ライトサイジング ― 2015年11月09日 10:05
ライトサイジング
本当に、そう信じているなら、次期モデルで排気量アップなんかするなよな。
(遂にターボ&4WS化された新型911カレラ&カレラSに同乗インプレ)
http://carview.yahoo.co.jp/article/testdrive/20151104-20102658-carview/
「プレゼンテーションの冒頭でポルシェが強調したのは「ダウンサイジングではなくライトサイジング」だということだ。」
「エンジン開発エンジニアによれば、ボクスターとケイマンが使っている2.7Lエンジンをターボ化してテストしたが、思い通りの性能が得られなかったという。」
「そこでポルシェはターボを前提とした新世代ボクサーエンジンをゼロから開発したのだ。」
911の歴史は、排気量拡大の歴史といってもいい。
パワーアップするために、2リッターから始まって、なんと、2倍まで拡張したのだ(GT3RS4.0とか)。
ターボにしたり、水冷にしたりと変化はあったが、排気量拡大は一貫していた。
まあ、ボクスターとかは、最近排気量小さくしたりしたけどな。
911は、そういう邪道なことはしていない。
一貫して、排気量を増やしている。
新しいモデルを出すときに、なんでパワーアップしなければならないかは、明らかだ。
そうでないと売れないから。
新たに顧客になるならともかく、乗り換えを検討している既存のユーザーは、やっぱ、パワーアップした新型に乗りたいのだ。
スポーツカーなら、なおさらだろう。
しかし、考えてみれば、無限に排気量を拡大するわけにはいかない。
911の、あのリアセクションに押し込まなければならないわけで、もう、ギッチギッチに詰め込まれたエンジンと補器類を、排気量拡大路線で賄うことはできないんだろう。
加えて、環境対策というのもある。
基本的には、燃焼効率を追求することと、省エネというのは背反する要素ではない。
ハイパワーエンジンは、高効率燃焼を追求しているわけだから、スポーツカーがドカ食いするというのは、単に踏み込んでるだけともいう。
そういう走らせ方だけすれば、効率はいいんだろうが、ドライブの9割はちんたら走っているので、そこを何とかしたい。
VWがゴルフで導入したダウンサイジングというのが流行りだした。
低速域でのトルクを補うためにターボを咬ませ、優秀なトランスミッションでカバーして、大排気量エンジンの代わりにした。
トヨタは、同じことをハイブリッドという電気仕掛けを咬ませることで行っている。
形は違うが、やってることは似ている。
高速域は、エンジン全開でぶっ飛ばせばいいが、低速が難しい。
最近は、F1とかでもやりだしている。
時代の流れ、避けることのできない運命のようなもんだな。
だから、VWグループの一員となり、アウディの技術者に乗っ取られようとしているポルシェが、いつかはダウンサイジングターボを導入するというのは誰もが考えていたはずだ。
このタイミングかどうかは別にしてもだ。
順当なんだろう、メーカーの立場からすれば。
ハイブリッドという選択もあったかもしれないが、軽量化を追求するスポーツカーに導入するのは困難だし、最も現実的な解であることは間違いない(スーパーチャージャーという選択肢もありますけどね)。
ゆくゆくは、電動ターボ(考えてみれば、電動スーパーチャージャーなんじゃね?)とかもあるかもしれないが、とりあえず排気量拡大の流れが、いったんリセットされて、強制的に空気を押し込むターボになった。
賭けてもいい。
ポルシェは、3リッターから、再び排気量拡大を図ろうとするに決まってる。
加給圧を上げようとすれば、タイムラグを生じて、スポーツカーとして成立しなくなるし。
モデルチェンジの度に、加給圧と排気量との調整が行われるという、麗しきパターンを確保したわけだ。
ボアとストロークで悩んでいた時代との決別・・・。
まあ、同じ道をしばらくは歩むことができる。
内燃機関の時代が続く限り、最後までポルシェはエンジンを作り続けるだろうが、その時間稼ぎができたわけだ。
自然吸気では、得られないパワーを与え、しかし、ダウンサイジングで燃費も稼ぐ。
常に最適解をコンピューターで計算して、ドライバーには気取られないようにしているに違いない。
あざといやり口だ。
排気音のチューニングの話が出てくるが、ポルシェも、そのうちマイクとスピーカーをつけるに違いない。
ノスタルジーを求める顧客がいる限り。
そもそも、スポーツカーというカテゴリー自体が、既に危機に瀕している。
これからは、人間による運転という行為自体がヤバくなるかもしれない。
そんな流れの中で、水平対向6気筒エンジンを維持し、それなりのパワーをドライバーにコントロールさせようというだけでも感謝しなくてはならない。
ああ、そのうち、気筒休止とかやるかもしれないな。
ターボ自体が、リアルタイムのエネルギー回生だが、もっと積極的に回生システムを導入するかもしれない。
時代がそれを求めれば、手札は残っている。
いざとなれば、電動911だって出すだろう。
技術にタブーはないのだ。
全自動運転で、ウイーンとかいいながら袖ケ浦走ったって、面白くもなんともないだろうけどな。
前後左右上下(ヒルトップでは前輪の接地を確保しましょう!)にゆすられながら、タイヤを溶かして走る(袖ケ浦は、ドリフト走行禁止です)。
ジェットコースターに乗るか、サーキットでコンピューター走行を楽しむか。
スポーツカーの用途なんて、所詮そんな感じになるかもしれない。
つまらん、実につまらん!。
これからは、ターボの排気音をボーボー言わせる911が走り回るわけだ。
嘆かわしい・・・。
「まるで空冷から水冷エンジンに変わった20年前を思い出すほどのエンジンの全面的な変更に、ポルシェファンが動揺しているのも無理はない。」
そりゃあ、ターボは速い。
964のターボなんて、ノーマルで1分20秒軽く切ってたしな。
でも、スポーツカーの性能って、絶対的な速さじゃない。
重心の移動をコントロールして、意のままに走らせることができるという、ドライビングプレジャーをどれだけ与えられるかだ。
コーナーの連続を、駆け抜けるときに、思わずにやにやする、あれだな。
ポルシェのことだ、その辺りに抜かりはないだろう。
そこを追求する顧客は、もちろんGT3とか選ぶだろうから、売りまくりたい素のカレラとかは、少々ダルでもいいんだろう。
その辺を走り回るくらいなら、何の不足もないに違いない。
ダウンサイジングターボか・・・。
これで、あと20年は安泰と思ってるだろう。
その頃まで、人間の運転が許されてればな。
本当に、そう信じているなら、次期モデルで排気量アップなんかするなよな。
(遂にターボ&4WS化された新型911カレラ&カレラSに同乗インプレ)
http://carview.yahoo.co.jp/article/testdrive/20151104-20102658-carview/
「プレゼンテーションの冒頭でポルシェが強調したのは「ダウンサイジングではなくライトサイジング」だということだ。」
「エンジン開発エンジニアによれば、ボクスターとケイマンが使っている2.7Lエンジンをターボ化してテストしたが、思い通りの性能が得られなかったという。」
「そこでポルシェはターボを前提とした新世代ボクサーエンジンをゼロから開発したのだ。」
911の歴史は、排気量拡大の歴史といってもいい。
パワーアップするために、2リッターから始まって、なんと、2倍まで拡張したのだ(GT3RS4.0とか)。
ターボにしたり、水冷にしたりと変化はあったが、排気量拡大は一貫していた。
まあ、ボクスターとかは、最近排気量小さくしたりしたけどな。
911は、そういう邪道なことはしていない。
一貫して、排気量を増やしている。
新しいモデルを出すときに、なんでパワーアップしなければならないかは、明らかだ。
そうでないと売れないから。
新たに顧客になるならともかく、乗り換えを検討している既存のユーザーは、やっぱ、パワーアップした新型に乗りたいのだ。
スポーツカーなら、なおさらだろう。
しかし、考えてみれば、無限に排気量を拡大するわけにはいかない。
911の、あのリアセクションに押し込まなければならないわけで、もう、ギッチギッチに詰め込まれたエンジンと補器類を、排気量拡大路線で賄うことはできないんだろう。
加えて、環境対策というのもある。
基本的には、燃焼効率を追求することと、省エネというのは背反する要素ではない。
ハイパワーエンジンは、高効率燃焼を追求しているわけだから、スポーツカーがドカ食いするというのは、単に踏み込んでるだけともいう。
そういう走らせ方だけすれば、効率はいいんだろうが、ドライブの9割はちんたら走っているので、そこを何とかしたい。
VWがゴルフで導入したダウンサイジングというのが流行りだした。
低速域でのトルクを補うためにターボを咬ませ、優秀なトランスミッションでカバーして、大排気量エンジンの代わりにした。
トヨタは、同じことをハイブリッドという電気仕掛けを咬ませることで行っている。
形は違うが、やってることは似ている。
高速域は、エンジン全開でぶっ飛ばせばいいが、低速が難しい。
最近は、F1とかでもやりだしている。
時代の流れ、避けることのできない運命のようなもんだな。
だから、VWグループの一員となり、アウディの技術者に乗っ取られようとしているポルシェが、いつかはダウンサイジングターボを導入するというのは誰もが考えていたはずだ。
このタイミングかどうかは別にしてもだ。
順当なんだろう、メーカーの立場からすれば。
ハイブリッドという選択もあったかもしれないが、軽量化を追求するスポーツカーに導入するのは困難だし、最も現実的な解であることは間違いない(スーパーチャージャーという選択肢もありますけどね)。
ゆくゆくは、電動ターボ(考えてみれば、電動スーパーチャージャーなんじゃね?)とかもあるかもしれないが、とりあえず排気量拡大の流れが、いったんリセットされて、強制的に空気を押し込むターボになった。
賭けてもいい。
ポルシェは、3リッターから、再び排気量拡大を図ろうとするに決まってる。
加給圧を上げようとすれば、タイムラグを生じて、スポーツカーとして成立しなくなるし。
モデルチェンジの度に、加給圧と排気量との調整が行われるという、麗しきパターンを確保したわけだ。
ボアとストロークで悩んでいた時代との決別・・・。
まあ、同じ道をしばらくは歩むことができる。
内燃機関の時代が続く限り、最後までポルシェはエンジンを作り続けるだろうが、その時間稼ぎができたわけだ。
自然吸気では、得られないパワーを与え、しかし、ダウンサイジングで燃費も稼ぐ。
常に最適解をコンピューターで計算して、ドライバーには気取られないようにしているに違いない。
あざといやり口だ。
排気音のチューニングの話が出てくるが、ポルシェも、そのうちマイクとスピーカーをつけるに違いない。
ノスタルジーを求める顧客がいる限り。
そもそも、スポーツカーというカテゴリー自体が、既に危機に瀕している。
これからは、人間による運転という行為自体がヤバくなるかもしれない。
そんな流れの中で、水平対向6気筒エンジンを維持し、それなりのパワーをドライバーにコントロールさせようというだけでも感謝しなくてはならない。
ああ、そのうち、気筒休止とかやるかもしれないな。
ターボ自体が、リアルタイムのエネルギー回生だが、もっと積極的に回生システムを導入するかもしれない。
時代がそれを求めれば、手札は残っている。
いざとなれば、電動911だって出すだろう。
技術にタブーはないのだ。
全自動運転で、ウイーンとかいいながら袖ケ浦走ったって、面白くもなんともないだろうけどな。
前後左右上下(ヒルトップでは前輪の接地を確保しましょう!)にゆすられながら、タイヤを溶かして走る(袖ケ浦は、ドリフト走行禁止です)。
ジェットコースターに乗るか、サーキットでコンピューター走行を楽しむか。
スポーツカーの用途なんて、所詮そんな感じになるかもしれない。
つまらん、実につまらん!。
これからは、ターボの排気音をボーボー言わせる911が走り回るわけだ。
嘆かわしい・・・。
「まるで空冷から水冷エンジンに変わった20年前を思い出すほどのエンジンの全面的な変更に、ポルシェファンが動揺しているのも無理はない。」
そりゃあ、ターボは速い。
964のターボなんて、ノーマルで1分20秒軽く切ってたしな。
でも、スポーツカーの性能って、絶対的な速さじゃない。
重心の移動をコントロールして、意のままに走らせることができるという、ドライビングプレジャーをどれだけ与えられるかだ。
コーナーの連続を、駆け抜けるときに、思わずにやにやする、あれだな。
ポルシェのことだ、その辺りに抜かりはないだろう。
そこを追求する顧客は、もちろんGT3とか選ぶだろうから、売りまくりたい素のカレラとかは、少々ダルでもいいんだろう。
その辺を走り回るくらいなら、何の不足もないに違いない。
ダウンサイジングターボか・・・。
これで、あと20年は安泰と思ってるだろう。
その頃まで、人間の運転が許されてればな。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。