CCR復習2 ― 2014年10月13日 08:09
CCR復習2
以前に、CCR復習として記事を書いた。
(CCR復習)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/04/08/7269796
よく纏まった記事だが、少し思い出しながら続きを書く。
我が国のダイバーの一つの典型である、伊豆ダイバー。
スチールの10リットルのメタリコンタンクをバックマウントで背負い、オープンサーキットのシングルタンクで潜る。
BCは、両サイドにメインの浮力体があって、ベテランはボロボロになるまで使っている(それが勲章なのかも!)。
ビーチダイビングで、水面移動などという信じがたい行動をするのだが、シュノーケルメーカーを儲けさせるためのスキルとして、しかたないんだろう。
浮沈子は、富戸では途中からシュノーケルを外してしまった。
1時間ほど潜って、冷え冷えになってエキジットしては、温泉丸などという、体内窒素を気泡化させる恐れがある、漁船を湯船にした天然温泉掛け流しの風呂に漬かる(ダイバー専用:第一温泉丸は水着での利用限定で、第二温泉丸のみダイビングスーツのまま入れます:BC着用は不可!)。
減圧症と温泉を秤に掛けて、どっちをとるかといわれれば、絶対に温泉だな!。
水中には、サメもいなければマンタもいない。
クマドリなんとかという変な魚(クマドリカエルアンコウ)がいたとかいないとかいっては、ガイドが全員で大騒ぎする。
平和で、賑やかで、お手軽なダイビングだ。
交通費や宿泊費を入れても、1本あたりの単価は1万円くらいだろう。
で、もちろん吸っているのは紛れもないクウキ。
酸素21パーセント、窒素78パーセント、その他のガス1パーセントの地球限定混合ガスである。
これを、190気圧くらいに加圧して詰め込んで、レギュレーターを2段掛けにして減圧して吸わせる。
吸ったガスは、肺で換気した後に水中にぶちまけて、16パーセントも残っている酸素もろとも捨ててしまう・・・。
野蛮な潜水器である。
殆どeCCRしか使用してこなかった浮沈子から見れば、言語道断だな。
富戸には、ナイトロックスもない・・・。
エアディリュエントでは、ナイトロックスを循環させて吸っているCCRは、呼吸するガスという点ではオープンサーキットと異なる点は少ない。
コンピューターで混合比を調節して、水中でナイトロックスを製造しているわけだ。
実際には、酸素をちっとずつ供給して調整している。
ダイバーが呼吸によって酸素を消費するので、それを補うというメソッドで十分実用になる。
深度によって最適な混合比にするのに、酸素センサーと水深計を使って、簡単な計算をしている。
しかし、何が最適かという点については、様々な議論があるだろう。
一般的には、酸素分圧を一定にするという方式を採る。
簡単だから。
最近は、浅いところでは分圧を下げて、深いところでは酸素中毒にならない程度に高くするという調整を自動的にやってくれるようだ(インスピとポセイドンの場合)。
これって、別に濃い酸素を吸わせてダイバーの水中での活動を活発にしようとか、エキジットの際の筋力を増強しようとかというためのものではない(元々、そんな効果もない)。
ハッキリ言って、酸素なんて、0.4バールもあればたくさんで、もっと言えば、海水面と同じ0.2バールで十分である。
酸素なんて、どーでもいいのだ!。
CCRを含め、ナイトロックスなどのエンリッチド・オキシジェンガスを吸うのは、窒素などの不活性ガスの分圧を下げて、体内への取り込みを抑制したいからである。
本当は、酸素だって麻酔作用があるから、高い分圧で吸わせることは好ましくない。
しかし、環境圧潜水では、呼吸ガスの圧力を周囲圧と等しくしていなければ呼吸できないので、仕方なく不活性ガスを減らすために酸素を上げているに過ぎないのだ。
ここのところを取り違えている方が、たまにおられるようなので、敢えて強調しておく。
まあ、理想を言えば、麻酔作用の殆どないヘリウムとの混合ガス(ヘリオックス)辺りがいいんだが、ヘリウム高いし、調達方法も分からないので、エアディリュエントでいいか・・・。
いずれにしても、酸素分圧を高くするのは、窒素などの不活性ガスの分圧を減らすためだということは押えておきたい。
酸素増量は、手段であって目的ではない。
というより、水中でシビアに管理しなければならないのは、むしろ酸素の方である。
酸素は、高圧で呼吸すると、酸素中毒を引き起こす毒ガスなのである。
この辺りは、ダイビングのテキストに詳しいので、そっちを見てもらいたい。
窒素の分圧を減らすために酸素を増やすが、それはそれで毒ガスなので、キッチリ管理するということだな。
もちろん、タンクに詰めて吸う分には、酸素分圧が低下してしまってハイポキシアになる恐れはない。
CCRの場合は、コンピューターの故障、ソレノイドバルブの故障によって、酸素分圧が低下する危険があるので、どっちが安全かといえば、タンクから吸う方が安全である。
酸素中毒の方も、許容された最大深度を守るだけでいいわけだし。
だから、ナイトロックスの講習では、タンクの中の酸素の割合を計って、MODを計算するという手順を習う。
それさえ守れば、水中では危ない毒ガスである酸素の管理はおしまいである。
それに対して、CCRは、高い方も低い方も両方危ない!。
常に酸素センサーを監視して、適正な酸素分圧になっているかを確認する必要がある。
ぶっ壊れた時は、直ちに、一呼吸する前に対応しなければならない。
CCRの使い方は、器材がまともに動いているときには、中性浮力くらいしか難しい点はない(ミニマム・ループ・ボリュームの維持とかもありますが)。
トレーニングの9割は、器材の故障への対応である(まあ、組み立て、チェック、ばらし、日常メンテ、メーカーメンテもありますが)。
CCRは、もちろん、浅い深度での窒素の低減だけがメリットではない。
作動原理上、消費するガスだけを持ち込めばいいので、たっぷりと残っている酸素を水中にぶちまけることなく、長時間のダイビングが、深度に関係なく可能になるという点も重要である。
どーせ減圧するテクニカルダイビングでCCRが重宝されるのは、むしろ、こっちの理由が大きい。
不活性ガスの低減とかは、まあ、ないよりはマシだが、60m以上の深度とかでは全く意味はない(酸素を濃くするという意味では)。
この深度でのCCRは、浅い深度でのCCRとは異なる面がメリットの全てとなる(それでも、その深度での最適な酸素分圧を維持するというメリットはあります)。
もちろん、ディリュエントガスは、クウキなどという酸素を21パーセントも含むガスではダメだ。
ハイポキシック・トライミックスなど、酸素の割合が21パーセント未満で、大深度に於いて酸素中毒にならない割合の酸素を含んだガスを調合する必要がある。
ちなみに、100mの深度(海水)では、1.3バールの酸素分圧では、11.8パーセントしか許容できない(計算、合ってます?)。
200mまで行こうと思えば、6パーセントになってしまう。
こんなガスを浅い深度で吸ったら、イチコロだな。
ハイポキシアで失神して溺れ死んでしまう。
オープンサーキットでも、それは同じだ。
まあ、そういうヘンタイなテクニカルダイビングをやりたい方は、しっかりと勉強して、トレーニングも積んで、いつでも、何があっても、安全に浮上できるようになってからにしてもらいたいもんだ。
浮沈子は、とりあえずは60mまでのノーモキシックトライミックスまででいいと考えている。
ガス酔いを防止するヘリウム入れて、酸素中毒にならない深度までしか行かない。
どんな潜水器を使っても、呼吸するガスの管理という観点は同じだ。
今、自分が吸っているガスは、この深度で、この時間吸っていて大丈夫なガスなのかどうか。
それが分からなければ、そのダイビングは命取りになりかねない。
それは、レクリエーショナルダイビングでも、全く同じである。
呼吸ガスの管理に関しては、テックもレクリエーショナルも関係ない。
レクリエーショナルは、直接浮上できる環境で行うために、むしろその辺りの管理が甘くなっている。
ダイビングのプロファイルにしても、最大深度から徐々に浅くするという基本が疎かになっているようだ(そうしなくてもいいというエビデンスでもあるんだろうか?)。
ダイコンに頼りっぱなしのダイビングではなく、自分自身の身体と相談しながら、健康を維持し、控えめなダイビングを心がけるというのは、テック、レクリエーショナルを問わず、レジャーダイビングの基本だ。
水中でガスを吸う。
送気潜水であれ、スクーバ(オープンサーキット、CCR、SCR)であれ、器材を問わず、このことの意味も、基本からしっかりと捉えなおしておく必要がありそうだな(まずお前からだ!、という指摘は、もっともですな)。
(CCRの二酸化炭素除去については、別途書きます。)
以前に、CCR復習として記事を書いた。
(CCR復習)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/04/08/7269796
よく纏まった記事だが、少し思い出しながら続きを書く。
我が国のダイバーの一つの典型である、伊豆ダイバー。
スチールの10リットルのメタリコンタンクをバックマウントで背負い、オープンサーキットのシングルタンクで潜る。
BCは、両サイドにメインの浮力体があって、ベテランはボロボロになるまで使っている(それが勲章なのかも!)。
ビーチダイビングで、水面移動などという信じがたい行動をするのだが、シュノーケルメーカーを儲けさせるためのスキルとして、しかたないんだろう。
浮沈子は、富戸では途中からシュノーケルを外してしまった。
1時間ほど潜って、冷え冷えになってエキジットしては、温泉丸などという、体内窒素を気泡化させる恐れがある、漁船を湯船にした天然温泉掛け流しの風呂に漬かる(ダイバー専用:第一温泉丸は水着での利用限定で、第二温泉丸のみダイビングスーツのまま入れます:BC着用は不可!)。
減圧症と温泉を秤に掛けて、どっちをとるかといわれれば、絶対に温泉だな!。
水中には、サメもいなければマンタもいない。
クマドリなんとかという変な魚(クマドリカエルアンコウ)がいたとかいないとかいっては、ガイドが全員で大騒ぎする。
平和で、賑やかで、お手軽なダイビングだ。
交通費や宿泊費を入れても、1本あたりの単価は1万円くらいだろう。
で、もちろん吸っているのは紛れもないクウキ。
酸素21パーセント、窒素78パーセント、その他のガス1パーセントの地球限定混合ガスである。
これを、190気圧くらいに加圧して詰め込んで、レギュレーターを2段掛けにして減圧して吸わせる。
吸ったガスは、肺で換気した後に水中にぶちまけて、16パーセントも残っている酸素もろとも捨ててしまう・・・。
野蛮な潜水器である。
殆どeCCRしか使用してこなかった浮沈子から見れば、言語道断だな。
富戸には、ナイトロックスもない・・・。
エアディリュエントでは、ナイトロックスを循環させて吸っているCCRは、呼吸するガスという点ではオープンサーキットと異なる点は少ない。
コンピューターで混合比を調節して、水中でナイトロックスを製造しているわけだ。
実際には、酸素をちっとずつ供給して調整している。
ダイバーが呼吸によって酸素を消費するので、それを補うというメソッドで十分実用になる。
深度によって最適な混合比にするのに、酸素センサーと水深計を使って、簡単な計算をしている。
しかし、何が最適かという点については、様々な議論があるだろう。
一般的には、酸素分圧を一定にするという方式を採る。
簡単だから。
最近は、浅いところでは分圧を下げて、深いところでは酸素中毒にならない程度に高くするという調整を自動的にやってくれるようだ(インスピとポセイドンの場合)。
これって、別に濃い酸素を吸わせてダイバーの水中での活動を活発にしようとか、エキジットの際の筋力を増強しようとかというためのものではない(元々、そんな効果もない)。
ハッキリ言って、酸素なんて、0.4バールもあればたくさんで、もっと言えば、海水面と同じ0.2バールで十分である。
酸素なんて、どーでもいいのだ!。
CCRを含め、ナイトロックスなどのエンリッチド・オキシジェンガスを吸うのは、窒素などの不活性ガスの分圧を下げて、体内への取り込みを抑制したいからである。
本当は、酸素だって麻酔作用があるから、高い分圧で吸わせることは好ましくない。
しかし、環境圧潜水では、呼吸ガスの圧力を周囲圧と等しくしていなければ呼吸できないので、仕方なく不活性ガスを減らすために酸素を上げているに過ぎないのだ。
ここのところを取り違えている方が、たまにおられるようなので、敢えて強調しておく。
まあ、理想を言えば、麻酔作用の殆どないヘリウムとの混合ガス(ヘリオックス)辺りがいいんだが、ヘリウム高いし、調達方法も分からないので、エアディリュエントでいいか・・・。
いずれにしても、酸素分圧を高くするのは、窒素などの不活性ガスの分圧を減らすためだということは押えておきたい。
酸素増量は、手段であって目的ではない。
というより、水中でシビアに管理しなければならないのは、むしろ酸素の方である。
酸素は、高圧で呼吸すると、酸素中毒を引き起こす毒ガスなのである。
この辺りは、ダイビングのテキストに詳しいので、そっちを見てもらいたい。
窒素の分圧を減らすために酸素を増やすが、それはそれで毒ガスなので、キッチリ管理するということだな。
もちろん、タンクに詰めて吸う分には、酸素分圧が低下してしまってハイポキシアになる恐れはない。
CCRの場合は、コンピューターの故障、ソレノイドバルブの故障によって、酸素分圧が低下する危険があるので、どっちが安全かといえば、タンクから吸う方が安全である。
酸素中毒の方も、許容された最大深度を守るだけでいいわけだし。
だから、ナイトロックスの講習では、タンクの中の酸素の割合を計って、MODを計算するという手順を習う。
それさえ守れば、水中では危ない毒ガスである酸素の管理はおしまいである。
それに対して、CCRは、高い方も低い方も両方危ない!。
常に酸素センサーを監視して、適正な酸素分圧になっているかを確認する必要がある。
ぶっ壊れた時は、直ちに、一呼吸する前に対応しなければならない。
CCRの使い方は、器材がまともに動いているときには、中性浮力くらいしか難しい点はない(ミニマム・ループ・ボリュームの維持とかもありますが)。
トレーニングの9割は、器材の故障への対応である(まあ、組み立て、チェック、ばらし、日常メンテ、メーカーメンテもありますが)。
CCRは、もちろん、浅い深度での窒素の低減だけがメリットではない。
作動原理上、消費するガスだけを持ち込めばいいので、たっぷりと残っている酸素を水中にぶちまけることなく、長時間のダイビングが、深度に関係なく可能になるという点も重要である。
どーせ減圧するテクニカルダイビングでCCRが重宝されるのは、むしろ、こっちの理由が大きい。
不活性ガスの低減とかは、まあ、ないよりはマシだが、60m以上の深度とかでは全く意味はない(酸素を濃くするという意味では)。
この深度でのCCRは、浅い深度でのCCRとは異なる面がメリットの全てとなる(それでも、その深度での最適な酸素分圧を維持するというメリットはあります)。
もちろん、ディリュエントガスは、クウキなどという酸素を21パーセントも含むガスではダメだ。
ハイポキシック・トライミックスなど、酸素の割合が21パーセント未満で、大深度に於いて酸素中毒にならない割合の酸素を含んだガスを調合する必要がある。
ちなみに、100mの深度(海水)では、1.3バールの酸素分圧では、11.8パーセントしか許容できない(計算、合ってます?)。
200mまで行こうと思えば、6パーセントになってしまう。
こんなガスを浅い深度で吸ったら、イチコロだな。
ハイポキシアで失神して溺れ死んでしまう。
オープンサーキットでも、それは同じだ。
まあ、そういうヘンタイなテクニカルダイビングをやりたい方は、しっかりと勉強して、トレーニングも積んで、いつでも、何があっても、安全に浮上できるようになってからにしてもらいたいもんだ。
浮沈子は、とりあえずは60mまでのノーモキシックトライミックスまででいいと考えている。
ガス酔いを防止するヘリウム入れて、酸素中毒にならない深度までしか行かない。
どんな潜水器を使っても、呼吸するガスの管理という観点は同じだ。
今、自分が吸っているガスは、この深度で、この時間吸っていて大丈夫なガスなのかどうか。
それが分からなければ、そのダイビングは命取りになりかねない。
それは、レクリエーショナルダイビングでも、全く同じである。
呼吸ガスの管理に関しては、テックもレクリエーショナルも関係ない。
レクリエーショナルは、直接浮上できる環境で行うために、むしろその辺りの管理が甘くなっている。
ダイビングのプロファイルにしても、最大深度から徐々に浅くするという基本が疎かになっているようだ(そうしなくてもいいというエビデンスでもあるんだろうか?)。
ダイコンに頼りっぱなしのダイビングではなく、自分自身の身体と相談しながら、健康を維持し、控えめなダイビングを心がけるというのは、テック、レクリエーショナルを問わず、レジャーダイビングの基本だ。
水中でガスを吸う。
送気潜水であれ、スクーバ(オープンサーキット、CCR、SCR)であれ、器材を問わず、このことの意味も、基本からしっかりと捉えなおしておく必要がありそうだな(まずお前からだ!、という指摘は、もっともですな)。
(CCRの二酸化炭素除去については、別途書きます。)
CCR復習3 ― 2014年10月13日 10:23
CCR復習3
CCRは、呼気を循環させて、二酸化炭素を取り除き、呼吸で使った分だけ酸素を加えるということによって、長時間のダイビングを可能にしている。
やってるのはそれだけで、甘い香りをつけたり、チョコレート味にしたり、朝専用コーヒーみたいにカフェイン増量したりはしない。
二酸化炭素の除去に際して発生する熱と水蒸気(水)を加えるということはある。
この効用については、暖かいガスを吸うことができるので体温が奪われにくいとか、湿り気があるので喉に優しいとかいわれているが、それほどのものかよ!。
テクニカルなどで、本当にCCRの性能を骨までしゃぶるようなダイビングならともかく、南の島の浅く明るく温かいダイビングでは、あんま、関係ないんじゃね。
まあ、どうでもいいんですが。
(水酸化カルシウム:二酸化炭素との反応・変化)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E9%85%B8%E5%8C%96%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%83%A0#.E4.BA.8C.E9.85.B8.E5.8C.96.E7.82.AD.E7.B4.A0.E3.81.A8.E3.81.AE.E5.8F.8D.E5.BF.9C.E3.83.BB.E5.A4.89.E5.8C.96
「水酸化カルシウムが飽和した水溶液は石灰水(Lime water)と呼ばれ、二酸化炭素を吹き込むと炭酸カルシウムが析出し、白く濁る。これは生成する炭酸カルシウムが水に難溶性であるためである。」
小学生の理科の実験とかで、ブクブクやったような記憶がある。
まあ、CCRでも同じようなことをやってるわけだ。
生成した炭酸カルシウムは、捨てるしかない。
これを再生して、再利用できればいいんだが、コスト高になってしまうので捨てる。
(炭酸カルシウム)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%82%AD%E9%85%B8%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%83%A0
「水酸化カルシウム水溶液(石灰水)に二酸化炭素を吹き込むと炭酸カルシウムの沈殿が生じる。さらに過剰の二酸化炭素を吹き込むと炭酸水素カルシウム Ca(HCO3)2 となり水に溶解する。」
「多少吸い込んでも、肺の中に蓄積しない。血液の中には二酸化炭素があり炭酸カルシウムは炭酸水素カルシウムに変化して溶解するからである。」
まあ、あんまり吸い込まないに越したことはない。
こうして、二酸化炭素を取り除くわけだが、呼吸回路にリーク(漏れ)があったり、バイパスができてしまったりすると、二酸化炭素が除去されなくなり、ハイパーカプニアという症状が現われる。
(ハイパーカプニア)
http://www.naoru.com/hypercaonia.htm
「ハイパーカプニアの症状:
・集中力の低下
・頭痛
・意識障害
・精神神経障害」
浮沈子なんかは、慢性的なハイパーカプニアだな(特に集中力の低下)。
水中でこの症状が起こると、もう、CCRはお手上げである。
最近は、二酸化炭素センサーを内蔵するCCRも出てきている(センチネルやインスピ)。
通常は、使用時間で管理するし、プレブリージングの際にチェックもするが、直接的な変化を捉えることはできない。
モレキュラー社のソフノライムとかは、一時的に色が変わるようになっているが、これも当てにはできない。
CCRの消耗品の管理の中で、ある意味、最も厄介な代物だ。
ギリギリまで使って、コストを削減しようなどという貧乏臭い根性は、あっさり捨てて、規定時間使用したら、潔く交換するのが正しいし、そうしなかったときの悪影響を考えると、惜しい金額ではない。
ポセイドンの製品ではプレパッキングされたソフノダイブというのを使用する。
GEMでは、エクステンドエアの製品を使用するらしい。
(KISS GEM SCR)
http://www.kissrebreathers.com/gem-scr.html
これも、プレパッキング(予め詰めてある状態)されている。
インスピなど、従来からあるCCRでは、ガスの流し方にはいろいろあるようだが、ケースの中に水酸化カルシウムの顆粒をタッピングしながら、密に詰めるという作業があった(これを南の島で行うのは、苦行である)。
PADIの基準では、レクリエーショナルレベルのタイプRのCCRでは、パッキングをユーザーにさせてはいけないということになっている。
インスピとか、どーすんだろうと思っていたら、お店(ダイビングサービス)の人がやるならいいんだそうだ(これを称して、「プロ・パッキング」という・・・)。
おいおい!。
まあ、このパッキングがきちんと出来ていなかったために、粒子の隙間にチャネルといわれるガスの通路が出来てしまって、十分に反応が起こらずにハイパーカプニアになるという事故が起こっていたことを考えると、ユーザーにパッキングさせるというリスクを、もう少し高いレベルで解消しようという気持ちは分からないでもない。
それなら、なぜ、テクニカルレベルの器材であるタイプTについてもプロ・パッキングにしないのか。
まあいい。
テックやるようなダイバーは、自己管理をキッチリやって、それで死ぬ時ゃ死んでくれ、と・・・。
いずれにしても、水酸化カルシウムのパッキングは、極めて重要なスキルなわけだ。
命懸けだな。
こういった部分を、少しずつ使い易くして、レクリエーショナルでも楽しめる器材にしてきたわけだ。
それでも事故が起こる可能性はある。
プレパッキングされたソフノダイブを、拾ってきて使うバカがいるに決まってるから。
そんなとこで、ケチケチするヤツに、CCRで潜る資格はない!。
止めちまえ!。
この際だから、ハッキリ書いておこう。
そんなことで事故を起こされて、CCRの評判が悪くなったり、ダイビングできる場所が制約されたりしたらかなわない(と、例によって、自分の都合しか考えていない浮沈子だが)。
二酸化炭素の的確な除去は、過剰な除去機能を、潤沢な資源(この場合は、水酸化カルシウム)を投じて、いつでも確保することによって実現する。
無駄が出ることを想定した運用思想である。
これに従わないでCCRを運用したときには、それなりの結果を招くことになる。
メーカー指定の除去材を、メーカーが指定する方法で管理し、交換する。
それ以外の方法は、全て邪道だ。
安全に直接関わる構成要素なのである。
CCRは、呼気を循環させて、二酸化炭素を取り除き、呼吸で使った分だけ酸素を加えるということによって、長時間のダイビングを可能にしている。
やってるのはそれだけで、甘い香りをつけたり、チョコレート味にしたり、朝専用コーヒーみたいにカフェイン増量したりはしない。
二酸化炭素の除去に際して発生する熱と水蒸気(水)を加えるということはある。
この効用については、暖かいガスを吸うことができるので体温が奪われにくいとか、湿り気があるので喉に優しいとかいわれているが、それほどのものかよ!。
テクニカルなどで、本当にCCRの性能を骨までしゃぶるようなダイビングならともかく、南の島の浅く明るく温かいダイビングでは、あんま、関係ないんじゃね。
まあ、どうでもいいんですが。
(水酸化カルシウム:二酸化炭素との反応・変化)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E9%85%B8%E5%8C%96%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%83%A0#.E4.BA.8C.E9.85.B8.E5.8C.96.E7.82.AD.E7.B4.A0.E3.81.A8.E3.81.AE.E5.8F.8D.E5.BF.9C.E3.83.BB.E5.A4.89.E5.8C.96
「水酸化カルシウムが飽和した水溶液は石灰水(Lime water)と呼ばれ、二酸化炭素を吹き込むと炭酸カルシウムが析出し、白く濁る。これは生成する炭酸カルシウムが水に難溶性であるためである。」
小学生の理科の実験とかで、ブクブクやったような記憶がある。
まあ、CCRでも同じようなことをやってるわけだ。
生成した炭酸カルシウムは、捨てるしかない。
これを再生して、再利用できればいいんだが、コスト高になってしまうので捨てる。
(炭酸カルシウム)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%82%AD%E9%85%B8%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%83%A0
「水酸化カルシウム水溶液(石灰水)に二酸化炭素を吹き込むと炭酸カルシウムの沈殿が生じる。さらに過剰の二酸化炭素を吹き込むと炭酸水素カルシウム Ca(HCO3)2 となり水に溶解する。」
「多少吸い込んでも、肺の中に蓄積しない。血液の中には二酸化炭素があり炭酸カルシウムは炭酸水素カルシウムに変化して溶解するからである。」
まあ、あんまり吸い込まないに越したことはない。
こうして、二酸化炭素を取り除くわけだが、呼吸回路にリーク(漏れ)があったり、バイパスができてしまったりすると、二酸化炭素が除去されなくなり、ハイパーカプニアという症状が現われる。
(ハイパーカプニア)
http://www.naoru.com/hypercaonia.htm
「ハイパーカプニアの症状:
・集中力の低下
・頭痛
・意識障害
・精神神経障害」
浮沈子なんかは、慢性的なハイパーカプニアだな(特に集中力の低下)。
水中でこの症状が起こると、もう、CCRはお手上げである。
最近は、二酸化炭素センサーを内蔵するCCRも出てきている(センチネルやインスピ)。
通常は、使用時間で管理するし、プレブリージングの際にチェックもするが、直接的な変化を捉えることはできない。
モレキュラー社のソフノライムとかは、一時的に色が変わるようになっているが、これも当てにはできない。
CCRの消耗品の管理の中で、ある意味、最も厄介な代物だ。
ギリギリまで使って、コストを削減しようなどという貧乏臭い根性は、あっさり捨てて、規定時間使用したら、潔く交換するのが正しいし、そうしなかったときの悪影響を考えると、惜しい金額ではない。
ポセイドンの製品ではプレパッキングされたソフノダイブというのを使用する。
GEMでは、エクステンドエアの製品を使用するらしい。
(KISS GEM SCR)
http://www.kissrebreathers.com/gem-scr.html
これも、プレパッキング(予め詰めてある状態)されている。
インスピなど、従来からあるCCRでは、ガスの流し方にはいろいろあるようだが、ケースの中に水酸化カルシウムの顆粒をタッピングしながら、密に詰めるという作業があった(これを南の島で行うのは、苦行である)。
PADIの基準では、レクリエーショナルレベルのタイプRのCCRでは、パッキングをユーザーにさせてはいけないということになっている。
インスピとか、どーすんだろうと思っていたら、お店(ダイビングサービス)の人がやるならいいんだそうだ(これを称して、「プロ・パッキング」という・・・)。
おいおい!。
まあ、このパッキングがきちんと出来ていなかったために、粒子の隙間にチャネルといわれるガスの通路が出来てしまって、十分に反応が起こらずにハイパーカプニアになるという事故が起こっていたことを考えると、ユーザーにパッキングさせるというリスクを、もう少し高いレベルで解消しようという気持ちは分からないでもない。
それなら、なぜ、テクニカルレベルの器材であるタイプTについてもプロ・パッキングにしないのか。
まあいい。
テックやるようなダイバーは、自己管理をキッチリやって、それで死ぬ時ゃ死んでくれ、と・・・。
いずれにしても、水酸化カルシウムのパッキングは、極めて重要なスキルなわけだ。
命懸けだな。
こういった部分を、少しずつ使い易くして、レクリエーショナルでも楽しめる器材にしてきたわけだ。
それでも事故が起こる可能性はある。
プレパッキングされたソフノダイブを、拾ってきて使うバカがいるに決まってるから。
そんなとこで、ケチケチするヤツに、CCRで潜る資格はない!。
止めちまえ!。
この際だから、ハッキリ書いておこう。
そんなことで事故を起こされて、CCRの評判が悪くなったり、ダイビングできる場所が制約されたりしたらかなわない(と、例によって、自分の都合しか考えていない浮沈子だが)。
二酸化炭素の的確な除去は、過剰な除去機能を、潤沢な資源(この場合は、水酸化カルシウム)を投じて、いつでも確保することによって実現する。
無駄が出ることを想定した運用思想である。
これに従わないでCCRを運用したときには、それなりの結果を招くことになる。
メーカー指定の除去材を、メーカーが指定する方法で管理し、交換する。
それ以外の方法は、全て邪道だ。
安全に直接関わる構成要素なのである。
CCR復習4 ― 2014年10月13日 21:47
CCR復習4
CCRの仕組や運用について、少し振り返って書いている。
このブログの本来のテーマの一つである。
改めて考えると、CCRという潜水器材は、かなり無理がある構成だ。
水中で最も弱い電気に依存し、それがなくなると完全に機能を失う。
まあ、ディリュエントガスをマニュアルで給気して、SCRモードで運用することが出来なくはないが、直ちに浮上にかからなければならない。
電気がいかれると酸素センサーが使い物にならないので、酸素のマニュアル給気は、最終減圧である6mより浅い深度でなければ行えない。
ベイルアウト用のガスを、普通に吸って上がってくればいいんだろうが、可能であればCCRの機能をしゃぶりつくして上がってくる方がいい。
浮上途中で、バディが回路内への大量の浸水でも起こしたら、ベイルアウトガスは、そっちが使うことになるからだ。
まともに動いている時のCCRは、簡単な操作で使うことが出来るようになった。
壊れたら、ベイルアウト。
レクリエーショナルレベルでは、これが基本である。
オンボードのディリュエントガスを使うか、ステージボトルのガスを吸うかは別にして、オープンサーキットに切り替えて吸う。
その頻度が決して低くはないところが問題だな。
PADIは、レクリエーショナルにCCRを持ち込む際に、いくつかの基準を作った。
曰く、プレパッキングされた二酸化炭素除去剤の使用。
曰く、マウスピースを咥えなおすことなくオープンサーキットに切り替え可能であること。
曰く、マニュアルインフレーションは、少なくとも酸素では行わない。
何かあったら、とにかくベイルアウト。
で、他団体と大きく違うのは、オープンサーキットのスキルが必要であるということ。
浮沈子はIANTDしか知らないが、PADIは、いきなりCCRは教えない。
(PADI リブリーザーコース)
http://www.poseidon-j.com/#!padi/c242q
「Mk6 リブリーザーダイバーコース
参加資格:
・PADI オープンウォーターダイバー同等資格
・ナイトロックス資格
・潜水経験25回
・18歳以上」
ちょろっとした資格だが、少なくとも認定ダイバーである。
ダイビングの基礎に対する理解があり、水中の物理や生理についての知識もある。
ナイトロックス資格もあるので、ややっこしい分圧の計算もお手の物だ(たぶん)。
ダイビング経験もそこそこあるので、海洋実習の際に、いちいちこまごまとした注意を与える必要はない。
何かあったらベイルアウト。
その際の訓練は受けているわけだ。
コントロールされた浮上速度、水面での浮力の確保、水面移動によるエキジットポイントまでの移動。
いちいち教えなくても、できるはずである。
だからこそ、何かあったらベイルアウトなのだ。
それは、既に習得されているスキルで、安全にエキジットすることが出来ることを意味する。
CCRからオープンサーキットに切り替えたということは、その時点で危機回避が行われたということになる。
そっから先で、じたばたするようなら、Cカード返上だな。
まあ、浮沈子は、どっちかっていうと返上したほうがいい口なんだが。
で、ただいまダイブマスター目指して特訓中!。
順序が逆なんですけど・・・。
まあいい。
CCRは、オープンサーキットのスキルの上に上乗せされた、スペシャルなスペシャリティ(?)としての位置付けなのだ(オープンウォーターのテキストの後ろには、CCRはスペシャルティとして載っている!)。
数千円で取得できるコースもある、PADIの継続教育メニューの一つなのである。
値段は、べらぼうなんだが。
サイドマウントとナイトロックスは、まあ、嗜みとしてやっておくのがいい。
サイドマウントは、日本では流行らないだろうが、ナイトロックスはそこそこ普及しだしている(富戸にはありませんが)。
そういった、オープンサーキットダイバーとしてのスキルは、CCRでは取得済みということでカリキュラムが組まれている。
だから、適正ウエイトのチェックの時に、CCRではマスクを目安に調整してはいけないと、わざわざ断っている(テストにも出ます!)。
浮沈子は、PADIのこの取り組みには、いささか疑問を感じている。
CCRで潜ることを基本にして、オープンサーキットのスキルをオプションで教えるのがいいのではないか。
しかし、それでは、ベイルアウトの際に、オプション込みで教える必要があるということになるな。
それでいいんじゃないか。
オープンサーキットで潜りたければ、スペシャルティを取ればいいようにしてもらいたい。
当然、ダイブマスターも、CCRで取得できる(ようにしてもらいたいな)。
まあ、どうでもいいんですが。
CCRを運用するためには、この他にも様々なスキルが必要だ。
特に、ステージボトルを正しく運用することが出来るようになるためには、サイドマウントの講習が役に立つ。
ストリームラインに納めて運用している写真なんか、見たことがない。
みんな、いい加減に装着しているだけだ。
器材のメンテナンスについては、CCR特有の手順を実施しなければならない。
メーカーによって、多少は違うだろうが、呼吸回路内の消毒は必須だ。
他人が吸うことはないだろうが、自分自身が呼吸器の感染症にならないように、しっかりと行う必要がある。
酸素センサーの管理も重要である。
水中でこいつがイカレると、基本的にダイビングを継続することが出来なくなる。
ポセイドンでは、コンピューター殿がイカレそうなセンサーの予兆をチェックするらしいが、インスピは、人間頼りである。
年に1回は予防的に替えてしまうのが正しい。
1個約2万円(2個ないし3個使う製品が多い)。
これも、メーカーの指定品でなければならない。
それ以外は、邪道である。
まあ、こいつは、節約しようとしても、ダイビングが出来なくなるだけなので、あまり危険はないだろう。
ダイビング中にお釈迦になれば、ベイルアウトすればいいのだ。
CCRは、電気仕掛けがイカレることは、想定の範囲内であって、その際の手順は、緊急対応でも何でもなく、通常のオペレーションとして練習するのである。
電子機器を無理やり水中に持ち込んで、様々なデバイスと繋いで、要領良くコントロールしようとしているが、潜水器としては未熟な器材だ。
バッテリーの容量が小さいので、いろいろなところで機械的な仕掛けを残している。
ここんところが改善されて、ADVとかマニュアルインフレーターとかが電気仕掛けになって、故障も皆無になれば、もっと使いやすくなるんだが。
機械部品だって、壊れるときは壊れるし、メンテナンスも必要だ。
器材に依存する遊びである点では、オープンサーキットもCCRも変わらない。
運用思想に則って、正しく使ってやりさえすれば、無事にエキジットして、爽やかな地球の風を感じることが出来るというものだ。
水中には、風は吹かない。
CCRの回路の中を、人間の呼吸を原動力として、混合ガスが静かに循環するだけである・・・。
CCRの仕組や運用について、少し振り返って書いている。
このブログの本来のテーマの一つである。
改めて考えると、CCRという潜水器材は、かなり無理がある構成だ。
水中で最も弱い電気に依存し、それがなくなると完全に機能を失う。
まあ、ディリュエントガスをマニュアルで給気して、SCRモードで運用することが出来なくはないが、直ちに浮上にかからなければならない。
電気がいかれると酸素センサーが使い物にならないので、酸素のマニュアル給気は、最終減圧である6mより浅い深度でなければ行えない。
ベイルアウト用のガスを、普通に吸って上がってくればいいんだろうが、可能であればCCRの機能をしゃぶりつくして上がってくる方がいい。
浮上途中で、バディが回路内への大量の浸水でも起こしたら、ベイルアウトガスは、そっちが使うことになるからだ。
まともに動いている時のCCRは、簡単な操作で使うことが出来るようになった。
壊れたら、ベイルアウト。
レクリエーショナルレベルでは、これが基本である。
オンボードのディリュエントガスを使うか、ステージボトルのガスを吸うかは別にして、オープンサーキットに切り替えて吸う。
その頻度が決して低くはないところが問題だな。
PADIは、レクリエーショナルにCCRを持ち込む際に、いくつかの基準を作った。
曰く、プレパッキングされた二酸化炭素除去剤の使用。
曰く、マウスピースを咥えなおすことなくオープンサーキットに切り替え可能であること。
曰く、マニュアルインフレーションは、少なくとも酸素では行わない。
何かあったら、とにかくベイルアウト。
で、他団体と大きく違うのは、オープンサーキットのスキルが必要であるということ。
浮沈子はIANTDしか知らないが、PADIは、いきなりCCRは教えない。
(PADI リブリーザーコース)
http://www.poseidon-j.com/#!padi/c242q
「Mk6 リブリーザーダイバーコース
参加資格:
・PADI オープンウォーターダイバー同等資格
・ナイトロックス資格
・潜水経験25回
・18歳以上」
ちょろっとした資格だが、少なくとも認定ダイバーである。
ダイビングの基礎に対する理解があり、水中の物理や生理についての知識もある。
ナイトロックス資格もあるので、ややっこしい分圧の計算もお手の物だ(たぶん)。
ダイビング経験もそこそこあるので、海洋実習の際に、いちいちこまごまとした注意を与える必要はない。
何かあったらベイルアウト。
その際の訓練は受けているわけだ。
コントロールされた浮上速度、水面での浮力の確保、水面移動によるエキジットポイントまでの移動。
いちいち教えなくても、できるはずである。
だからこそ、何かあったらベイルアウトなのだ。
それは、既に習得されているスキルで、安全にエキジットすることが出来ることを意味する。
CCRからオープンサーキットに切り替えたということは、その時点で危機回避が行われたということになる。
そっから先で、じたばたするようなら、Cカード返上だな。
まあ、浮沈子は、どっちかっていうと返上したほうがいい口なんだが。
で、ただいまダイブマスター目指して特訓中!。
順序が逆なんですけど・・・。
まあいい。
CCRは、オープンサーキットのスキルの上に上乗せされた、スペシャルなスペシャリティ(?)としての位置付けなのだ(オープンウォーターのテキストの後ろには、CCRはスペシャルティとして載っている!)。
数千円で取得できるコースもある、PADIの継続教育メニューの一つなのである。
値段は、べらぼうなんだが。
サイドマウントとナイトロックスは、まあ、嗜みとしてやっておくのがいい。
サイドマウントは、日本では流行らないだろうが、ナイトロックスはそこそこ普及しだしている(富戸にはありませんが)。
そういった、オープンサーキットダイバーとしてのスキルは、CCRでは取得済みということでカリキュラムが組まれている。
だから、適正ウエイトのチェックの時に、CCRではマスクを目安に調整してはいけないと、わざわざ断っている(テストにも出ます!)。
浮沈子は、PADIのこの取り組みには、いささか疑問を感じている。
CCRで潜ることを基本にして、オープンサーキットのスキルをオプションで教えるのがいいのではないか。
しかし、それでは、ベイルアウトの際に、オプション込みで教える必要があるということになるな。
それでいいんじゃないか。
オープンサーキットで潜りたければ、スペシャルティを取ればいいようにしてもらいたい。
当然、ダイブマスターも、CCRで取得できる(ようにしてもらいたいな)。
まあ、どうでもいいんですが。
CCRを運用するためには、この他にも様々なスキルが必要だ。
特に、ステージボトルを正しく運用することが出来るようになるためには、サイドマウントの講習が役に立つ。
ストリームラインに納めて運用している写真なんか、見たことがない。
みんな、いい加減に装着しているだけだ。
器材のメンテナンスについては、CCR特有の手順を実施しなければならない。
メーカーによって、多少は違うだろうが、呼吸回路内の消毒は必須だ。
他人が吸うことはないだろうが、自分自身が呼吸器の感染症にならないように、しっかりと行う必要がある。
酸素センサーの管理も重要である。
水中でこいつがイカレると、基本的にダイビングを継続することが出来なくなる。
ポセイドンでは、コンピューター殿がイカレそうなセンサーの予兆をチェックするらしいが、インスピは、人間頼りである。
年に1回は予防的に替えてしまうのが正しい。
1個約2万円(2個ないし3個使う製品が多い)。
これも、メーカーの指定品でなければならない。
それ以外は、邪道である。
まあ、こいつは、節約しようとしても、ダイビングが出来なくなるだけなので、あまり危険はないだろう。
ダイビング中にお釈迦になれば、ベイルアウトすればいいのだ。
CCRは、電気仕掛けがイカレることは、想定の範囲内であって、その際の手順は、緊急対応でも何でもなく、通常のオペレーションとして練習するのである。
電子機器を無理やり水中に持ち込んで、様々なデバイスと繋いで、要領良くコントロールしようとしているが、潜水器としては未熟な器材だ。
バッテリーの容量が小さいので、いろいろなところで機械的な仕掛けを残している。
ここんところが改善されて、ADVとかマニュアルインフレーターとかが電気仕掛けになって、故障も皆無になれば、もっと使いやすくなるんだが。
機械部品だって、壊れるときは壊れるし、メンテナンスも必要だ。
器材に依存する遊びである点では、オープンサーキットもCCRも変わらない。
運用思想に則って、正しく使ってやりさえすれば、無事にエキジットして、爽やかな地球の風を感じることが出来るというものだ。
水中には、風は吹かない。
CCRの回路の中を、人間の呼吸を原動力として、混合ガスが静かに循環するだけである・・・。
金木犀 ― 2014年10月13日 23:36
金木犀
(キンモクセイ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%83%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%82%A4
「秋に小さいオレンジ色の花を無数に咲かせる。雌雄異株であるが、日本では雄株しか入っていないので結実しない。」
「キンモクセイの花は甘めでしっかりした強い香りであることから、日本において汲み取り式便所が主流で悪臭を発するものが多かった時期には、その近くに植えられることもあった。その要因から、香りがトイレの芳香剤として1970年代初頭から1990年代前半まで主流で利用されていたため、一部年齢層においてはトイレを連想させることがある。」
ははあ、そういう匂いなわけだな。
(濃縮セボンneo ハッピーキンモクセイの香り 容器付)
http://www.amazon.co.jp/%E6%BF%83%E7%B8%AE%E3%82%BB%E3%83%9C%E3%83%B3neo-%E3%83%8F%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%83%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%82%A4%E3%81%AE%E9%A6%99%E3%82%8A-%E5%AE%B9%E5%99%A8%E4%BB%98/dp/B009FUATYI
浮沈子の母親は、14年前のこの時期に他界した。
葬式は金木犀の花の時期と重なり、強い香りを放っていて、夏から秋へ、闘病から死への慌しい日常の中で、はっきりと季節を感じさせてくれたことを覚えている。
爾来、この花の香りを嗅ぐと、母の最期を思い出す。
(最中(もなか))
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/06/27/7358605
一昨日は、都内の霊園に愚弟を伴って恒例の墓参に出かけた。
足は、点火系の交換を行い、エンストの症状を解消した500Eである。
エアコンも、猛暑の盛りを越えると快調に動き出す(意味ないじゃん!?)。
冷房が効きすぎるほど効いて、暖かめにすると、なんと暖房が入った。
500Eのエアコンはクライメイト・コントロールなので、冷気と暖気をミックスしているんだが、季節の移ろいを金木犀の強烈な芳香と共に感じる。
今年の夏は、雑草にとってはいい季節だったらしく、墓石の周りに生い茂っていた。
手入れをして、花を生け、線香を焚いて手を合わせる。
半年に一度、春と秋の墓参りを、物心ついてから半世紀も続けている。
何かが変わるわけでもなければ、ご利益があるわけでもない。
90を過ぎた父親は、介護施設で健在だが、最近体重が落ちてきているので、栄養補助食品を与えたいと、今日、施設から連絡があった。
(メイバランス:これだそうである)
http://www.meiji.co.jp/meiji-eiyoucare/products/meibalance_brand/
月に1度はご機嫌伺いに行くのだが、多少ボケていても会話は成立するので、訪ね甲斐がある。
そんな浮世の義理を果たしながら、現を抜かして浮沈子は生きている。
外は、台風19号が近づいて、雨風が強くなってきた。
台風特有の、息継ぎするような風である。
18号よりは陸側を通っているようだ。
行き過ぎてしまえば、本格的な秋になる。
再び富戸に赴いて、水中マップを仕上げることになる。
10月も中旬になり、近所のコンビニでは、クリスマスケーキの予約が始まろうとしている。
ちょっと気が早いんじゃね?。
まあいい。
先んじれば人を制す。
(先んずれば人を制す)
http://kotowaza-allguide.com/sa/sakinzurebaseisu.html
「『史記』に「先んずれば人を制す、後るれば則ち人の制する所と為る」とあるのに基づく。」
人の制する所で生きてきた浮沈子だが、ダイビングの世界に於いても、人様の後を付いて行くスタイルに変わりはない。
先駆となる度量もなければ、覇気もない。
誰かが先んじてくれるのを待つか、せいぜい、早くやってよ!、と急かすくらいが関の山だ。
それが、自分の生きる道だと分かっている。
分相応な生き方が、相応しいのだ。
その中で、最善を尽くし、結果を受け入れるしかない。
それで十分である。
それだけでも、荷が重いくらいだ。
出来る範囲で、無理をせずに、少しずつ行う。
それなりの成果しか得られなくても、それは仕方ない。
台風は、名古屋の辺りにいるようだな。
明日の未明には、東京の北を通り過ぎるだろう。
接近する台風は、これが最後かもしれない。
生きることに精一杯で、何も考えずに歳を重ねただけだった。
それでも、自分なりに生きてこられたのは、時代が良かったからだと感謝している。
この国に生まれたことも、ラッキーだったに違いない。
西アフリカ地域とかでは、とても生き延びられなかったろうから。
我が国は、太平洋戦争後は、主体的に戦争をすることもなく、人様の戦争のおこぼれを頂戴して成長することが出来た。
その是非はともかく、そのおかげで経済成長が軌道に乗った。
これからも、コバンザメのように、宿主のおこぼれを頂いて生きていくのだろう。
「彼は自分の育った国と似ていた。」
追憶(映画)の中の一節だが、確かに多くの人は、その国の有り様をその人生に宿している。
逆なのではない。
国民が国家を作っているというのは、まあ、何かの錯覚のようなもので、大多数の人々は、国家が規定した枠組みの中で泳ぐだけである。
外は、益々荒れ模様になってきた。
叩きつけるような雨。
金木犀の花も、大部分が落ちてしまうだろう。
妄想を育むには、いい晩になってきたな・・・。
(キンモクセイ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%83%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%82%A4
「秋に小さいオレンジ色の花を無数に咲かせる。雌雄異株であるが、日本では雄株しか入っていないので結実しない。」
「キンモクセイの花は甘めでしっかりした強い香りであることから、日本において汲み取り式便所が主流で悪臭を発するものが多かった時期には、その近くに植えられることもあった。その要因から、香りがトイレの芳香剤として1970年代初頭から1990年代前半まで主流で利用されていたため、一部年齢層においてはトイレを連想させることがある。」
ははあ、そういう匂いなわけだな。
(濃縮セボンneo ハッピーキンモクセイの香り 容器付)
http://www.amazon.co.jp/%E6%BF%83%E7%B8%AE%E3%82%BB%E3%83%9C%E3%83%B3neo-%E3%83%8F%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%83%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%82%A4%E3%81%AE%E9%A6%99%E3%82%8A-%E5%AE%B9%E5%99%A8%E4%BB%98/dp/B009FUATYI
浮沈子の母親は、14年前のこの時期に他界した。
葬式は金木犀の花の時期と重なり、強い香りを放っていて、夏から秋へ、闘病から死への慌しい日常の中で、はっきりと季節を感じさせてくれたことを覚えている。
爾来、この花の香りを嗅ぐと、母の最期を思い出す。
(最中(もなか))
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/06/27/7358605
一昨日は、都内の霊園に愚弟を伴って恒例の墓参に出かけた。
足は、点火系の交換を行い、エンストの症状を解消した500Eである。
エアコンも、猛暑の盛りを越えると快調に動き出す(意味ないじゃん!?)。
冷房が効きすぎるほど効いて、暖かめにすると、なんと暖房が入った。
500Eのエアコンはクライメイト・コントロールなので、冷気と暖気をミックスしているんだが、季節の移ろいを金木犀の強烈な芳香と共に感じる。
今年の夏は、雑草にとってはいい季節だったらしく、墓石の周りに生い茂っていた。
手入れをして、花を生け、線香を焚いて手を合わせる。
半年に一度、春と秋の墓参りを、物心ついてから半世紀も続けている。
何かが変わるわけでもなければ、ご利益があるわけでもない。
90を過ぎた父親は、介護施設で健在だが、最近体重が落ちてきているので、栄養補助食品を与えたいと、今日、施設から連絡があった。
(メイバランス:これだそうである)
http://www.meiji.co.jp/meiji-eiyoucare/products/meibalance_brand/
月に1度はご機嫌伺いに行くのだが、多少ボケていても会話は成立するので、訪ね甲斐がある。
そんな浮世の義理を果たしながら、現を抜かして浮沈子は生きている。
外は、台風19号が近づいて、雨風が強くなってきた。
台風特有の、息継ぎするような風である。
18号よりは陸側を通っているようだ。
行き過ぎてしまえば、本格的な秋になる。
再び富戸に赴いて、水中マップを仕上げることになる。
10月も中旬になり、近所のコンビニでは、クリスマスケーキの予約が始まろうとしている。
ちょっと気が早いんじゃね?。
まあいい。
先んじれば人を制す。
(先んずれば人を制す)
http://kotowaza-allguide.com/sa/sakinzurebaseisu.html
「『史記』に「先んずれば人を制す、後るれば則ち人の制する所と為る」とあるのに基づく。」
人の制する所で生きてきた浮沈子だが、ダイビングの世界に於いても、人様の後を付いて行くスタイルに変わりはない。
先駆となる度量もなければ、覇気もない。
誰かが先んじてくれるのを待つか、せいぜい、早くやってよ!、と急かすくらいが関の山だ。
それが、自分の生きる道だと分かっている。
分相応な生き方が、相応しいのだ。
その中で、最善を尽くし、結果を受け入れるしかない。
それで十分である。
それだけでも、荷が重いくらいだ。
出来る範囲で、無理をせずに、少しずつ行う。
それなりの成果しか得られなくても、それは仕方ない。
台風は、名古屋の辺りにいるようだな。
明日の未明には、東京の北を通り過ぎるだろう。
接近する台風は、これが最後かもしれない。
生きることに精一杯で、何も考えずに歳を重ねただけだった。
それでも、自分なりに生きてこられたのは、時代が良かったからだと感謝している。
この国に生まれたことも、ラッキーだったに違いない。
西アフリカ地域とかでは、とても生き延びられなかったろうから。
我が国は、太平洋戦争後は、主体的に戦争をすることもなく、人様の戦争のおこぼれを頂戴して成長することが出来た。
その是非はともかく、そのおかげで経済成長が軌道に乗った。
これからも、コバンザメのように、宿主のおこぼれを頂いて生きていくのだろう。
「彼は自分の育った国と似ていた。」
追憶(映画)の中の一節だが、確かに多くの人は、その国の有り様をその人生に宿している。
逆なのではない。
国民が国家を作っているというのは、まあ、何かの錯覚のようなもので、大多数の人々は、国家が規定した枠組みの中で泳ぐだけである。
外は、益々荒れ模様になってきた。
叩きつけるような雨。
金木犀の花も、大部分が落ちてしまうだろう。
妄想を育むには、いい晩になってきたな・・・。
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