100基 ― 2014年10月27日 10:00
100基
スペースXのマーリン1Dロケットエンジンが、100基生産されたという。
(SPACEX COMPLETES 100TH MERLIN 1D ENGINE)
http://www.spacex.com/news/2014/10/16/spacex-completes-100th-merlin-1d-engine
「SpaceX is currently the largest private producer of rocket engines in the world.」
えーとですね、1段目と2段目に、併せて10基ものエンジンを搭載して打ち上げるわけだから、数を生産しなければロケットが上がらないということなんじゃね?。
まあ、それを差し引いても、とにかく目出度い話なんだろう。
(ファルコン9)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%B39
(マーリン (ロケットエンジン))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3_(%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3)#.E3.83.9E.E3.83.BC.E3.83.AA.E3.83.B31D
ファルコン9というと、浮沈子は再利用ロケットとしての開発のことしか興味がなかったが、同じエンジンを複数束ねて高い信頼性を得るという思想で作られたロケットという点でも特異だ。
「同社の信頼性に対する考え方は、シンプルな構成にすることで信頼性と低コストを得るという哲学に基づいている。」
まあ、コストなんだろうな。
大出力のロケットエンジンを開発運用するコストを考えれば、クラスター化して制御系を開発した方が安上がりということもある。
「D」というからには、AからCもあったわけで、1Dエンジンは昨年9月からの使用になる。
1年間余りで、100基作ったということになるのか?。
「Engines are currently manufactured at a rate of four per week, projected to rise to five per week by the end of 2014.」
2週間で10基だから、ファルコン9なら、1機飛ばせる勘定になる。
ファルコンヘビーだと、1か月半に1機だ。
生産のペースは、さらに上がることが予想される。
スペースXは、年間で数十機のロケットを打ち上げようとしているのだ。
仮に、毎週1機打ち上げようとすれば、年間で約500基のエンジンを生産しなければならなくなり、毎週10基という勘定になる。
しかし、たぶん、そうはならないだろう。
だって、再使用可能なロケットを目指してるんだから。
1Dエンジンが、何回の再使用に耐えるかは不明だが、仮に2回使えたとすれば、現在の生産能力でも毎週ファルコン9を打ち上げることが可能ということになる。
4回使えれば、週に2回のペースで打ち上げ可能ということだ。
もう、ニュースにもなるまい・・・。
(ドラゴン補給船運用4号機、地球に帰還)
http://www.sorae.jp/030609/5333.html
「スペースX社のドラゴン補給船運用4号機(CRS-4)が25日、太平洋上に着水し、国際宇宙ステーション(ISS)への補給ミッションを完了した。」
一応、今のところ、ニュースにはなっているようだな。
まあいい。
(LAUNCH MANIFEST)
http://www.spacex.com/missions
今年はこれで、6回の打ち上げをしたことになるのだが、あと2か月余りで予定されている残りの8回の打ち上げをこなすことはできないだろう。
「FUTURE MISSIONS:2014:
CUSTOMER:LAUNCH:VEHICLE
・ORBCOMM:CAPE CANAVERAL:FALCON 9
・NASA RESUPPLY TO ISS – FLIGHT 5:CAPE CANAVERAL:DRAGON & FALCON 9
・NASA RESUPPLY TO ISS – FLIGHT 6:CAPE CANAVERAL:DRAGON & FALCON 9
・BULGARIA SAT:CAPE CANAVERAL:FALCON 9
・THALES ALENIA SPACE (TURKMENISTAN):CAPE CANAVERAL:FALCON 9
・DSCOVR (USAF):CAPE CANAVERAL:FALCON 9
・CONAE (ARGENTINA):VANDENBERG:FALCON 9
・ASIA BROADCAST SATELLITE/SATMEX:CAPE CANAVERAL:FALCON 9」
目白押しだな。
2015年も、既に16回の打ち上げが予定されている。
三菱重工が逆立ちしても追いつけない。
2016年以降も、今日現在で、10回の打ち上げが予定されており、これからも続々と埋まっていくことだろう。
スペースXは打ち上げの延期が多くて、三菱はオンスケジュールだというが、実際はどうなんだろう?。
H2Aも、今年は良く飛んでいる。
(H-IIAロケット)
http://ja.wikipedia.org/wiki/H-IIA%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88
「No.:打上げ日時(日本時間):積荷
・23号機:2月28日:GPM主衛星ほか
・24号機:5月24日:だいち2号ほか
・25号機:10月7日:ひまわり8号」
履歴を見ると、何回か機器の故障での打ち上げ延期もある。
どこがやっても、まだ、宇宙へ行くのは大変であることに変わりはない。
我が国がが誇るLE-7Aエンジンは、15年近くかけて、多く見積もっても30基くらいの生産だろう。
(LE-7A)
http://ja.wikipedia.org/wiki/LE-7A
「LE-7Aは設計当初からクラスター化を前提としている。」
「第一段にLE-7Aを2基搭載したH-IIBロケットが開発された。」
基本は、先代のLE-7エンジンを改良して作られたものである。
(LE-7)
http://ja.wikipedia.org/wiki/LE-7
「開発と製造においては、三菱重工業が燃焼器・バルブ・全体艤装を、石川島播磨重工業が液体水素用ターボポンプと液体酸素用ターボポンプを担った。」
「エンジンの完成が近いと思われていた1992年にエンジン始動直後に爆発が起き、H-IIの初打ち上げが1年延期されることになった。原因はエンジンの各部品を溶接して接合した際に生じた微妙な凹凸部に熱や力が集中して損傷したことであり、職人の手作業で鏡を使って部品の内側の溶接部分まで徹底的に研磨して平滑にすることで解決した。なおこの工程は手間隙がかかり信頼性やコストに関わることから後継のLE-7Aでは溶接箇所が四分の一以下に減らされている。」
って、今でも職人さんが鏡見ながら手作業で溶接箇所を研磨してるってことなのかあ?。
まあ、どうでもいいんですが。
このエンジンは、大変な苦労の末に完成した。
開発中には、何度となく爆発を起こし、実際のロケット打ち上げに際しても、ターボポンプがキャビテーションを起こして故障、爆破された。
後継のLE-7Aは、先代の失敗を克服して、完成させたエンジンなのである。
「2011年のH-IIA 20号機まで、打ち上げ失敗を招くほどの重大なトラブルは発生していない。」
スペースXの1Dエンジンは、つつがなく飛んでいたと思ったら、先日、再利用試験の時に爆発した(原因は未発表:エンジンなのかあ?)。
100基の生産というのは、一つの区切りに過ぎない。
これで飛ばせるファルコン9は、せいぜい11機に過ぎない(1段目だけ勘定)。
生産量が増えれば、コスト削減にも繋がり、更なる改良が施されるに違いない。
次は200基だな。
スペースXのマーリン1Dロケットエンジンが、100基生産されたという。
(SPACEX COMPLETES 100TH MERLIN 1D ENGINE)
http://www.spacex.com/news/2014/10/16/spacex-completes-100th-merlin-1d-engine
「SpaceX is currently the largest private producer of rocket engines in the world.」
えーとですね、1段目と2段目に、併せて10基ものエンジンを搭載して打ち上げるわけだから、数を生産しなければロケットが上がらないということなんじゃね?。
まあ、それを差し引いても、とにかく目出度い話なんだろう。
(ファルコン9)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%B39
(マーリン (ロケットエンジン))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3_(%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3)#.E3.83.9E.E3.83.BC.E3.83.AA.E3.83.B31D
ファルコン9というと、浮沈子は再利用ロケットとしての開発のことしか興味がなかったが、同じエンジンを複数束ねて高い信頼性を得るという思想で作られたロケットという点でも特異だ。
「同社の信頼性に対する考え方は、シンプルな構成にすることで信頼性と低コストを得るという哲学に基づいている。」
まあ、コストなんだろうな。
大出力のロケットエンジンを開発運用するコストを考えれば、クラスター化して制御系を開発した方が安上がりということもある。
「D」というからには、AからCもあったわけで、1Dエンジンは昨年9月からの使用になる。
1年間余りで、100基作ったということになるのか?。
「Engines are currently manufactured at a rate of four per week, projected to rise to five per week by the end of 2014.」
2週間で10基だから、ファルコン9なら、1機飛ばせる勘定になる。
ファルコンヘビーだと、1か月半に1機だ。
生産のペースは、さらに上がることが予想される。
スペースXは、年間で数十機のロケットを打ち上げようとしているのだ。
仮に、毎週1機打ち上げようとすれば、年間で約500基のエンジンを生産しなければならなくなり、毎週10基という勘定になる。
しかし、たぶん、そうはならないだろう。
だって、再使用可能なロケットを目指してるんだから。
1Dエンジンが、何回の再使用に耐えるかは不明だが、仮に2回使えたとすれば、現在の生産能力でも毎週ファルコン9を打ち上げることが可能ということになる。
4回使えれば、週に2回のペースで打ち上げ可能ということだ。
もう、ニュースにもなるまい・・・。
(ドラゴン補給船運用4号機、地球に帰還)
http://www.sorae.jp/030609/5333.html
「スペースX社のドラゴン補給船運用4号機(CRS-4)が25日、太平洋上に着水し、国際宇宙ステーション(ISS)への補給ミッションを完了した。」
一応、今のところ、ニュースにはなっているようだな。
まあいい。
(LAUNCH MANIFEST)
http://www.spacex.com/missions
今年はこれで、6回の打ち上げをしたことになるのだが、あと2か月余りで予定されている残りの8回の打ち上げをこなすことはできないだろう。
「FUTURE MISSIONS:2014:
CUSTOMER:LAUNCH:VEHICLE
・ORBCOMM:CAPE CANAVERAL:FALCON 9
・NASA RESUPPLY TO ISS – FLIGHT 5:CAPE CANAVERAL:DRAGON & FALCON 9
・NASA RESUPPLY TO ISS – FLIGHT 6:CAPE CANAVERAL:DRAGON & FALCON 9
・BULGARIA SAT:CAPE CANAVERAL:FALCON 9
・THALES ALENIA SPACE (TURKMENISTAN):CAPE CANAVERAL:FALCON 9
・DSCOVR (USAF):CAPE CANAVERAL:FALCON 9
・CONAE (ARGENTINA):VANDENBERG:FALCON 9
・ASIA BROADCAST SATELLITE/SATMEX:CAPE CANAVERAL:FALCON 9」
目白押しだな。
2015年も、既に16回の打ち上げが予定されている。
三菱重工が逆立ちしても追いつけない。
2016年以降も、今日現在で、10回の打ち上げが予定されており、これからも続々と埋まっていくことだろう。
スペースXは打ち上げの延期が多くて、三菱はオンスケジュールだというが、実際はどうなんだろう?。
H2Aも、今年は良く飛んでいる。
(H-IIAロケット)
http://ja.wikipedia.org/wiki/H-IIA%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88
「No.:打上げ日時(日本時間):積荷
・23号機:2月28日:GPM主衛星ほか
・24号機:5月24日:だいち2号ほか
・25号機:10月7日:ひまわり8号」
履歴を見ると、何回か機器の故障での打ち上げ延期もある。
どこがやっても、まだ、宇宙へ行くのは大変であることに変わりはない。
我が国がが誇るLE-7Aエンジンは、15年近くかけて、多く見積もっても30基くらいの生産だろう。
(LE-7A)
http://ja.wikipedia.org/wiki/LE-7A
「LE-7Aは設計当初からクラスター化を前提としている。」
「第一段にLE-7Aを2基搭載したH-IIBロケットが開発された。」
基本は、先代のLE-7エンジンを改良して作られたものである。
(LE-7)
http://ja.wikipedia.org/wiki/LE-7
「開発と製造においては、三菱重工業が燃焼器・バルブ・全体艤装を、石川島播磨重工業が液体水素用ターボポンプと液体酸素用ターボポンプを担った。」
「エンジンの完成が近いと思われていた1992年にエンジン始動直後に爆発が起き、H-IIの初打ち上げが1年延期されることになった。原因はエンジンの各部品を溶接して接合した際に生じた微妙な凹凸部に熱や力が集中して損傷したことであり、職人の手作業で鏡を使って部品の内側の溶接部分まで徹底的に研磨して平滑にすることで解決した。なおこの工程は手間隙がかかり信頼性やコストに関わることから後継のLE-7Aでは溶接箇所が四分の一以下に減らされている。」
って、今でも職人さんが鏡見ながら手作業で溶接箇所を研磨してるってことなのかあ?。
まあ、どうでもいいんですが。
このエンジンは、大変な苦労の末に完成した。
開発中には、何度となく爆発を起こし、実際のロケット打ち上げに際しても、ターボポンプがキャビテーションを起こして故障、爆破された。
後継のLE-7Aは、先代の失敗を克服して、完成させたエンジンなのである。
「2011年のH-IIA 20号機まで、打ち上げ失敗を招くほどの重大なトラブルは発生していない。」
スペースXの1Dエンジンは、つつがなく飛んでいたと思ったら、先日、再利用試験の時に爆発した(原因は未発表:エンジンなのかあ?)。
100基の生産というのは、一つの区切りに過ぎない。
これで飛ばせるファルコン9は、せいぜい11機に過ぎない(1段目だけ勘定)。
生産量が増えれば、コスト削減にも繋がり、更なる改良が施されるに違いない。
次は200基だな。
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