対立の構図? ― 2014年07月04日 18:01
対立の構図?
シングルタンクとダブルタンク、バックマウントとサイドマウント、BC使うレジャーダイビングとハーネスだけの海猿ダイビング、空気とナイトロックス、オープンサーキットとクローズドサーキット、ホリゾンタルトリムとバーチカルトリム、バタ足とフロッグキック、無限圧ダイビングと減圧ダイビング、オープンフットとフルフット、ウエットスーツとドライスーツ、エトセエトセ・・・。
まだまだ、挙げればきりがない。
マスクだって、単眼と複眼とがある。
ああ、ゲージだって、トランスミッターで残圧飛ばすのもあるし、マーク6のように有線の電気式というのもあるな。
その圧力だって、絶対圧の表示と、満タンからのパーセンテージ(!)で表示するのだってあるのだ。
先日、CCRの未来と称して、オープンサーキットとCCRとの違いについて書いた。
(CCRの未来)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/06/30/7371248
「CCRの仕組は、浮沈子には潜水器として、素直に受け止められる。
これが、本来の潜水器で、オープンサーキットの方が邪道なのだ。
野蛮で、粗野で、知性のかけらも感じられない。
安っぽく、非合理的で、力を武器にごり押ししてくる。
限られたガスしか持ち込めないのに、ぎゅうぎゅうと物理的に無理やり詰め込んで、吐き出したガスは水中に捨てる(!)なんて、もってのほかである。
スクーバの風上にも置けない!。」
まあ、少し言い過ぎ(書き過ぎ?)と反省している。
どうも、直ぐ対立の構図に持ち込んでしまう悪いクセがある。
タンクバルブも、ヨーク式か、DINか。
SCRとCCRとか。
ダイビングに纏わるの概念の多くが、対立の構図として語られることが多い。
レクリエーショナルか、テクニカルか。
PADIか、CMASか。
サイドブラダーのBCか、バックブラダーか。
シングルブラダーか、デュアルブラダーか。
バンジー付きか、バンジーなしか。
ショルダーハーネスは、バックル付きか、バックルなしか。
バックルは、プラスチック製か金属製か。
たぶん、これらの対立には、殆ど建設的な意味はなかろう。
単なる並立に過ぎない。
器材やダイビングのスタイル、方法論やスキル、構成やコンフィギュレーションの違いは、概ね好みの問題だったり、そのダイビングに必要不可欠だったり、指導団体の方針やメーカーのお仕着せだったりする。
極端に安全性を無視したり、器材の操作に問題がなければ、どんなダイビングであっても許されるだろう。
サンクタムという映画では、タンクから直接吸ってたし・・・。
(サンクタム)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%A0
「・・・しかし、パートナーのジュード(アリソン・クラッチリー)の酸素ボンベにエア漏れが発生し、懸命の救助活動もむなしく、彼女は亡くなってしまう。」
まあ、その、酸素ボンベからのエア漏れ(だいたい、酸素ボンベにエアが入ってたら、マズイじゃん!)じゃなくって、リブリーザー(センチネル)の呼吸回路のじゃばらホースの亀裂なんだが、基本的に周囲圧と均衡しているはずのホースから、ドハデに泡吹きまくっているというCCRの何たるかを知らない監督の演出なので、何があってもおかしくはない。
大井町のショップからもらってきたダイブマスターの資料に、必要器材という項目があって、普通のダイバーがどんな器材を揃えているかが一目でわかる。
1 フィン(有)
2 マスク(有)
3 スノーケル(有:使ったことないけど)
4 圧縮ガス・シリンダー(タンク)とバルブ(なし:普通、借りるでしょ?)
5 浮力調整装置(BCD)(バックブラダーなら、有)
6 パワーインフレーター(BCに付属)
7 メインレギュレーター(有)
8 バックアップ空気源(たぶん、正式にはオクトパスのことをこういうらしい:有)
9 残圧をモニターするもの(残圧計)(有)
10 深度を測定する計器(ダイコン:有)
11 クイックリリース式ウエイトシステムとウエイト(ウエイトベルトだけ有)
12 ダイブのコンディションに適した保護スーツ(有:ただし、熱帯用!)
13 音の出る緊急水面シグナル器材(ホイッスル、エアホーン等1つ:百均のホイッスルなら有)
14 ダイブコンピューターもしくはRDP(有)
まあ、こうしてみると、浮沈子だって、大体の器材は持っている(サイドマウント用だったりするけれど)。
ホリスのSMS75は、バックマウントでも対応すると豪語しているので、パスポートをばらしてしまった浮沈子も、BC持っているということにしておこう。
この構成で、ダイブマスター受けてみようかな?。
PADIの基準では、こういったものがないといけないということになっているようだ。
バックアップ空気源(オクトパス)は、誤解を招く表現だな。
シングルタンクで潜る場合は、バディのタンクが自分のバックアップ(お互い様)なのでこういうんだろうが、紛らわしい。
浮沈子は詳しくは知らないが、テックでは、1つのタンクから2つの呼吸源を取るということは有り得ないんだそうだ。
ガスの管理が出来ないから。
その代わり、タンクを複数持っていくわけだな。
そう、器材の構成を考える時には、運用思想が影響する。
オクトパスブリージングをしているときの、ガスマネージメントは、一体、どっちがやるんだあ?(提供しているダイバーは、相手のガス消費量を知っていなけりゃならんわけだ。)。
まあいい。
浮沈子は、絶対に、バディに自分のタンクのガスを吸わせたりはしないぞ!。
万が一、エア切れの合図をしていたとしたら、こっちもエア切れの合図を出してやる!。
冗談です、もちろん。
マスクだって、テクニカルの場合は2個もっているが、普通、予備のマスクを持って入るダイバーはいないし、バディのマスクを取っていいという話は聞いたこともない。
バディが当てにならないという、正当な理由だろう!。
いろいろ考え出すと切がないので止める。
言いたかったのは、器材の選択というのは、そのダイビングが想定している環境と、バディシステムを含めた運用形態にかかっているし、その背景にある運用思想に照らして合理的と判断されたものを、必要最小限装備するということになる。
そこには、レクリエーショナルもテックもない。
浮沈子は、ダイビングが多様な器材や運用形態で行われるのは、ダイビング環境と運用思想によると考えている。
キチキチの運用思想では、そのダイビングに最適の器材は1つしかなく、毎回のダイビングがコンフィギュレーションとの戦いになる。
もちろん、大深度潜水やロングケーブなどの厳しい環境におけるダイビングでは、その選択が生死を分けるわけだが、たいていのレクリエーショナルダイビングは、そんなことはない。
環境が緩ければ、ある程度の幅があっていいし、そうでなければ器材の種類がこれほど多く存在する理由がない(ハルシオンだけだと、ちと淋しい・・・)。
環境が緩ければ、それほどシビアにコンフィギュレーションを追求しなくてもいいという運用思想が背景になければ、これほどの多様性は生まれない。
指導団体としては、最低限の基準を示す必要があるが、水中に持ち込める器材の数や量には限りがある。
また、持ち込んだ器材は、全てトラブルの原因にもなるので、無駄なものを持ち込むべきではない。
何を選択し、何を排除するのかが最も大切なことになる。
タンクの大きさ、材質、種類、本数、レギュレーターの選択、スーツ、ウエイト、フィン、全てが検討されなければならない。
CCRだって、どれをどのようなコンフィギュレーションで使うかを、本来なら選択すべきだろう。
ガスの種類や量については、当然だ。
冒頭に掲げた一見対立する構図は、ダイビングという非日常的行為の中で、環境と運用思想によって選択された結果なのである。
実際には、調達できる器材や、ダイバ-のスキル(まあ、これが殆どでしょうが)などによって、逆にダイビングできる環境が決まるというのが実態であるとは思うが。
対立しているように見えるのは、それだけ選択の幅があるともいえる。
浮沈子はドライスーツを着たことはないが、熱帯のダイビングでそんなものを選択する馬鹿はいない。
各指導団体では、想定される環境に適したスタンダードな器材を使って、標準的なダイビングスキルを教えてくれる。
そして、最も重要な運用思想を、学ぶことになる。
ひょっとすると、そんなことはテキストには書いていないかもしれない。
なぜ、バックマウントなのか、なぜ、シングルタンクなのか、なぜ、18mの深度なのか、なぜ、無限圧なのか。
それは、きっとインストラクターには分かっているに違いない。
だって、生徒からきっと聞かれるに決まっているからだ。
そう、インストラクターと生徒というのも、対立の構図かもしれないな。
シングルタンクとダブルタンク、バックマウントとサイドマウント、BC使うレジャーダイビングとハーネスだけの海猿ダイビング、空気とナイトロックス、オープンサーキットとクローズドサーキット、ホリゾンタルトリムとバーチカルトリム、バタ足とフロッグキック、無限圧ダイビングと減圧ダイビング、オープンフットとフルフット、ウエットスーツとドライスーツ、エトセエトセ・・・。
まだまだ、挙げればきりがない。
マスクだって、単眼と複眼とがある。
ああ、ゲージだって、トランスミッターで残圧飛ばすのもあるし、マーク6のように有線の電気式というのもあるな。
その圧力だって、絶対圧の表示と、満タンからのパーセンテージ(!)で表示するのだってあるのだ。
先日、CCRの未来と称して、オープンサーキットとCCRとの違いについて書いた。
(CCRの未来)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/06/30/7371248
「CCRの仕組は、浮沈子には潜水器として、素直に受け止められる。
これが、本来の潜水器で、オープンサーキットの方が邪道なのだ。
野蛮で、粗野で、知性のかけらも感じられない。
安っぽく、非合理的で、力を武器にごり押ししてくる。
限られたガスしか持ち込めないのに、ぎゅうぎゅうと物理的に無理やり詰め込んで、吐き出したガスは水中に捨てる(!)なんて、もってのほかである。
スクーバの風上にも置けない!。」
まあ、少し言い過ぎ(書き過ぎ?)と反省している。
どうも、直ぐ対立の構図に持ち込んでしまう悪いクセがある。
タンクバルブも、ヨーク式か、DINか。
SCRとCCRとか。
ダイビングに纏わるの概念の多くが、対立の構図として語られることが多い。
レクリエーショナルか、テクニカルか。
PADIか、CMASか。
サイドブラダーのBCか、バックブラダーか。
シングルブラダーか、デュアルブラダーか。
バンジー付きか、バンジーなしか。
ショルダーハーネスは、バックル付きか、バックルなしか。
バックルは、プラスチック製か金属製か。
たぶん、これらの対立には、殆ど建設的な意味はなかろう。
単なる並立に過ぎない。
器材やダイビングのスタイル、方法論やスキル、構成やコンフィギュレーションの違いは、概ね好みの問題だったり、そのダイビングに必要不可欠だったり、指導団体の方針やメーカーのお仕着せだったりする。
極端に安全性を無視したり、器材の操作に問題がなければ、どんなダイビングであっても許されるだろう。
サンクタムという映画では、タンクから直接吸ってたし・・・。
(サンクタム)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%A0
「・・・しかし、パートナーのジュード(アリソン・クラッチリー)の酸素ボンベにエア漏れが発生し、懸命の救助活動もむなしく、彼女は亡くなってしまう。」
まあ、その、酸素ボンベからのエア漏れ(だいたい、酸素ボンベにエアが入ってたら、マズイじゃん!)じゃなくって、リブリーザー(センチネル)の呼吸回路のじゃばらホースの亀裂なんだが、基本的に周囲圧と均衡しているはずのホースから、ドハデに泡吹きまくっているというCCRの何たるかを知らない監督の演出なので、何があってもおかしくはない。
大井町のショップからもらってきたダイブマスターの資料に、必要器材という項目があって、普通のダイバーがどんな器材を揃えているかが一目でわかる。
1 フィン(有)
2 マスク(有)
3 スノーケル(有:使ったことないけど)
4 圧縮ガス・シリンダー(タンク)とバルブ(なし:普通、借りるでしょ?)
5 浮力調整装置(BCD)(バックブラダーなら、有)
6 パワーインフレーター(BCに付属)
7 メインレギュレーター(有)
8 バックアップ空気源(たぶん、正式にはオクトパスのことをこういうらしい:有)
9 残圧をモニターするもの(残圧計)(有)
10 深度を測定する計器(ダイコン:有)
11 クイックリリース式ウエイトシステムとウエイト(ウエイトベルトだけ有)
12 ダイブのコンディションに適した保護スーツ(有:ただし、熱帯用!)
13 音の出る緊急水面シグナル器材(ホイッスル、エアホーン等1つ:百均のホイッスルなら有)
14 ダイブコンピューターもしくはRDP(有)
まあ、こうしてみると、浮沈子だって、大体の器材は持っている(サイドマウント用だったりするけれど)。
ホリスのSMS75は、バックマウントでも対応すると豪語しているので、パスポートをばらしてしまった浮沈子も、BC持っているということにしておこう。
この構成で、ダイブマスター受けてみようかな?。
PADIの基準では、こういったものがないといけないということになっているようだ。
バックアップ空気源(オクトパス)は、誤解を招く表現だな。
シングルタンクで潜る場合は、バディのタンクが自分のバックアップ(お互い様)なのでこういうんだろうが、紛らわしい。
浮沈子は詳しくは知らないが、テックでは、1つのタンクから2つの呼吸源を取るということは有り得ないんだそうだ。
ガスの管理が出来ないから。
その代わり、タンクを複数持っていくわけだな。
そう、器材の構成を考える時には、運用思想が影響する。
オクトパスブリージングをしているときの、ガスマネージメントは、一体、どっちがやるんだあ?(提供しているダイバーは、相手のガス消費量を知っていなけりゃならんわけだ。)。
まあいい。
浮沈子は、絶対に、バディに自分のタンクのガスを吸わせたりはしないぞ!。
万が一、エア切れの合図をしていたとしたら、こっちもエア切れの合図を出してやる!。
冗談です、もちろん。
マスクだって、テクニカルの場合は2個もっているが、普通、予備のマスクを持って入るダイバーはいないし、バディのマスクを取っていいという話は聞いたこともない。
バディが当てにならないという、正当な理由だろう!。
いろいろ考え出すと切がないので止める。
言いたかったのは、器材の選択というのは、そのダイビングが想定している環境と、バディシステムを含めた運用形態にかかっているし、その背景にある運用思想に照らして合理的と判断されたものを、必要最小限装備するということになる。
そこには、レクリエーショナルもテックもない。
浮沈子は、ダイビングが多様な器材や運用形態で行われるのは、ダイビング環境と運用思想によると考えている。
キチキチの運用思想では、そのダイビングに最適の器材は1つしかなく、毎回のダイビングがコンフィギュレーションとの戦いになる。
もちろん、大深度潜水やロングケーブなどの厳しい環境におけるダイビングでは、その選択が生死を分けるわけだが、たいていのレクリエーショナルダイビングは、そんなことはない。
環境が緩ければ、ある程度の幅があっていいし、そうでなければ器材の種類がこれほど多く存在する理由がない(ハルシオンだけだと、ちと淋しい・・・)。
環境が緩ければ、それほどシビアにコンフィギュレーションを追求しなくてもいいという運用思想が背景になければ、これほどの多様性は生まれない。
指導団体としては、最低限の基準を示す必要があるが、水中に持ち込める器材の数や量には限りがある。
また、持ち込んだ器材は、全てトラブルの原因にもなるので、無駄なものを持ち込むべきではない。
何を選択し、何を排除するのかが最も大切なことになる。
タンクの大きさ、材質、種類、本数、レギュレーターの選択、スーツ、ウエイト、フィン、全てが検討されなければならない。
CCRだって、どれをどのようなコンフィギュレーションで使うかを、本来なら選択すべきだろう。
ガスの種類や量については、当然だ。
冒頭に掲げた一見対立する構図は、ダイビングという非日常的行為の中で、環境と運用思想によって選択された結果なのである。
実際には、調達できる器材や、ダイバ-のスキル(まあ、これが殆どでしょうが)などによって、逆にダイビングできる環境が決まるというのが実態であるとは思うが。
対立しているように見えるのは、それだけ選択の幅があるともいえる。
浮沈子はドライスーツを着たことはないが、熱帯のダイビングでそんなものを選択する馬鹿はいない。
各指導団体では、想定される環境に適したスタンダードな器材を使って、標準的なダイビングスキルを教えてくれる。
そして、最も重要な運用思想を、学ぶことになる。
ひょっとすると、そんなことはテキストには書いていないかもしれない。
なぜ、バックマウントなのか、なぜ、シングルタンクなのか、なぜ、18mの深度なのか、なぜ、無限圧なのか。
それは、きっとインストラクターには分かっているに違いない。
だって、生徒からきっと聞かれるに決まっているからだ。
そう、インストラクターと生徒というのも、対立の構図かもしれないな。
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