スピード82014年08月14日 12:28

スピード8
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食事中とか、読まないほうがいいかも知れない。

(【エボラ出血熱】ウイルスに感染すると、人体でどんなことが起こるのか?)
http://www.huffingtonpost.jp/2014/08/12/what-actually-happens-when-a-person-is-infected-with-the-ebola-virus_n_5673570.html?utm_hp_ref=japan

「ウイルスは鼻や口などから体内に侵入する」

「エボラウイルスは宿主の体外で驚くほど長い期間生存する。室温で数日間にも及ぶこともある。」

こいつは、驚きだな。

「それゆえ感染防止が非常に重要なのです。もし器具の消毒ができ、IVs (静脈内投与) や消毒剤の入手が可能で、周囲の環境を清潔に保つことができ、患者を効率的に隔離することができれば、感染が拡大することはないでしょう。感染防止対策が十分に取られ医療設備が充実している場所では、この病原体の流行のリスクは全く無いと言えます」

残念ながら、発症国の状況は程遠い。

「いったんエボラウイルスが体に侵入すると細胞内に入り込み、自己複製する。「その後、私たちの細胞を破壊する特定のタンパク質を作りだすのです。このたんぱく質はエボラウイルス糖タンパク質と呼ばれ、血管内で細胞に付着します。それにより血管透過性が高まり、血管から血液が流れだします。このウイルスは体内の血液を凝固する能力に異常を引き起こします」(バデリア博士)。」

「出血性の症状が見られない患者にも血管からの出血がおこるようになり、出血性ショックから次第に死に至る。」

一体、我々の身体を感染症から守ってくれているはずの免疫系は、何をしているんだあ?。

「エボラウイルスは体に備わる免疫反応を巧妙に回避し、好中球と呼ばれる細胞へのシグナルを阻害する。白血球の1つである好中球は免疫細胞が警告を発し攻撃する役割を持っている。実際エボラウイルスは免疫細胞に感染し、肝臓、腎臓、脾臓、脳を含む体の各部位へと広がっていく。」

「エボラウイルスに細胞が感染し破裂するたびに内容物を飛沫させ、それによるダメージとウイルス粒子がサイトカインと呼ばれる分子を活発化させる。健康な体では、これらのサイトカインは炎症反応を引き起こす役割を果たし、それにより体は外部からの攻撃を知ることができる。」

「しかしエボラ患者の場合、過剰なサイトカインの放出がインフルエンザに似た症状を引き起こしている。それはエボラ出血熱の初期症状です」

一応、免疫反応のトリガーは引かれている。

これについては、別の記事もあった。

(免疫妨げる主な仕組み解明=エボラ出血熱、新治療薬期待-米ワシントン大など)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2014081400009&j4

「西アフリカで感染が広がっているエボラ出血熱のウイルスが感染当初、人間の免疫反応を妨げる主要な仕組みの一つを解明したと、米ワシントン大(ミズーリ州)などの研究チームが13日付の米科学誌セル・ホスト・アンド・マイクローブに発表した。」

「ウイルスが細胞に侵入すると、通常は細胞質内にあるたんぱく質「STAT1」が運搬役のたんぱく質「KPNA」と結合してDNAのある細胞核内に運ばれ、免疫反応を担う遺伝子群が働き出してウイルスを退治する。」

「研究チームは、エボラウイルスのたんぱく質「VP24」がSTAT1より先にKPNAに結合することを発見した。その結果、STAT1が細胞核内に入れず、免疫を担う遺伝子群が働かないため、ウイルスが増殖してしまう。」

うーん、良く分からないんだが、免疫のトリガー自体を阻害しているということなのか。

初出の記事には、こうある。

「加えてエボラウイルスは、細胞の表面から内部へとウイルスを運び込む手助けをするマーカーを必要とすることで知られています。数人の研究者達は研究所内において、細胞株にこのマーカーを持たない人々がいることを突き止めました。もしくは何らかの形で突然変異がおこり、エボラウイルスが細胞内に侵入できなかった可能性があります。エボラ出血熱の研究は未だ初期段階であり、ウイルスがいかに働くかについての知識は不十分です」

つまり、免疫細胞を攻撃したり、免疫システムの起動を邪魔したりしながら、病的な増殖を続けて、出血を誘発するタンパク質(毒素)を撒き散らして、せっかく取り付いた宿主(人間)をぶっ殺すわけだな。

「致死率の高い感染症からどのように回復するのか?」

「1つ目は患者の日頃の健康状態であり、自身が持つ免疫力や、ウイルス感染から立ち直る能力だ。2つ目は感染時の接触タイプである。濃厚な接触ではなかった場合はより回復が望める。つまり病気の初期段階にある患者と接触した場合、体液中のウイルス数がそこまで多くないためだろう。」

なんか、ずいぶん大雑把な理由だと感じるが、確かに、免疫系を完全に騙しおおせるわけではないらしい。

大量の感染で急速に進行した場合は手の施しようがないのかもしれないが、少量の感染で基礎免疫力が高ければ、助かる確率は増える。

記事には、発症した後の経過が詳しく書かれている表がある。

・1~3日:
発症してから最初の数日は、インフルエンザに似た症状で重度の脱力状態となる。
・4~7日目:
発症から4~7日経過すると、嘔吐、下痢、血圧低下、頭痛、貧血などが起きる。
・7~10日目:
末期症状になると、意識混濁、外出血ならびに内出血が起きる。こうした症状を経て昏睡状態、ショック状態に陥り、死に至る。

症状の経過が早いのも特徴だな。

(エボラ出血熱 2日間で50人以上死亡)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140814/k10013796721000.html

「WHO=世界保健機関のまとめによりますと、西アフリカではエボラ出血熱の患者が増え続けており、今月10日と11日の2日間で感染または感染の疑いで亡くなった患者はさらに56人増え、合わせて1069人になりました。」

「薬、マスク、手袋、タオルなどを日本から送ればリベリアの人たちに喜ばれるだろう」

(Ebola virus disease update - west Africa)
http://www.who.int/csr/don/2014_08_13_ebola/en/

感染者数は1975人(疑い含む)。

次回の報告では、確実に2000を越えるだろう。

(2014 West Africa Ebola virus outbreak:Timeline of the outbreak)
http://en.wikipedia.org/wiki/2014_West_Africa_Ebola_outbreak#Timeline_of_the_outbreak

「WHOのマーガレット・チャン事務局長は「感染を制御しようとするわれわれの努力以上の速さで急速に拡大している」と会議で語った。」

初出の記事の内容だが、この状況がいつまで続くんだろうか。

態勢を整え、早期の受診を促すことが、感染の拡大防止と治療効果の発揮に繋がることは明らかだ。

エボラに追いつくには、走り続けるより他に道はない。

(ギニア、エボラ熱拡大で非常事態宣言:追加)
http://www.afpbb.com/articles/-/3023042

「大統領は感染の拡大阻止に向けた対策として、国境検問所での出入国審査の厳格化、旅行制限、遺体の自治体間搬送の禁止など、9項目の措置を発表。さらに、感染が疑われる人は検査結果が確定するまで例外なく医療施設に隔離する方針を明らかにした。」

「また、感染者との接触があった人は全て、「観察期間が終了するまで、自宅の外に出ることを正式に禁止する」という。」

やれやれ、これでやっと4か国とも非常事態宣言をしたわけだな。

(エボラ出血熱 独政府、自国民に退避要請:追加)
http://www.news24.jp/nnn/news89085888.html