ラストワンマイル2014年03月24日 11:16

ラストワンマイル
ラストワンマイル


(ラストワンマイル)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%AB

「ラストワンマイルとは、家庭や企業のユーザーに通信のための接続を提供する最終行程であり、一般には通信事業者の最寄の加入者局からユーザの建物までのネットワーク接続のための手段を指す。通常、有線・無線の別は問わない。現在ではもっぱら、インターネット接続の最終行程を指すようになった。」

浮沈子は今まで光回線を使用していたのだが、引越しをきっかけにワイマックスだけにしてしまった。

これで用が足りるのなら、高速の光回線を使う必要はない。

実際、動画のストリーミング配信(HDモード)以外に、これといって不都合はないようだ(必要なら、ダウンロードして観ている)。

家人がいるわけではないので、ワイマックスだけでも十分実用になる。

もっとも、家でも外でも同時に繋げる必要があるということであれば、通信事業者が用意する割引のサービスを使えばいい。

浮沈子の場合、外出先でもインターネットに繋がっていたいので、この選択がベストである。

本日時点でのウィキの記述は古く、ワイマックスが全国展開する前のままになっているので、無線による接続が普及する以前の状況だ。

本稿はワイマックスの宣伝ではないが、専用のバックボーンを使用しているのか、接続制限がないというのが選択の決め手になった。

自宅でストリーミングを行えば、7Gバイトなどというチンケな容量は、あっという間にオーバーする。

現状では、ワイマックス以外の選択はない。

今後、高速無線WANが普及して、多様な選択肢から選べるようになるといいのだが、無線自体が有限の資源をシェアしているので、そういう事態は期待できないだろう。

無料のワイファイスポットが、自宅の隣に出来て、電波が漏れて来るのを期待するしかないな。

ピピ島のドミトリーの左隣の八百屋の息子は、ちゃっかりとドミトリーの無線LANを使っていた(パスワードは、彼から聞いた・・・)。

まあ、あそこは、右隣のコンビニの店員が、ドミトリーの受付にあるテレビを、夜中に見ているようなところなので(客が来ると、店に戻る・・・)、世界中がワイファイ天国というわけではない。

しかし、気の利いた店では、概ね無料の無線LANが使えるようだ。

この間行ったロタ島でも、快適な無線LAN環境があったのは驚きだ(あの、何もない島で、こんな快適なインターネット環境があっていいのかあ?)。

まあ、どうでもいんですが。

現在は、7GB上限のLTEが上限解除されて、通話料込みで安く開放されれば乗換えを検討しても良い。

約4000円のワイマックスと約1000円の基本料の通話契約、約500円のバックアップのデータ通信サービスが、浮沈子のネットワーク投資である。

アサヒネットのプロバイダー料金もあるか。

メールアドレスの維持、ブログの使用で、月額300円を納めている。

(メール・ブログコース)
http://asahi-net.jp/service/contents/melblo/

今時、無料のブログは当たり前なので、300円(税抜き)をふんだくるのが安いかどうかは別にして、使い慣れた環境で運用できるのがいい。

さて、インターネットに繋がっていることが当たり前の時代になって、20年前を振り返ると、隔世の感がある。

当時はウインドウズも3.1で、ソケットを組み込んでインターネットに繋げていた。

初めてのホームページは、アップルのLC-520を使って立ち上げた。

その頃の回線は、電話回線だった。

128kbpsとかいう代物で、実効転送速度は7kbpsくらいか。

無線で数Mbpsなんて、夢のような話である。

バックボーンは設備投資が進んで、完全に社会インフラになったが、ラストワンマイルは相変わらず事業者任せだな。

通信が移動に取って代わることはなかったが、人間や物の移動のかなりの部分が通信に置き換わっていることは事実だ。

特に、音楽データの配信が、通信によって置き換わっていくのは確実だ。

更なる高速化が進めば、動画コンテンツのパッケージが通信に取って代わられるだろう。

ラストワンマイルが、社会を変えていく。

その渦中にある今の時代を、賢く生きて生きたい(無理じゃね?)。

CRS-32014年03月24日 22:48

CRS-3
CRS-3


浮沈子が注目しているスペースXの打ち上げが近づいている。

(国際宇宙ステーション ドラゴン補給船打ち上げ時刻が決定)
http://response.jp/article/2014/03/23/219669.html

(UPCOMING MISSION: FALCON 9 AND DRAGON LAUNCHING TO SPACE STATION)
http://www.spacex.com/news/2014/03/11/upcoming-mission-falcon-9-and-dragon-launching-space-station

このミッションのキモは、1段目の洋上回収に成功するかどうかである(と、勝手に決めている)。

まあ、ISSに配達する業務はシグナスもあるし。

(国際宇宙ステーション シグナス補給船2号機 若田宇宙飛行士帰還直前の5月始めに打ち上げ)
http://response.jp/article/2014/03/24/219674.html

現在、お持ち帰りの手段はドラゴンしかないが、ちっこいものならソユーズでも持って帰れるだろうし、慌てることはない。

既に、衛星を同梱して打ち上げるというミッションも行った(衛星は、軌道投入には失敗して燃え尽きた)。

(ファルコン9:打上げ記録:4号機参照)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%B39#.E6.89.93.E4.B8.8A.E3.81.92.E8.A8.98.E9.8C.B2

(オーブコム衛星通信サービス:サービス概要)
http://www.orbcomm.co.jp/service/index.html

30機も回ってるんだたら、1機ぐらい失敗しても、問題はないんじゃね?。

で、今回はこの相乗り衛星はないようだ。

その分の燃料を積み込んで、再利用に向けての回収を試みるわけだ。

このミッションについては、本ブログでも取り上げている。

(ファルコン9)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/02/25/7231199

宇宙船(先っぽの荷物を積むところ)の再利用は既に行われている。

ここのところは、他のロケットでも再利用の動きがあり、オリオン宇宙船でも10回くらいの使用を想定している。

こんな記事もあった。

(欧州発の再使用型宇宙船試験機『IXV』10月初飛行に向け本体が完成)
http://response.jp/article/2014/03/24/219687.html

「2014年3月21日、タレス アレニア スペースは、欧州が開発する大気圏への再突入が可能な宇宙往還機『IXV(Intermediate eXperimental Vehicle)』実験機が完成したと発表した。今年10月に初試験を予定している。」とある。

実験機なので、人間が乗って飛ぶわけではないが、やがては、そうなるのかもしれないな。

この宇宙船の再利用と、打ち上げロケットの再利用というのは、少し意味が違う。

地球の重力を振り払って宇宙に行くためには、真っ直ぐに上昇してもダメなのである。

我々から見てぷかぷかと浮いているように見える静止衛星は、高度3万6千メートルの高さを、とんでもないスピードで飛行しているのだ。

(Q1,静止衛星は本当に静止しているのですか?)
http://www.saeilo-telecom.co.jp/contents/technology/satelliteQA/satelliteqa3.html

「静止していません。静止衛星は赤道上空約36000Kmの円軌道を公転速度3.07Km/sで東に進んでおり、交渉周期が地球の自転周期と同じ為、地球からはあたかも一定に止まっているように見えます。」

しかも、浮沈子にはよく理由が分からないのだが、人工衛星になるために必要な速度というのは、もっと速い。

(宇宙速度)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%AE%99%E9%80%9F%E5%BA%A6

「第一宇宙速度:
地球の地表すれすれに衛星として存在するために必要な速さで約 7.9 km/s(時速28,400km)。」

「第二宇宙速度(脱出速度):
地球の重力を振り切るために必要な最小初速度の大きさ。第一宇宙速度の√2倍となり、約 11.2 km/s(時速40,300km)。」

浮沈子は、第一宇宙速度が脱出速度だとばかり思っていたが、間違いだったな。

要するに、ここまで宇宙船を加速するには大きな力が必要で、燃料を燃やして推進力を得てぶっ飛んでいく。

そのための装置がロケットエンジンや、巨大な燃料タンク(酸化剤含む)であり、重量の殆どは燃料なのである。

しかも、ロケットエンジンに比べれば、燃料なんて安いものだ。

したがって、何度も使えれば、燃料だけのコストで済む。

整備費用とかもあるので、そう単純ではないだろうが、基本的には、燃料代だけで宇宙に行けることになる。

どのくらいかというと、イーロン・マスクによれば、100分の1のコストで済むらしい。

結構な話じゃないですか。

話10分の1(?)として、10分の1で行けたとしても、宇宙へのアクセスにとっては革命的な話だ。

100km位で落っこちてくるスペースシップ2とかと違って、一応400kmのISSの軌道には行くことができる。

ここにホテルを作って一儲けしようというのがビゲロー・エアロスペースで、CST-100という有人宇宙船を飛ばして客引きをしようとしている。

(ビゲロー・エアロスペース)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%82%B2%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9

(CST-100)
http://ja.wikipedia.org/wiki/CST-100

「CST-100はアトラス V, デルタ IV, とファルコン9を含む様々なロケットに適合するよう設計されるが、当面はアトラスVでの打上げを予定している。」

「軌道上に最大7ヶ月間(210日間)滞在し、最大10回再使用できるような設計である。」とある。

これも再利用か。

(ドリームチェイサー (宇宙船))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%81%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%82%B5%E3%83%BC_(%E5%AE%87%E5%AE%99%E8%88%B9)

ミニスペースシャトル(といっても、乗員は7人で同じ)のこの宇宙船も、当然再利用である(これは、アトラスVだけ)。

ちょこっと改良すれば、ファルコン9にも積めるような気がするんだが。

まあいい。

宇宙船そのものの再利用というのは、別に不思議でもなんでもないような気がするが、耐久性とメンテナンスコストとの問題だな。

オリオン宇宙船については、ボーイングとNASAの思惑が食い違って、未だに海上回収なのか陸上回収なのかが決まっていない(ボ社は陸上を想定していたらしい)。

広大な陸地を持つロシアとか中国とか米国ならではの悩みだな。

我が国で回収型のロケットを構想したら、どういうことになるのだろうか?。

浮沈子は、その時こそ、スペースX張りに、ピンポイントで降下させて、首相官邸の前の駐車場に降ろしてもらいたいな。

(首相官邸の座標)
35°40'24.0"N 139°44'33.1"E

さて、肝心のスペースXの方だが、ファルコンヘビーという、まあ、デルタⅣヘビーのような3本の第一段ロケットを束ねた構成の打ち上げ機を予定している。

(FALCON HEAVY)
http://www.spacex.com/falcon-heavy

(ファルコンヘビー)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%98%E3%83%93%E3%83%BC

「このロケットの打ち上げ能力は、アポロ計画で使われたサターン Vロケットの半分に丁度足りないくらいである。」

サターンVというのが、如何に凄いロケットだったかということがわかる。

人類は、これに匹敵するロケットを、おそらく、二度と作ることは出来ないだろう。

小分けにして、宇宙でドッキングさせるという、せこいことをやるに違いない。

「ロケットは有人飛行に必要な全ての要求項目を全てにわたって満たすよう設計されている。構造上の安全余裕は飛行加重より40パーセント、他の同種のロケットよりも25パーセント高い値に設定されている。」

デルタⅣ系統のエンジンは、有人対応になっていないので、今後改良が必要だというが、ファルコンロケットは、有人運用が前提の設計になっているようだな。

このロケットが目指しているのは、ISSや月などというチンケな目標ではない。

「レッド・ドラゴンの火星ミッション:
2011年07月現在, NASA エイムズ研究センターは、ファルコンヘビーを使った低コスト火星探査を構想中である。計画内では、このロケットを、打ち上げ機および火星遷移軌道投入用として利用し、ドラゴン宇宙船を火星の大気への大気圏突入に使おうと考えられている。コンセプトデザインは2012、2013年のNASAディスカバリーミッションとして、2018年に打ち上がり、その半年後に火星表面に到着するだろうと提案されるだろう。このミッションの科学的目標は、生命の存在する証拠となる化学物質を探すことである。「過去に生命が存在した、あるいは現在でも存在している証拠になる分子、例えばDNAや過塩素酸塩還元酵素のような分子を探し出すことで、生体物質から生命の兆候を見出すこと」が今回のミッションの目標とするところである。」

計画は、相当ずれ込んでいるだろうが、堅実な設計の打ち上げロケットは、今世紀中に火星軌道に達することは間違いない。

NASAの打ち上げロケットは、予算の関係で遅れに遅れているが、ファルコンは、既にファルコン9でモジュールテストを完了している。

打ち上げに要するコストが小さいということは、ミッションコストを確保する上でも重要だ。

再利用ロケット(宇宙船ではない)というのは、これからの宇宙開発にとって欠かせない要素の一つになってくるだろう。

浮沈子は、目先の衛星ビジネスだけでなく、人類の宇宙進出という遥かな目標を見据えた時、3月末のファルコン9の回収の本当の意義が見えてくるような気がするのだ。

それにしても、ミッションのワッペンに、なぜ、クアドリフォリオ・ヴェルデが描かれているんだあ?。