弾道弾と衛星 ― 2013年01月30日 21:34
弾道弾と衛星
(韓国が衛星ロケット「ナロ」を打ち上げ)
http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/34867-%E9%9F%93%E5%9B%BD%E3%81%8C%E8%A1%9B%E6%98%9F%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E3%80%8C%E3%83%8A%E3%83%AD%E3%80%8D%E3%82%92%E6%89%93%E3%81%A1%E4%B8%8A%E3%81%92
「専門家は、「アメリカのキャンベル国務次官補は、2週間前に韓国の首都ソウルを訪問した際、衛星ロケットの打ち上げに対するアメリカの同意を韓国政府側に伝えた」としています。
中国や日本といった地域諸国は、これまで、韓国の長距離ロケットの打ち上げ計画に対して何の反応も示していません。
一方で、北朝鮮の衛星ロケット打ち上げについては、1ヶ月前から、BBCやCNNといった西側のメディアの他、アジアの情報チャンネルが、北朝鮮に対する世論操作を行っていました。」
このニュースが、イラン・イスラム共和国の報道機関によって流されていることを考えると、思わず苦笑してしまう。
まあ、どっちもどっちという感がある。
味方のロケットは衛星と言い、敵のロケットは弾道弾だという「地域諸国」に比べれば、押さえたトーンがかえってアイロニーを感じさせる。
(羅老(ナロ))
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/10/29/6616651
(V2の系譜)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/cat/universe/?offset=5
手前味噌で、恐縮である。
韓国の中央日報に、こんな記事があった。
(韓国「羅老」は打ち上げても良く北朝鮮「銀河3号」はダメな理由)
http://japanese.joins.com/article/675/167675.html?servcode=300§code=330
「液体酸素ケロシンを使い、酸化剤としては沸点がマイナス185度の極低温液体酸素を使っている。このために軍事用、すなわちミサイルに使用できない。」とあるが、本当だろうか。
V2ロケットが酸化剤に液体酸素を使用していたことは、知られた事実である。推進剤はアルコール水(エタノールと水の混合物:水割りのウイスキーのようなもの?)であるが、低温管理が必要な液体酸素(正確には、沸点は−183℃)を使用していたのである。
国際社会が、やっちゃダメ!、と言っていることを除けば、北朝鮮の「弾道弾」と本質的に異なる要素はない。
記事の中にも、「人工衛星ロケットと長距離ミサイルは技術的に等しい。ロケットに核や武器など弾頭を結合すれば弾道ミサイル、衛星を搭載すれば宇宙発射体になる。」と明記されている。
全米ライフル協会のスローガンに「銃が人を殺すのではない、人が人を殺すのだ」というのがあるそうだ。
(全米ライフル協会)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%A8%E7%B1%B3%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95%E3%83%AB%E5%8D%94%E4%BC%9A
マイケル・ムーアが10代で会員だったとは知らなかった(19歳で資格返上)。
ジョン・ミリアス(風とライオン、ビッグ・ウエンズデーなどの映画監督)も、会員であるようだ。
まあ、どうでもいいんですが。
ロケット(ミサイルでもいいですが)が人を殺すのではない、人が人を殺すのだ。
初めの引用に、「アメリカの同意を韓国政府側に伝えた」とあるが、いったい、どんな同意だったんですかね。
大韓民国は、3度目の正直で、ようやく自前(?)の打ち上げ技術を獲得し、12番目の衛星打ち上げ国になったわけだが、「米国の同意」があれば、1万キロ以上の射程を持つ大陸間弾道弾を打ち上げられる技術を獲得したということでもある。
ロケットが宇宙開発を進めるのではない、人が宇宙開発を進めるのだ。
どうか、平和利用(金儲けの道具でもいいですが)に徹してもらいたいものである。
ちなみに、同国は、日本の西半分を射程に収めるSRBMの配備について、「米国の同意」を得ている国家でもある。
(韓国ミサイル、北全域射程 300→800キロに延長、米と合意)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/121008/kor12100809060000-n1.htm
(韓国が衛星ロケット「ナロ」を打ち上げ)
http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/34867-%E9%9F%93%E5%9B%BD%E3%81%8C%E8%A1%9B%E6%98%9F%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E3%80%8C%E3%83%8A%E3%83%AD%E3%80%8D%E3%82%92%E6%89%93%E3%81%A1%E4%B8%8A%E3%81%92
「専門家は、「アメリカのキャンベル国務次官補は、2週間前に韓国の首都ソウルを訪問した際、衛星ロケットの打ち上げに対するアメリカの同意を韓国政府側に伝えた」としています。
中国や日本といった地域諸国は、これまで、韓国の長距離ロケットの打ち上げ計画に対して何の反応も示していません。
一方で、北朝鮮の衛星ロケット打ち上げについては、1ヶ月前から、BBCやCNNといった西側のメディアの他、アジアの情報チャンネルが、北朝鮮に対する世論操作を行っていました。」
このニュースが、イラン・イスラム共和国の報道機関によって流されていることを考えると、思わず苦笑してしまう。
まあ、どっちもどっちという感がある。
味方のロケットは衛星と言い、敵のロケットは弾道弾だという「地域諸国」に比べれば、押さえたトーンがかえってアイロニーを感じさせる。
(羅老(ナロ))
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/10/29/6616651
(V2の系譜)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/cat/universe/?offset=5
手前味噌で、恐縮である。
韓国の中央日報に、こんな記事があった。
(韓国「羅老」は打ち上げても良く北朝鮮「銀河3号」はダメな理由)
http://japanese.joins.com/article/675/167675.html?servcode=300§code=330
「液体酸素ケロシンを使い、酸化剤としては沸点がマイナス185度の極低温液体酸素を使っている。このために軍事用、すなわちミサイルに使用できない。」とあるが、本当だろうか。
V2ロケットが酸化剤に液体酸素を使用していたことは、知られた事実である。推進剤はアルコール水(エタノールと水の混合物:水割りのウイスキーのようなもの?)であるが、低温管理が必要な液体酸素(正確には、沸点は−183℃)を使用していたのである。
国際社会が、やっちゃダメ!、と言っていることを除けば、北朝鮮の「弾道弾」と本質的に異なる要素はない。
記事の中にも、「人工衛星ロケットと長距離ミサイルは技術的に等しい。ロケットに核や武器など弾頭を結合すれば弾道ミサイル、衛星を搭載すれば宇宙発射体になる。」と明記されている。
全米ライフル協会のスローガンに「銃が人を殺すのではない、人が人を殺すのだ」というのがあるそうだ。
(全米ライフル協会)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%A8%E7%B1%B3%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95%E3%83%AB%E5%8D%94%E4%BC%9A
マイケル・ムーアが10代で会員だったとは知らなかった(19歳で資格返上)。
ジョン・ミリアス(風とライオン、ビッグ・ウエンズデーなどの映画監督)も、会員であるようだ。
まあ、どうでもいいんですが。
ロケット(ミサイルでもいいですが)が人を殺すのではない、人が人を殺すのだ。
初めの引用に、「アメリカの同意を韓国政府側に伝えた」とあるが、いったい、どんな同意だったんですかね。
大韓民国は、3度目の正直で、ようやく自前(?)の打ち上げ技術を獲得し、12番目の衛星打ち上げ国になったわけだが、「米国の同意」があれば、1万キロ以上の射程を持つ大陸間弾道弾を打ち上げられる技術を獲得したということでもある。
ロケットが宇宙開発を進めるのではない、人が宇宙開発を進めるのだ。
どうか、平和利用(金儲けの道具でもいいですが)に徹してもらいたいものである。
ちなみに、同国は、日本の西半分を射程に収めるSRBMの配備について、「米国の同意」を得ている国家でもある。
(韓国ミサイル、北全域射程 300→800キロに延長、米と合意)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/121008/kor12100809060000-n1.htm
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