分かるんだが・・・。
「・・・ボスの策略でレオナの体がボスの新しい体として供される事になった時、レオナは医師に自分の記憶を人工脳からチヒロの脳に移す事を頼む。
こうして、レオナとチヒロの意識は合体し、一つとなる。」
「チヒロの体ではレオナの記憶を収めるだけの容量がなかったため、こけしの様な不格好な体をしたロボットに移されていたのだった。」
「やがて人間の家族に拾われたロボットはその家の召使いとして最後の時を過ごした。
普通のロボットとは違い、どこか人間臭さのあるそのロボットに、家族はロビタという愛称をつけて可愛がった。
かつてレオナだった記憶が、ロビタに人間の想い出をくすぐる話や遊びをさせ、それゆえ家族や子供達に親しまれていったのだった。」
話はさらに展開していくのだが、ここでは触れない。
このページは、優れた要約で、浮沈子は感心した。
手塚治虫が追及し続けた、人間とは何か、生命とは何かという壮大なテーマを、時空を超えて描いたライフワーク、「火の鳥」の中に、機械と人間が合体するという話があるというのは、鉄腕アトムをものした作家の構想としては不自然ではない。
物語の稀有壮大な展開から考えれば、ほんのさわりに過ぎないともいえる。
脳が作り出す幻影が、「現実」と呼ばれるものであって、その質感や実在の確信が認知の根源だとすれば、ものに過ぎないコンピューターやロボットに意識が宿り、人間の脳波に感応して恋をしたとしても不思議はないのかもしれないし、そんな人形に恋する人間がいてもおかしくはない。
いや、人間といってしまっては語弊があるな。
そんな発想は、野郎だけかもしれない。
しかし、この話は、脳波操縦士の場合は、実際のロボットの出来が人間そっくりだったのに対して、火の鳥復活編の方は、脳を弄られたレオナの認識の中で、工業用作業ロボットが人間に見えたというところが異なる。
さらに、語り手の脳波に感応して、正に脳波操縦によって動くように元々作られたロボットと、ただの作業用ロボットが、「人間」であるレオナになびいてしまうという、まあ、有り得ない設定の違いもある。
(コンラート・ローレンツ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%84
「刷り込み現象の発見は、自らのハイイロガンの雛に母親と間違われた体験に端を発したものである。」
(刷り込み)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%B7%E3%82%8A%E8%BE%BC%E3%81%BF
「動物の生活史のある時期に、特定の物事がごく短時間で覚え込まれ、それが長時間持続する学習現象の一種。刻印づけ、あるいは英語読みそのままインプリンティングとも呼ばれる。」
「彼は、ハイイロガンの卵を人工孵化して、ガチョウに育てさせようとした。ガチョウが孵化させた雛は当然のようにガチョウの後について歩き、ガチョウを親と見なしているようにふるまった。ところが、一つの卵だけを自分の目の前で孵化させたところ、その雛は彼を追いかけるようになり、ガチョウのふところへ押し込んでも、他の雛がガチョウについて行くのに、その雛だけは彼を追ったという。」
「雛は親の顔を生まれた時には知らず、生まれた後にそれを覚えるのである。具体的には、生まれた直後に目の前にあった、動いて声を出すものを親だと覚え込んでしまう事が分かった。したがって、ガチョウが孵化させた場合には雛はガチョウを親鳥と思い込み、ローレンツが孵化を観察した場合には彼を親鳥と認識することになるのである。」
「刷り込みにかかわる行動は、その基本的な部分は先天的、遺伝的に持っているものであり、そこに後天的に変更可能な部分が含まれている事を示している。」
「鳥類や一部哺乳類において、幼い時に一緒に生活していた動物を性的に成熟した時の相手として選ぶことが知られている。」
「動物園などで、幼い個体を異なる動物と共に育てたりした場合に、一緒に育った、全く別の種に対して求愛行動を行うようになることが知られている。」
工業用作業ロボットであるチヒロの中に、インプリンティング可能なプログラムが書かれていたのかもしれないな。
脳波によって機械を操縦するという話は、昔からSFネタでは常套手段である。
まあ、それだけ人間がずぼらで、世の中を文字通り「思うがまま」に操縦したいという欲があるからかもしれない。
(ファイヤーフォックス (映画))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
「パイロットが思考するだけで各種ミサイルや航空機関砲などの火器管制が行える思考誘導装置を有しており、スイッチや操縦桿やボタンを使用するよりも迅速かつ的確に戦闘を行う事が可能。この思考誘導装置はロシア語にしか感応しないBMI技術で動作制御するものであるため、「ロシア語で考えろ」という台詞もそれを示したものである。」
浮沈子は、この映画を劇場で見たのだが、脳波で操縦するのだとばかり思っていた(どこを見てたんだあ?)。
火器管制システムだけだったんですねえ!。
この発想の延長には、サイコキネシスがある。
(念力)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%B5%E5%8A%9B
「意思の力だけで物体を動かす能力のこと。念動力(ねんどうりょく)、観念動力(かんねんどうりょく)とも言う。また、英語名の略称を使い、TK(Telekinesis、テレキネシスの略)、PK(Psychokinesis、サイコキネシスの略)と呼ぶこともある。」
脳波を抽出して、電気的に整理してマニピュレーターを動かすなどというまどろっこしいことはすっ飛ばして、いきなりものを動かすという話だ。
(スキャナーズ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%82%BA
やっぱ、この映画が出てこなけりゃあ!。
頭がぶっ飛ぶシーンが、未だに忘れられない。
(『スキャナーズ』 頭部大爆発:心臓の悪い方はやめた方がいいです!)
http://nicoviewer.net/sm14516728
サイコキネシスが、脳波なのか、それとも唯の超能力(?)なのかは不明だが、なにしろ現代科学で解明されていない現象なので、説明はできない。
脳を使って他人を動かし、自分の都合のいいように物事を進めるというのは、人間が日常的に行っていることで、何の不思議もない。
また、手足を使って機器を操作し、身体能力を拡張したり(CCRで潜水したり?)、文字に落とした思考や記憶を保存伝達する(ブログ書いたり?)ということも、これまた日常的だ。
考えてみれば、サイコキネシスなんかなくても、現代人は、皆似たような能力を持っているのだ。
1000年前の人々から見れば、超能力者に見えるに違いない。
現代のコンピューターは、膨大なデーターベースの中から該当する情報を探して、画面に表示してくれる(ブログネタ探し・・・)。
スマホでは、簡単な検索は、マイクから音声で行う。
天気予報などは、音声でも返ってくる。
1000年経てば、コンピューターなどというブサイクな代物は姿を消し、博物館の中だけに存在するようになっているに違いない。
コミュニケーションは、宇宙空間から海底にまで及び、外部化された情報とシームレスに繋がることだろう。
思い出そうとすると、脳波を検出して、あいまい検索とかもしてくれたりして、ちゃんと脳に伝達してくれる!。
人の顔を思い浮かべて、えーと、えーとと呻吟すると、パッと名前が出てくる感じだな。
当然、脳の中の情報を、検索会社に見られるわけだ。
その代わり、他人の脳の中の情報まで、検索対象として利用できる。
もう、全部ごちゃ混ぜになった、文字通りのグローバルブレインというわけだ。
少なくとも、脳がイメージできる情報については、音声であれ、画像であれ、知識ベースであれ、ひょっとしたら感情や感覚まで共有できるようになるのかもしれない。
外部との接続は、もちろん脳波である。
キーボードを打ったり、マイクの形をしたアイコンに向かって話しかけるなどというブサイクな真似はしない。
ただ、何らかのきっかけを与えてやる必要はあるかもしれないな。
そのキーワードは、OKクーグル?かもしれないが・・・。
(グーグル・グラスを脳波でコントロールするアプリ「MindRDR」)
http://www.gizmodo.jp/2014/07/mindrdr.html
ちょっと驚いたのだが、この記事に出ているヘッドセットって、「Puzzlebox Orbit」のヘッドセットと同じだ(画像参照)。
(MindWave Mobile: MyndPlay Bundle)
http://store.neurosky.com/products/mindwave-mobile
(MindWave Mobile)
http://www.neurosky.jp/products/
「多くのお客様からお問合せを頂いておりますマインドウェーブ・モバイルは、日本での発売は未定でございます。また、日本からアメリカサイトへアクセスしても直接のご購入は出来ませんのでご了承願います。」
まあ、初出の模型ヘリには漏れなく付いてくるというわけだ。
ファイヤーフォックスの世界は、21世紀になって、具体的になった(たぶん、ロシア語でなくても使えるだろう)。
どうやら、洗濯ばさみを耳たぶに付けるようだな。
まあ、グーグルグラスを含めて、デザイン的にはちょっとダサいが、30世紀までには、もちっとなんとかなるだろう。
頭に埋め込んでしまうというのが、簡単でいいかも知れない。
みんながチヒロになってしまうわけだな。
(いしん-でんしん【以心伝心】)
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/idiom/%E4%BB%A5%E5%BF%83%E4%BC%9D%E5%BF%83/m0u/
「文字や言葉を使わなくても、お互いの心と心で通じ合うこと。▽もとは禅宗の語で、言葉や文字で表されない仏法の神髄を、師から弟子の心に伝えることを意味した。「心(こころ)を以(もっ)て心(こころ)に伝(つた)う」と訓読する。」
(以心電信 ORANGERANGE 歌詞付き:歌出ます)
https://www.youtube.com/watch?v=OdoklQK9O4c
既に歌まであるようだが、そんな「以心電信」の世界は、もうそこまで来ている。
まずは、元ネタから。
(脳波で操縦するヘリコプター「Puzzlebox Orbit」の国内販売を開始)
http://news.mynavi.jp/news/2014/07/28/256/
開発段階でちょっと気になった記憶があるが、発売されていたとは知らなかったな。
こんなのもある。
(脳波で操縦できる飛行機が開発されています)
http://www.gizmodo.jp/2014/06/post_14694.html
「操縦者は脳から発せられる微弱な電気活動である脳波(EEG)を測定するために、電極が付いた白い帽子をかぶります。」
なんだ、フライトシミュレーターか。
で、脳波操縦で検索した結果の中で、驚きのヒットがあった。
(脳波操縦士)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000325/files/43436_24883.html
マッドサイエンティストの「森源」こと、森田源一郎からの手紙には、「π」とだけ書かれていた・・・。
「身一つ、世一つ、生くに無意味、曰くなく御文や読む……」
まあ、訳の分からない人は、この昭和13年(1938年)に出たという短編小説を読んでください。
この中に登場する、人間そっくりのロボットというところで、浮沈子はあることを思い出す。
(第6部 復活編)
http://www.takeboh.com/hinotori/resurrec.html
「西暦2482年、一人の若者がエアカーから落下して死んだ。だがこの若者、レオナの物語はここから始まる。
レオナは実験段階の最新医療技術によって、死から復活する。
しかし、脳の大半を人工脳にされた後遺症から、レオナには人間や動物などの生物が無機質の塊にしか見えなくなる。
失意のレオナだったが、彼は雑踏の中で、唯一”人間”に見える女がいる事を発見する。
女を追うレオナだったが、レオナの目には女性として映るチヒロは、実は工業作業用ロボットだった。」
人間の脳が知覚する存在は、それがたとえ他人が「機械」としてしか認知できないものであっても、本人にとっては「人間」に見えるという、究極の「痘痕も笑窪」的状況だな。
前出の脳波操縦士の話とは、少しすれ違っている。
生身と見紛うロボットに、「正常に」恋をしたマッドサイエンティストと語り手。
しかも、その意を汲んで、ロボットの方から言い寄ってくるというお膳立て。
うーん、こっちの方は、何となく分かるんだが・・・。
「・・・ボスの策略でレオナの体がボスの新しい体として供される事になった時、レオナは医師に自分の記憶を人工脳からチヒロの脳に移す事を頼む。
こうして、レオナとチヒロの意識は合体し、一つとなる。」
「チヒロの体ではレオナの記憶を収めるだけの容量がなかったため、こけしの様な不格好な体をしたロボットに移されていたのだった。」
「やがて人間の家族に拾われたロボットはその家の召使いとして最後の時を過ごした。
普通のロボットとは違い、どこか人間臭さのあるそのロボットに、家族はロビタという愛称をつけて可愛がった。
かつてレオナだった記憶が、ロビタに人間の想い出をくすぐる話や遊びをさせ、それゆえ家族や子供達に親しまれていったのだった。」
話はさらに展開していくのだが、ここでは触れない。
このページは、優れた要約で、浮沈子は感心した。
手塚治虫が追及し続けた、人間とは何か、生命とは何かという壮大なテーマを、時空を超えて描いたライフワーク、「火の鳥」の中に、機械と人間が合体するという話があるというのは、鉄腕アトムをものした作家の構想としては不自然ではない。
物語の稀有壮大な展開から考えれば、ほんのさわりに過ぎないともいえる。
脳が作り出す幻影が、「現実」と呼ばれるものであって、その質感や実在の確信が認知の根源だとすれば、ものに過ぎないコンピューターやロボットに意識が宿り、人間の脳波に感応して恋をしたとしても不思議はないのかもしれないし、そんな人形に恋する人間がいてもおかしくはない。
いや、人間といってしまっては語弊があるな。
そんな発想は、野郎だけかもしれない。
しかし、この話は、脳波操縦士の場合は、実際のロボットの出来が人間そっくりだったのに対して、火の鳥復活編の方は、脳を弄られたレオナの認識の中で、工業用作業ロボットが人間に見えたというところが異なる。
さらに、語り手の脳波に感応して、正に脳波操縦によって動くように元々作られたロボットと、ただの作業用ロボットが、「人間」であるレオナになびいてしまうという、まあ、有り得ない設定の違いもある。
(コンラート・ローレンツ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%84
「刷り込み現象の発見は、自らのハイイロガンの雛に母親と間違われた体験に端を発したものである。」
(刷り込み)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%B7%E3%82%8A%E8%BE%BC%E3%81%BF
「動物の生活史のある時期に、特定の物事がごく短時間で覚え込まれ、それが長時間持続する学習現象の一種。刻印づけ、あるいは英語読みそのままインプリンティングとも呼ばれる。」
「彼は、ハイイロガンの卵を人工孵化して、ガチョウに育てさせようとした。ガチョウが孵化させた雛は当然のようにガチョウの後について歩き、ガチョウを親と見なしているようにふるまった。ところが、一つの卵だけを自分の目の前で孵化させたところ、その雛は彼を追いかけるようになり、ガチョウのふところへ押し込んでも、他の雛がガチョウについて行くのに、その雛だけは彼を追ったという。」
「雛は親の顔を生まれた時には知らず、生まれた後にそれを覚えるのである。具体的には、生まれた直後に目の前にあった、動いて声を出すものを親だと覚え込んでしまう事が分かった。したがって、ガチョウが孵化させた場合には雛はガチョウを親鳥と思い込み、ローレンツが孵化を観察した場合には彼を親鳥と認識することになるのである。」
「刷り込みにかかわる行動は、その基本的な部分は先天的、遺伝的に持っているものであり、そこに後天的に変更可能な部分が含まれている事を示している。」
「鳥類や一部哺乳類において、幼い時に一緒に生活していた動物を性的に成熟した時の相手として選ぶことが知られている。」
「動物園などで、幼い個体を異なる動物と共に育てたりした場合に、一緒に育った、全く別の種に対して求愛行動を行うようになることが知られている。」
工業用作業ロボットであるチヒロの中に、インプリンティング可能なプログラムが書かれていたのかもしれないな。
脳波によって機械を操縦するという話は、昔からSFネタでは常套手段である。
まあ、それだけ人間がずぼらで、世の中を文字通り「思うがまま」に操縦したいという欲があるからかもしれない。
(ファイヤーフォックス (映画))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
「パイロットが思考するだけで各種ミサイルや航空機関砲などの火器管制が行える思考誘導装置を有しており、スイッチや操縦桿やボタンを使用するよりも迅速かつ的確に戦闘を行う事が可能。この思考誘導装置はロシア語にしか感応しないBMI技術で動作制御するものであるため、「ロシア語で考えろ」という台詞もそれを示したものである。」
浮沈子は、この映画を劇場で見たのだが、脳波で操縦するのだとばかり思っていた(どこを見てたんだあ?)。
火器管制システムだけだったんですねえ!。
この発想の延長には、サイコキネシスがある。
(念力)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%B5%E5%8A%9B
「意思の力だけで物体を動かす能力のこと。念動力(ねんどうりょく)、観念動力(かんねんどうりょく)とも言う。また、英語名の略称を使い、TK(Telekinesis、テレキネシスの略)、PK(Psychokinesis、サイコキネシスの略)と呼ぶこともある。」
脳波を抽出して、電気的に整理してマニピュレーターを動かすなどというまどろっこしいことはすっ飛ばして、いきなりものを動かすという話だ。
(スキャナーズ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%82%BA
やっぱ、この映画が出てこなけりゃあ!。
頭がぶっ飛ぶシーンが、未だに忘れられない。
(『スキャナーズ』 頭部大爆発:心臓の悪い方はやめた方がいいです!)
http://nicoviewer.net/sm14516728
サイコキネシスが、脳波なのか、それとも唯の超能力(?)なのかは不明だが、なにしろ現代科学で解明されていない現象なので、説明はできない。
脳を使って他人を動かし、自分の都合のいいように物事を進めるというのは、人間が日常的に行っていることで、何の不思議もない。
また、手足を使って機器を操作し、身体能力を拡張したり(CCRで潜水したり?)、文字に落とした思考や記憶を保存伝達する(ブログ書いたり?)ということも、これまた日常的だ。
考えてみれば、サイコキネシスなんかなくても、現代人は、皆似たような能力を持っているのだ。
1000年前の人々から見れば、超能力者に見えるに違いない。
現代のコンピューターは、膨大なデーターベースの中から該当する情報を探して、画面に表示してくれる(ブログネタ探し・・・)。
スマホでは、簡単な検索は、マイクから音声で行う。
天気予報などは、音声でも返ってくる。
1000年経てば、コンピューターなどというブサイクな代物は姿を消し、博物館の中だけに存在するようになっているに違いない。
コミュニケーションは、宇宙空間から海底にまで及び、外部化された情報とシームレスに繋がることだろう。
思い出そうとすると、脳波を検出して、あいまい検索とかもしてくれたりして、ちゃんと脳に伝達してくれる!。
人の顔を思い浮かべて、えーと、えーとと呻吟すると、パッと名前が出てくる感じだな。
当然、脳の中の情報を、検索会社に見られるわけだ。
その代わり、他人の脳の中の情報まで、検索対象として利用できる。
もう、全部ごちゃ混ぜになった、文字通りのグローバルブレインというわけだ。
少なくとも、脳がイメージできる情報については、音声であれ、画像であれ、知識ベースであれ、ひょっとしたら感情や感覚まで共有できるようになるのかもしれない。
外部との接続は、もちろん脳波である。
キーボードを打ったり、マイクの形をしたアイコンに向かって話しかけるなどというブサイクな真似はしない。
ただ、何らかのきっかけを与えてやる必要はあるかもしれないな。
そのキーワードは、OKクーグル?かもしれないが・・・。
(グーグル・グラスを脳波でコントロールするアプリ「MindRDR」)
http://www.gizmodo.jp/2014/07/mindrdr.html
ちょっと驚いたのだが、この記事に出ているヘッドセットって、「Puzzlebox Orbit」のヘッドセットと同じだ(画像参照)。
(MindWave Mobile: MyndPlay Bundle)
http://store.neurosky.com/products/mindwave-mobile
(MindWave Mobile)
http://www.neurosky.jp/products/
「多くのお客様からお問合せを頂いておりますマインドウェーブ・モバイルは、日本での発売は未定でございます。また、日本からアメリカサイトへアクセスしても直接のご購入は出来ませんのでご了承願います。」
まあ、初出の模型ヘリには漏れなく付いてくるというわけだ。
ファイヤーフォックスの世界は、21世紀になって、具体的になった(たぶん、ロシア語でなくても使えるだろう)。
どうやら、洗濯ばさみを耳たぶに付けるようだな。
まあ、グーグルグラスを含めて、デザイン的にはちょっとダサいが、30世紀までには、もちっとなんとかなるだろう。
頭に埋め込んでしまうというのが、簡単でいいかも知れない。
みんながチヒロになってしまうわけだな。
(いしん-でんしん【以心伝心】)
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/idiom/%E4%BB%A5%E5%BF%83%E4%BC%9D%E5%BF%83/m0u/
「文字や言葉を使わなくても、お互いの心と心で通じ合うこと。▽もとは禅宗の語で、言葉や文字で表されない仏法の神髄を、師から弟子の心に伝えることを意味した。「心(こころ)を以(もっ)て心(こころ)に伝(つた)う」と訓読する。」
(以心電信 ORANGERANGE 歌詞付き:歌出ます)
https://www.youtube.com/watch?v=OdoklQK9O4c
既に歌まであるようだが、そんな「以心電信」の世界は、もうそこまで来ている。
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