浮上 ― 2016年01月10日 00:38
浮上
潜降に続き、浮上の話となる。
CCRでの浮上は、ハッキリ言って難しい。
少なくとも、浮沈子は、未だにうまくできないでいる。
まあ、オープンサーキットでも得意ではないので、CCRのせいばかりにはできない。
浮上とは、浮上速度をコントロールしながら、一定の深度まで上がることだ。
最終的には、水面になる。
しかし、減圧停止の場合は、ある深度でホバリングしなければならない。
これもまた苦手だな。
浅いところでの浮力のコントロールが難しいのは、オープンサーキットでもCCRでも同じだ。
物理の法則により、浮力の変化は浅いところの方が、単位深度当たり大きい。
おまけに、CCRの場合、呼吸回路という浮力体を抱えていて、保護スーツ(ドライでも、ウエットでも)、BCとともに、コントロールするものが多いのだ。
だから、オープンサーキットよりも、数段難しいと感じられる。
呼吸回路の浮力をコントロールするおまじない(?)があって、CCRの世界ではミニマム(ループ)ボリュームと唱えることになっている。
このおまじないを唱えて(守って)潜るというのが、CCRダイビングの鉄則である。
CCRの構造は、このブログでも何度か触れている。
原理的には、吐出した排気を再生して再呼吸することになるのだが、その際に、カウンターラングという、第2の肺が必要だ。
簡単に言えば、ビニール袋であるな。
こいつに、息を吐き出して膨らませ、今度はその中の気体を吸って萎める。
これでは、酸欠になって倒れるか、二酸化炭素の毒性で倒れることになる(良い子は絶対にマネしないでね!)。
途中に、二酸化炭素を吸収する仕組みと、酸素を追加する仕組みを挿入すればいい。
別に、回路(ループ)になっていなくても構わない。
往復であっても、その機能を果たすことは出来る。
しかし、まあ、世の中に普及しているCCRは、全て回路型をしているので、ここではそれを前提に話を進める。
このカウンターラングは、理想的には、個人の肺活量に合わせて設計されていれば、ややっこしいテクニックを学ばなくてもいいんだろうが、あいにく、レクリエーショナル用のポセイドンでは、1種類しか用意されていない。
テクニカル用は、やや大きいので、これをレクリエーショナル用として使うこともできるが、パワーインフレーターは、少なくとも酸素側は、プッシュボタンをはずして、塞いでおく必要がある(そういう部品もあります)。
で、これが概ね大き過ぎるのだ。
普通の呼吸ができる体積(容積?)があれば十分なのである。
実際の話、あまりギリギリでも、ADVが作動し過ぎるので、いずれにしても呼吸のテクニックは必要である。
そして、このカウンターラングの実効容積を、必要最低限に維持し続けることによって、浮力のコントロールを容易に保つことができるようになる。
カウンターラングの使い方は、内部に入った水を、ガスをパンパンに入れて強制的に排出したり、回路内のガスをフラッシングによって入れ替えたりすることも含まれるが、ここでは触れない(どっちも、レクリエーショナルレベルでは行いません)。
いずれにしても、ミニマムボリュームという呪文を唱えると、CCRダイバーの仲間入りができるというわけだ。
ここまでは、いいだろうか?。
潜降とかでは、この呪文はあまり効き目がない。
というより、水圧によって回路内の体積は小さくなる(実際には、カウンターラングが萎む)ので、どっちかといえば、回路内にディリュエントを足して、膨らませる方に気を遣うわけだ(でないと、呼吸が出来なくなる)。
また、ボトムで深度を変えずに泳いでいる時などは、一度決まったミニマムボリュームを変えることは殆どない。
マスククリアとか、何らかの理由で回路内のガスを放出した場合や、ポセイドンに特有の、酸素センサーのダイナミックなキャリブレーションのために、約5分に1回、ディリュエントガスが乱入(?)してくることを除けば、平和な時間を過ごせる(ディスプレイの確認は、しっかりしましょう!)。
しかし、浮上の時は、そうはいかない。
まず、オープンサーキットでの浮上を考えてみよう。
水中では、中性浮力で泳いでいるはずだから(あくまでも、理想的には)、PADIの流儀に従えば、浮上の合図をバディに出し、ダイブウォッチ(まあ、ダイコンでしょうな)で、浮上時刻を確認し、上方を見て安全確認(手を上げたりして)、BCの排気ボタンに手をかけ、いつでも浮力を減らすことができる体制を取って浮上を開始する。
安全停止とか、水面近くで、再度、船舶などの通過がないか、ぐるっと回って安全を確認することなどもあるが、重要なのは、呼吸とBCのコントロールで、浮上速度を一定の範囲に保つことである。
ドライスーツを使っていれば、その浮力を調整することも含まれる。
CCRでは、何が違うのだろうか?。
まずは、呼吸によるコントロールは、原則としてできない。
正確に言えば、出来ないことはないが、オープンサーキットの時とは異なる。
鼻から排気したり、カウンターラングの排気バルブを開いたりするのは、呼吸回路の体積をミニマムボリュームに保つためであって、それ以下にしたり、ぺしゃんこにするためではない。
気体の入った袋だから、当然、浮上に伴う水圧の減少によって膨らむが、それを元に戻す、つまり、ミニマムボリュームにするだけでいいのだ。
ここんとこは重要で、それ以下にすると、やっかいな話が出てくる。
CCRの特徴の一つは、コンスタントPO2を維持するということだ。
潜降の話の時にも書いたが、深度が増すと、PO2は増える。
ということは、逆に、深度が減るとPO2は減るのだ(当たり前ですが)。
浮上の際には、それでなくても酸素がどんどん足されてくる。
ポセイドンとか、最近ファームウエアが書き換わったインスピなどでは、浅くなると徐々にセットポイントを引き下げて、この忌まわしい(!)ソレノイドバルブの反乱(?)をキャンセルするようになってきているが、減圧ダイビングで、浅いところの酸素分圧を敢えて上げたい時などは、マニュアル操作をすることもある(インスピは、セットポイントの切り替えをマニュアルモードにしておけば、ハイセットポジションを維持できる)。
酸素が呼吸回路に足されるというのは、浮力の増大につながるわけで、回路内から排気するというのは、この酸素の追加による浮力を調整するということも含まれている。
浮上時には、結構足される。
さて、問題は、この際に、ミニマムボリューム以下にしてしまったら、どういうことになるかだな。
うっかり、鼻などから抜き過ぎてしまった次の呼吸で、オートディリュエントバルブが作動して、ディリュエントガス(空気とか)が、回路の中に入ってくる。
あーあ、薄まっちゃった・・・。
せっかく、ソレノイドバルブが頑張って、酸素をシコシコ足して、PO2をセットポイントに維持しようとしているのに、薄めガスを足すと、当然、PO2が下がっちゃうわけだ。
おまけに、吸い過ぎて、回路内がミニマムボリュームより大きくなっていたりしたら、目も当てられない・・・。
浮力が付き過ぎて、また、排気しなければならなくなるし、抜き過ぎればまた、吸い過ぎて薄くなる。
コンピューター殿は、その辺の人間様のジタバタなんて関係なく、律儀にPO2を維持しようとして、ドバドバ酸素を入れてくる。
そんでまた、浮力が付き過ぎて・・・。
地獄の悪循環が起こり、最終減圧停止にたどり着くころには、ディリュエントも酸素もビックリするほど減っていたりするのだ。
いやに詳しいなって、浮沈子の得意技だからな。
イントラは、呆れている・・・。
これじゃあ、当分、ヘリウムは吸わせらんないだろうってかあ?。
まあ、どうでもいいんですが。
浮沈子は、ドライスーツでCCRを使ったことはない。
使う気にもなれないが、たぶん、大変なことになるだろうと、想像はできる。
浮上の際のCCRは、未だに鬼門だ。
そのまま、ゆっくりと上がってくることは出来るが、5m付近でブルーウォーターでの減圧停止は難しい。
ラインを見ていたり、水底や目標物があればまだしも、水深計だけが頼りというのは、いささか困難である。
ヘタッピ・・・。
まあ、そのとおりではある。
深度を浅くしてくる際の、ミニマムボリュームの維持は、慎重に、行き過ぎないように、適切に行うべきであって、吸い込んだ息を全部鼻から出すとかいう、シンプルな運用にはならない。
これができるようになれば、最終減圧停止をビシッとホバリングして、ハイセットポジションで行いながら、完了することができるようになる(いつのことやら・・・)。
BC(や、ドライスーツ)の浮力調整が重要であることは、言うまでもない。
CCRダイビングのトータルのスキルが、集約されているといってもいい。
浮上を制する者は、CCRを制する。
概ね、SMB(サーフェスマーカーブイ)を上げて減圧したりするのは、安全管理がメインであるとはいえ、この辺りにも理由がありそうだな。
浮上については、緊急対応時のベイルアウトシリンダーを用いた際の応用というのもあって、オープンサーキットで上がってくるから簡単だと思ったら、これはこれで、各種の技が必要で、CCRでの浮上とは一味違ったスキルになっているが、ここでは詳細には触れない。
もちろん、マウスピースをレギュレーターに切り替えていたり、ベイルアウトシリンダーのセカンドを咥えているので、呼吸回路から人間側は切り離されている。
だから、鼻から息を出して、浮上に伴って増加する回路内の体積を減らすことは出来ない。
排気バルブや、マウスピースを開けて排気することになる(この辺りは、指導団体によって、ビミョーに違うようですな)。
通常のオープンサーキットの浮上に、ひと手間加わるわけだ。
それが、ひと手間で済むか、トラブルに巻き込まれて悲劇を見ることになるか(前回のパラオでは、危うくユニットが水没するところでした!)。
ああ、浮沈子にとって、CCRの浮上は未だ鬼門のままである・・・。
潜降に続き、浮上の話となる。
CCRでの浮上は、ハッキリ言って難しい。
少なくとも、浮沈子は、未だにうまくできないでいる。
まあ、オープンサーキットでも得意ではないので、CCRのせいばかりにはできない。
浮上とは、浮上速度をコントロールしながら、一定の深度まで上がることだ。
最終的には、水面になる。
しかし、減圧停止の場合は、ある深度でホバリングしなければならない。
これもまた苦手だな。
浅いところでの浮力のコントロールが難しいのは、オープンサーキットでもCCRでも同じだ。
物理の法則により、浮力の変化は浅いところの方が、単位深度当たり大きい。
おまけに、CCRの場合、呼吸回路という浮力体を抱えていて、保護スーツ(ドライでも、ウエットでも)、BCとともに、コントロールするものが多いのだ。
だから、オープンサーキットよりも、数段難しいと感じられる。
呼吸回路の浮力をコントロールするおまじない(?)があって、CCRの世界ではミニマム(ループ)ボリュームと唱えることになっている。
このおまじないを唱えて(守って)潜るというのが、CCRダイビングの鉄則である。
CCRの構造は、このブログでも何度か触れている。
原理的には、吐出した排気を再生して再呼吸することになるのだが、その際に、カウンターラングという、第2の肺が必要だ。
簡単に言えば、ビニール袋であるな。
こいつに、息を吐き出して膨らませ、今度はその中の気体を吸って萎める。
これでは、酸欠になって倒れるか、二酸化炭素の毒性で倒れることになる(良い子は絶対にマネしないでね!)。
途中に、二酸化炭素を吸収する仕組みと、酸素を追加する仕組みを挿入すればいい。
別に、回路(ループ)になっていなくても構わない。
往復であっても、その機能を果たすことは出来る。
しかし、まあ、世の中に普及しているCCRは、全て回路型をしているので、ここではそれを前提に話を進める。
このカウンターラングは、理想的には、個人の肺活量に合わせて設計されていれば、ややっこしいテクニックを学ばなくてもいいんだろうが、あいにく、レクリエーショナル用のポセイドンでは、1種類しか用意されていない。
テクニカル用は、やや大きいので、これをレクリエーショナル用として使うこともできるが、パワーインフレーターは、少なくとも酸素側は、プッシュボタンをはずして、塞いでおく必要がある(そういう部品もあります)。
で、これが概ね大き過ぎるのだ。
普通の呼吸ができる体積(容積?)があれば十分なのである。
実際の話、あまりギリギリでも、ADVが作動し過ぎるので、いずれにしても呼吸のテクニックは必要である。
そして、このカウンターラングの実効容積を、必要最低限に維持し続けることによって、浮力のコントロールを容易に保つことができるようになる。
カウンターラングの使い方は、内部に入った水を、ガスをパンパンに入れて強制的に排出したり、回路内のガスをフラッシングによって入れ替えたりすることも含まれるが、ここでは触れない(どっちも、レクリエーショナルレベルでは行いません)。
いずれにしても、ミニマムボリュームという呪文を唱えると、CCRダイバーの仲間入りができるというわけだ。
ここまでは、いいだろうか?。
潜降とかでは、この呪文はあまり効き目がない。
というより、水圧によって回路内の体積は小さくなる(実際には、カウンターラングが萎む)ので、どっちかといえば、回路内にディリュエントを足して、膨らませる方に気を遣うわけだ(でないと、呼吸が出来なくなる)。
また、ボトムで深度を変えずに泳いでいる時などは、一度決まったミニマムボリュームを変えることは殆どない。
マスククリアとか、何らかの理由で回路内のガスを放出した場合や、ポセイドンに特有の、酸素センサーのダイナミックなキャリブレーションのために、約5分に1回、ディリュエントガスが乱入(?)してくることを除けば、平和な時間を過ごせる(ディスプレイの確認は、しっかりしましょう!)。
しかし、浮上の時は、そうはいかない。
まず、オープンサーキットでの浮上を考えてみよう。
水中では、中性浮力で泳いでいるはずだから(あくまでも、理想的には)、PADIの流儀に従えば、浮上の合図をバディに出し、ダイブウォッチ(まあ、ダイコンでしょうな)で、浮上時刻を確認し、上方を見て安全確認(手を上げたりして)、BCの排気ボタンに手をかけ、いつでも浮力を減らすことができる体制を取って浮上を開始する。
安全停止とか、水面近くで、再度、船舶などの通過がないか、ぐるっと回って安全を確認することなどもあるが、重要なのは、呼吸とBCのコントロールで、浮上速度を一定の範囲に保つことである。
ドライスーツを使っていれば、その浮力を調整することも含まれる。
CCRでは、何が違うのだろうか?。
まずは、呼吸によるコントロールは、原則としてできない。
正確に言えば、出来ないことはないが、オープンサーキットの時とは異なる。
鼻から排気したり、カウンターラングの排気バルブを開いたりするのは、呼吸回路の体積をミニマムボリュームに保つためであって、それ以下にしたり、ぺしゃんこにするためではない。
気体の入った袋だから、当然、浮上に伴う水圧の減少によって膨らむが、それを元に戻す、つまり、ミニマムボリュームにするだけでいいのだ。
ここんとこは重要で、それ以下にすると、やっかいな話が出てくる。
CCRの特徴の一つは、コンスタントPO2を維持するということだ。
潜降の話の時にも書いたが、深度が増すと、PO2は増える。
ということは、逆に、深度が減るとPO2は減るのだ(当たり前ですが)。
浮上の際には、それでなくても酸素がどんどん足されてくる。
ポセイドンとか、最近ファームウエアが書き換わったインスピなどでは、浅くなると徐々にセットポイントを引き下げて、この忌まわしい(!)ソレノイドバルブの反乱(?)をキャンセルするようになってきているが、減圧ダイビングで、浅いところの酸素分圧を敢えて上げたい時などは、マニュアル操作をすることもある(インスピは、セットポイントの切り替えをマニュアルモードにしておけば、ハイセットポジションを維持できる)。
酸素が呼吸回路に足されるというのは、浮力の増大につながるわけで、回路内から排気するというのは、この酸素の追加による浮力を調整するということも含まれている。
浮上時には、結構足される。
さて、問題は、この際に、ミニマムボリューム以下にしてしまったら、どういうことになるかだな。
うっかり、鼻などから抜き過ぎてしまった次の呼吸で、オートディリュエントバルブが作動して、ディリュエントガス(空気とか)が、回路の中に入ってくる。
あーあ、薄まっちゃった・・・。
せっかく、ソレノイドバルブが頑張って、酸素をシコシコ足して、PO2をセットポイントに維持しようとしているのに、薄めガスを足すと、当然、PO2が下がっちゃうわけだ。
おまけに、吸い過ぎて、回路内がミニマムボリュームより大きくなっていたりしたら、目も当てられない・・・。
浮力が付き過ぎて、また、排気しなければならなくなるし、抜き過ぎればまた、吸い過ぎて薄くなる。
コンピューター殿は、その辺の人間様のジタバタなんて関係なく、律儀にPO2を維持しようとして、ドバドバ酸素を入れてくる。
そんでまた、浮力が付き過ぎて・・・。
地獄の悪循環が起こり、最終減圧停止にたどり着くころには、ディリュエントも酸素もビックリするほど減っていたりするのだ。
いやに詳しいなって、浮沈子の得意技だからな。
イントラは、呆れている・・・。
これじゃあ、当分、ヘリウムは吸わせらんないだろうってかあ?。
まあ、どうでもいいんですが。
浮沈子は、ドライスーツでCCRを使ったことはない。
使う気にもなれないが、たぶん、大変なことになるだろうと、想像はできる。
浮上の際のCCRは、未だに鬼門だ。
そのまま、ゆっくりと上がってくることは出来るが、5m付近でブルーウォーターでの減圧停止は難しい。
ラインを見ていたり、水底や目標物があればまだしも、水深計だけが頼りというのは、いささか困難である。
ヘタッピ・・・。
まあ、そのとおりではある。
深度を浅くしてくる際の、ミニマムボリュームの維持は、慎重に、行き過ぎないように、適切に行うべきであって、吸い込んだ息を全部鼻から出すとかいう、シンプルな運用にはならない。
これができるようになれば、最終減圧停止をビシッとホバリングして、ハイセットポジションで行いながら、完了することができるようになる(いつのことやら・・・)。
BC(や、ドライスーツ)の浮力調整が重要であることは、言うまでもない。
CCRダイビングのトータルのスキルが、集約されているといってもいい。
浮上を制する者は、CCRを制する。
概ね、SMB(サーフェスマーカーブイ)を上げて減圧したりするのは、安全管理がメインであるとはいえ、この辺りにも理由がありそうだな。
浮上については、緊急対応時のベイルアウトシリンダーを用いた際の応用というのもあって、オープンサーキットで上がってくるから簡単だと思ったら、これはこれで、各種の技が必要で、CCRでの浮上とは一味違ったスキルになっているが、ここでは詳細には触れない。
もちろん、マウスピースをレギュレーターに切り替えていたり、ベイルアウトシリンダーのセカンドを咥えているので、呼吸回路から人間側は切り離されている。
だから、鼻から息を出して、浮上に伴って増加する回路内の体積を減らすことは出来ない。
排気バルブや、マウスピースを開けて排気することになる(この辺りは、指導団体によって、ビミョーに違うようですな)。
通常のオープンサーキットの浮上に、ひと手間加わるわけだ。
それが、ひと手間で済むか、トラブルに巻き込まれて悲劇を見ることになるか(前回のパラオでは、危うくユニットが水没するところでした!)。
ああ、浮沈子にとって、CCRの浮上は未だ鬼門のままである・・・。
試乗記 ― 2016年01月10日 02:34
試乗記
浮沈子が試乗したわけではない。
人様の試乗した記事を読むのも楽しい(悔しい?、羨ましい?、妬ましい?)。
まあ、どうでもいいんですが。
(ポルシェ911 GT3 RSとケイマンGT4、富士スピードウェイで徹底試乗【前編】)
http://carview.yahoo.co.jp/article/testdrive/20151225-20102709-carview/
(ポルシェ911 GT3 RSとケイマンGT4、富士スピードウェイで徹底試乗【後編】)
http://carview.yahoo.co.jp/article/testdrive/20151225-20102710-carview/
GT3RS(991型)とGT4(981型)の試乗記という、ハアハアしてしまう取り合わせだ。
自身がポルシェのオーナーであり、カップカーのドライバーでもある島下氏の記事というのもいい。
サーキットモードでの試乗記というのは、以前は、あまり関心がなかったが、たまに袖ケ浦で走るようになってから、ちっと気になるようになった。
いや、大いに気になる!。
サーキットで走らせて感じるのは、コーナーリングの際の荷重移動、タイヤの特性(タレや滑り)、いくらでも欲しいブレーキングパワーと、エンジンパワー。
要するに、前後左右の運動特性の高さだ。
袖ケ浦で、浮沈子が一番リラックスできるのは、メインストレートで、直進している時だな。
第1コーナーのブレーキングポイントが来るまでの間は、ハンドルを真っ直ぐにして、床までペタンとアクセルを踏んでいればいい。
それ以外は、いろいろやることがあったり、横Gに耐えたりしなければならない。
そんな経験を積んでくると、サーキットを速く走るための機械としてのクルマに、関心も出てくるし、自分のクルマを速く走らせたいという欲求も出てくる。
その先にあるのは、人のクルマより速く走らせたいという欲求になるんだろうが、そうなるとキリがない。
だって、向こうもそう思ってるに違いないからだ・・・。
まあいい。
浮沈子は、いつもドンケツで周っている。
それでも、十分楽しいし、自身のタイムの伸びや落ち込みに悩んでいて、人様のタイムを気にしている暇はない。
あのコーナーのアプローチは、失敗だったなとか、ヘアピンのコツが掴めてきたとか、そういうのが楽しいのだ。
83タルガは、エンジンフードをダックテイル付きに替えて、リアのダウンフォースを確保、フロントとのバランスを取った。
オープンでは、前が浮く(というか、後ろが沈みすぎるというか)感じだが、クローズ状態では悪い感じはしない。
最高速こそ、少し減ったかもしれないが、安定感は増した。
前輪がふらふらする感じは消えたといっていい。
横浜から引き取ってきたときに比べたら、別物になったといえる。
あの頃は、ハッキリ言って、まっすぐ走らせるのも大変だった。
今は、その速度域では、殆どストレスはない。
さて、33年後のポルシェは、もちろん次元の違う走りをしている。
「今回、自分では計測はしていないが、1周のラップタイムは筆者が今年走らせたタイプ997のカップカーの2秒落ちくらいだったという。市販車に公道走行用タイヤで、スリックタイヤの本物のレーシングカーにそこまで肉迫して走れるのだ。」
GT3RSというのは、並み居るポルシェのモデルの中で、まさしく公道を走るレーシングカーである。
市販される台数も限られ、お値段も高い。
(繰り出す)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/02/07/7567032
「車名:販売初年度:エンジン出力:排気量:車両重量
・996 GT3:1999:360-381 hp:3.6L:1350-1380kg
・996 GT3 RS:2003:381-400 hp:3.6L:1360kg
・997 GT3:2006:415-435 hp:3.6-3.8L:1394kg
・997 GT3 RS:2006:415-450 hp:3.8L:1375-1370kg
・997 GT3 RS 4.0:2011:500 hp:4.0 L:1360kg
・991 GT3:2013:475 hp:3.8L:1430kg
・991 GT3 RS:2016:500 hp:4.0 L:1420kg」
991RSは、確定したスペックに修正した。
「スペック
【 911 GT3 RS 】
全長×全幅×全高=4545mm×1900mm×1290mm
ホイールベース=2455mm
駆動方式=RR
車両重量=1420kg
エンジン=4.0L 水平対向6気筒DOHC
最高出力=368kW(500ps)/8250 rpm
最大トルク=460Nm/6250rpm
トランスミッション=7速PDK(DCT)
使用燃料=プレミアム
サスペンション=前:マクファーソンストラット式
後:マルチリンク式
タイヤサイズ=前:265/35ZR20
後:325/30ZR21
欧州複合モード燃費=12.7L/100km
0-100km/h加速=3.3秒
最高速度=310km/h
車両本体価格=2530万円」
こうしてみると、2011年に出た997型のRSが、如何に衝撃的なスペックだったかが分かる。
初の4リッターエンジン、初の500馬力NAエンジン、しかも、車重は100馬力落ちの996型RSと10kgくらいしか変わらないのだ。
今回の991型は、PDKだったり、リアアクスルステアだったりで重量増加、パワーは997型と変わらず、スペック的な衝撃はない。
まあ、煮詰まってるというのもあるんだろう。
ブロックも変わったしな。
ホイールベースが長くなっていて、戦闘力は増しているのかもしれない。
GT4の記事は、オマケみたいなもんだ。
浮沈子は、そう感じた。
所詮、GT3の廉価版。
エンジンの回転に、頭打ち感があるというのは、他の記事でも読んだ気がする。
差を付けてるわけだ。
わざと・・・。
そういうクルマだし、それでいいという人が買うクルマでもある。
いや、お買い得感はあって、値上がり確実、投資対象としても魅力的だ。
「せめて幸運にも手に入れられた人には、ちょっと味見したらあとはガレージに仕舞い込んで、たまに眺めるだけ……なんてことはせずに、サーキットに持ち込んで目一杯走らせてほしいと思う。」
そんなことしたら、値落ちしちゃうじゃん!?。
GT4はともかく、GT3RSをサーキットで走らせないのはもったいないな。
GT4には、サーキット専用バージョンもある。
まあ、そっちは、走らせてもいい。
でも、この試乗記を読むと、余り魅力を感じられない。
島下氏が、911に乗り慣れているということもあるんだろう。
リアヘビーの、独特のグリップ感が、たまらんのだ。
浮沈子には、良く分かる。
その特性に合った乗り方をした時の快感は、味わったことのない者には理解できないだろう。
病みつきである。
もちろん、MRの方が、ポテンシャルとしては高いことは間違いない。
ちゃんと回るエンジンと、それを使いこなす足回りを与えれば、動的な特性は確実にいいはずだ。
しかし、たぶん、きっと、おそらく、ドライバーに与える快感は、RRの方が上だろう。
麻薬だな。
一度ハマったら止められない(あくまでも、例えです)。
性能は、段違いだが、浮沈子はたまたまMR(03ボクスター)とRR(83タルガ)を乗っている。
時代も違えば、志向も異なる(両方とも、オープンだし・・・)。
でも、確かに、島下氏の感想は分かるような気がする。
「スペック
【 ケイマン GT4 】
全長×全幅×全高=4438×1817×1266mm
ホイールベース=2484mm
駆動方式=MR
エンジン=3.8L 水平対向6気筒DOHC
最高出力=283kW(385ps)/7400rpm
最大トルク=420Nm/4750-6000rpm
トランスミッション=6速MT
車両重量=1340kg
使用燃料=プレミアム
サスペンション=前後:マクファーソンストラット式
タイヤサイズ=前:245/35ZR20
後:295/30ZR20
欧州複合モード燃費=10.3L/100km
0-100km/h加速=4.4秒
最高速度=295km/h
車両本体価格=1064万円」
最高速が15kmしか違わないのに、値段が倍以上するというのが気になる方には、GT4がお勧めだ。
マニアが泣いて喜ぶマニュアルミッションだしな。
GT3には、Rモデルが出ている。
(日本初登場の新ポルシェ911 GT3Rが汐留に見参)
http://as-web.jp/news/info.php?c_id=2&no=70411
「GT3規定の市販レーシングカー。2016年は世界で38台のみがリリースされる予定」
公道は走れない。
なーんだ・・・。
(ポルシェが新型「911 GT3 R」をニュルブルクリンクで初公開)
http://jp.autoblog.com/2015/05/19/porsche-911-gt3-r-nurburgring-official/
「競争力が格段に増したこの新型GT3 Rがレースで活躍することは間違いないだろう。プライベーター向けに販売が開始されるのは12月からで、価格は税抜きで42万9,000ユーロ(約5,800万円)と発表されている。」
レーシングカーって、お高いんですね!。
浮沈子は、中古の空冷911弄って、サーキット走行楽しむのが精いっぱいだ。
それでいい。
そんでもって、たまにサーキット走行の試乗記読んで、そのクルマで走った気分になれれば十分だな(悔しい?、羨ましい?、妬ましい?)。
浮沈子が試乗したわけではない。
人様の試乗した記事を読むのも楽しい(悔しい?、羨ましい?、妬ましい?)。
まあ、どうでもいいんですが。
(ポルシェ911 GT3 RSとケイマンGT4、富士スピードウェイで徹底試乗【前編】)
http://carview.yahoo.co.jp/article/testdrive/20151225-20102709-carview/
(ポルシェ911 GT3 RSとケイマンGT4、富士スピードウェイで徹底試乗【後編】)
http://carview.yahoo.co.jp/article/testdrive/20151225-20102710-carview/
GT3RS(991型)とGT4(981型)の試乗記という、ハアハアしてしまう取り合わせだ。
自身がポルシェのオーナーであり、カップカーのドライバーでもある島下氏の記事というのもいい。
サーキットモードでの試乗記というのは、以前は、あまり関心がなかったが、たまに袖ケ浦で走るようになってから、ちっと気になるようになった。
いや、大いに気になる!。
サーキットで走らせて感じるのは、コーナーリングの際の荷重移動、タイヤの特性(タレや滑り)、いくらでも欲しいブレーキングパワーと、エンジンパワー。
要するに、前後左右の運動特性の高さだ。
袖ケ浦で、浮沈子が一番リラックスできるのは、メインストレートで、直進している時だな。
第1コーナーのブレーキングポイントが来るまでの間は、ハンドルを真っ直ぐにして、床までペタンとアクセルを踏んでいればいい。
それ以外は、いろいろやることがあったり、横Gに耐えたりしなければならない。
そんな経験を積んでくると、サーキットを速く走るための機械としてのクルマに、関心も出てくるし、自分のクルマを速く走らせたいという欲求も出てくる。
その先にあるのは、人のクルマより速く走らせたいという欲求になるんだろうが、そうなるとキリがない。
だって、向こうもそう思ってるに違いないからだ・・・。
まあいい。
浮沈子は、いつもドンケツで周っている。
それでも、十分楽しいし、自身のタイムの伸びや落ち込みに悩んでいて、人様のタイムを気にしている暇はない。
あのコーナーのアプローチは、失敗だったなとか、ヘアピンのコツが掴めてきたとか、そういうのが楽しいのだ。
83タルガは、エンジンフードをダックテイル付きに替えて、リアのダウンフォースを確保、フロントとのバランスを取った。
オープンでは、前が浮く(というか、後ろが沈みすぎるというか)感じだが、クローズ状態では悪い感じはしない。
最高速こそ、少し減ったかもしれないが、安定感は増した。
前輪がふらふらする感じは消えたといっていい。
横浜から引き取ってきたときに比べたら、別物になったといえる。
あの頃は、ハッキリ言って、まっすぐ走らせるのも大変だった。
今は、その速度域では、殆どストレスはない。
さて、33年後のポルシェは、もちろん次元の違う走りをしている。
「今回、自分では計測はしていないが、1周のラップタイムは筆者が今年走らせたタイプ997のカップカーの2秒落ちくらいだったという。市販車に公道走行用タイヤで、スリックタイヤの本物のレーシングカーにそこまで肉迫して走れるのだ。」
GT3RSというのは、並み居るポルシェのモデルの中で、まさしく公道を走るレーシングカーである。
市販される台数も限られ、お値段も高い。
(繰り出す)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/02/07/7567032
「車名:販売初年度:エンジン出力:排気量:車両重量
・996 GT3:1999:360-381 hp:3.6L:1350-1380kg
・996 GT3 RS:2003:381-400 hp:3.6L:1360kg
・997 GT3:2006:415-435 hp:3.6-3.8L:1394kg
・997 GT3 RS:2006:415-450 hp:3.8L:1375-1370kg
・997 GT3 RS 4.0:2011:500 hp:4.0 L:1360kg
・991 GT3:2013:475 hp:3.8L:1430kg
・991 GT3 RS:2016:500 hp:4.0 L:1420kg」
991RSは、確定したスペックに修正した。
「スペック
【 911 GT3 RS 】
全長×全幅×全高=4545mm×1900mm×1290mm
ホイールベース=2455mm
駆動方式=RR
車両重量=1420kg
エンジン=4.0L 水平対向6気筒DOHC
最高出力=368kW(500ps)/8250 rpm
最大トルク=460Nm/6250rpm
トランスミッション=7速PDK(DCT)
使用燃料=プレミアム
サスペンション=前:マクファーソンストラット式
後:マルチリンク式
タイヤサイズ=前:265/35ZR20
後:325/30ZR21
欧州複合モード燃費=12.7L/100km
0-100km/h加速=3.3秒
最高速度=310km/h
車両本体価格=2530万円」
こうしてみると、2011年に出た997型のRSが、如何に衝撃的なスペックだったかが分かる。
初の4リッターエンジン、初の500馬力NAエンジン、しかも、車重は100馬力落ちの996型RSと10kgくらいしか変わらないのだ。
今回の991型は、PDKだったり、リアアクスルステアだったりで重量増加、パワーは997型と変わらず、スペック的な衝撃はない。
まあ、煮詰まってるというのもあるんだろう。
ブロックも変わったしな。
ホイールベースが長くなっていて、戦闘力は増しているのかもしれない。
GT4の記事は、オマケみたいなもんだ。
浮沈子は、そう感じた。
所詮、GT3の廉価版。
エンジンの回転に、頭打ち感があるというのは、他の記事でも読んだ気がする。
差を付けてるわけだ。
わざと・・・。
そういうクルマだし、それでいいという人が買うクルマでもある。
いや、お買い得感はあって、値上がり確実、投資対象としても魅力的だ。
「せめて幸運にも手に入れられた人には、ちょっと味見したらあとはガレージに仕舞い込んで、たまに眺めるだけ……なんてことはせずに、サーキットに持ち込んで目一杯走らせてほしいと思う。」
そんなことしたら、値落ちしちゃうじゃん!?。
GT4はともかく、GT3RSをサーキットで走らせないのはもったいないな。
GT4には、サーキット専用バージョンもある。
まあ、そっちは、走らせてもいい。
でも、この試乗記を読むと、余り魅力を感じられない。
島下氏が、911に乗り慣れているということもあるんだろう。
リアヘビーの、独特のグリップ感が、たまらんのだ。
浮沈子には、良く分かる。
その特性に合った乗り方をした時の快感は、味わったことのない者には理解できないだろう。
病みつきである。
もちろん、MRの方が、ポテンシャルとしては高いことは間違いない。
ちゃんと回るエンジンと、それを使いこなす足回りを与えれば、動的な特性は確実にいいはずだ。
しかし、たぶん、きっと、おそらく、ドライバーに与える快感は、RRの方が上だろう。
麻薬だな。
一度ハマったら止められない(あくまでも、例えです)。
性能は、段違いだが、浮沈子はたまたまMR(03ボクスター)とRR(83タルガ)を乗っている。
時代も違えば、志向も異なる(両方とも、オープンだし・・・)。
でも、確かに、島下氏の感想は分かるような気がする。
「スペック
【 ケイマン GT4 】
全長×全幅×全高=4438×1817×1266mm
ホイールベース=2484mm
駆動方式=MR
エンジン=3.8L 水平対向6気筒DOHC
最高出力=283kW(385ps)/7400rpm
最大トルク=420Nm/4750-6000rpm
トランスミッション=6速MT
車両重量=1340kg
使用燃料=プレミアム
サスペンション=前後:マクファーソンストラット式
タイヤサイズ=前:245/35ZR20
後:295/30ZR20
欧州複合モード燃費=10.3L/100km
0-100km/h加速=4.4秒
最高速度=295km/h
車両本体価格=1064万円」
最高速が15kmしか違わないのに、値段が倍以上するというのが気になる方には、GT4がお勧めだ。
マニアが泣いて喜ぶマニュアルミッションだしな。
GT3には、Rモデルが出ている。
(日本初登場の新ポルシェ911 GT3Rが汐留に見参)
http://as-web.jp/news/info.php?c_id=2&no=70411
「GT3規定の市販レーシングカー。2016年は世界で38台のみがリリースされる予定」
公道は走れない。
なーんだ・・・。
(ポルシェが新型「911 GT3 R」をニュルブルクリンクで初公開)
http://jp.autoblog.com/2015/05/19/porsche-911-gt3-r-nurburgring-official/
「競争力が格段に増したこの新型GT3 Rがレースで活躍することは間違いないだろう。プライベーター向けに販売が開始されるのは12月からで、価格は税抜きで42万9,000ユーロ(約5,800万円)と発表されている。」
レーシングカーって、お高いんですね!。
浮沈子は、中古の空冷911弄って、サーキット走行楽しむのが精いっぱいだ。
それでいい。
そんでもって、たまにサーキット走行の試乗記読んで、そのクルマで走った気分になれれば十分だな(悔しい?、羨ましい?、妬ましい?)。
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