ピピ島の研究(その3) ― 2014年01月30日 12:14
ピピ島の研究(その3)
ピピ島の過去、現在、未来を考える時に、地質的考察を疎かにすることはできない。
人間などという日和見的にあっちこっちに移動する浮気な生物とは異なり、その環境に最適化した植生、それに依存する動物や、海洋の生物たちにとって、その生息スパンは長い。
その間に、固有の進化を遂げていかなくてはならないのだ。
人間などに構っている暇は、ないだろうさ!。
タイの地質的な考察が見つからないのと異なり、隣国であるマレーシアについては、日本語の詳細な記述があった。
(地質史)
http://www.tongkatali.jp/malaysia_2.html
「今から数百万年の後、陸地はさらなる地質活動により再び姿を変えていることでしょう。例えば、地質学者は、はるか遠い将来、オーストラリア大陸はユーラシア大陸と融合し、その過程でインドネシアおよびフィリピンの群島を、さらにはマレーシアを押しつぶし、大半を消し去ってしまうだろうと予測しています。」
なんか、ハーブの宣伝のページなので、どこまで信じてよいやら・・・。
(マレーシアの地理)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%81%AE%E5%9C%B0%E7%90%86
「地質
マレーシアはスンダ海棚に位置している。国内にある最古の岩石は5億4000万年前に形成されたものであり、そのほとんどが堆積岩である。これらの多くは古生代に形成された石灰岩であるが、東マレーシアでは第三紀ころより浸食されており、石油や天然ガスを多く含む堆積岩となっている。またマレーシアの山脈は中生代における造山活動で作られたものである。」
(石灰岩)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E7%81%B0%E5%B2%A9
シンプルな記述だが、この地域のベースとなる地質構造の変化を端的に表現している。
(Geological Anatomy of East and South Asia)
http://www.geosociety.jp/publication/content0039.html
このページの少し下のほうに、プーケットのことが書かれている。
「タイ王国半島部プーケットおよび周辺諸島部におけるペルム系下部の氷河性堆積物
Tianpan Ampaiwan,久田健一郎,Punya Charusiri
東南アジアのシブマス・ブロックは氷河海成堆積物を含み,二畳紀前期にゴンドワナ縁辺域から分離したことが提唱されてきた.タイ王国におけるプーケットやその周辺島嶼におけるペルム系下部含ダイアミクタイト・シーケンスの相解析やドロップストーンとダンプ構造の認定は,堆積物が氷河海成・土石流堆積物起源であることを示唆している.研究地域のペルム系下部含ダイアミクタイト・シーケンスは,コ・シレ層とコ・ヘ層に対応し,両層とも三つの主要な層相で構成される;ダイアミクタイト,砂岩,細粒岩相.下位のコ・シレ層は400mの厚さを有し,葉理の発達した泥岩で特徴づけられる;Cruziana生痕相を伴ったドロップストーンとダンプ構造の存在は,氷河による影響を受けた沿岸域の氷漂流運搬堆積作用を示している.コ・シレ層はコ・ヘ層(層厚400m)のダイアミクタイト・シーケンスによって覆われる.再堆積の組織とともに板状そしてレンズ状の形態をした層理の発達が弱い,あるいは強いダイアミクタイトは,コ・ヘ層内のダイアミクタイトが土石流であることを示している.ダイアミクタイトやドロップストーン中の礫の似たような岩相はおそらく土石流ダイアミクタイトがかつて存在した氷河堆積物が再移動したものであることを示唆している.氷河によって影響を受けた沿岸環境の証拠は,シブマス・ブロックがおそらくゴンドワナの北西オーストラリア縁辺に位置していたのであろうとする古地理的解釈を支持する.」
用語としては、ダイアミクタイトというのがわからん!。
(ダイアミクタイト)
http://kotobank.jp/word/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%88
「分級されていない砕屑状堆積物.symmictiteおよびsymmictonの代わりの語である.diamictonは固化していない堆積物で,diamictiteは石化した堆積物をいう[Flint, et al. : 1960].ギリシャ語のdiamignymoは完全に混ぜるの意味.」
これがあるということは、河川・氷河の関与を示唆し、堆積物が氷河海成・土石流堆積物起源であるということなんだそうだ。
ピピ島に、氷河は似合わない。
しかし、全球凍結が起こったことを考えれば、この地に氷河由来の堆積物があってもおかしくはない。
(原 英俊のホームページ)
https://staff.aist.go.jp/hara-hide/thai2.html
「古生代にゴンドワナ大陸から分離したインドシナ地塊とシブマス地塊は,三畳紀末に現在の東南アジアにて再び合体・衝突しました.その結果,パレオテチスの閉鎖が引き起こされました.」
日本語で書かれているところ以外は、さっぱり分らない。
(パレオテチス)
http://kotobank.jp/word/%E3%83%91%E3%83%AC%E3%82%AA%E3%83%86%E3%83%81%E3%82%B9
「【テチス海】より
…日本では四国のジュラ紀鳥巣石灰岩,北海道の白亜紀オルビトリナ石灰岩がテチス海のサンゴ礁堆積物の例である。古い時代のテチス海については,古生代前期にはプロテチスあるいはプロトテチス,古生代後半ではパレオテチスとよばれることがある。現在世界有数の産油地帯である中近東は,中生代から新生代第三紀にかけてテチス海の一部であった。…」
(テチス海)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%81%E3%82%B9%E6%B5%B7
「テチス海(Tethys Ocean, Tethys Sea)は、パンゲア大陸の分裂が始まった約2億年前ないし約1億8000万年前から、新生代第三紀まで存在していた海洋である。古地中海ともいう。」
「ローラシア大陸とゴンドワナ大陸に挟まれた海域で、現在の地中海周辺から中央アジア・ヒマラヤ・東南アジアにまで広がっていた。また西側にも広がっておりカリブ海まで達していた」
つまり、プレートの移動によって、ゴンドワナ大陸から分離したインドシナ地塊とシブマス地塊が、再び合体し、テチス海が閉塞していったということになるのか。
ここで、古生代のタイムスケールを確認しよう。
(古生代)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E7%94%9F%E4%BB%A3
「約5億4200万 - 約2億5100万年前。先カンブリア時代(隠生代)の後に相当する。」
「無脊椎動物の繁栄から、恐竜が繁栄しはじめる中生代の手前までの期間に対応する。」
ははは、人類なんて、影も形もないのだ。
「古生代の細分
・カンブリア紀:約5億4200万 - 4億8830万年前:生物種の爆発的増加
・オルドビス紀:約4億8830万 - 4億4000万年前:オゾン層の形成
・シルル紀:約4億3730万 - 4億1600万年前:植物の陸上進出
・デボン紀:約4億1600万 - 3億5920万年前:動物の陸上進出
・石炭紀:約3億5920万 - 2億9900万年前:両生類の地上上陸
・ペルム紀(二畳紀):約2億9900万 - 2億5100万年前:パンゲア大陸登場!
(P-T境界:大量絶滅)
・三畳紀:約2億5000万年前〜約2億1200万年前(恐竜が出現:これは、中生代:オマケ)」
全球凍結についても、ざっと見ておく。
(スノーボールアース)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B9
どうやら、原生代の話らしい。
あんま、関係ないな。
(代表的な氷河期)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B7%E6%B2%B3%E6%9C%9F#.E4.BB.A3.E8.A1.A8.E7.9A.84.E3.81.AA.E6.B0.B7.E6.B2.B3.E6.9C.9F
「代表的な氷河期
・ヒューロニアン氷期:24億年前から~21億年前頃
・スターティアン氷期:7億5千万年前~7億年前
・マリノア氷期:?~6.4億年前
・アンデス−サハラ氷期:4億6千万年前~4億3千万年前
・カルー氷期:3億6千万年前~2億6千万年前」
「氷河期は氷河学的な意味で使用し、氷河期の中の寒い時期を氷期(ひょうき、glacial)、氷河期の中のかなり暖かい時期を間氷期(かんひょうき・かんぴょうき、interglacial)と呼ぶ」とある。
ははあ、氷河期以外の時期を間氷期というわけじゃなくて、氷河期の中の(寒い)氷期に対して、(ちっと寒い)間氷期というわけか。
最終氷河期のあと、次の氷河期までの間を、後氷期ということもあるらしい。
(後氷期)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%8C%E6%B0%B7%E6%9C%9F
「この名称からは、氷河時代が終わったような印象を受けるが、多くの研究者の間の意見は、数万年以内に次の氷期が到来し、従って後氷期は実際には間氷期である、という点で一致している。」
調べていく中で、とんでもない記述にぶち当たる。
(トバ湖)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%90%E6%B9%96
「インドネシアのスマトラ島北部にある世界最大のカルデラ湖である。長さ100km、幅は約30km、最大水深530mで、面積は1,000km2に及ぶ。」
ちなみに、琵琶湖の面積は、670.25 km2であるから、それより大きい。
カルデラ湖といえば、芦ノ湖しか知らない浮沈子だが、7.10 km2と、話にもならない。
この湖(トバ湖)が、たまに噴火すると、大変なことになる。
「74,000年前に起きた最新の超巨大噴火は、200万年前に起こったイエローストーンのハックルベリーリッジ・タフを噴出した超巨大噴火(マグマ噴出量2500km3)と並び世界最大級の噴火であった。」
「この噴火と同時期に、ヒトDNAの多様性が著しく減少する「ボトルネック(遺伝子多様性減少)」が見られることから、この噴火で当時の人類の大半が死滅したという説もある(トバ・カタストロフ理論)。」
「スマトラ西沖に断層があり、何度か大きな地震を引き起こしている。その中には2004年のスマトラ島沖地震や2005年のスマトラ島西沖地震も含まれている。特に後者は震源地がトバ湖から320kmと近い位置で起きていた。」
なんか、関係あるのだろうか。
(トバ・カタストロフ理論)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%90%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%95%E7%90%86%E8%AB%96
あーあ、せっかくプーケット周辺の地質学的考察をしようと思って書き始めたのに、火山の爆発で、どっかへ飛んでいってしまった。
しかし、古生代由来の石灰岩(これは、大気中の二酸化炭素が生物活動によって固定化されたもの)が、氷河によって運ばれ、堆積し、その後の氷河の後退と陸塊の上昇(押し上げ)によって、島となったらしいことが推測される。
ピピ島の国産みの物語は、とりあえず、見えてきた。
この理解が正しいかどうかは分らない。
ちゃんと、お勉強をしないで、サボっていたツケは、歳をとってからでも払わされるわけだな。
中国に、桂林という町があり、ここのカルスト地形は有名だ。
(桂林 旅行)
http://www.chinatrip.jp/guilin/citytour/
「桂林はカルスト地形に属しています。海抜は150mぐらいで、地質学者の研究によると約3億年前には海の底だったそうです。およそ2億年前、地殻の変動によって海の底に沈積した石灰岩が隆起し、陸地になったそうです。その後、風化と浸食の作用によって独特な桂林の風景が形成されました。唐代には多くの文人墨客が桂林山水に魅了され滞在しました。唐代の詩人韓愈は「江は青羅の帯となし、山は碧玉の簪(かんざし)の如し」という千古絶句を残しました。」
ここに見られる「タワーカルスト」こそ、ピピ島の断崖絶壁そのものである。
余談だが、映画「アバター」で、浮遊石(アンオブタニウム)の岩塊(ハレルヤ・マウンテン:画像参照)が宙に浮かぶ様は、湖南省張家界のイメージなんだという。
(アバターのハレルヤ・マウンテンのモデルとなった中国・南天一柱の写真14枚)
http://www.inspiration-gallery.net/2011/05/23/the-avatar-mountains-14/
浮沈子は、桂林の方が似てると思うけどな。
まあ、どうでもいいんですが。
ピピ島の物語の結末は、明らかである。
外部から異邦人として現地人懐柔のために送り込まれたアバターが、操縦者をしてその内部に取り込み(エヴァネタですなあ!)、現地人と一体になって、自らを送り込んだ巨大開発資本と戦うわけだ。
んでもって、伝説の勇者でなければ意のままにならない、ドデカロングテールボート(おう、当然、エンジンは真っ赤なシリンダーヘッドのV12で決まりだな!)を操りながら、最後は素敵なねえちゃんとハッピーエンド、と。
安易だなあ!。
島には、物語があり、物語には、終わりがあるのである。
ピピ島の過去、現在、未来を考える時に、地質的考察を疎かにすることはできない。
人間などという日和見的にあっちこっちに移動する浮気な生物とは異なり、その環境に最適化した植生、それに依存する動物や、海洋の生物たちにとって、その生息スパンは長い。
その間に、固有の進化を遂げていかなくてはならないのだ。
人間などに構っている暇は、ないだろうさ!。
タイの地質的な考察が見つからないのと異なり、隣国であるマレーシアについては、日本語の詳細な記述があった。
(地質史)
http://www.tongkatali.jp/malaysia_2.html
「今から数百万年の後、陸地はさらなる地質活動により再び姿を変えていることでしょう。例えば、地質学者は、はるか遠い将来、オーストラリア大陸はユーラシア大陸と融合し、その過程でインドネシアおよびフィリピンの群島を、さらにはマレーシアを押しつぶし、大半を消し去ってしまうだろうと予測しています。」
なんか、ハーブの宣伝のページなので、どこまで信じてよいやら・・・。
(マレーシアの地理)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%81%AE%E5%9C%B0%E7%90%86
「地質
マレーシアはスンダ海棚に位置している。国内にある最古の岩石は5億4000万年前に形成されたものであり、そのほとんどが堆積岩である。これらの多くは古生代に形成された石灰岩であるが、東マレーシアでは第三紀ころより浸食されており、石油や天然ガスを多く含む堆積岩となっている。またマレーシアの山脈は中生代における造山活動で作られたものである。」
(石灰岩)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E7%81%B0%E5%B2%A9
シンプルな記述だが、この地域のベースとなる地質構造の変化を端的に表現している。
(Geological Anatomy of East and South Asia)
http://www.geosociety.jp/publication/content0039.html
このページの少し下のほうに、プーケットのことが書かれている。
「タイ王国半島部プーケットおよび周辺諸島部におけるペルム系下部の氷河性堆積物
Tianpan Ampaiwan,久田健一郎,Punya Charusiri
東南アジアのシブマス・ブロックは氷河海成堆積物を含み,二畳紀前期にゴンドワナ縁辺域から分離したことが提唱されてきた.タイ王国におけるプーケットやその周辺島嶼におけるペルム系下部含ダイアミクタイト・シーケンスの相解析やドロップストーンとダンプ構造の認定は,堆積物が氷河海成・土石流堆積物起源であることを示唆している.研究地域のペルム系下部含ダイアミクタイト・シーケンスは,コ・シレ層とコ・ヘ層に対応し,両層とも三つの主要な層相で構成される;ダイアミクタイト,砂岩,細粒岩相.下位のコ・シレ層は400mの厚さを有し,葉理の発達した泥岩で特徴づけられる;Cruziana生痕相を伴ったドロップストーンとダンプ構造の存在は,氷河による影響を受けた沿岸域の氷漂流運搬堆積作用を示している.コ・シレ層はコ・ヘ層(層厚400m)のダイアミクタイト・シーケンスによって覆われる.再堆積の組織とともに板状そしてレンズ状の形態をした層理の発達が弱い,あるいは強いダイアミクタイトは,コ・ヘ層内のダイアミクタイトが土石流であることを示している.ダイアミクタイトやドロップストーン中の礫の似たような岩相はおそらく土石流ダイアミクタイトがかつて存在した氷河堆積物が再移動したものであることを示唆している.氷河によって影響を受けた沿岸環境の証拠は,シブマス・ブロックがおそらくゴンドワナの北西オーストラリア縁辺に位置していたのであろうとする古地理的解釈を支持する.」
用語としては、ダイアミクタイトというのがわからん!。
(ダイアミクタイト)
http://kotobank.jp/word/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%88
「分級されていない砕屑状堆積物.symmictiteおよびsymmictonの代わりの語である.diamictonは固化していない堆積物で,diamictiteは石化した堆積物をいう[Flint, et al. : 1960].ギリシャ語のdiamignymoは完全に混ぜるの意味.」
これがあるということは、河川・氷河の関与を示唆し、堆積物が氷河海成・土石流堆積物起源であるということなんだそうだ。
ピピ島に、氷河は似合わない。
しかし、全球凍結が起こったことを考えれば、この地に氷河由来の堆積物があってもおかしくはない。
(原 英俊のホームページ)
https://staff.aist.go.jp/hara-hide/thai2.html
「古生代にゴンドワナ大陸から分離したインドシナ地塊とシブマス地塊は,三畳紀末に現在の東南アジアにて再び合体・衝突しました.その結果,パレオテチスの閉鎖が引き起こされました.」
日本語で書かれているところ以外は、さっぱり分らない。
(パレオテチス)
http://kotobank.jp/word/%E3%83%91%E3%83%AC%E3%82%AA%E3%83%86%E3%83%81%E3%82%B9
「【テチス海】より
…日本では四国のジュラ紀鳥巣石灰岩,北海道の白亜紀オルビトリナ石灰岩がテチス海のサンゴ礁堆積物の例である。古い時代のテチス海については,古生代前期にはプロテチスあるいはプロトテチス,古生代後半ではパレオテチスとよばれることがある。現在世界有数の産油地帯である中近東は,中生代から新生代第三紀にかけてテチス海の一部であった。…」
(テチス海)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%81%E3%82%B9%E6%B5%B7
「テチス海(Tethys Ocean, Tethys Sea)は、パンゲア大陸の分裂が始まった約2億年前ないし約1億8000万年前から、新生代第三紀まで存在していた海洋である。古地中海ともいう。」
「ローラシア大陸とゴンドワナ大陸に挟まれた海域で、現在の地中海周辺から中央アジア・ヒマラヤ・東南アジアにまで広がっていた。また西側にも広がっておりカリブ海まで達していた」
つまり、プレートの移動によって、ゴンドワナ大陸から分離したインドシナ地塊とシブマス地塊が、再び合体し、テチス海が閉塞していったということになるのか。
ここで、古生代のタイムスケールを確認しよう。
(古生代)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E7%94%9F%E4%BB%A3
「約5億4200万 - 約2億5100万年前。先カンブリア時代(隠生代)の後に相当する。」
「無脊椎動物の繁栄から、恐竜が繁栄しはじめる中生代の手前までの期間に対応する。」
ははは、人類なんて、影も形もないのだ。
「古生代の細分
・カンブリア紀:約5億4200万 - 4億8830万年前:生物種の爆発的増加
・オルドビス紀:約4億8830万 - 4億4000万年前:オゾン層の形成
・シルル紀:約4億3730万 - 4億1600万年前:植物の陸上進出
・デボン紀:約4億1600万 - 3億5920万年前:動物の陸上進出
・石炭紀:約3億5920万 - 2億9900万年前:両生類の地上上陸
・ペルム紀(二畳紀):約2億9900万 - 2億5100万年前:パンゲア大陸登場!
(P-T境界:大量絶滅)
・三畳紀:約2億5000万年前〜約2億1200万年前(恐竜が出現:これは、中生代:オマケ)」
全球凍結についても、ざっと見ておく。
(スノーボールアース)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B9
どうやら、原生代の話らしい。
あんま、関係ないな。
(代表的な氷河期)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B7%E6%B2%B3%E6%9C%9F#.E4.BB.A3.E8.A1.A8.E7.9A.84.E3.81.AA.E6.B0.B7.E6.B2.B3.E6.9C.9F
「代表的な氷河期
・ヒューロニアン氷期:24億年前から~21億年前頃
・スターティアン氷期:7億5千万年前~7億年前
・マリノア氷期:?~6.4億年前
・アンデス−サハラ氷期:4億6千万年前~4億3千万年前
・カルー氷期:3億6千万年前~2億6千万年前」
「氷河期は氷河学的な意味で使用し、氷河期の中の寒い時期を氷期(ひょうき、glacial)、氷河期の中のかなり暖かい時期を間氷期(かんひょうき・かんぴょうき、interglacial)と呼ぶ」とある。
ははあ、氷河期以外の時期を間氷期というわけじゃなくて、氷河期の中の(寒い)氷期に対して、(ちっと寒い)間氷期というわけか。
最終氷河期のあと、次の氷河期までの間を、後氷期ということもあるらしい。
(後氷期)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%8C%E6%B0%B7%E6%9C%9F
「この名称からは、氷河時代が終わったような印象を受けるが、多くの研究者の間の意見は、数万年以内に次の氷期が到来し、従って後氷期は実際には間氷期である、という点で一致している。」
調べていく中で、とんでもない記述にぶち当たる。
(トバ湖)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%90%E6%B9%96
「インドネシアのスマトラ島北部にある世界最大のカルデラ湖である。長さ100km、幅は約30km、最大水深530mで、面積は1,000km2に及ぶ。」
ちなみに、琵琶湖の面積は、670.25 km2であるから、それより大きい。
カルデラ湖といえば、芦ノ湖しか知らない浮沈子だが、7.10 km2と、話にもならない。
この湖(トバ湖)が、たまに噴火すると、大変なことになる。
「74,000年前に起きた最新の超巨大噴火は、200万年前に起こったイエローストーンのハックルベリーリッジ・タフを噴出した超巨大噴火(マグマ噴出量2500km3)と並び世界最大級の噴火であった。」
「この噴火と同時期に、ヒトDNAの多様性が著しく減少する「ボトルネック(遺伝子多様性減少)」が見られることから、この噴火で当時の人類の大半が死滅したという説もある(トバ・カタストロフ理論)。」
「スマトラ西沖に断層があり、何度か大きな地震を引き起こしている。その中には2004年のスマトラ島沖地震や2005年のスマトラ島西沖地震も含まれている。特に後者は震源地がトバ湖から320kmと近い位置で起きていた。」
なんか、関係あるのだろうか。
(トバ・カタストロフ理論)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%90%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%95%E7%90%86%E8%AB%96
あーあ、せっかくプーケット周辺の地質学的考察をしようと思って書き始めたのに、火山の爆発で、どっかへ飛んでいってしまった。
しかし、古生代由来の石灰岩(これは、大気中の二酸化炭素が生物活動によって固定化されたもの)が、氷河によって運ばれ、堆積し、その後の氷河の後退と陸塊の上昇(押し上げ)によって、島となったらしいことが推測される。
ピピ島の国産みの物語は、とりあえず、見えてきた。
この理解が正しいかどうかは分らない。
ちゃんと、お勉強をしないで、サボっていたツケは、歳をとってからでも払わされるわけだな。
中国に、桂林という町があり、ここのカルスト地形は有名だ。
(桂林 旅行)
http://www.chinatrip.jp/guilin/citytour/
「桂林はカルスト地形に属しています。海抜は150mぐらいで、地質学者の研究によると約3億年前には海の底だったそうです。およそ2億年前、地殻の変動によって海の底に沈積した石灰岩が隆起し、陸地になったそうです。その後、風化と浸食の作用によって独特な桂林の風景が形成されました。唐代には多くの文人墨客が桂林山水に魅了され滞在しました。唐代の詩人韓愈は「江は青羅の帯となし、山は碧玉の簪(かんざし)の如し」という千古絶句を残しました。」
ここに見られる「タワーカルスト」こそ、ピピ島の断崖絶壁そのものである。
余談だが、映画「アバター」で、浮遊石(アンオブタニウム)の岩塊(ハレルヤ・マウンテン:画像参照)が宙に浮かぶ様は、湖南省張家界のイメージなんだという。
(アバターのハレルヤ・マウンテンのモデルとなった中国・南天一柱の写真14枚)
http://www.inspiration-gallery.net/2011/05/23/the-avatar-mountains-14/
浮沈子は、桂林の方が似てると思うけどな。
まあ、どうでもいいんですが。
ピピ島の物語の結末は、明らかである。
外部から異邦人として現地人懐柔のために送り込まれたアバターが、操縦者をしてその内部に取り込み(エヴァネタですなあ!)、現地人と一体になって、自らを送り込んだ巨大開発資本と戦うわけだ。
んでもって、伝説の勇者でなければ意のままにならない、ドデカロングテールボート(おう、当然、エンジンは真っ赤なシリンダーヘッドのV12で決まりだな!)を操りながら、最後は素敵なねえちゃんとハッピーエンド、と。
安易だなあ!。
島には、物語があり、物語には、終わりがあるのである。
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