対症療法2013年02月23日 01:19

対症療法
対症療法


(対症療法)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BE%E7%97%87%E7%99%82%E6%B3%95

「表面的な症状の消失あるいは緩和を主目的とする治療法。一般的にはあまり望ましいものではないともされる。」とある。

やっぱり、いい意味では使われることがないようだ。

(原因療法)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E7%99%82%E6%B3%95

「症状や疾患の真の原因となっているものを直したり取り除いたりする治療法で、対症療法と対置される概念である。」とある。

胃痛を訴える患者の原因療法が、職場の配置転換かどうかは別にして、好ましい対応として書かれている。

実際、疾病の治療においては、両方の療法が組み合わされて使われるようだ。

浮沈子は、それでいいのではないかと思う。現実的な対応というのは、常にすっきりしない感じが残って、「結果、オーライ」だから、いいじゃん!?、というところに落ち着く。

それが、後になって大きな問題になることもあり、将来に禍根を残すことになる。

しかし、全ての問題を、完璧に対応していたら世の中は回らない。リスクとゲインは、常に天秤に掛けられ、最適解を求めて動的に評価されていく。

株式市場や、保険料の査定、為替相場や商品相場・・・。

しかし、そういった相対的な問題ばかりで世の中が動いているわけではない。

プライスレスな価値もある。

人の命や尊厳、人権、名誉などは、人間社会の中で、侵し難い価値を持つものとして共有されている。それは、財産価値とは別に、人間の存在に関わる価値だからだ。

現代において、人間の価値が犯されるということは、どんな社会であっても罪悪である。

対症療法ではなく、是非とも原因療法で取り組んでもらいたい。

・・・と、非常に荒っぽい話を前振りにして、今日も今日とて、B787ネタである。

(ボーイング:787バッテリー設計変更、米当局に提示へ-関係者)
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MILCAA6S973J01.html

もうじき報道されるかもしれないが、「対症療法」について、リークが続いている。

曰く、「リチウムイオン電池セルの周囲に断熱材を配置する」、「煙の排出装置」、「延焼を防ぐ耐熱ガラス製の強固なケース」(あれ?、チタンじゃなかったっけ?)などなど。

浮沈子が注目したのは、この記事の後段である。

「米ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス は21日、787を6月5日までのフライトスケジュールから外すと発表。運航再開にはより長い時間を要するとみていることを示唆した。」とある。

ボーイングは、各航空会社と密接に連絡を取り合っており、報道機関側も、フライトスケジュールを明かさざるを得ないキャリアの動向を注視しているわけだ。

(Boeing Said to Plan New 787 Battery So Jet Can Fly Soon:元記事)
http://www.bloomberg.com/news/2013-02-21/boeing-said-to-plan-new-787-battery-so-jet-can-fly-soon.html

元記事の中では、さらに、リチウムイオン電池に詳しい衛星関係のトップエンジニア20人が投入されて、787の問題解決に当っているなどと書かれている(訳、あってますかねえ?)。

「Boeing’s satellite business, which has long used lithium- ion batteries, has sent 20 of its top engineers to assist with the 787 work, Boeing Defense President Dennis Muilenburg said today in a presentation at a Barclays Plc conference. All of Boeing’s operations have deployed their best engineers and “made assets available” to the commercial-jet team, he said.」

いよいよ、ボーイングの総力を挙げた対応が始まったわけだ。

これは、商用機の部門だけでは対処できなくなったことの現れと見ていい。対症療法だけではなく、原因療法を行おうという気に、ようやくなったということか。

この後発表される対症療法では、FAAを「イエス」と言わせることはできないのではないか、という危機感もあるかもしれない。

FAAも試されることになる。安易に「イエス」といってしまえば、世界の航空宇宙技術をリードする米国の権威が問われかねない。

(「ガンディー 魂の言葉」より)
https://twitter.com/gandhi_tamashii/status/303292724524744704

「きっぱりと、心の底から発した「ノー」という言葉は、単に相手に合わせて、ましてや面倒を避けるためについ言ってしまった「イエス」に比べたら、はるかに価値のある言葉である。(『ガンディー 魂の言葉』)」

毎度毎度、何のためらいもなく「イエス」と言ってしまう浮沈子などは、決して大きなことは言えない。

ボーイングはここが踏ん張りどころだろう。

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