有人 ― 2014年08月20日 11:48
有人(画像は、宇宙博に展示されていたLE-7Aエンジン)
(有人宇宙飛行)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%89%E4%BA%BA%E5%AE%87%E5%AE%99%E9%A3%9B%E8%A1%8C
「有人宇宙飛行(ゆうじんうちゅうひこう)とは、宇宙船に人が乗り、宇宙を飛行することである。宇宙飛行を行うために特に訓練された者を宇宙飛行士と呼び、そうでない者が宇宙飛行を行う場合、特に宇宙旅行と呼ぶ。」
ははあ、宇宙旅行とは、明確に区別しているんだな。
ダイバーと、観光用潜水艇に乗ってる団体客のようなもんか。
でも、体験ダイビングとかはどっちなんだ?。
まあ、どうでもいいんですが。
「宇宙ロケットに人間が乗り込むことには、依然安全上の大きなリスクがあり、実際に宇宙開発においては、惑星探査などその多くをロボットが担っているが、人間が行わなくてはならない活動も少なくない。」
そうなのかあ?。
「宇宙船内での高度な実験、宇宙ステーションの建設などを行うことは、すなわち宇宙開発の主導権を握ることを意味する。現在建設中の国際宇宙ステーションでは有人飛行実績の高いロシアとアメリカが、主導的な立場を担っている。」
両国とも、早く撤退したいに違いない・・・。
「有人宇宙飛行に成功しているのはロシア連邦(1961年4月 当時はソビエト連邦)、アメリカ合衆国(1961年5月)、中華人民共和国(2003年10月)の3か国となっている。」
それは、あくまでも宇宙船(宇宙飛行士)の打ち上げということになる。
宇宙船ということになれば、きぼうモジュールだって宇宙船だし、こうのとりの与圧モジュールだって、宇宙船といえないことはない。
だいたい、米国は本日現在、一機たりとも打ち上げ用の有人宇宙船を所有していない。
中国だって、継続的に宇宙飛行士の打ち上げを行っているわけではない。
人類の有人宇宙開発は、ロシア1国に支えられている(なんか、危ない気がする)。
「今後の展望:
国家の威信を示す象徴としての宇宙開発競争の鈍化とソビエト連邦の崩壊により、多額の投資と政治的リスクを伴う有人宇宙飛行の予算が大きく削減され、一国だけで様々な宇宙開発を自主開発することが困難になった。」
「そのため、偵察衛星や早期警戒衛星などの軍事用途の宇宙開発以外では、G8加盟国を中心に国際宇宙ステーションの建設などで協力する機会が増えている。」
「近年では、宇宙船開発に関心を抱く民間企業も増え、資本家の投資による民間宇宙船開発も行われている。」
国家の威信に拘る中国と、世界中の金持ち(ホンモノの金持ちは、宇宙旅行になんか興味ないかも)を集めて金を巻き上げる民間企業による有人宇宙飛行が、これからのメインストリームだ。
ロシアには金がないし、米国は宇宙への関心を急速に失っている。
ああ、日本かあ?。
そんな国もあったっけ。
国家が縮退していこうとしている、かつての新興国家だが、この国の有人宇宙開発に未来はない。
民間の宇宙関連企業に国際競争力はないし、国家の威信は元からない。
ISSが終われば、完全に撤退である。
宇宙で金儲けができるのは、衛星の開発と打ち上げである。
衛星は、もちろん地上を観測したり、通信や放送サービスを提供して金を稼ぐ。
科学的な研究開発には、一定の予算が付くかもしれないが、これはあくまで文化の範疇であって、産業政策とは無縁だ。
これからの有人宇宙飛行のメインストリームの一つは、宇宙旅行である。
お手軽、お気軽に宇宙に行く。
毎週飛び立つ弾道ロケットに乗って、宇宙の端っこを、ちょこっとだけ見てくる。
数分間の無重力状態も体験できる。
そのうち、宇宙ホテルが軌道上に出来て、新婚旅行とかで行けるようになるかもしれない。
うまく出来んのかなあ?(子供は、分かんなくていいです!)。
短期間の低軌道への滞在ならば、健康被害も許容範囲である。
金持ちの娯楽にはちょうどいいかもしれない。
そもそも、何のために宇宙に行くのか。
物見遊山である。
それでいいではないか。
人類の宇宙進出とか、科学の崇高な使命とか、先端技術への応用とか、そんな堅苦しい話ではなく、物見遊山でいいのだ。
それは、国民の税金ではなく、金持ちのポケットマネーを巻き上げる形で行ってもらいたい。
浮沈子は、そうではない有人宇宙飛行には、税金を使って欲しくない。
というより、人間が宇宙空間で有益な何かをするということは、終わったような気がするのだ。
それはロボットが行う。
有害で危険な環境に滞在して行う作業である。
究極の3K職場だ(危険、キツイ、臭い(聞いた話だが、足が臭うんだそうだ))。
火星に人類を送り込む計画があるが、とんでもない話である。
強烈な宇宙放射線を浴びて、遺伝子ボロボロ、フリーラジカル漬けになって戻ってきたらお払い箱(一生分の放射線浴びたので、二度と宇宙には行けない)。
だからといって、行ったきりにするというのも、いかがなものか。
彼らが生きている間中、補給物資を送り続けなければならない。
止めれば見殺しである。
カミカゼ特攻隊もビックリだな。
そんな、非人道的な宇宙開発なんて、浮沈子的には受け入れ難い。
ISSが終わったら、人類は有人宇宙開発からは撤退すべきだ。
宇宙旅行で物見遊山がよろしい。
それだってリスクはあるが、受任限度内だろう。
弾道飛行の技術を応用して、大陸間弾道飛行をしてもいい。
その方が、余程役に立つというものだ。
ポストISSの話を、そろそろ始めた方がいい。
人類の宇宙開発が、神舟と天宮に委ねられるというのも、何ともいえない。
有人宇宙開発の問題は他にもある。
単純に金が掛かる。
無人機を挙げるよりも、はるかに、桁違いの費用が掛かる。
人間という卵の黄身を、生かしたまま宇宙に運んで回収するというのは、並大抵のことではないからだ。
無人がよろしい。
この話、機会があれば、また書く。
(有人宇宙飛行)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%89%E4%BA%BA%E5%AE%87%E5%AE%99%E9%A3%9B%E8%A1%8C
「有人宇宙飛行(ゆうじんうちゅうひこう)とは、宇宙船に人が乗り、宇宙を飛行することである。宇宙飛行を行うために特に訓練された者を宇宙飛行士と呼び、そうでない者が宇宙飛行を行う場合、特に宇宙旅行と呼ぶ。」
ははあ、宇宙旅行とは、明確に区別しているんだな。
ダイバーと、観光用潜水艇に乗ってる団体客のようなもんか。
でも、体験ダイビングとかはどっちなんだ?。
まあ、どうでもいいんですが。
「宇宙ロケットに人間が乗り込むことには、依然安全上の大きなリスクがあり、実際に宇宙開発においては、惑星探査などその多くをロボットが担っているが、人間が行わなくてはならない活動も少なくない。」
そうなのかあ?。
「宇宙船内での高度な実験、宇宙ステーションの建設などを行うことは、すなわち宇宙開発の主導権を握ることを意味する。現在建設中の国際宇宙ステーションでは有人飛行実績の高いロシアとアメリカが、主導的な立場を担っている。」
両国とも、早く撤退したいに違いない・・・。
「有人宇宙飛行に成功しているのはロシア連邦(1961年4月 当時はソビエト連邦)、アメリカ合衆国(1961年5月)、中華人民共和国(2003年10月)の3か国となっている。」
それは、あくまでも宇宙船(宇宙飛行士)の打ち上げということになる。
宇宙船ということになれば、きぼうモジュールだって宇宙船だし、こうのとりの与圧モジュールだって、宇宙船といえないことはない。
だいたい、米国は本日現在、一機たりとも打ち上げ用の有人宇宙船を所有していない。
中国だって、継続的に宇宙飛行士の打ち上げを行っているわけではない。
人類の有人宇宙開発は、ロシア1国に支えられている(なんか、危ない気がする)。
「今後の展望:
国家の威信を示す象徴としての宇宙開発競争の鈍化とソビエト連邦の崩壊により、多額の投資と政治的リスクを伴う有人宇宙飛行の予算が大きく削減され、一国だけで様々な宇宙開発を自主開発することが困難になった。」
「そのため、偵察衛星や早期警戒衛星などの軍事用途の宇宙開発以外では、G8加盟国を中心に国際宇宙ステーションの建設などで協力する機会が増えている。」
「近年では、宇宙船開発に関心を抱く民間企業も増え、資本家の投資による民間宇宙船開発も行われている。」
国家の威信に拘る中国と、世界中の金持ち(ホンモノの金持ちは、宇宙旅行になんか興味ないかも)を集めて金を巻き上げる民間企業による有人宇宙飛行が、これからのメインストリームだ。
ロシアには金がないし、米国は宇宙への関心を急速に失っている。
ああ、日本かあ?。
そんな国もあったっけ。
国家が縮退していこうとしている、かつての新興国家だが、この国の有人宇宙開発に未来はない。
民間の宇宙関連企業に国際競争力はないし、国家の威信は元からない。
ISSが終われば、完全に撤退である。
宇宙で金儲けができるのは、衛星の開発と打ち上げである。
衛星は、もちろん地上を観測したり、通信や放送サービスを提供して金を稼ぐ。
科学的な研究開発には、一定の予算が付くかもしれないが、これはあくまで文化の範疇であって、産業政策とは無縁だ。
これからの有人宇宙飛行のメインストリームの一つは、宇宙旅行である。
お手軽、お気軽に宇宙に行く。
毎週飛び立つ弾道ロケットに乗って、宇宙の端っこを、ちょこっとだけ見てくる。
数分間の無重力状態も体験できる。
そのうち、宇宙ホテルが軌道上に出来て、新婚旅行とかで行けるようになるかもしれない。
うまく出来んのかなあ?(子供は、分かんなくていいです!)。
短期間の低軌道への滞在ならば、健康被害も許容範囲である。
金持ちの娯楽にはちょうどいいかもしれない。
そもそも、何のために宇宙に行くのか。
物見遊山である。
それでいいではないか。
人類の宇宙進出とか、科学の崇高な使命とか、先端技術への応用とか、そんな堅苦しい話ではなく、物見遊山でいいのだ。
それは、国民の税金ではなく、金持ちのポケットマネーを巻き上げる形で行ってもらいたい。
浮沈子は、そうではない有人宇宙飛行には、税金を使って欲しくない。
というより、人間が宇宙空間で有益な何かをするということは、終わったような気がするのだ。
それはロボットが行う。
有害で危険な環境に滞在して行う作業である。
究極の3K職場だ(危険、キツイ、臭い(聞いた話だが、足が臭うんだそうだ))。
火星に人類を送り込む計画があるが、とんでもない話である。
強烈な宇宙放射線を浴びて、遺伝子ボロボロ、フリーラジカル漬けになって戻ってきたらお払い箱(一生分の放射線浴びたので、二度と宇宙には行けない)。
だからといって、行ったきりにするというのも、いかがなものか。
彼らが生きている間中、補給物資を送り続けなければならない。
止めれば見殺しである。
カミカゼ特攻隊もビックリだな。
そんな、非人道的な宇宙開発なんて、浮沈子的には受け入れ難い。
ISSが終わったら、人類は有人宇宙開発からは撤退すべきだ。
宇宙旅行で物見遊山がよろしい。
それだってリスクはあるが、受任限度内だろう。
弾道飛行の技術を応用して、大陸間弾道飛行をしてもいい。
その方が、余程役に立つというものだ。
ポストISSの話を、そろそろ始めた方がいい。
人類の宇宙開発が、神舟と天宮に委ねられるというのも、何ともいえない。
有人宇宙開発の問題は他にもある。
単純に金が掛かる。
無人機を挙げるよりも、はるかに、桁違いの費用が掛かる。
人間という卵の黄身を、生かしたまま宇宙に運んで回収するというのは、並大抵のことではないからだ。
無人がよろしい。
この話、機会があれば、また書く。
傾向 ― 2014年08月20日 22:32
傾向
公表されている感染者の数字が当てにならないとはいえ、他に傾向を読み取るものがないので、久々に表計算ソフトを使って、あることをやってみた。
元ネタは、例によって、英語版のウィキである。
(2014 West Africa Ebola virus outbreak:Timeline of the outbreak)
http://en.wikipedia.org/wiki/2014_West_Africa_Ebola_virus_outbreak#Timeline_of_the_outbreak
この表の数字は、全部ソースに当たったわけではないが、異常値があったので調べると、少なくとも1か所は誤りがある。
表中の「7 Jun 2014」のギニアの死亡者は、276ではなく、226が正しい。
(Ebola virus disease, West Africa (Situation as of 7 June 2014))
http://www.afro.who.int/en/clusters-a-programmes/dpc/epidemic-a-pandemic-alert-and-response/outbreak-news/4162-ebola-virus-disease-west-africa-7-june-2014.html
「Cumulatively the total number of cases and deaths attributable to EVD in Guinea is 351 (laboratory confirmed 210, probable 83 and suspected 58) including 226 deaths by 5 June 2014.」
他にもあるかもしれないが、気付いたのはそれだけ。
いろいろ数字を弄ってみたが、ギニアでの感染が落ち着いているということが、必ずしもいえないということが分かった。
シエラレオネやリベリアとも国境を接しているし、感染者の行き来もあるのでなんとも言えないが、依然として増え続けている。
12月1日を、感染初日とした経過日数でギニアの全感染者(疑いを含む)を割った数字をグラフにした(画像参照)。
面白い傾向が出ている。
グラフは、下に行くほど最近である。
見辛くて申し訳ないが、傾向を読み取るには十分だ。
経過日数で割っているので、感染者が増えなければグラフは下降する。
コンスタントに増えていれば、横ばいか増加。
増加が著しければ、急増する。
グラフの絶対値には、まあ、殆ど意味はないな。
初日を去年の12月1日にしたのは、この記事があったから。
(エボラ流行、最初の患者はギニアの2歳児か 国際チーム)
http://www.cnn.co.jp/world/35052219.html
「2歳児はギニア南部の村に住んでいた。発熱や黒色便、おう吐などの症状がみられ、発症から4日後の12月6日に死亡した。」
発症日近辺で、切りのいい日付にした。
深い意味はない。
で、傾向を見ると、何回か、流行が収まりかけているところがある。
3月の下旬、4月中旬から5月下旬にかけて、6月中旬から7月中旬、そして8月初旬から中旬にかけて。
グラフの増加がなくても、患者は増えているが、勢いを見るのにはいいかもしれない。
こんなグラフが、何らかの統計的な意味があるのかどうかは知らない。
で、問題なのは、WHOがギニアの流行が収まってきていると認識しているという点だ。
(エボラ熱死者、1200人超=一部で「明るい兆し」-WHO)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int&k=2014081900775
「WHOは19日、ギニアとナイジェリアで「明るい兆しがある」との声明を発表。」
「ギニアでは、感染予防についての住民の意識が他の感染国より高まっていると説明した。」
もっとも、相対的な問題であることは認識している。
「ただ「感染拡大は制御できていない」と警告し、予防策の徹底を呼び掛けた。」
そんな中で、国境付近では、他国からの患者を受け入れる準備をしている。
(エボラ熱、未承認薬をアフリカ人に初投与 ギニアは診療所再開へ)
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL4N0QO16V20140818
「ギニアは16日、リベリアやシエラレオネに居住する自国民の感染者が治療を求めて国境に集まっていることを受け、南東部で「エボラ診療所」を再び開設すると発表した。」
「ギニアはエボラ出血熱のまん延は抑えているとする一方、近隣国から感染が拡大する事態を懸念しているとした。」
治療の対象は、自国民だけ・・・。
ギニアは、先日、シエラレオネ及びリベリアとの国境を封鎖している。
(ギニアが国境一部封鎖 周辺に感染者の7割集中)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140810/mds14081000160001-n1.htm
「ギニア政府は9日、感染の拡大を防ぐため、隣国シエラレオネとリベリアとの国境を封鎖すると発表した。」
今回の診療所再開が、新たな感染の拡大を招くことのないように、慎重な対応が求められるだろう。
それでなくても、昨日の発表では感染者は再び増加傾向になったと浮沈子は見ている。
ただ、確かにリベリアやシエラレオネに比べればマシとはいえるな。
シエラレオネの感染者数の増加は、余りにもコンスタントなので、数字が操作されているんじゃないかと危惧している。
リベリアは、感染爆発である。
勢いが止まらない感じだ。
いろいろ事件も起こしてくれるし、この国の状況は、ちょっと、大幅に危険だな。
ナイジェリアは、今のところ微妙な動きをしているが、感染者が増えているというのは気になる。
この国に入った感染者は、たった1人であった。
で、15人が感染。
これで収まればいいのだが。
この間、米国やベトナム、ミャンマー、ドイツで疑い患者が出ているが、現在検査中だ。
(米カリフォルニア州の病院、患者1人をエボラ熱検査)
http://www.cnn.co.jp/usa/35052631.html
(ベトナムとミャンマーでエボラ出血熱に似た症状を示している患者3人が病院に収容される)
http://japanese.ruvr.ru/news/2014_08_20/276166320/
(ベルリンでエボラ熱患者か アフリカ出身の女性)
http://www.fukuishimbun.co.jp/nationalnews/CO/health/870915.html
UAEの結果も出ていないが、乗り継ぎでのことなので気になる。
(啓示)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/08/19/7417017
感染管理の要諦は、蟻の一穴をどうやって防ぐかということだ。
まあ、コストの問題もあるので、完璧にはいかない。
それでも、一定の確率や、感染範囲の中に押さえ込めれば、集中的に資源を投下したり、隔離を徹底して終息に向かわせることができる。
ナイジェリアが終息宣言を出せるかどうかは、微妙なところだ。
新たな感染者が報告されず、発症者が死亡または治癒してしまえば、とりあえずはOK。
しかし、油断は禁物である。
エボラの流行のおかげで、新たな懸念も生じている。
(エボラ出血熱の影響でマラリアの死者が増える危険が迫っている)
http://www.huffingtonpost.jp/2014/08/19/ebola-and-malaria_n_5690719.html
「敵はエボラ出血熱だけではない。雨季も半ばを迎えた現地はマラリアが伝染するピークの時期。ただでさえエボラ出血熱で多くの病院が封鎖されている上に、エボラ出血熱への感染の不安でマラリア患者が病院に行かず、マラリアが蔓延、エボラ出血熱より多くの死者を出す危険性が高まっているという。」
先に触れたベルリンの感染疑いの患者は、マラリアだったそうだ。
(独メディア:エボラ出血熱の疑似患者はマラリアに感染-新華網)
http://www.xinhuaxia.jp/social/44309
「ドイツ・ベルリンにあるカリテ病院は19日夜、同日午後に来院したエボラ出血熱の疑似患者は実際にマラリアに感染していたことを確認した。」
「西アフリカ出身で、故郷でエボラ出血熱感染者と接触したことがあるという。」
やれやれ、一安心だな。
公表されている感染者の数字が当てにならないとはいえ、他に傾向を読み取るものがないので、久々に表計算ソフトを使って、あることをやってみた。
元ネタは、例によって、英語版のウィキである。
(2014 West Africa Ebola virus outbreak:Timeline of the outbreak)
http://en.wikipedia.org/wiki/2014_West_Africa_Ebola_virus_outbreak#Timeline_of_the_outbreak
この表の数字は、全部ソースに当たったわけではないが、異常値があったので調べると、少なくとも1か所は誤りがある。
表中の「7 Jun 2014」のギニアの死亡者は、276ではなく、226が正しい。
(Ebola virus disease, West Africa (Situation as of 7 June 2014))
http://www.afro.who.int/en/clusters-a-programmes/dpc/epidemic-a-pandemic-alert-and-response/outbreak-news/4162-ebola-virus-disease-west-africa-7-june-2014.html
「Cumulatively the total number of cases and deaths attributable to EVD in Guinea is 351 (laboratory confirmed 210, probable 83 and suspected 58) including 226 deaths by 5 June 2014.」
他にもあるかもしれないが、気付いたのはそれだけ。
いろいろ数字を弄ってみたが、ギニアでの感染が落ち着いているということが、必ずしもいえないということが分かった。
シエラレオネやリベリアとも国境を接しているし、感染者の行き来もあるのでなんとも言えないが、依然として増え続けている。
12月1日を、感染初日とした経過日数でギニアの全感染者(疑いを含む)を割った数字をグラフにした(画像参照)。
面白い傾向が出ている。
グラフは、下に行くほど最近である。
見辛くて申し訳ないが、傾向を読み取るには十分だ。
経過日数で割っているので、感染者が増えなければグラフは下降する。
コンスタントに増えていれば、横ばいか増加。
増加が著しければ、急増する。
グラフの絶対値には、まあ、殆ど意味はないな。
初日を去年の12月1日にしたのは、この記事があったから。
(エボラ流行、最初の患者はギニアの2歳児か 国際チーム)
http://www.cnn.co.jp/world/35052219.html
「2歳児はギニア南部の村に住んでいた。発熱や黒色便、おう吐などの症状がみられ、発症から4日後の12月6日に死亡した。」
発症日近辺で、切りのいい日付にした。
深い意味はない。
で、傾向を見ると、何回か、流行が収まりかけているところがある。
3月の下旬、4月中旬から5月下旬にかけて、6月中旬から7月中旬、そして8月初旬から中旬にかけて。
グラフの増加がなくても、患者は増えているが、勢いを見るのにはいいかもしれない。
こんなグラフが、何らかの統計的な意味があるのかどうかは知らない。
で、問題なのは、WHOがギニアの流行が収まってきていると認識しているという点だ。
(エボラ熱死者、1200人超=一部で「明るい兆し」-WHO)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int&k=2014081900775
「WHOは19日、ギニアとナイジェリアで「明るい兆しがある」との声明を発表。」
「ギニアでは、感染予防についての住民の意識が他の感染国より高まっていると説明した。」
もっとも、相対的な問題であることは認識している。
「ただ「感染拡大は制御できていない」と警告し、予防策の徹底を呼び掛けた。」
そんな中で、国境付近では、他国からの患者を受け入れる準備をしている。
(エボラ熱、未承認薬をアフリカ人に初投与 ギニアは診療所再開へ)
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL4N0QO16V20140818
「ギニアは16日、リベリアやシエラレオネに居住する自国民の感染者が治療を求めて国境に集まっていることを受け、南東部で「エボラ診療所」を再び開設すると発表した。」
「ギニアはエボラ出血熱のまん延は抑えているとする一方、近隣国から感染が拡大する事態を懸念しているとした。」
治療の対象は、自国民だけ・・・。
ギニアは、先日、シエラレオネ及びリベリアとの国境を封鎖している。
(ギニアが国境一部封鎖 周辺に感染者の7割集中)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140810/mds14081000160001-n1.htm
「ギニア政府は9日、感染の拡大を防ぐため、隣国シエラレオネとリベリアとの国境を封鎖すると発表した。」
今回の診療所再開が、新たな感染の拡大を招くことのないように、慎重な対応が求められるだろう。
それでなくても、昨日の発表では感染者は再び増加傾向になったと浮沈子は見ている。
ただ、確かにリベリアやシエラレオネに比べればマシとはいえるな。
シエラレオネの感染者数の増加は、余りにもコンスタントなので、数字が操作されているんじゃないかと危惧している。
リベリアは、感染爆発である。
勢いが止まらない感じだ。
いろいろ事件も起こしてくれるし、この国の状況は、ちょっと、大幅に危険だな。
ナイジェリアは、今のところ微妙な動きをしているが、感染者が増えているというのは気になる。
この国に入った感染者は、たった1人であった。
で、15人が感染。
これで収まればいいのだが。
この間、米国やベトナム、ミャンマー、ドイツで疑い患者が出ているが、現在検査中だ。
(米カリフォルニア州の病院、患者1人をエボラ熱検査)
http://www.cnn.co.jp/usa/35052631.html
(ベトナムとミャンマーでエボラ出血熱に似た症状を示している患者3人が病院に収容される)
http://japanese.ruvr.ru/news/2014_08_20/276166320/
(ベルリンでエボラ熱患者か アフリカ出身の女性)
http://www.fukuishimbun.co.jp/nationalnews/CO/health/870915.html
UAEの結果も出ていないが、乗り継ぎでのことなので気になる。
(啓示)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/08/19/7417017
感染管理の要諦は、蟻の一穴をどうやって防ぐかということだ。
まあ、コストの問題もあるので、完璧にはいかない。
それでも、一定の確率や、感染範囲の中に押さえ込めれば、集中的に資源を投下したり、隔離を徹底して終息に向かわせることができる。
ナイジェリアが終息宣言を出せるかどうかは、微妙なところだ。
新たな感染者が報告されず、発症者が死亡または治癒してしまえば、とりあえずはOK。
しかし、油断は禁物である。
エボラの流行のおかげで、新たな懸念も生じている。
(エボラ出血熱の影響でマラリアの死者が増える危険が迫っている)
http://www.huffingtonpost.jp/2014/08/19/ebola-and-malaria_n_5690719.html
「敵はエボラ出血熱だけではない。雨季も半ばを迎えた現地はマラリアが伝染するピークの時期。ただでさえエボラ出血熱で多くの病院が封鎖されている上に、エボラ出血熱への感染の不安でマラリア患者が病院に行かず、マラリアが蔓延、エボラ出血熱より多くの死者を出す危険性が高まっているという。」
先に触れたベルリンの感染疑いの患者は、マラリアだったそうだ。
(独メディア:エボラ出血熱の疑似患者はマラリアに感染-新華網)
http://www.xinhuaxia.jp/social/44309
「ドイツ・ベルリンにあるカリテ病院は19日夜、同日午後に来院したエボラ出血熱の疑似患者は実際にマラリアに感染していたことを確認した。」
「西アフリカ出身で、故郷でエボラ出血熱感染者と接触したことがあるという。」
やれやれ、一安心だな。
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