宇宙のフェラーリ ― 2013年09月18日 02:19
宇宙のフェラーリ
(「宇宙のフェラーリ」破片、地表に落下の恐れ)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20130914-OYT1T00791.htm?from=ylist
この記事に登場する、人工衛星「GOCE」というのが気になる(画像参照)。
浮沈子には、どう見ても、フェラーリには見えない・・・。
まあいい。
「衛星は長さ5・3メートル、重さ1・1トンで、地球の重力などの観測のために2009年に打ち上げられた。衛星としては非常に低い上空260キロ・メートルを回っている。この高さでは空気が相当薄いものの存在しており、機体の安定のために2枚のひれがついているのが特徴だ。」
ISSが、約400km。
軍事用の偵察衛星(スパイ衛星)の場合、150km位まで降りてくることがあるようだ。
(偵察衛星)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%81%B5%E5%AF%9F%E8%A1%9B%E6%98%9F
「米国の運用する代表的な偵察衛星のKH(キーホール)衛星シリーズの最新型では総重量20トン以上もの巨体を、必要に応じて500km-600kmの通常の軌道高度から150kmまで降りてきて撮影を行なう事で、解像度10cm以下という世界最高レベルの解像度まで引き上げることも可能とされている。」とある。
GOCEは、科学衛星だというが、ホントの所はわからない。
イオンエンジンをリアルタイムで、高精度に制御して、Drag Free(抗力ゼロ)という状態を作り出している。
(Drag Free 宇宙機のための電気推進系)
http://utashima.exblog.jp/4688500/
「Drag Free 宇宙機というのは、重力ポテンシャル以外の原因による加速度を完全にキャンセルして飛行する宇宙機のことである。キャンセルされる加速度の原因としては、大気抗力と太陽輻射圧がある。」とある。
つまり、衛星の軌道を、精密にコントロールする技術ということになる。ジオイドを正確になぞるわけだ。
低高度になればなるほど、大気抗力が増大するためにエンジン焚いて、高度維持に努めなければならない。
「約2年間、高度 250km を、イオン・エンジンの推力で大気抗力をキャンセルしながら飛行する予定。」とある。
(イオンエンジン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3
はやぶさで有名になった、あれかあ!。
いろいろなタイプがあるようだ。
「高度数百km以下の低軌道を周回する衛星においては、希薄に存在する大気を吸気して、これを推進剤として利用する事が構想されている。」とある。
もしも、推進剤が外部から調達できるようになれば、理論上は、半永久的に偵察(科学実験?)することも可能になる。
日本でも、そんなに精密でなくてもいいから、低高度飛行ができる衛星の開発を目指しているようだ。
(新凍結軌道による超低高度衛星の軌道保持)
http://utashima.exblog.jp/7303758
(JAXA、超低高度衛星技術試験機の実用化に向けて小型衛星で技術実証へ)
http://response.jp/article/2013/09/09/205925.html
(超低高度衛星技術試験機(SLATS)の検討状況について:元ネタ)
http://www.jaxa.jp/press/2013/09/20130904_slats_j.pdf
サクセスクライテリアのエクストラの項目には、ちゃっかりと、180kmより低い高度に降りてくることが、到達目標の一つとして掲げられていたりする。
うーん、危ない話じゃないのかあ?。
常時低軌道の偵察(観測?)ができれば、美味しい話が転がっているわけだな。
地上分解能1cmも、夢じゃあない!(顔の識別が出来そうだ!)。
まあ、どうでもいいんですが。
資料の中でも、GOCEは、ライバルとして明確に位置付けられている。
GOCEは、カウフマン型イオンエンジンを積んでいるようだ。
(Ion-source neutralization with a hot-filament cathode-neutralizer:米国特許の文献)
http://www.freepatentsonline.com/6724160.html
推進剤はキセノン。
エアバスグループの100パーセント子会社である、アストリアムという会社が作っているらしい。
精密な推力のコントロールができるのが売りなのだが、いかんせんパワーがない!。
推進剤がなくなれば、落ちてくるわけで、ヒドラジンなどの化学系推進剤のスラスター(パワーあるヤツ)がないので、落ちてくる場所をコントロールできない。
どこに落ちるかは、正に、神のみぞ知るというわけだな。
ここんところを、何とかして欲しいものだ。
(スペースクラフト・セメタリー)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%95%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%BB%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%BC
「ニュージーランドのウェリントンから南東に3900 kmの南太平洋海域を指す言葉で、ここではスペースクラフト(宇宙船、宇宙機)が定期的に落とされてきた。」
「有名なものでは、ソ連のミール宇宙ステーションや廃棄物が搭載されたプログレス補給船、欧州補給機(ATV)、日本の宇宙ステーション補給機(HTV)などがこの海域に向けて制御落下した。」
「周辺には人が住む島がないため、人に危害が及ぶ危険性が低いという理由でこの場所が選ばれている。」
せめて、このあたりに落としてもらいたい。
静止衛星など、高高度軌道の場合は墓場軌道というところへ葬られるらしい。
(墓場軌道)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A2%93%E5%A0%B4%E8%BB%8C%E9%81%93
「役割を終えた人工衛星が、別の使用中の人工衛星と衝突してスペースデブリが発生することを防ぐために移動する同期軌道よりも高度の高い軌道。」
235kmプラスアルファーの高度差が要求されている。
宇宙の交通事故を防ぐためである。
まあ、フェラーリが飛ぶ空間なのだから、交通安全も大切だろう。
GOCEがフェラーリなら、日本のSLATSは、カローラというところか。
彼我の差は、明らかだな。
この技術が発達してきた暁には、航空機と人工衛星との衝突も考慮しなければならなくなるかもしれない。
ICBMを打ち落としたり、航空機を攻撃したりする軍事衛星もきっと開発されるに違いない(もう、あるかも!)。
おそらく、高度100km、いや、一時的にはそれ以下の運用だってあるかもしれない。
人類は、50年も前の1960年代に、航空機により高度100kmに到達している。
(X-15 (航空機))
http://ja.wikipedia.org/wiki/X-15_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)
「91回目のフライトで、ジョセフ・A・ウォーカーの操る機体が高度107,960mに到達した。これがX-15計画中の最高到達高度となった。」
航空と宇宙の境目が、低高度人工衛星と、高高度実験機によって、曖昧模糊としてくる。
「現在に至るまで、最大速度、最高高度の公式記録を保持している。速度記録としてはX-43Aスクラムジェットによるマッハ9.68が最高であるが、有人という点ではX-15を凌ぐ有人航空機は現れていない。また高度記録は、国際航空連盟の定める宇宙との境界線100kmを突破しているが、X-Prizeスペースシップワンが、非公式にこの記録を上回っている。」
(VIRGIN GALACTICのページ)
http://www.virgingalactic.com/
そのうち、スペースシップツーから外を眺めると、目の下を、人工衛星が飛んでいるのが見えるようになるのかもしれない。
そのくらいの演出は、してくれてもいいだろう?。
それは、宇宙のポルシェかも知れない・・・。
(「宇宙のフェラーリ」破片、地表に落下の恐れ)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20130914-OYT1T00791.htm?from=ylist
この記事に登場する、人工衛星「GOCE」というのが気になる(画像参照)。
浮沈子には、どう見ても、フェラーリには見えない・・・。
まあいい。
「衛星は長さ5・3メートル、重さ1・1トンで、地球の重力などの観測のために2009年に打ち上げられた。衛星としては非常に低い上空260キロ・メートルを回っている。この高さでは空気が相当薄いものの存在しており、機体の安定のために2枚のひれがついているのが特徴だ。」
ISSが、約400km。
軍事用の偵察衛星(スパイ衛星)の場合、150km位まで降りてくることがあるようだ。
(偵察衛星)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%81%B5%E5%AF%9F%E8%A1%9B%E6%98%9F
「米国の運用する代表的な偵察衛星のKH(キーホール)衛星シリーズの最新型では総重量20トン以上もの巨体を、必要に応じて500km-600kmの通常の軌道高度から150kmまで降りてきて撮影を行なう事で、解像度10cm以下という世界最高レベルの解像度まで引き上げることも可能とされている。」とある。
GOCEは、科学衛星だというが、ホントの所はわからない。
イオンエンジンをリアルタイムで、高精度に制御して、Drag Free(抗力ゼロ)という状態を作り出している。
(Drag Free 宇宙機のための電気推進系)
http://utashima.exblog.jp/4688500/
「Drag Free 宇宙機というのは、重力ポテンシャル以外の原因による加速度を完全にキャンセルして飛行する宇宙機のことである。キャンセルされる加速度の原因としては、大気抗力と太陽輻射圧がある。」とある。
つまり、衛星の軌道を、精密にコントロールする技術ということになる。ジオイドを正確になぞるわけだ。
低高度になればなるほど、大気抗力が増大するためにエンジン焚いて、高度維持に努めなければならない。
「約2年間、高度 250km を、イオン・エンジンの推力で大気抗力をキャンセルしながら飛行する予定。」とある。
(イオンエンジン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3
はやぶさで有名になった、あれかあ!。
いろいろなタイプがあるようだ。
「高度数百km以下の低軌道を周回する衛星においては、希薄に存在する大気を吸気して、これを推進剤として利用する事が構想されている。」とある。
もしも、推進剤が外部から調達できるようになれば、理論上は、半永久的に偵察(科学実験?)することも可能になる。
日本でも、そんなに精密でなくてもいいから、低高度飛行ができる衛星の開発を目指しているようだ。
(新凍結軌道による超低高度衛星の軌道保持)
http://utashima.exblog.jp/7303758
(JAXA、超低高度衛星技術試験機の実用化に向けて小型衛星で技術実証へ)
http://response.jp/article/2013/09/09/205925.html
(超低高度衛星技術試験機(SLATS)の検討状況について:元ネタ)
http://www.jaxa.jp/press/2013/09/20130904_slats_j.pdf
サクセスクライテリアのエクストラの項目には、ちゃっかりと、180kmより低い高度に降りてくることが、到達目標の一つとして掲げられていたりする。
うーん、危ない話じゃないのかあ?。
常時低軌道の偵察(観測?)ができれば、美味しい話が転がっているわけだな。
地上分解能1cmも、夢じゃあない!(顔の識別が出来そうだ!)。
まあ、どうでもいいんですが。
資料の中でも、GOCEは、ライバルとして明確に位置付けられている。
GOCEは、カウフマン型イオンエンジンを積んでいるようだ。
(Ion-source neutralization with a hot-filament cathode-neutralizer:米国特許の文献)
http://www.freepatentsonline.com/6724160.html
推進剤はキセノン。
エアバスグループの100パーセント子会社である、アストリアムという会社が作っているらしい。
精密な推力のコントロールができるのが売りなのだが、いかんせんパワーがない!。
推進剤がなくなれば、落ちてくるわけで、ヒドラジンなどの化学系推進剤のスラスター(パワーあるヤツ)がないので、落ちてくる場所をコントロールできない。
どこに落ちるかは、正に、神のみぞ知るというわけだな。
ここんところを、何とかして欲しいものだ。
(スペースクラフト・セメタリー)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%95%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%BB%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%BC
「ニュージーランドのウェリントンから南東に3900 kmの南太平洋海域を指す言葉で、ここではスペースクラフト(宇宙船、宇宙機)が定期的に落とされてきた。」
「有名なものでは、ソ連のミール宇宙ステーションや廃棄物が搭載されたプログレス補給船、欧州補給機(ATV)、日本の宇宙ステーション補給機(HTV)などがこの海域に向けて制御落下した。」
「周辺には人が住む島がないため、人に危害が及ぶ危険性が低いという理由でこの場所が選ばれている。」
せめて、このあたりに落としてもらいたい。
静止衛星など、高高度軌道の場合は墓場軌道というところへ葬られるらしい。
(墓場軌道)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A2%93%E5%A0%B4%E8%BB%8C%E9%81%93
「役割を終えた人工衛星が、別の使用中の人工衛星と衝突してスペースデブリが発生することを防ぐために移動する同期軌道よりも高度の高い軌道。」
235kmプラスアルファーの高度差が要求されている。
宇宙の交通事故を防ぐためである。
まあ、フェラーリが飛ぶ空間なのだから、交通安全も大切だろう。
GOCEがフェラーリなら、日本のSLATSは、カローラというところか。
彼我の差は、明らかだな。
この技術が発達してきた暁には、航空機と人工衛星との衝突も考慮しなければならなくなるかもしれない。
ICBMを打ち落としたり、航空機を攻撃したりする軍事衛星もきっと開発されるに違いない(もう、あるかも!)。
おそらく、高度100km、いや、一時的にはそれ以下の運用だってあるかもしれない。
人類は、50年も前の1960年代に、航空機により高度100kmに到達している。
(X-15 (航空機))
http://ja.wikipedia.org/wiki/X-15_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)
「91回目のフライトで、ジョセフ・A・ウォーカーの操る機体が高度107,960mに到達した。これがX-15計画中の最高到達高度となった。」
航空と宇宙の境目が、低高度人工衛星と、高高度実験機によって、曖昧模糊としてくる。
「現在に至るまで、最大速度、最高高度の公式記録を保持している。速度記録としてはX-43Aスクラムジェットによるマッハ9.68が最高であるが、有人という点ではX-15を凌ぐ有人航空機は現れていない。また高度記録は、国際航空連盟の定める宇宙との境界線100kmを突破しているが、X-Prizeスペースシップワンが、非公式にこの記録を上回っている。」
(VIRGIN GALACTICのページ)
http://www.virgingalactic.com/
そのうち、スペースシップツーから外を眺めると、目の下を、人工衛星が飛んでいるのが見えるようになるのかもしれない。
そのくらいの演出は、してくれてもいいだろう?。
それは、宇宙のポルシェかも知れない・・・。
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