宇宙の暗黒2015年02月26日 00:15

宇宙の暗黒
宇宙の暗黒


まあ、宇宙は暗黒なんだから、当然といえば当然なんだが、そういう話ではない。

(暗黒物質)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9A%97%E9%BB%92%E7%89%A9%E8%B3%AA

「宇宙にある星間物質のうち電磁相互作用をせずかつ色電荷を持たない、光学的には観測できないとされる仮説上の物質である。「ダークマター」とも呼ばれる。」

そんじゃあ、わかんないじゃん!?。

「暗黒物質の存在は、1934年にフリッツ・ツビッキーによって銀河団中の銀河の軌道速度における"欠損質量" (missing mass) を説明するために仮定された」

「暗黒物質の存在の間接的な発見は、1970年代にヴェラ・ルービンによる銀河の回転速度の観測から指摘された」

(銀河の回転曲線問題)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8A%80%E6%B2%B3%E3%81%AE%E5%9B%9E%E8%BB%A2%E6%9B%B2%E7%B7%9A%E5%95%8F%E9%A1%8C

「銀河の「目に見える」(電磁波を放射・吸収している)物質分布から想定される回転速度とは大きく異なり、銀河のかなり周縁部でも回転速度が低下せず、平坦な速度分布をしていることが分かる。」

ほほう、面白いな。

この話は、浮沈子も以前から知っていて、不思議なこともあるものだ程度の認識だった(要は、いい加減な知識ってやつですな)。

「これは、現在知られている通常の物質(バリオン)とは異なり、光を出さずに質量エネルギーのみを持つ未知の物質が銀河の質量の大半を占めていると仮定する事で説明される。この未知の物質を暗黒物質(ダークマター)と呼び、その正体について研究が続けられている。」

いやあ、誰が付けたか知らないが、いい名前だなあ、「ダークマター」だって!。

その存在の証明に活躍しているのが、重力レンズ効果というやつらしい。

(重力レンズ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E5%8A%9B%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BA

「対象物と観測者の間に大きい重力源があると、この現象により光が曲がり、観測者に複数の経路を通った光が到達することがある。これにより、同一の対象物が複数の像となって見える。光が曲がる状態が光学レンズによる光の屈折と似ているため重力レンズと言われる。」

「銀河団による重力レンズ効果を観測することで、銀河団自体の質量を測定することが可能である。この結果とX線測定によって見積られた質量を比較すると、明らかに差がある。これは銀河団周辺に分布するダークマターによる質量が寄与しているためと考えられ、すなわち重力レンズ効果はダークマターの質量測定に用いることができる現象であると言える。」

で、これでおしまいかと思ったら、ダークエネルギーってのもあるという。

(ダークエネルギー)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC

ダークマター(暗黒物質)が、どっちかといえば星雲なんかを固めておくとか、銀河団を纏めていたり、ボイドなどという宇宙の骨格構造を作っていたりするのと比べて、こっちは、宇宙をスカスカになるまで膨張させる効果があるらしい。

「宇宙全体に浸透し、宇宙の拡張を加速していると考えられる仮説上のエネルギーである。」

ということは、宇宙は膨張し続けているということになる。

「1990年代後半、High-z 超新星探測チームと超新星宇宙論プロジェクトの二つの国際的研究観測チームが、遠方のIa型超新星を観測することにより、宇宙が加速膨張をしていることを独立に相次いで立証した。」

「Ia型超新星とは、白色矮星を含む連星のうち、白色矮星がもう一方の星からの質量降着によりその質量が、チャンドラセカール限界に達した瞬間に超新星爆発が起きる現象をいう。」

「チャンドラセカール限界で白色矮星が超新星爆発する時の質量が、太陽質量の約1.4倍であり、光度がほぼ一定であることから、標準光源として距離の測定に使われている。」

「タイプIa型超新星爆発の最大光度は、母銀河の光度に匹敵する明るさになるため、遠方銀河までの距離の測定が可能になった。」

(超新星:Ia型)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%85%E6%96%B0%E6%98%9F#Ia.E5.9E.8B

「連星系をなしている白色矮星が相手の恒星から降り積もったガスによりチャンドラセカール限界まで質量を増加させ、ついには、自らの重力による収縮を支えきれなくなる。この収縮によって、炭素と酸素からなる中心核で、炭素の核融合反応が暴走し、大爆発を起こす。」

「Ia型超新星は発生契機となる白色矮星がチャンドラセカール限界に定められた一定の質量となるため、ピーク時の絶対等級がほぼ一定となり、見かけ上の明るさを測定することで超新星爆発の起こった銀河までの距離を求めることができる。」

「このように距離測定時の明るさの基準として使える天体を標準光源と呼ぶ。Ia型超新星は非常に明るいため、宇宙論的距離まで使える標準光源として有用であり、宇宙モデルの検証などでしばしば用いられる」

しかし、例外的なIa型もあるようだ。

「他の超新星に比べて金属量が3倍あることを突き止めた。金属量の違いは明るさの違いに結びつく可能性があり、超新星爆発の明るさの違いが存在し、宇宙の膨張速度の計算に影響する可能性がある」

まあいい。

宇宙が加速度的に膨張すると、ビッグリップという終焉が待っている・・・。

(ビッグリップ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97

「恒星や銀河から原子や亜原子粒子に至るまで、宇宙の全ての物質は、宇宙の膨張のために未来のある時点でバラバラになる。」

「銀河は最初は互いに遠ざかり、宇宙の終焉の約6000万年前に、重力は銀河系やその他の銀河を支えることができなくなるほどにまで希薄となる。宇宙の終焉の約3ヵ月前には、現在の太陽系のような星系は、重力で結びつけなくなる。最後の数分で、あらゆる星とそれを構成する目に見える物質は形状を保てなくなり、宇宙の終焉までの1秒間では分子や原子までが破壊される」

何時の話なのかといえば、「宇宙の終焉は現在から220億年後という結果を得ている」んだそうだ。

知ったことか!。

しかし、ダークエネルギーの記事に拠れば、「宇宙の質量とエネルギーに占める割合は、原子等の通常の物質が4.9%、ダークマターが26.8%、ダークエネルギーが68.3%と算定されている」そうだ。

目に見える恒星や銀河の質量が、たったの5パーセントというのはショボイな。

宇宙の構成について、我々は、殆ど何も知らないのと同じだ。

ダークマターについては、重力レンズの観測で、間接的に測定出来るが、ダークエネルギーについては、海のものとも山のものとも分からない(宇宙のもんなんでしょうな、きっと・・・)。

現在のところ、観測結果を説明するための仮説の域を出ない。

画像はWMAPが捉えた宇宙マイクロ波背景輻射の温度分布である。

(WMAP)
http://ja.wikipedia.org/wiki/WMAP

「WMAP の任務はビッグバンの名残の熱放射である宇宙マイクロ波背景放射 (CMB) の温度を全天にわたってサーベイ観測することである。」

(宇宙マイクロ波背景放射)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AD%E6%B3%A2%E8%83%8C%E6%99%AF%E6%94%BE%E5%B0%84

「天球上の全方向からほぼ等方的に観測されるマイクロ波である。」

「宇宙マイクロ波背景輻射、宇宙背景輻射などとも言う(輻射は放射の同義語)。」

「CMBの放射は、ビッグバン理論について現在得られる最も良い証拠であると考えられている。」

「標準的な宇宙論によると、CMBは宇宙の温度が下がって電子と陽子が結合して水素原子を生成し、宇宙が放射に対して透明になった時代のスナップショットであると考えられる。」

「これはビッグバンの約40万年後で、この時期を「宇宙の晴れ上がり」あるいは「再結合期」などと呼ぶ。この頃の宇宙の温度は約3,000Kであった。」

「この時以来、輻射の温度は宇宙膨張によって約1/1,100にまで下がったことになる。」

現在は、およそ3K(2.725K)である。

「宇宙が膨張するに従って CMBの光子は赤方偏移を受け、宇宙のスケール長に比例して波長が延び、結果的に輻射は冷える。」

浮沈子がこんなことに興味を持ったのは、こんなビデオを観たから。

(ザ・ユニバース~宇宙の歴史~ #19 「暗黒物質、暗黒エネルギー」:動画出ます)
https://www.youtube.com/watch?v=MeYYqD9h4Cg

まあ、影響されやすいもんで・・・。

しかし、こういう話を書きながら福一の汚染水の記事を読むと、なんだか余りのアホ臭さに辟易するな。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
kfujitoの徒然の筆者のペンネームは、
「○○子」です。
○○を記入してください。

コメント:

トラックバック