由々しきこと2013年02月25日 21:06

由々しきこと
由々しきこと


(焦点:出口見えないB787問題、ボーイングの財務を圧迫)
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE91J03N20130220?sp=true

この記事の中に、「アメリカン航空のトップを務めた米航空業界の大御所ボブ・クランダル氏」のコメントが載っている。

「由々しきこと。航空会社や旅客にとっては迷惑な話で、ボーイングの財務が痛むことになる」

「航空産業は、常に学びながら発展している。今回の教訓はリチウムバッテリーに関することだ」

まあ、大方の認識もそんなところだろう。

暫定的(B社は恒久的だと言ってます)な対応策が提示され、4月から飛行が再開されれば、この問題も過去の話題になり、発火したリチウム電池は、次の飛行までに載せ換えられて、問題は解決する。

なんて、安全な飛行機なんだろう!。バッテリーが加熱して炭化することがあっても、飛行を継続して飛び続けることができる(もちろん、単セルが1個でも燃えてしまえば、バッテリー全体が使い物にならなくなり、以後はバッテリーなしで飛び続けることになる。発電機が故障しないことを祈ろう・・・)。

当局が、ボーイングから「1000万時間に1回」と言われ、信じて認可したバッテリーが10万時間に2個も燃えてしまって、想定の200倍も危険だと分かっても、さらにその「同じ電池」を使い続ける無神経さと図々しさ!。

まあ、10億年に1回と言われた、原発事故が、50年で3回も起こったのに比べれば、良心的な話ではあるが・・・。

ユナイテッドや日本航空、全日空は、少なくとも5月末までの欠航を発表している。運行が認可されても、バッテリーの改修が長引けば影響はさらに広がる。

(ANA ボーイング787型機の運行を5月末まで見合わせ)
http://japanese.ruvr.ru/2013_02_25/105995367/

この飛行機は、失敗作だ。

要素技術の詰めが甘く、代替手段も考慮されていない。配線ミスや、バルブの不具合、スイッチの塗装ミスなど、ものづくりの基本ができていない。

ボーイングは、既に、航空機を生産する能力を失っている。

初飛行までに3年半の遅れがあったそうだが、その間、バッテリーの問題どころではなかったのだろう。

ようやく、その課題に取り組むことができるようになったということか。

キャリアの姿勢にも疑問を感じる。

この飛行機を安全に運行できる自信が、本当にあるのだろうか。

飛行中に火を噴くバッテリーを抱えたまま、ETOPS 180の航路を飛ぶのだ。

(ETOPS/LROPS)
http://ja.wikipedia.org/wiki/ETOPS/LROPS

FAAは、元々バッテリーが空中で発火することを容認して認可している。

今回の改良は、その影響を単セルで封じ込めようとしているだけだ。何度でも言うが、単セル1個がだめになれば、直列接続されているバッテリー全体がだめになる。

つまり、認可基準を変えなければ、再び認可され得るわけである。

そんなことは絶対に起こらないと信じてはいるが、一寸先は闇である。おまけに、浮沈子の推測が正しければ、ボーイングが787からリチウムイオン電池を降ろすことはあり得ない。

ボーイングの重役でもなければ、株主でもないので、そんなことを心配してもしょうがないが、一番安全なのは、何といっても、二度と787を飛ばさないことである。

次に安全なのが、電池を積まずに飛ぶことである。

発火の危険のあるバッテリーを積んで飛ぶくらいなら、バッテリーなしで飛ぶのがよろしい。発電機を増設する手もある。

最悪なのが、今のままの電池を積んで飛ぶという、今回の改善策である。臭い物にはふたをして、乗客に気付かれないようにそーっと積み替えるわけだな。

キャリアには、煙くらい出たって、金儲けが出来ればそれでいいだろう?、と売り込む。

ニッケルカドミウム電池をしこたま積んで、強度設計から何からやり直して、最大離陸重量や航続距離を犠牲にして安く買い叩かれるくらいなら、生産を打ち切り、787事業を整理して、次の航空機の開発に注力したほうが、ビジネスとしては正解だろう。

日本の優秀な航空機製造技術の活用で、インテグレーション毎委託して、完全外注でやらせてもらえれば、いいもの作って収めまっせ!。

舌咬んでもそんなことはしないだろうが、ボブ・クランダルさんの認識は、少々甘いんじゃないか。

お買い得2013年02月25日 22:52

お買い得
お買い得


986型の素のボクスター、浮沈子の愛車である。

2003年型の中古を、都内某ポルシェセンター(PC)でゲットしたのは2年前の5月。

あんまり乗ってやれないが、乗れば踏む。床も抜けよとばかりに踏み抜く。

おかげで、一度、小田原厚木道路で切符を切られてしまった。

それ以来、用心して踏み抜く(やっぱ、踏むじゃん!)。

踏まねえブタは、ただのブタだ。

うーん、渋い・・・(また、切符切られちゃうかも)。

この画像は、ホイールのセンタークレストが色付きになっていないころのものだ。ここだけオシャレした。

5万キロ弱で手に入れたが、いい個体だ。

たまにインジケーターが点灯するが、踏めば消える(そういうもんか?)。

特に不満はない。パワーが控えめなので、容赦なく踏めるのも、かえっていい。オートマ(ティプトロニック)だが、マニュアルシフトも出来るので、それなりに楽しめる。

PCの営業さんに、ティプトロのブリッピングを教えてもらって、癖になっている。回転がうまく合うと嬉しい。

2段くらい落として、ビシッと決まると、そのまま床まで踏み抜く。

怒涛の加速・・・ではなく、普通の加速なのだが、エンジンの音が勇ましいので、気分はカレラGTである。

久々に、ハマッタくるまに出会えた。

これに乗って、どこにでも行ける。

コーンズに乗り付けても、洒落になる。国産車のディーラーに、ママチャリで乗り付けるようなもんだが。

500Eの実用一点張りの質実剛健さもいいが、ボクスターの走る楽しさのみを追求した手堅さも捨てがたい。

イタ車などとは違った、面白さに溢れている(あんまり乗ったことないんですが)。

最新の981型のボクスターSにも試乗した(2度も!!)。これはこれで、素晴らしいクルマだ。10年後には、きっと浮沈子のクルマになっているだろう・・・。

ミッドシップポルシェ、いいですよ。中古でも、ヤレタレ少なく、美味しいフィールが味わえる。

昔から911乗っている人には、クセがなさ過ぎて物足りないかもしれないとは思うが、初めて乗るポルシェなら、これで十分楽しめる。

911とかカイエンとかパナメーラも試乗したが、ポルシェの乗り味には、共通のものがある。同じドイツ車でも、アウディとも、BMWとも、フォルクスワーゲンとも違う。

生粋のスポーツカーの走りだ。刺激に溢れている。

500E(92年型)は、ベンツというよりは、ポルシェに近い。300Eに12年乗ったが、カッコは似ていても、乗り味は異なる。サスがねばる。コーナーリングがポルシェっぽい。ブレークしても、ゆっくり滑る(500E滑らすなよ・・・)。

昨日は、ボクスターに思いっきり乗ってきたので、ブログも思いっきり書いた。B787や、改造リブリーザー(なんて怪しげな響き!)の記事ばかり書いていると、気が滅入ることがあるが、ボクスターの記事は、楽しんで書けるからいい。