史上最大の新規感染者数を計上:米国の憂鬱は真の憂鬱(その5)2020年03月24日 00:28

史上最大の新規感染者数を計上:米国の憂鬱は真の憂鬱(その5)
史上最大の新規感染者数を計上:米国の憂鬱は真の憂鬱(その5)


ダイビング三昧の3連休を過ごしていた間に、新型コロナは新たな展開を見せている・・・。

(2020 coronavirus pandemic in the United States)
https://en.m.wikipedia.org/wiki/2020_coronavirus_pandemic_in_the_United_States

「CDC reported US totals:
Date:# of cases:
・・・
2020-03-21:23,710
2020-03-22:32,341」

新規感染者は、‭8,631‬人(3月24日訂正:翌日はさらに増えて10,411人増:1万人超!)。

米国(感染者35,418人、死者473人)の統計として計上されている1日の新規感染者として、新型コロナ史上最大となる。

この新規感染者数の増加は、過去にさかのぼっても、中国(81,093、3,270)よりも、イタリア(59,138、5,476)よりも多い。

(2019–20 coronavirus pandemic in mainland China)
https://en.m.wikipedia.org/wiki/2019%E2%80%9320_coronavirus_pandemic_in_mainland_China

「COVID-19 cases in mainland China:
Date:# of cases:
・・・
2020-02-09:40,171
2020-02-10:48,315(including C.D.)
※Clinically diagnosed (C.D.)」

新規感染者数:‭8,144‬人

中国における診断基準が変更されて、感染者数が激増した時ですら、今回の米国の増加には及ばない。

(2020 coronavirus pandemic in Italy)
https://en.m.wikipedia.org/wiki/2020_coronavirus_pandemic_in_Italy

「COVID-19 cases in Italy:
Date:# of cases:
・・・
2020-03-20:47,021
2020-03-21:53,578」

新規感染者数:‭‭6,557‬人

世界最大の死者数を計上しているイタリアでも、最大の新規感染者数は米国以下だ。

浮沈子的には、世界最大の感染国は、既に米国になっていると結論付けている。

時間の問題ということだな。

この状況を、NHKはこう報じている。

(感染者多い国や地域(23日午後2時)新型コロナウイルス)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200321/k10012343131000.html

「各国政府が23日までに発表した内容によりますと、国や地域別の感染者数は多い順に
▽中国が8万1093人、
▽イタリアが5万9138人、
▽スペインが2万8572人、
▽イランが2万1638人、
▽ドイツが1万8610人、
▽フランスが1万6018人、
▽アメリカが1万5219人などとなっています。」

やれやれ・・・。

時差とか集計のタイミングとかがあるとはいえ、真実の報道はおろか、事実の報道としてもいかがなものか。

一方、こんなのはちゃんと取り上げている。

(“中国の感染者 無症状理由に未公表は4万人超” 香港メディア)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200323/k10012345241000.html

「ウイルス検査で陽性反応が出ても発熱などの症状がない「無症状」であることを理由に公表されなかった感染者が先月末の時点で4万3000人以上」

中国では、無症候性キャリアだけでなく、軽症者の検査も少なく(1パーセント程度)で、統計からゴッソリ抜け落ちているというのは周知だが、その規模を推測する数字だ。

もちろん、これは当局が把握している数値であって、科学的事実ではあるが真実とは程遠い。

米国の新規感染者数だって、科学的事実に過ぎず、おそらく真実との乖離は大きいだろう。

実際の感染者数は、数倍から十数倍と認識していなくてはならない。

国によって、検査対象やら診断基準やら統計に計上する数字やらが異なる中で、世界の感染者(351,705人)、死者数(15,361人)は増加し続けている。

終息の時期が見えない中、東京オリンピックの延期は決定的になった。

(IOC バッハ会長がメッセージ “延期前提”にじませる)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200323/k10012345441000.html

「きょうの延期に関する決定では現時点で新しい日付までは決められなかった」

中止じゃないということになっているだろうが、浮沈子的にはそれも考慮すべきだと考えている。

いや、4年後のパリ大会も延期、または中止となる公算が高い。

水面下では、その対応も含めて検討されているだろう。

オリンピックどころじゃないわけだな。

米国の大統領選挙への影響は半端ない。

経済的打撃が大きいところへ持ってきて、政権中枢への感染リスクも高まってきている。

気になった記事としては、英国(5,702、282)の対応が変わったという報道があった。

(イギリス、他国に続き封鎖政策へ 「集団免疫」戦略から一転)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/03/post-92827.php

「人口の6割を感染させ、抗体を持たせることで新型コロナウイルスを抑え込む「集団免疫」戦略をぶち上げたイギリス。」

「死者が数十万人になるとの猛批判を受けると、一転して他国同様に封鎖政策を導入」

記事はこれだけだが、別に元々集団免疫戦略であったかどうかも定かではなく、封鎖政策といっても戦術的な問題で、実際のところは他国と同様なわけだ。

我が国(1,101、41:クルーズ船除く)の戦略も、長期的には集団免疫を目指していると言えなくもない。

ワクチンの開発が順調に進めば、封じ込めではなく、ワクチン接種により集団免疫を得ることになるわけだから、全世界がそれを目指しているともいえる。

感染爆発(最近はオーバーシュートというらしい)になってしまっている国々にしても、最終的にはそこに収まるわけだから、同じゴールを目指しつつ、異なる経路を辿っているに過ぎない。

そこに至るまでの社会的損失を減らしつつ、だらだらと長期に渡るコントロールに成功するかどうかが問題なだけだ。

医療資源を大量に早急に整えて、早いペースで感染を広げた方がトータルでの痛みは少なくて済むかもしれない。

数十年の長期に渡って経済の停滞を食らうよりは、短期決戦に出た方が有利な可能性もある。

政治的選択としては如何なものかだがな。

ワクチン開発の速度、決定的治療法の確立などによって、状況は変わってくる。

通常、ワクチンの開発には10年くらいの時間が掛かるから、その間に集団免疫ができる程の感染を広げることは難しい。

2億人程度の感染がなければ集団免疫が得られない米国を例に取れば、1日1万人の感染者では単純計算しても55年掛かることになる(その間に世代交代もあるから、もっと長く掛かる)。

集団免疫を得て、自然終息に持ち込もうなどという話は、そもそも戦略ですらない・・・。

しかし、ワクチンもなく、特効薬もない状況が続けば、そして、封じ込めに失敗し続けることになれば、長い長い時間を掛けて、人類はこのウイルスと共存の道を探ることになるのだ。

短期的な増加傾向が変わらなければ、米国は今週中にイタリアを抜き去り、来週には中国さえ抜いて、世界最大の感染国に躍り出ることになる。

人類は未知の領域に突入しようとしているが、その先に何があるかは分かっている・・・。

(ニューヨーク当局が新型コロナ時代のセックス指針を公開「最も安全な相手は自分自身」)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/03/ny-33.php

「前と後に石鹸で20秒間手を洗えばさらに安全」

「「市民はビデオデートやセクスティング(スマートフォンで性的な映像を送る)、チャットルーム」など、対面での性行為の代替手段を検討してほしいと呼びかけている。」

まあ、どうでもいいんですが。

ネットワーク越しのコミュニケーションで感染症のリスクを減らしつつ、性的満足を得るわけか。

インターネットのバックボーン強化に走るインターリンク構想も、一役買うことになるかもな。

人類はコロナで滅亡することはないが、その対策で滅亡するリスクはある(そうなのかあ?)。

米国の憂鬱は、人類にとって真の憂鬱というわけだな・・・。

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