スキルDVD2014年08月01日 02:22

スキルDVD
スキルDVD


PADIのレクリエーショナルリブリーザーコースの副教材として、DVD買ってみました。

3000円くらい(例によって、領収書くれないんで、忘れた)。

税抜きで2980かもしれない。

たぶんそうだ。

PADIにお問い合わせください。

内容は、まあ、ご想像の通り。

簡単になんか出来っこないホバリングとか、あっさり出来てたりする(んなわけ、ないじゃん!)。

50分のビデオだが、なかなか良く出来ていて、マニュアルの第1章をほぼ網羅している(リブリーザーの仕組とかは入っていません)。

スキルビデオだから。

浮沈子的に驚いたのは、インスピ(EVO)の給気側カウンターラングに、ディリュエントのマニュアルインフレーターが付いてたこと。

あれえ?、付いてたっけ?。

APDのお買い物ページを見ても、それらしきタイプR用のカウンターラングなんてないし。

もちろん、そんなもんなくても、酸素側のマニュアルインフレーター取っ払って、蓋するだけでいいんだが、その蓋らしきものも見当たらない。

探し方が悪いんだろうか。

まあいい。

結構盛りだくさんだな。

こんなにあったっけ?。

確かに、チャプターは32個もある。

まあ、どうでもいいんですが。

もちろん、全部英語だが、英文の字幕が付いているので、マニュアルを読んでいれば、概ね意味は掴める。

ただし、解説のおっさんは、かなり早口なので、字幕毎にポーズボタンを押しながらの鑑賞(?)になる。

ハンドシグナルとかは、やはりビデオで見るに限るな。

んなもん、写真や文字では伝わらない。

トラブル時に、外したマウスピースからの排気もやっている。

ははあ、こういう感じね。

浮沈子にとっては、このビデオはお買い得だ。

もちろん、インストラクターの柏崎さんは、浮沈子が知らない個々のスキルを教えてくれるだろうが、それぞれのスキルを組み合わせながら、一連のダイビングを成立させるには、事前のイメージ作りが大切だ。

リブリーザーのイメトレだ。

マニュアルの文字からだけでは掴めないところを、映像で補う。

これがまた、大変なんだな。

運動神経は抜群(?)だが、筋肉と繋がっていないところがある(!)浮沈子は、どうしても事前のイメトレがないと身体が動かない。

ベアハッグ(マーク6でのカウンターラングからのガス抜き)とか出来るんだろうか?。

やっぱ、インスピのままで続けた方が良かったんじゃないか(2台目をエボリューションにするとか)。

そうすれば、このややっこしいPADIの講習とか受けなくても済んだのに。

いやいや、ここで怯んではいけない。

しかし、やっぱ不安だな。

ダバダー・・・2014年08月01日 05:14

ダバダー・・・
ダバダー・・・


ソリュブル・・・。

ソリブルにならずに、(しかも、噛まずに)3回言えたら合格かな。

(soluble)
http://ejje.weblio.jp/content/soluble

「1 溶ける、溶解できる」

発音は、始めのソが強く、ソーリュブルに近い。

コーヒー中毒の浮沈子が、密かに愛飲するネスカフェ・エクセラ(ゴールドブレンド、高いんだよねえ・・・)。

いつの間にか、レギュラーソリュブルコーヒーとか書いてあって、下のほうには「挽き豆包み(R)製法」とある。

ネッスル(ネスレって、どうも浮沈子の世代にはしっくり来ない)の力の入れようが分かる。

力入りすぎて、業界団体離脱とか、もう、生き残りをかけた勝負に打って出たわけだ。

(ネスレの退会、業界団体が決定 インスタント表記問題)
http://www.asahi.com/articles/ASG705QB5G70PLFA00J.html?iref=comtop_6_06

(ネスレ日本、コーヒー業界団体脱退の真相)
http://toyokeizai.net/articles/-/43795

「ネスレがここまで名称にこだわる背景には、インスタント市場の縮小がある。2001年の国内におけるインスタントの生産量は9.6万トンだったが、13年には9.2万トンに減少。」

「コーヒーの飲用機会が多様化していることが原因だ。こうした中、ネスレは近年、専用什器をオフィスに広げる取り組み「ネスカフェアンバサダー」や、喫茶店に業務用マシンを提供する「カフェネスカフェサテライト」を推進、家庭外需要を広げている。「脱インスタント」も環境変化への対応の一環とみられる。」

粉コーヒーでうまいとか、まずいとかって、所詮、目くそ鼻くその世界じゃね?。

(ネスカフェ レギュラーソリュブルコーヒーのおいしさのヒミツ:動画出ます)
https://www.youtube.com/watch?v=7gdum3wBC3g

所詮、嗜好品なので、イメージ戦略は重要だ。

インスタントじゃダメなんです!。

まあ、分からないではない。

豆を挽いた粉を入れたんだから、「粉コーヒー」でいいんじゃないの?。

紛らわしくないし、舌噛まないし。

経営戦略として、トップシェアと売り上げを何としても守りたいんだろうが、そこまでしたって、何も変わらんのじゃなかろうか。

豆挽いて淹れるコーヒー(もちろん、引き立て、淹れたて)が一番美味いに決まってるし、そもそも、焙煎からやらなきゃキッチリした味と香りは作れない。

エクセラ飲んでるくせに、エラソーで申し訳ないが、コーヒーを淹れる手間と暇と金こそが、ゆとりの象徴なのだ。

その結果得られた、掛け替えのない時間を味わう。

音楽や演劇などと同じ、時間芸術なのである。

コーヒーって、その意味では、飲み物ですらない。

場を作る小道具に過ぎない。

コーヒーを淹れる手間隙自体が、重要な要素でもある。

そして、焦らしに焦らした挙句、カフェイン欠乏症の脳細胞が、飢えて渇いているところに、たっぷりの薬液を注入する・・・。

粉にお湯注いで飲んだって、そういう時間の豊かさは味わえないし、退薬症状を解消する演出の妙もない。

粉コーヒーが、どう変わろうが、安物、代用品、「のようなもの」であることに違いはないのだ。

飲む方だって、それを承知で飲んでいる。

カフェイン欠乏症を解消できれば、それでいいと割り切っている。

ネスカフェの「違いが分かる」コマーシャルを見る度に、この会社は何て自虐的なんだろうと思った。

かく言う浮沈子は、何時変わったのか、全く認識がない・・・。

(インスタントコーヒー)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%92%E3%83%BC

(Instant coffee)
http://en.wikipedia.org/wiki/Instant_coffee

英語版でも確かに、ソリュブルコーヒーとも呼ばれ、とはあるが、同時にコーヒーパウダー(粉コーヒー)とも呼ばれていると明記されている。

まあ、フリーズドライは顆粒状で、パウダーとは言いがたいが。

日本語のウィキでは、2013年の9月から、全製品の標記にソリュブルを使っているらしい。

しかし、どうやらレギュラーという語が問題のようだな。

(レギュラーコーヒーってどういったコーヒーの事を言うんですか?)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1410725009

「レギュラーコーヒーは、挽いたコーヒー豆で淹(い)れる、いわゆる普通のコーヒー。
インスタントコーヒーに対していいます。」

そのコーヒーの粉が、ちっと混じっているからレギュラーと接頭語(?)を付けたらしいのだ。

業界団体は、これを不当表示として自主規制しようとし、ネッスル(ネスレ)は反発して離脱した。

消費者にとって分かりやすいのが一番だが、粉コーヒーのビンのシールにレギュラーって書いてあったらかといって、これをネルドリップ(ペーパードリップでもいですが)するやつはいないだろう?。

喫茶店経営に乗り出したり、オフィスなどにコーヒーメーカーを貸し出して豆売りしたり、コーヒーの飲まれ方の多様化に対応しようとしている。

インスタントじゃダメなんです!。

だから、レギュラーって名乗りたいんだ。

そりゃあ、業界敵に回すだろう。

solubleには、もう一つ意味がある。

「2〈問題など〉解決できる」

揉めて袂を分かつのもいいが、溶解できなかったのかねえ?。

字幕2014年08月02日 16:56

字幕
字幕


先日買ったリブリーザーダイビングのDVDの字幕を読んでいる。

ヒアリングだけでは聞き取れないので、字幕を出して、ポーズボタンで止めて、じっくりと読む。

意味が分からない単語は、字幕をスマホで撮影して、自動翻訳してくれるソフトに頼る。

しかし、字幕(解説?)が多いビデオだな。

センテンスが途中で途切れているということもあるが、それはそれで、1画面に表示される字幕の量が一定なので、テキストコンテンツの量に比例しているといえる。

ざっと数えて、500を超える(!:既にスペリングミス1か所と、重複を1か所発見!)。

これは、ビデオの字幕としての数なので、途中に画像として出てくる注意書きや解説などは含まれない。

内容を直接ここに書くわけには行かないが、いくつか気になることがあるので書いておく。

まず、全体の構成だが、如何にリブリーザーが準備やチェックに時間が掛かるとはいえ、水に入るシーン(イントロを除く)は全体が50分34秒(クレジット含む)の中で、19分ジャストである。

それまでは、延々と組み立て前の準備や実際の器材の組み立て、プレダイブチェックの話が続く。

確かに、CCRの場合、浮沈子に限らず、ダイビングの準備に時間がかかるということはあるだろう。

さらに、そこで何か手順を誤ったり、抜かしたり、エラーの警告を無視したり、意図的にメーカーの指示と異なる行為を行った場合の影響は決定的だ。

命にかかわる。

ハッキリ言って、死ぬ・・・。

このビデオの価値は、この19分間にあるといってもいい。

水に入ったときには、リブリーザーダイバーの運命は決まっているのだ・・・。

浮沈子の場合、CCR(インスピ)のダイビングは、準備に1時間(ソフノライムのパッキング含む)、ダイビングが1時間、片付けが1時間というペース配分である。

時間管理のソフノライムの場合、密封のうえで、繰り返して使うことがあるので、その場合には多少準備の時間が短くなるが、30分は掛かる。

片付けは、どこまでやるかによるが、次回の予定がなく、完全にしまう場合は、乾燥時間があるので丸一日掛かるともいえる。

翌日にダイビングがある場合は、カウンターラングを洗ったり、ホースを外してリンスする程度だが、それでも30分は見ておいたほうが無難だ。

余程慣れて、スムーズにいった場合でも、準備にかかる時間が30分を切ることは稀である(念のため、準備や後片付けが早いことには、何の価値もない。自分のペースで行えばいいだけだし、マニュアルでは、ゆっくり行うことを推奨している)。

プレブリージングしたり、いろいろ忙しいのだ。

それにしても、19分も経って、ようやくダイビングが開始されるというのが、このビデオの最大の特徴だな。

肝心のスキルについては、まあ、これってこうなのかあ?、というのもあるにはあるが、概ね想定の範囲内である。

しかし、何度見ても、ベイルアウトの際、呼吸回路のマウスピースを開いて浮上に伴って膨張する回路内のガスを逃がすというのがしっくりこないなあ・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

一つには、両手が塞がれるということ、もうひとつは、カウンターラングのOPVから排気した方が、浸水のリスクが少ないということ。

まあ、PADIとしては、器材によって対応が異なるOPVからの排気より、共通のアイテムであるマウスピースを選んだのかもしれない。

浮上時に一番上にあるという、一応もっともらしい理由もあるし・・・。

器材としては、インスピ(エボリューション)が出てくるが、ディリュエント側のマニュアルインフレーターについては、プレダイブチェックの中でも確認するシーンがあるので、小道具さんのミスではない。

しかし、当然、大部分のシーンで登場するマーク6には、そんなものはないし、eSCRのエクスプローラー(モデルさんが背負っているだけで、殆ど操作系の説明には出て来ない)にもない(そもそも、カウンターラングが背中のケースの中にある)。

インスピといえば、ベイルアウト用のセカンドステージを、ロングホースで右側から出しているというのも気になる点だ。

24章の中で、しっかりと使用されている。

ご存知のように、インスピには、オートエアという、まあ、Sプロのエア2みたいに、パワーインフレーターの先にセカンドステージが付いたやつがある。

浮沈子はイントラの勧めもあって、また、調子が悪かったこともあって、普通のパワーインフレーターと別体のセカンドステージに換えてしまったが、ビデオの中では、当然、オートエアのまま、セカンドを増設するコンフィギュレーションになる。

オートエアから、オクトパスブリージングを行うことも、物理的に不可能ではないが、BCDからの排気の問題もあるので普通はしないな。

もちろん、マーク6の方はオートエアのようなものはなく(SプロのBCDなら別ですが)、ジェットストリームというチャチなセカンドを付けている。

エクスプローラーは、水中のシーンには登場しないので、詳細は不明だ。

インスピに、ディリュエント側のマニュアルインフレーターが付いているというのは、ちょっと解せない。

ADVだって、シャトオフバルブ付きで、ちゃんと装備されているのに・・・。

PADIのリブリーザーテキストの25ページにもインスピの写真があるが、ここにもしっかりと青いプッシュボタンが写っている(良く見ると、57ページ、130ページ、142ページ、170ページ、180ページでも確認できる)。

しかもだ、念のために確認した17ページのCCRの構成図のなかには、12番として、マニュアル・ディリュエント・バルブと明記されているではないか!。

ははあ、少なくともインスピでは、SCRモードでの運用は、構造的には出来るようになっているんだ・・・。

タイプRだからって、舐めてかかるとヤケドするぜ!。

まあいい。

オープンサーキットのダイバーと一緒に潜る時の注意点(7つ)とか、事故に繋がる5つの神話など、テキストの内容を整理してコンパクトに纏めている(それぞれ、149ページ、155ページ)。

ビデオの中では、プレブリージングの重要性も繰り返し出てくる(プレダイブチェックのところでは当然だが、それ以外のところでも2回出てくる)。

二酸化炭素を除去するソフノライムの有効性を確認するには、プレブリージング(人体実験だな)するしかないのだ。

テンプスティック(インスピの温度計)は、反応熱を測っているだけで、実際に除去されているかどうかは分からないし、二酸化炭素センサーも、作動させるためには、呼吸してみなければ話にならない。

水中で人体実験してもいいが、命の補償は一切ない(良い子は真似しないでね!)。

陸上の、気を失って倒れても、怪我をしないところで行うのが正しい(考えてみれば、野蛮なテストであるな)。

浮沈子の場合は、インスピでは水面移動中に仰向けに泳ぎながら行う(まあ、リスキーですが)。

それでも、ソフノライムを詰め替えた時には、陸上でじっくりと5分以上掛けて、テンプスティックの目盛りが2つ変わるくらいを目安に行っている。

これは、当然、二酸化炭素だけではなく、ADVの動作や酸素の供給がちゃんと行われているかを確認する意味もある(限界はあります)。

陸上なのでローセットポジション(デフォルトでは、0.7)になっているが、こいつを維持できるかどうかを液晶画面とにらめっこしながら確認するわけだ。

インスピの場合は、これをしながら、3つの酸素センサーの本日のご機嫌を伺っているということもある。

高めに出るのか、低めに出るのか(もちろん、キャリブレーションは自動で行われている)、応答性はどうか、そろそろ交換した方がいいのかどうか。

プレブリージングは重要だ。

ネガティブリークテストと共に、ユーザーが関与しなければ行えないチェックであり、おそらくは自動化出来ない最後のチェックでもある(酸素を消費して、二酸化炭素を吐き出すロボットにやらせればいいんじゃね?)。

テキストでもビデオでも、鼻を摘めとしつこく書いてある。

浮沈子も、陸上では、一応そうしている。

鼻から、回路の外の新鮮な空気を吸い込んでしまえば、チェックの意味がない。

一つには、確かに(二酸化炭素が濃くなって不快になるという)人体実験の意味がなくなってしまうからだが、酸素センサーの値の変動にノイズが入ることになるし、インスピの場合、外部の空気が入って、スクラバーに当たる二酸化炭素が薄まってしまうとチェックに時間がかかるということもある。

マスクを着けて行うという方法もあるが、熱帯の陸上では避けたいところだな(水面移動中は、当然こっち)。

浮沈子は、やったことはないが。

シンクロナイズドスイミングの洗濯ばさみがいいかも知れない。

シンクロ用ノーズクリップ(鼻栓)
http://review.rakuten.co.jp/item/1/226856_10000016/1.1/

「買って良かった
小鼻&高くしたくて購入しました。」

これって、美容器具なのかあ?。

いずれにしても、プレブリージングは重要だな。

リブリーザーダイバーの性格的な問題についても触れている(テキストでは、198ページから)。

浮沈子のような性格(忘れっぽく、おっちょこちょいで、慎重さに欠け、計画性がなく、気が多く、流されやすく、興味本位で動き、ちょっと出来るようになると自信過剰になって、自己満足に陥りやすい)は、リブリーザーダイバーに向かない。

愚直で、慎重で、ルールを厳守し、一つ一つを確認しながら行う性格がいい。

字幕やテキストでは、違う表現になっているが、要するに、リブリーザーダイビングにおける原則からの逸脱というのは、死に繋がるということだ。

本質的には、性格の問題ではなく、認識の問題である。

そのチェックを行わなかった場合に、どんなリスクが伴うのか、その結果はどうなるのか、その警告を無視した時の影響は何なのか、生きて戻ることが出来るのか。

ハッキリ書いておこう。

リブリーザー、馬鹿は死ななきゃ、潜れない!。

リブリーザーは、頭で潜る潜水器である。

器材に関する広範で深い理解、潜水器としての原理と構造を本質的に理解し、内在する多くのリスクを認識し、チェックや警告が何を意味するのかを把握していなければ、まともに運用することなんてできっこない。

手順だけを覚えて(記憶に頼ることは禁じられていますが)、組み立てやプレダイブチェックを行っても、その意味を理解していなければ、行為の質に違いがでてくるのだ。

計算が速いとか、記憶容量があるとか、論理的思考を多段階で行うことができるとかいう、いわゆる頭の良さではなく、物事を深く理解し、その行為を、原理原則に従って分かった上で行うことが出来るかどうかを問われている。

Oリングにひびがあったら、どうするか。

グリスでごまかすのか、ちゃんと交換するのか、手持ちがなければダイビングを中止するのか。

そもそも、そんなOリングを点検もせずに、ダイブサイトに行くのか。

プレダイブチェックを、ダイブサイトで行うというのは、映像の見栄えから言って、仕方ないとは思うが、こんなことは、本当なら1か月前に自宅で行っておくに決まっている(もちろん、潜る直前にもやりますが)。

ソフノライムの確認は仕方ないとしても、それ以外は、いつでもどこでも出来るし、不具合に対応するためのリードタイム(インスピの場合、英国から部品を輸入するわけだし)を考えると、1か月前というのは、大げさでもなんでもない。

そういったことが嫌なら、リブリーザーで潜る資格はないのだ。

軍隊や商業的な潜水で、メンテナンスにたっぷりとお金や時間や手間を掛けられることを前提に開発された器材である。

元々、巷で宣伝されているようなリブリーザーのメリットを、骨の髄までしゃぶろうというなら、レクリエーショナルレベルでは足りない。

従来のオープンサーキットで十分だし、レンタルも含めて、余程サービスは充実している。

潜水器の王道を行くリブリーザーは、環境圧ダイビングの限界を広げる潜水器だし、限られた条件の中でのメリットを味わうためのものでもない。

リブリーザー(まあ、CCRですが)との付き合い方を覚えたら、是非ともテック40CCRや、テック60CCR、できればテック100CCRまで進むべきだろう。

31章のチャプターのうち、純粋にリブリーザーダイビングのスキルといえるのは、6章から19章までである。

1章はイントロダクション、2章から5章までは準備、20章から26章はトラブル対応、27章はオープンサーキットのバディと潜る時の注意事項だし、28章は後片付け、29章から31章は心構えだ。

しかし、この章立てというのが、リブリーザーの性質を良く現しているといえる。

極論すれば、リブリーザーダイビングは、準備とトラブル対応、心構えが全てである。

潜ってしまえば、そして、器材がまともに動いていれば、難しいことは何もない(中性浮力は別!)。

普通に呼吸し、普通に泳ぎ、普通に液晶画面をチェックする。

それだけである。

潜行や浮上の際に、多少面倒なことがあるとしても、それはドライスーツの運用よりも容易なはずである(浮沈子は、詳しくは知りません)。

鼻からの排気が出来るし、ADVもあるわけだし。

500を超える字幕を読んで、それでも、たぶん、相当圧縮したのだろうと思われる。

原稿を書いた方は、もっともっと伝えたいことがあったに違いない。

紙のテキストだって、削りに削って纏めたに決まっている。

器材の扱いという、リブリーザーの運用の要の部分を、メーカーのマニュアルに委ねてあるとしてもだ。

リブリーザーダイビングの、ほんのさわりに過ぎない。

それにしても、インスピのディリュエント側のマニュアルインフレーターが気になるなあ!。

タイプR2014年08月03日 12:36

タイプR
タイプR


PADIの定めるタイプRというリブリーザーの器材は、フルスペックのインスピレーション(といっても、二酸化炭素センサーは付けてませんが)で潜っている浮沈子から見ると、中途半端というか、手を抜いているというか、なんであんなもんを作ったのか、と思う。

(PADI CCR Type R)
http://blue-immersion.org/wp-content/uploads/2010/12/PADI-CCR-Type-R3.pdf

いつまで見られるか分からないが、レクリエーショナル市場にリブリーザーを導入しようとしたPADIの、戦略の概要である。

(RF3.0 - CCR Communities - Recreational Diving:動画(静止画?)出ます)
https://www.youtube.com/watch?v=S05WnFvzVqw

2012年の5月に行われたリブリーザーフォーラムの発表だが、PADIがタイプRで、何を狙っているのかが分かる。

ダイバーが身に着けなければならないスキルを減らして、取っ付きを良くし、レクリエーショナルダイビングに風穴を開けようという、野心的な器材であることがわかる。

「Why are rebreathers important?

・ Some recreational divers want to use rebreathers in their operational envelope
・ The capabilities of the diver must be recognised and allowed for
・ Many units and environments are not appropriate」

「How and why rebreathers are utilised?

・ Typically no-deco diving to 30m/100'
・ Multiple dives in a day
・ May be extended periods between dive trips
・ Divers usually seeking extended time or silent operation」

「What specific training is undertaken?

・ Limiting envelop allows limiting of emergency options
・ Focus and reinforcement of vital skills
・Open circuit experience requirement
・ Limit the task loading on the diver」

「Are rebreather unit requirements needed?

・ As environment is less extreme units can have reduced endurance and reach capabilities
・ Unit needs to minimise task loading for diver
・ The"Type R" rebreather concept」

「Are SOPs suitable for wider rebreather community?

・ Less extensive support protocols than commercial operations
・ Protocols and philosophy suitable for less intense environments
・ Diver task loading is less」

PADIは、行き当たりばったりにタイプRを考えたわけではない。

過去のリブリーザーの事故、実際の使われ方、トレーニングに必要なスキル、そのための器材の要件を、厳密に洗い出して決めたわけだ。

とにかくベイルアウトさせるという運用や、酸素を手動で入れさせない構造、ADVやBOVの義務付け、プレパッキングや「プロ」パッキング(おやじギャグかよ!?)は、全てこういったエビデンスに基づくものだ。

オフボードシリンダーの携行を義務付けているアドバンスの設定にしても、18mをその境目とする合理的な理由があるに違いない(浮沈子は、全部持ってくのがいいと考えてますが)。

昨日気付いた、ディリュエント側のマニュアルインフレーターを残した仕様がなぜなのかは、そのうち確認してみたいものだ。

PADIは、既存のリブリーザーを、どう改造するかを決めたのではない。

こういう運用で、こういう教育内容で、レクリエーショナル市場に受け入れられる、こういう機能をもったリブリーザーというものを、新しく概念設計したわけだ。

メーカーは、それに合わせて改造しているに過ぎない。

その意味では、エクスプローラーは、PADIにとっては、おあつらえ向きの機種だったのかもしれない。

ダイバーがMODを守る限り、ハイパーオキシアというリブリーザーの忌むべきリスクを、原理的に排除できるからだ。

ガス持ちの良さと、MOD近辺での減圧不要限界の高さ、相対的に静粛なダイビングを享受できる。

従来のSCRと異なり、ガスの供給量はコンピューター殿が管理し、呼吸抵抗の問題もさほどない。

浮沈子から見れば、中途半端な器材にしか見えないが、PADIが構想した仮想マシンのイメージに、最も近いモデルではある。

ベイルアウトのときに、ナイトロックスを吸いながら浮上できるという点では、エアディリュエントのCCRよりも優れている(まあ、CCRだって、ディリュエントにナイトロックス入れればいいだけなんですが:普通、しません)。

もちろん、CCRの場合は、減圧ダイビングを想定したタイプTを用意している(まあ、普通のeCCRですが)。

40m(エア)、60m(ノーモキシックトライミックス)、100m(ハイポキシックトライミックス)と、ディリュエントガスに対応したコースを用意している。

浮沈子は、PADIのテクニカルコースのことはよく知らないが、オープンサーキットとは異なるトレーニングのプログラムだ。

(テクニカル・ダイビングに挑戦!)
http://www.padi.co.jp/visitors/program/tc_index.asp

40、45、50、65(トライミックス)、トライミックスとなっている。

エアベースのコースは、ステップを刻むことで、スキルの習得を確実なものにするということなのかもしれない。

CCRは、概ねコンピューター殿がよきにに計らってくれるので、40mの軽い減圧込みのコースは、一発で終わりにしている。

この辺は、おいおい研究してみよう。

まあ、CCRでレクリエーショナルレベルをやっていれば、テックレックでも受け入れられるという形は出来たわけだ(どれほどの需要があるかは不明)。

ここで注意しなければならないのは、テック40CCRは、別にレクリエーショナルレベルのリブリーザーダイバーであることを前提にしていないということである。

普通のディープコース(とナイトロックス)をこなしたオープンウォーターダイバーなら、いきなり受講することも可能だ。

IANTDの場合は、オープンウォーターダイバーである必要もない(!)。

(受講資格)
http://www.tdcjapan.net/course-ccr.html

「IANTD Advanced EANxダイバー又は同等資格を有すること(リブリーザーダイバープログラムと共に行うことができる)」

あのー、ダイビング、初めてなんですけど・・・。

オープンサーキットとCCRとどっちで始めますかあ?。

PADIは、そうはいかない。

オープンウォーターダイバーのスキルを前提としたプログラムだから。

レクリエーショナルレベルでも同じだ。

スクーバダイビングという行為の前提は、そっちでやっといてくれ、というわけだな。

ナイトロックスのスキルも同じだ。

既存のプログラムでやってくれ、と。

そのかわり、他の団体のコースよりは、短い期間で取得できることになっている。

まあ、実際にそううまくいくはずはないと、浮沈子は確信しているが。

理由は簡単だ。

オープンサーキットダイバーを前提にしているから。

浮力のコントロールを、呼吸に頼ることを前提とした器材で経験を積めば積むほど、リブリーザーでのそれは困難になる。

初めからリブリーザーを使い、浮力調整とはこういうものだと身体が覚えてしまえば、まあ、それはそれで時間は掛かるが、切り替えるよりはスムーズだろう。

その代わり、浮沈子のように、オープンサーキットで苦労することになる。

PADIのコースでは、オープンサーキットを前提としていることによる、別のメリットもある。

プレダイブチェックを通過しない、調子の悪いリブリーザーの使用を回避する効果だ。

オープンサーキットの器材一式を持っていけば、そっちで潜ることができるので、事故の防止に繋がるというメリットがあるわけだな(まあ、リブリーザーを2台持ってくという手もある:ビデオでは、そう言っているし)。

転んでも、タダでは起きないPADIの面目躍如である。

CCRの場合、タイプRというのは、操作に制限を加えた出来損ないに見える。

まあ、確かにその見方は、フルスペックの器材を運用するトレーニングを前提とすれば、正しいには違いない。

何かあったら、とにかくベイルアウトというのも、芸がないといえば、そのとおりだ。

事故の温床であるスクラバーのパッキングを、絶対にダイバーにやらせないとか、ちょっと神経質過ぎるような気もするが、背景にはちゃんとしたエビデンスがあるのだろう。

ADVやBOVの設置も、運用リスクの軽減に繋がっている。

浮沈子は、もう慣れてしまったので、故障に繋がるADVはないほうがいいような気もする(実際に、動きが渋くなって、開きっぱなしになったことがあります)。

潜行する時などは、手動でディリュエントを継ぎ足せばいいだけだ。

しかし、あればあったで、楽が出来る。

BOVについては、マウスピースが1つしかなくなってしまうので、ここの故障が起こるとヤバイかなとは思うが、回路内への浸水を抑制するという点では、確かに優れている。

アウトボードのベイルアウト用シリンダーがあれば、それだけでもいいかもしれないが、浮沈子は、オンボードのディリュエントからのセカンドを、別途付けている。

この辺りは、リスク管理の考え方によるだろう。

スキルでカバーして、故障の原因になるものは、極力排除しようとする方向か、役に立つものは多いほうがいいという浮沈子のような発想か。

ベストなコンフィギュレーションは、ダイバーのスキルやダイビングの環境によっても変わっていく。

そのダイバーにとって、そのダイビングに適したコンフィギュレーションは、おそらく唯一つであるが、それは、動的に変わり得るものだ。

それが、何であるかを見極めて、自分に合ったコンフィギュレーションを作り上げることが重要なわけだな(と、まあ、理屈では分かっているつもりなんだが・・・)。

タイプRは、既存のレクリエーショナルダイビングに、大変革をもたらそうとするPADIが、練りに練ったリブリーザーだ。

出来損ないのCCRというわけではない。

まあ、理屈では、分かっているつもりなんだが・・・。

スピード32014年08月04日 01:04

スピード3
スピード3


(ワクチン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3

「ヒトなどの動物に接種して感染症の予防に用いる医薬品。毒性を無くしたか、あるいは弱めた病原体から作られ、弱い病原体を注入することで体内に抗体を作り、以後感染症にかかりにくくする。」

病原体を接種して病気を予防するというのは、考えてみれば随分と野蛮な方法である。

「ワクチンを発見したのはイギリスの医学者、エドワード・ジェンナー。牛痘にかかった人間は天然痘にかからなくなる(またはかかっても症状が軽い)事を発見し、これにより天然痘ワクチンを作った。名前の由来はラテン語の「Vacca」(雌牛の意)から。その後、ルイ・パスツールが病原体の培養を通じてこれを弱毒化すれば、その接種によって免疫が作られると理論的裏付けを与え、応用の道を開いたことによって、さまざまな感染症に対するワクチンが作られるようになった。」

「日本は1980年代までワクチン先進国とされていたが、副作用による訴訟が相次ぎ、開発・販売に消極的になり、現在ではワクチン後進国とされるようになった。」

どうも、人体に効果的に免疫を付けようとすると、いろいろまずいことが起こるらしい。

今週、俄かに注目を集めているエボラ出血熱には、ワクチンがない。

というか、開発中らしい。

(エボラ出血熱のワクチン、9月にも人間に投与実験 米国)
http://www.cnn.co.jp/world/35051775.html

「米国立衛生研究所(NIH)は2日までに、アフリカ西部で深刻化するエボラ出血熱の感染問題に関連し、人間に対する実験的なワクチン投与を早ければ今年9月にも実施すると発表した。」

「エボラ出血熱のワクチンの人間への投与実験はNIHが初めてではない。」

「今年3月には、テキサス大学医学部の研究者グループに対しエボラの治療法として有望な3方法の研究深化を促すため計2600万ドルの資金援助を5年間にわたって実施することが決まった。このグループは、サルだけに感染する空気で運ばれるエボラウイルス株を見付けたトーマス・ガイズバート教授が率いている。」

空気感染するエボラって、あるんだ!。

「同教授が開発しているワクチンは一部種類のサルを対象にした実験で感染をほぼ100%阻止する効力があることが判明。感染が判明した直後の投与でも一定に効果があることも突き止めていた。」

(【感染症】エボラ出血熱の治療薬・ワクチン開発は途上段階)
http://scisoku.blog.fc2.com/blog-entry-2320.html

アメリカ国立アレルギー感染症研究所(NIAID、モンタナ州ハミルトン)のウイルス学者、ハインツ・フェルドマン(Heinz Feldmann)などの研究者たちは、この状況は避けられたものだと考えている。2005年、彼は水疱性口炎ウイルス(VSV)に基づくワクチンプラットフォームを発表し、そこからマカクザルで有効性が確かめられたエボラワクチンが生まれている(T. W. Geisbert et al. 2005)。しかし次のステップの健康なヒトでワクチンの安全性を確かめる段階に進むには資金が足りない、とフェルドマンは話した。マラリアやHIVに比べて、「エボラは世界中の公衆衛生問題のなかで大きな部分ではなかった」ため、公的・私的基金の興味を引けなかったという。」

「VSVワクチンは予防的にも感染直後の患者にも使えるため、有望な選択肢だと思われる。2009年、エボラウイルスが付着した針を誤って自身に刺してしまったドイツの研究室の技師にそのワクチンが使われた。技師が実際に感染していたかどうか不明だが、彼女は生存しワクチンによる副作用もなかった。「私のラボの人は全員ワクチンを受けるボランティアになりたがるだろう」とテキサス大学医学部ガルベストン校の微生物学者、トマス・ガイズバート(Thomas Geisbert)は話した。彼もこの薬について研究している研究者だ。」

(エボラ出血熱:症状と治療)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%9C%E3%83%A9%E5%87%BA%E8%A1%80%E7%86%B1#.E7.97.87.E7.8A.B6.E3.81.A8.E6.B2.BB.E7.99.82

「エボラ出血熱ウイルスに対するワクチン、ならびに、エボラ出血熱感染症に対して有効かつ直接的な治療法は、現在に至るまで確立されていない。」

「なお実験動物に対しては東京大学医科学研究所教授(ウイルス学)の河岡義裕は、エボラ出血熱ウイルスのワクチンをマウスに接種したところ、一定の効果を確認したことを米専門誌ジャーナル・オブ・バイロロジー電子版で発表した。この実験では、ワクチンを接種せずに感染させたマウス10匹は6日後に全て死亡したが、接種した15匹は、健康な3匹のマウスと同じように2週間以上生き続けたという。河岡は今後、サルで実験し、早期実用化を目指したいとしている」

「2010年5月29日、ボストン大学のウイルス学者トーマス・ガイスバートをはじめとした研究チームが、エボラウイルスの中でヒトに対する病原性が最も強いザイール型のエボラウイルスに感染させた中国のアカゲザルの治療に成功したと「The Lancet」誌上で発表した。」

「人工的に生成した低分子干渉RNA (siRNA) を基に作られた薬剤を副作用が出ないよう脂肪分子で包み、感染した細胞に直接届けることで、ウイルスの自己複製を促進するLタンパクを阻害する仕組み。」

「このsiRNA剤は特定の型のエボラウイルスに合わせて短時間で人工的に生成することが可能なため、新しい型のエボラウイルスが現れたとしても、すぐに対応できるという」

今回は、使われないんだろうか。

(エボラ出血熱 米が現地支援へ)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140802/k10013496371000.html

「アメリカでは来週、首都ワシントンにアフリカの50か国の代表が集まり首脳会議が開かれますが、オバマ大統領は「適切な警戒措置を取る。感染が広がっている国から来る人については、少しでもリスクがあれば検査を受けてもらう」と述べ、会議の開催にあたって万全を期す考えを強調しました。」

この際だから、出席者全員にワクチン接種の対象になってもらうというのはどうだろうか。

今回の事態を、政治家が重く受け止めているという、格好のアピールになるのではないか。

多少の副反応は、この際、ガマンしてもらおう。

エボラがもたらす政治的なリスクに比べたら、微々たるものではないか?。

先ほどの記事の中には、こんな下りがあった。

「エボラは世界中の公衆衛生問題のなかで大きな部分ではなかった」

(エボラ出血熱 WHO「緊急事態」か判断へ)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140802/k10013502741000.html

「WHOは今月6日と7日の2日間、スイスのジュネーブで専門家による緊急委員会を開き、感染の現状について検討し、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に当たるか判断することになりました。」

「これまでは、ことし5月にポリオが、また、2009年には豚インフルエンザが、それぞれ緊急事態と判断されており、WHOでは、各国に感染の広がりについて監視を強化したり、予防接種などの対策を迅速に取ったりするよう求めました。」

今回、緊急事態に該当することは間違いない。

(エボラ出血熱 シエラレオネが緊急事態宣言)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140801/k10013456281000.html

「233人の犠牲者が出ているシエラレオネのコロマ大統領は30日夜、「わが国は決して負けられない戦いを続けている」として国家の緊急事態を宣言し、感染の中心となっている地域をすべて隔離すると発表しました。」

「隔離は60日から90日間実施し、隔離された地域では人の動きが制限され、保健当局が住民一人一人の健康状態を確認するなど、必要な公衆衛生上の措置を取るということです。」

やっと、まともな対応が始まったわけだ。

「コロマ大統領は、来週ワシントンで予定されているアメリカ・アフリカ首脳会議も欠席し、1日に隣国のギニアなどと共に緊急の首脳会合を開く予定」

いや、ひょっとすると、米国から入国を拒否されたんじゃないか。

(一部参加者にエボラ感染の検査実施 米・アフリカ首脳会議)
http://www.cnn.co.jp/world/35051782.html

「オバマ米大統領は3日までに、ワシントンで4日に開幕予定の米・アフリカ首脳会議に関連し、アフリカ西部で深刻化するエボラ出血熱の感染問題を受け出席の一部指導者は出国時とワシントンに到着時の2回にわたり感染検査を受けると述べた。」

「首脳会議にはナイジェリアを除いた3カ国の首脳は参加しない見通し。これら首脳は国内で感染の拡大阻止の対策に追われている。」

さて、そうすると、感染検査を受ける首脳って、どこの国の首脳なんだろう?。

まあいい。

この会議自体が胡散臭い。

(アメリカ、アフリカでの中国の影響力拡大を阻止)
http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/47304-%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%80%81%E3%82%A2%E3%83%95%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%81%A7%E3%81%AE%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81%AE%E5%BD%B1%E9%9F%BF%E5%8A%9B%E6%8B%A1%E5%A4%A7%E3%82%92%E9%98%BB%E6%AD%A2

「アメリカのオバマ大統領は、4日月曜から3日間に渡り、アフリカにおける中国の影響力に対処するため、アフリカ首脳会議を開催する予定です。」

「中国は、この5年の間、アメリカに代わり、アフリカ諸国の最大の貿易相手国となってきました。」

「アフリカと中国の貿易額は2000億ドルで、アメリカの貿易額の2倍になっています。」

「アメリカは、様々な措置や手段により、中国に遅れを取っている状況を挽回しようとしています。」

「アフリカ連盟の経済担当責任者は、「アフリカは現在、ヨーロッパ、アメリカ、中国の競争の場となっている」としています。」

イランラジオなので、多少バイアスが掛かっているとはいえ、事実関係を淡々と伝えているので、その通りなんだろう。

大量のワクチンを製造して、無償で供与して感染の拡大を阻止してもらいたい。

その際の副作用については、米国が全面的に治療するということで、協力を呼びかけてはどうか。

そのためにも、会議の参加者には、是非人体実験のモルモットになってもらいたい。

(エボラ出血熱 最高の警戒レベルに)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140801/k10013456291000.html

「アメリカの疾病対策センターは警戒レベルを最も高いレベルに引き上げ、3か国への不要な渡航を控えるよう勧告しました。」

「ヨーロッパでもフランスとドイツの外務省が31日、自国民に対してこれらの国への不要不急の渡航を控えるよう勧告しました。」

さて、我が国の外務省は、どうなっているのだろうか。

(ギニアについての渡航情報(危険情報)の発出)
http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo.asp?id=99&infocode=2014T106

「2014年3月にギニア国内でエボラ出血熱が発生しました。WHOの発表によれば、7月27日現在、460人が感染(疑い例含む)、339人が死亡しています。また、エボラ出血熱の感染の勢いが衰えない中で、社会が不安定となり治安情勢が悪化する可能性も排除できません。」

(ギニア、リベリア、シエラレオネ及びナイジェリアにおけるエボラ出血熱の発生状況)
http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo.asp?infocode=2014C269

「野生動物の肉(Bush meatやジビエと称されるもの)を食さないなど、エボラ出血熱の感染予防を心がけてください。」

うーん、そういうことかあ?。

「エボラ出血熱について:
・エボラ出血熱は、エボラウイルスが引き起こす、致死率が非常に高い極めて危険な感染症です。
・患者の血液、分泌物、排泄物などに直接触れた際、皮膚の傷口などからウイルスが侵入することで感染します。感染の拡大は、家族や医療従事者が患者を看護する際、あるいは葬儀の際に遺体に接する際に引き起こされることが報告されています。
・予防のためのワクチンは存在せず、治療は対症療法のみとなります。潜伏期間は2日から21日(通常は7日程度)で、発熱・悪寒・頭痛・筋肉痛・食欲不振などに始まり、嘔吐・下痢・腹痛などの症状があります。更に悪化すると、皮膚や口腔・鼻腔・消化管など全身に出血傾向がみられ、死に至ります。」

食事時の話題でないことは確かだ。

(Ebola virus disease, West Africa – update 31 July 2014)
http://www.afro.who.int/en/clusters-a-programmes/dpc/epidemic-a-pandemic-alert-and-response/outbreak-news/4238-ebola-virus-disease-west-africa-31-july-2014.html

「Between 28 and 30 July 2014, a total of 53 new cases (suspect, probable, and laboratory-confirmed cases) as well as 58 deaths were reported from Liberia, Sierra Leone, Guinea and Nigeria.」

「感染者1440人、死者826人(57.4%)」

少し、死亡率が上がってきたので、感染のスピードが落ちてきたのかもしれない(まあ、誤差の方が大きいかも)。

いずれも、疑いを含むので、確定診断が出た段階で、数字は修正されていく。

しかし、いずれにしても、WHOが更新のペースを上げたことに注目だな。

今回のアウトブレイクが、非常にスピードが速いことについては、このブログでも注目している。

(スピード)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/07/09/7383983

(スピード2)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/07/31/7402793

(2014 West Africa Ebola outbreak)
http://en.wikipedia.org/wiki/2014_West_Africa_Ebola_outbreak

英語版のウィキは、ちゃんと更新されているな。

今回のアウトブレイクが終息するまでには、数か月掛かるといわれている。

現在、3日間で50人以上の感染が報告されている状況なので、仮に3か月かかったとすると30倍で1500人。

トータルで3000人の規模になる。

死亡率が70パーセント(一時終息の気配を見せた時の状況からして、たぶん、そんなもんでしょう)で、2000人を超える死者を出すことになる。

2012年までの累計の死者が1590人だったことを考えると、今回のアウトブレイクが、とんでもない流行であるということになる。

地域の隔離で、現在以上の拡大を抑制すると共に、地域内への物資の補給、医療の提供(ワクチン含め)が急務だ。

感染拡大のスピードに、対策が追いつくことが出来るのか。

WHOの集計が、デイリーになると、完全に出し抜かれたということになるな。