水族館 ― 2016年08月10日 02:11
水族館
ちょっと遠出をして、大洗の水族館に行ってきた。
(アクアワールド茨城県大洗水族館)
http://www.aquaworld-oarai.com/
おとなの入場料が1850円という、目の玉が飛び出る高さだが、イルカとアシカのショーを見て、まあ、コストもかかってるし、仕方ないと諦める。
水族館に行くのが目当てだったのではなく、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターの下見に行ってきたわけだ。
ルートや、入り口の確認などを兼ねて、ぐるっと回ってきた。
二重のフェンスに囲まれ、真っ赤な文字で「警戒強化中」の横断幕がものものしい(たぶん、ずーっと出しっぱなしなんだろうな)。
(日本原子力研究所:旧名称)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80
「かつて存在した、原子力に関する総合的な日本の研究機関。」
「2005年(平成17年)10月1日核燃料サイクル開発機構との統合に伴い解散、独立行政法人日本原子力研究開発機構となった。」
「1967年 大洗研究所設置」
(日本原子力研究開発機構)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%A0%94%E7%A9%B6%E9%96%8B%E7%99%BA%E6%A9%9F%E6%A7%8B
「原子力に関する研究と技術開発を行う国立研究開発法人。」
「設立:2015年4月1日」
えーとですね、もんじゅの管理がなっていないと、原子力規制委員会からおとがめを受けている組織だが、当の原子力規制委員会をはじめとして、文科省、経産省との共管になっている組織だ。
(独立行政法人日本原子力研究開発機構法 第二十八条)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H16/H16HO155.html#1000000000000000000000000000000000000000000000002800000000000000000000000000000
「(主務大臣等)
第二十八条 機構に係るこの法律及び通則法における主務大臣は、次のとおりとする。
一 役員及び職員並びに財務及び会計その他管理業務(次号に規定するものを除く。)に関する事項については、文部科学大臣
二 第六条、第二十一条、第二十二条及び第二十四条並びに通則法第三十八条、第四十四条、第四十六条の二(第五号に規定する業務に係る政府出資等に係る不要財産に係る部分に限る。)、第四十六条の三(同号に規定する業務に係る民間等出資に係る不要財産に係る部分に限る。)及び第四十八条(同号に規定する業務の用に供する重要な財産に係る部分に限る。)に規定する管理業務に関する事項については、文部科学大臣及び経済産業大臣
三 第十七条に規定する業務(次号及び第五号に規定するものを除く。)に関する事項については、文部科学大臣
四 第十七条に規定する業務(次号に規定するものを除く。)のうち、原子力の研究、開発及び利用における安全の確保に関する事項(原子力に係る製錬、加工、貯蔵、再処理及び廃棄の事業並びに原子炉に関する規制に関する事項並びに国際約束に基づく保障措置の実施のための規制その他の原子力の平和的利用の確保のための規制に関する事項を含む。)については、文部科学大臣及び原子力規制委員会
五 第十七条第一項第三号に掲げる業務及びこれに関連する同項第四号に掲げるもの(これらに附帯する業務を含む。)並びに埋設処分業務等(次に掲げる放射性廃棄物に係るものに限る。)に関する事項については、文部科学大臣及び経済産業大臣(原子力の研究、開発及び利用における安全の確保に関する事項(原子力に係る製錬、加工、貯蔵、再処理及び廃棄の事業並びに原子炉に関する規制に関する事項並びに国際約束に基づく保障措置の実施のための規制その他の原子力の平和的利用の確保のための規制に関する事項を含む。)については、文部科学大臣、経済産業大臣及び原子力規制委員会)
イ 第十七条第一項第三号に掲げる業務に伴い発生した放射性廃棄物(当該業務に係る承継放射性廃棄物を含む。)
ロ 機構以外の者から処分の委託を受けた放射性廃棄物であって、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第二条第五項に規定する発電用原子炉(実用発電用原子炉を除く。)及びその附属施設並びに原子力発電と密接な関連を有する施設で政令で定めるものから発生したもの
2 経済産業大臣は、専ら前項第五号に規定する業務の適正かつ確実な実施を図る観点から、同項第二号に規定する規定に基づく認可又は承認を行うものとする。
3 機構に係るこの法律及び通則法における主務省令は、主務大臣の発する命令とする。ただし、第一項第五号に規定する業務に係る通則法第五十条に規定する主務省令は、文部科学省令・経済産業省令とする。」
事業統合の経緯やお役所の論理が複雑に絡み合い、素人目にはさっぱり分からなくなっている。
もんじゅの管理を切り離して、せっかく統合したばかりの研究組織を分断するというのが、如何にあほらしいかという話だな(ちなみに、原子力規制委員会は、環境省の外局である)。
どーせなら、やっぱ、浮沈子が唱えるように、自衛隊(防衛省)の所管にしてしまうのがいいだろう。
まあ、どうでもいいんですが。
この組織は、原子力の平和利用について研究する組織としては、我が国最大の機関だな。
平和利用と断るのは、訳がある。
「(機構の目的)
第四条 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(以下「機構」という。)は、原子力基本法第二条 に規定する基本方針に基づき、原子力に関する基礎的研究及び応用の研究並びに核燃料サイクルを確立するための高速増殖炉及びこれに必要な核燃料物質の開発並びに核燃料物質の再処理に関する技術及び高レベル放射性廃棄物の処分等に関する技術の開発を総合的、計画的かつ効率的に行うとともに、これらの成果の普及等を行い、もって人類社会の福祉及び国民生活の水準向上に資する原子力の研究、開発及び利用の促進に寄与することを目的とする。」
この中には、原子力基本法の中に、こっそりと忍ばされた文言は見えてこない。
(原子力基本法)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S30/S30HO186.html
「(基本方針)
第二条 原子力利用は、平和の目的に限り、安全の確保を旨として、民主的な運営の下に、自主的にこれを行うものとし、その成果を公開し、進んで国際協力に資するものとする。
2 前項の安全の確保については、確立された国際的な基準を踏まえ、国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資することを目的として、行うものとする。」
うーん、安全保障(=軍事マター?)ねえ・・・。
「第三章 原子力の開発機関
(国立研究開発法人日本原子力研究開発機構)
第七条 原子力に関する基礎的研究及び応用の研究並びに核燃料サイクルを確立するための高速増殖炉及びこれに必要な核燃料物質の開発並びに核燃料物質の再処理等に関する技術の開発並びにこれらの成果の普及等は、第二条に規定する基本方針に基づき、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構において行うものとする。」
第二条に規定する基本方針の中には、安全保障も含まれていることに注意だな。
平和目的とは限らない場合もあるかもしれない。
やっぱ、もんじゅは自衛隊だろうな。
まあいい。
母体となった原研の発足時に留学先となったアルゴンヌも、一応、リンクしておく。
(アルゴンヌ国立研究所)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%B4%E3%83%B3%E3%83%8C%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80
「アメリカ合衆国最初の国立研究所」
「原子力の父と言われるエンリコ・フェルミを中心とした研究チームが1942年に世界最初の制御核分裂連鎖反応を成功させたシカゴ大学(The University of Chicago)冶金研究所(核開発を隠す為に冶金研究所の名称が使われた)と第二次世界大戦中に推進されたマンハッタン計画研究者の一部を母体に原子力の平和利用を研究する目的で1946年に設立された国立研究所。」
マンハッタン計画に従事したメンバーのうち、米軍に雇ってもらえなかった連中の失業対策というわけだな(そうなのかあ?)。
「現在は電気自動車(電池自動車)の普及に必要なリチウムイオン電池の、米国内での生産に向けた研究開発に注力している。」
糊口を凌ぐというか何というか・・・。
侘しいもんだな。
原子力は、産業、軍事といった実用の面と、基礎研究という学術的要素がビミョーに絡んでいる。
何でもそうなんだろうが、工学的に確立された部分だけではない。
こんな、ややっこしい組織を、管理運営していくというのは、並大抵でないことは確かだな。
日本原子力研究開発機構の施設などを、ざっと見ておこう。
「拠点情報:
・本部(東海村):
運営管理部門、安全統括部、広報部、産学連携推進部、国際部、研究技術情報部
・敦賀本部:
高速増殖炉研究開発センター、原子炉廃止措置研究開発センター、国際原子力情報・研修センター、レーザー共同研究所を管轄する。
・東京事務所:
経営企画部ほか。国会、政府関係機関、電気事業者等在京機関との対外対応及び情報収集等を行う。
・福島技術本部:
福島第一原子力発電所事故に対し、原子力機構の総力を挙げて調査・検討し今後の対策を施すなどの貢献を目的として、2011年5月6日に福島支援本部が設置された。11月21日に改組され、福島技術本部となった。原子力機構の各研究部門や研究拠点の専門性を活用し、中・長期的課題に戦略的に取り組む事としている。本部長は理事長で、「企画調整部」、「復旧支援部」、「福島環境安全センター」が置かれている。除染モデル実証事業、除染技術実証試験事業、環境モニタリング、放射線量率分布・汚染分布調査などを実施。」
「研究開発部門に属する研究所:
・東海研究開発センター:
本部組織が置かれている、東海村にある原子核分裂実験の研究所。原子力科学研究所(旧原研系)および核燃料サイクル工学研究所(旧サイクル機構系)から成り立つ。現在、使用済み核燃料の再処理実験、使用済み核分裂実験装置の廃棄技術などの研究を行っている。また、高エネルギー加速器研究機構との共同事業として、J-PARCを運用している。また、本機構の中央図書館が設けられ,原子力ライブラリとなっている。開館日は主として平日であるが、定められた機関の職員以外は利用に当たり紹介が必要である。OPACの検索については来館をしなくても誰でも利用できる。
・高速増殖炉研究開発センター:
敦賀本部に置かれている。高速増殖炉もんじゅの開発・運用を行っている。
・原子炉廃止措置研究開発センター:
敦賀本部に置かれている。2003年に運転を停止した新型転換炉の原型炉ふげんの廃止措置を進めている。また、廃止措置のための技術開発を行っている。
・大洗研究開発センター:
材料試験炉JMTR,高速増殖炉の実験炉常陽、高温ガス炉の実験炉高温工学試験研究炉開発・運用およびその核熱を利用した熱化学水素製造および水素の活用研究を実施している研究所。
・幌延深地層研究センター:
堆積岩を対象に、地下に研究坑道を掘り、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発を行っている。放射性廃棄物を持ち込まないことや、処分場にしないことを協定で地元と約している。
・東濃地科学センター:
結晶質岩を対象に、地下に研究坑道を掘り、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発を行っている。放射性廃棄物を持ち込まないことや、処分場にしないことを協定で地元と約している。
・瑞浪超深地層研究所:
岐阜県瑞浪市の結晶質岩花崗岩における深地層の科学的研究により、地下水の流動を規制する低透水性の断層の特性に関する知見の蓄積および、断層の発達過程に着目したモデル化手法の整備などを進めている。
・人形峠科学技術センター:
日本国内では唯一ウラン鉱石が産出された人形峠に設置された研究所。主にウラン濃縮技術の研究を実施していたが、現在は製錬転換施設の設備解体、遠心分離機の処理、放射性廃棄物の処理・計測技術等の技術開発を進めている。また、ウラン探鉱作業で生じた岩石、土砂からレンガを製造、頒布している。
・青森研究開発センター:
むつの原子炉の廃止措置や加速器質量分析装置を利用した研究を行うむつ事業所を含む研究拠点。
「事業推進部門に属する研究所:
・システム計算科学センター:
元は日本原子力研究所の計算科学技術推進センターで、都内 (東京都台東区東上野) に設置されている。大規模並列演算部(理論ピーク性能200TFLOPS)、次世代コード開発部(理論ピーク性能12TFLOPS)、共有メモリ型演算サーバ(理論ピーク性能1.92TFLOPS)からなる日本最速のスーパーコンピュータシステムが稼働を開始。新システムで実施したLINPACKベンチマークによる性能測定において、186.1TFLOPSの実行性能を達成した。その約2ヶ月後、行政刷新会議による平成22年4月の事業仕分けで、システム計算科学センターは廃止または東海研究開発センター内への移転を勧告された。2011年1月31日、東京大学と計算科学研究協力に関する覚書を締結し、同センターの研究者が東大柏キャンパスに駐在することとなった。5月1日に東大柏キャンパス内に移転。
・核不拡散科学技術センター:
(記事なし)
・原子力人材育成センター:
産官学連携の原子力人材育成ネットワークを設立し、機関横断的に人材育成を行う。放射線取扱主任者などの国家試験受験のコース、および合格後の講習を実施している.
・原子力緊急時支援・研修センター:
原子力に関する緊急事態が発生した場合に、地方自治体などの要請に応じ、各種の技術支援を行う。福島第一原子力発電所事故においては、同センターを中心に各拠点と連携し総力を挙げて、環境放射線モニタリング、環境放 射能分析、住民問合せ窓口等の運営等の支援活動を実施。
・埋設事業推進センター:
・核不拡散・核セキュリティ総合支援センター:
2010年4月にアメリカで開催された「核セキュリティサミット」において、当時首相だった鳩山由紀夫が設置することを表明した組織。同年12月27日に設置。アジア各国をはじめ、原子力新規導入国などに対する核不拡散・核セキュリティ強化に貢献することを目的としている。」
「主な施設:
・JRR-1
・JRR-2
・JRR-3:
実験用原子炉JRR-3Mとして稼働中
・JRR-4
・NSRR
・タンデム加速器施設
・J-PARC:
大強度陽子加速器。高エネルギー加速器研究機構との共同建設
・NUCEF
・RFEF:
燃料試験施設
・JT-60
・JMTR:(大洗)
材料試験炉
・高温工学試験研究炉 (HTTR)(大洗)
・常陽(大洗)
・もんじゅ
・ふげん:
新型転換炉。廃炉作業中
・SPring-8:
大型放射光施設。理化学研究所との共同建設・運営であったが、現在は利用研究のみ。また、2本のビームラインが量研機構に移管されたが、放射化物実験棟は残された。」
上記のように、大洗には3つの原子炉がある。
(国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 大洗研究開発センター:原子炉施設の状況)
https://www.jaea.go.jp/04/o-arai/unten.html
「施設の名称:運転状況:状況の説明
・材料試験炉(JMTR):施設の定期検査中:平成18年9月1日~
・高速実験炉「常陽」:施設の定期検査中:平成19年5月15日~
・高温工学試験炉(HTTR):施設の定期検査中:平成23年2月1日~」
まあ、全部定期検査中だけどな。
浮沈子は、ここの見学を申し込んでいるんだが、日程は未定だ。
ちょっと気になる施設もある。
(大洗わくわく科学館 - 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構)
http://www.jaea.go.jp/09/wakuwaku/
まあ、ガキ向け(失礼!、お子様向け)の施設だが、少し離れている東海村には、原子力科学館もある。
(原子力科学館:入場無料:月曜休館)
http://www.ibagen.or.jp/
「原子力科学館は、茨城原子力協議会が運営しています。」
こっちも、ガキ向けだがな。
子供だましの施設を作って、放射能汚染(!?)してる気がしないでもないが、「放射線の基礎知識と原子力の安全等に関する幅広い知識の普及と啓発の事業を行い、もって放射線及び原子力に関する科学技術の振興に寄与する」とあるので、頑張ってもらいたいもんだ。
水族館の話は、どっかへ飛んでってしまったが、イルカショーのほかにも、体重60kgのネズミ(カピバラ)や、アマゾンのグリーンイグアナも見られたので、1850円の元は取った気がした。
バックヤードの見学もやっていて、上から水槽や、管理維持設備を見ることが出来た(常時見られるかは不明)。
大洗研究センターの見学の際は、もう一度水族館に行ってもいいかもな。
夏休みということで、ママとジジババに連れられたガキどもが大勢いた(オトーサンは、概ねお仕事!)。
水族館の展示としては、イマイチだが、雄大な太平洋の眺めをバックにイルカショーを見るというのは、なかなかオツなものだ。
台風の接近で、すごいうねりが入っていて、迫力満点の眺めだった。
東京は、37度を超える猛暑日だったようだが、茨城は、日陰に入ればそれほどでもなかった。
500Eの冷房は、相変わらずそれなりだが、寒い国から来たクルマなので、仕方ないだろう。
往路は常磐道・北関東自動車道で行ったが、帰りは国道51号線をひたすら南下して、潮来から東関東自動車道で戻ってきた。
さすがに疲れたが、ひどい渋滞もなく、快適なドライブだったな。
次回は、帰りも常磐道周りで帰ってこよう・・・。
ちょっと遠出をして、大洗の水族館に行ってきた。
(アクアワールド茨城県大洗水族館)
http://www.aquaworld-oarai.com/
おとなの入場料が1850円という、目の玉が飛び出る高さだが、イルカとアシカのショーを見て、まあ、コストもかかってるし、仕方ないと諦める。
水族館に行くのが目当てだったのではなく、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターの下見に行ってきたわけだ。
ルートや、入り口の確認などを兼ねて、ぐるっと回ってきた。
二重のフェンスに囲まれ、真っ赤な文字で「警戒強化中」の横断幕がものものしい(たぶん、ずーっと出しっぱなしなんだろうな)。
(日本原子力研究所:旧名称)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80
「かつて存在した、原子力に関する総合的な日本の研究機関。」
「2005年(平成17年)10月1日核燃料サイクル開発機構との統合に伴い解散、独立行政法人日本原子力研究開発機構となった。」
「1967年 大洗研究所設置」
(日本原子力研究開発機構)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%A0%94%E7%A9%B6%E9%96%8B%E7%99%BA%E6%A9%9F%E6%A7%8B
「原子力に関する研究と技術開発を行う国立研究開発法人。」
「設立:2015年4月1日」
えーとですね、もんじゅの管理がなっていないと、原子力規制委員会からおとがめを受けている組織だが、当の原子力規制委員会をはじめとして、文科省、経産省との共管になっている組織だ。
(独立行政法人日本原子力研究開発機構法 第二十八条)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H16/H16HO155.html#1000000000000000000000000000000000000000000000002800000000000000000000000000000
「(主務大臣等)
第二十八条 機構に係るこの法律及び通則法における主務大臣は、次のとおりとする。
一 役員及び職員並びに財務及び会計その他管理業務(次号に規定するものを除く。)に関する事項については、文部科学大臣
二 第六条、第二十一条、第二十二条及び第二十四条並びに通則法第三十八条、第四十四条、第四十六条の二(第五号に規定する業務に係る政府出資等に係る不要財産に係る部分に限る。)、第四十六条の三(同号に規定する業務に係る民間等出資に係る不要財産に係る部分に限る。)及び第四十八条(同号に規定する業務の用に供する重要な財産に係る部分に限る。)に規定する管理業務に関する事項については、文部科学大臣及び経済産業大臣
三 第十七条に規定する業務(次号及び第五号に規定するものを除く。)に関する事項については、文部科学大臣
四 第十七条に規定する業務(次号に規定するものを除く。)のうち、原子力の研究、開発及び利用における安全の確保に関する事項(原子力に係る製錬、加工、貯蔵、再処理及び廃棄の事業並びに原子炉に関する規制に関する事項並びに国際約束に基づく保障措置の実施のための規制その他の原子力の平和的利用の確保のための規制に関する事項を含む。)については、文部科学大臣及び原子力規制委員会
五 第十七条第一項第三号に掲げる業務及びこれに関連する同項第四号に掲げるもの(これらに附帯する業務を含む。)並びに埋設処分業務等(次に掲げる放射性廃棄物に係るものに限る。)に関する事項については、文部科学大臣及び経済産業大臣(原子力の研究、開発及び利用における安全の確保に関する事項(原子力に係る製錬、加工、貯蔵、再処理及び廃棄の事業並びに原子炉に関する規制に関する事項並びに国際約束に基づく保障措置の実施のための規制その他の原子力の平和的利用の確保のための規制に関する事項を含む。)については、文部科学大臣、経済産業大臣及び原子力規制委員会)
イ 第十七条第一項第三号に掲げる業務に伴い発生した放射性廃棄物(当該業務に係る承継放射性廃棄物を含む。)
ロ 機構以外の者から処分の委託を受けた放射性廃棄物であって、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第二条第五項に規定する発電用原子炉(実用発電用原子炉を除く。)及びその附属施設並びに原子力発電と密接な関連を有する施設で政令で定めるものから発生したもの
2 経済産業大臣は、専ら前項第五号に規定する業務の適正かつ確実な実施を図る観点から、同項第二号に規定する規定に基づく認可又は承認を行うものとする。
3 機構に係るこの法律及び通則法における主務省令は、主務大臣の発する命令とする。ただし、第一項第五号に規定する業務に係る通則法第五十条に規定する主務省令は、文部科学省令・経済産業省令とする。」
事業統合の経緯やお役所の論理が複雑に絡み合い、素人目にはさっぱり分からなくなっている。
もんじゅの管理を切り離して、せっかく統合したばかりの研究組織を分断するというのが、如何にあほらしいかという話だな(ちなみに、原子力規制委員会は、環境省の外局である)。
どーせなら、やっぱ、浮沈子が唱えるように、自衛隊(防衛省)の所管にしてしまうのがいいだろう。
まあ、どうでもいいんですが。
この組織は、原子力の平和利用について研究する組織としては、我が国最大の機関だな。
平和利用と断るのは、訳がある。
「(機構の目的)
第四条 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(以下「機構」という。)は、原子力基本法第二条 に規定する基本方針に基づき、原子力に関する基礎的研究及び応用の研究並びに核燃料サイクルを確立するための高速増殖炉及びこれに必要な核燃料物質の開発並びに核燃料物質の再処理に関する技術及び高レベル放射性廃棄物の処分等に関する技術の開発を総合的、計画的かつ効率的に行うとともに、これらの成果の普及等を行い、もって人類社会の福祉及び国民生活の水準向上に資する原子力の研究、開発及び利用の促進に寄与することを目的とする。」
この中には、原子力基本法の中に、こっそりと忍ばされた文言は見えてこない。
(原子力基本法)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S30/S30HO186.html
「(基本方針)
第二条 原子力利用は、平和の目的に限り、安全の確保を旨として、民主的な運営の下に、自主的にこれを行うものとし、その成果を公開し、進んで国際協力に資するものとする。
2 前項の安全の確保については、確立された国際的な基準を踏まえ、国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資することを目的として、行うものとする。」
うーん、安全保障(=軍事マター?)ねえ・・・。
「第三章 原子力の開発機関
(国立研究開発法人日本原子力研究開発機構)
第七条 原子力に関する基礎的研究及び応用の研究並びに核燃料サイクルを確立するための高速増殖炉及びこれに必要な核燃料物質の開発並びに核燃料物質の再処理等に関する技術の開発並びにこれらの成果の普及等は、第二条に規定する基本方針に基づき、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構において行うものとする。」
第二条に規定する基本方針の中には、安全保障も含まれていることに注意だな。
平和目的とは限らない場合もあるかもしれない。
やっぱ、もんじゅは自衛隊だろうな。
まあいい。
母体となった原研の発足時に留学先となったアルゴンヌも、一応、リンクしておく。
(アルゴンヌ国立研究所)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%B4%E3%83%B3%E3%83%8C%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80
「アメリカ合衆国最初の国立研究所」
「原子力の父と言われるエンリコ・フェルミを中心とした研究チームが1942年に世界最初の制御核分裂連鎖反応を成功させたシカゴ大学(The University of Chicago)冶金研究所(核開発を隠す為に冶金研究所の名称が使われた)と第二次世界大戦中に推進されたマンハッタン計画研究者の一部を母体に原子力の平和利用を研究する目的で1946年に設立された国立研究所。」
マンハッタン計画に従事したメンバーのうち、米軍に雇ってもらえなかった連中の失業対策というわけだな(そうなのかあ?)。
「現在は電気自動車(電池自動車)の普及に必要なリチウムイオン電池の、米国内での生産に向けた研究開発に注力している。」
糊口を凌ぐというか何というか・・・。
侘しいもんだな。
原子力は、産業、軍事といった実用の面と、基礎研究という学術的要素がビミョーに絡んでいる。
何でもそうなんだろうが、工学的に確立された部分だけではない。
こんな、ややっこしい組織を、管理運営していくというのは、並大抵でないことは確かだな。
日本原子力研究開発機構の施設などを、ざっと見ておこう。
「拠点情報:
・本部(東海村):
運営管理部門、安全統括部、広報部、産学連携推進部、国際部、研究技術情報部
・敦賀本部:
高速増殖炉研究開発センター、原子炉廃止措置研究開発センター、国際原子力情報・研修センター、レーザー共同研究所を管轄する。
・東京事務所:
経営企画部ほか。国会、政府関係機関、電気事業者等在京機関との対外対応及び情報収集等を行う。
・福島技術本部:
福島第一原子力発電所事故に対し、原子力機構の総力を挙げて調査・検討し今後の対策を施すなどの貢献を目的として、2011年5月6日に福島支援本部が設置された。11月21日に改組され、福島技術本部となった。原子力機構の各研究部門や研究拠点の専門性を活用し、中・長期的課題に戦略的に取り組む事としている。本部長は理事長で、「企画調整部」、「復旧支援部」、「福島環境安全センター」が置かれている。除染モデル実証事業、除染技術実証試験事業、環境モニタリング、放射線量率分布・汚染分布調査などを実施。」
「研究開発部門に属する研究所:
・東海研究開発センター:
本部組織が置かれている、東海村にある原子核分裂実験の研究所。原子力科学研究所(旧原研系)および核燃料サイクル工学研究所(旧サイクル機構系)から成り立つ。現在、使用済み核燃料の再処理実験、使用済み核分裂実験装置の廃棄技術などの研究を行っている。また、高エネルギー加速器研究機構との共同事業として、J-PARCを運用している。また、本機構の中央図書館が設けられ,原子力ライブラリとなっている。開館日は主として平日であるが、定められた機関の職員以外は利用に当たり紹介が必要である。OPACの検索については来館をしなくても誰でも利用できる。
・高速増殖炉研究開発センター:
敦賀本部に置かれている。高速増殖炉もんじゅの開発・運用を行っている。
・原子炉廃止措置研究開発センター:
敦賀本部に置かれている。2003年に運転を停止した新型転換炉の原型炉ふげんの廃止措置を進めている。また、廃止措置のための技術開発を行っている。
・大洗研究開発センター:
材料試験炉JMTR,高速増殖炉の実験炉常陽、高温ガス炉の実験炉高温工学試験研究炉開発・運用およびその核熱を利用した熱化学水素製造および水素の活用研究を実施している研究所。
・幌延深地層研究センター:
堆積岩を対象に、地下に研究坑道を掘り、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発を行っている。放射性廃棄物を持ち込まないことや、処分場にしないことを協定で地元と約している。
・東濃地科学センター:
結晶質岩を対象に、地下に研究坑道を掘り、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発を行っている。放射性廃棄物を持ち込まないことや、処分場にしないことを協定で地元と約している。
・瑞浪超深地層研究所:
岐阜県瑞浪市の結晶質岩花崗岩における深地層の科学的研究により、地下水の流動を規制する低透水性の断層の特性に関する知見の蓄積および、断層の発達過程に着目したモデル化手法の整備などを進めている。
・人形峠科学技術センター:
日本国内では唯一ウラン鉱石が産出された人形峠に設置された研究所。主にウラン濃縮技術の研究を実施していたが、現在は製錬転換施設の設備解体、遠心分離機の処理、放射性廃棄物の処理・計測技術等の技術開発を進めている。また、ウラン探鉱作業で生じた岩石、土砂からレンガを製造、頒布している。
・青森研究開発センター:
むつの原子炉の廃止措置や加速器質量分析装置を利用した研究を行うむつ事業所を含む研究拠点。
「事業推進部門に属する研究所:
・システム計算科学センター:
元は日本原子力研究所の計算科学技術推進センターで、都内 (東京都台東区東上野) に設置されている。大規模並列演算部(理論ピーク性能200TFLOPS)、次世代コード開発部(理論ピーク性能12TFLOPS)、共有メモリ型演算サーバ(理論ピーク性能1.92TFLOPS)からなる日本最速のスーパーコンピュータシステムが稼働を開始。新システムで実施したLINPACKベンチマークによる性能測定において、186.1TFLOPSの実行性能を達成した。その約2ヶ月後、行政刷新会議による平成22年4月の事業仕分けで、システム計算科学センターは廃止または東海研究開発センター内への移転を勧告された。2011年1月31日、東京大学と計算科学研究協力に関する覚書を締結し、同センターの研究者が東大柏キャンパスに駐在することとなった。5月1日に東大柏キャンパス内に移転。
・核不拡散科学技術センター:
(記事なし)
・原子力人材育成センター:
産官学連携の原子力人材育成ネットワークを設立し、機関横断的に人材育成を行う。放射線取扱主任者などの国家試験受験のコース、および合格後の講習を実施している.
・原子力緊急時支援・研修センター:
原子力に関する緊急事態が発生した場合に、地方自治体などの要請に応じ、各種の技術支援を行う。福島第一原子力発電所事故においては、同センターを中心に各拠点と連携し総力を挙げて、環境放射線モニタリング、環境放 射能分析、住民問合せ窓口等の運営等の支援活動を実施。
・埋設事業推進センター:
・核不拡散・核セキュリティ総合支援センター:
2010年4月にアメリカで開催された「核セキュリティサミット」において、当時首相だった鳩山由紀夫が設置することを表明した組織。同年12月27日に設置。アジア各国をはじめ、原子力新規導入国などに対する核不拡散・核セキュリティ強化に貢献することを目的としている。」
「主な施設:
・JRR-1
・JRR-2
・JRR-3:
実験用原子炉JRR-3Mとして稼働中
・JRR-4
・NSRR
・タンデム加速器施設
・J-PARC:
大強度陽子加速器。高エネルギー加速器研究機構との共同建設
・NUCEF
・RFEF:
燃料試験施設
・JT-60
・JMTR:(大洗)
材料試験炉
・高温工学試験研究炉 (HTTR)(大洗)
・常陽(大洗)
・もんじゅ
・ふげん:
新型転換炉。廃炉作業中
・SPring-8:
大型放射光施設。理化学研究所との共同建設・運営であったが、現在は利用研究のみ。また、2本のビームラインが量研機構に移管されたが、放射化物実験棟は残された。」
上記のように、大洗には3つの原子炉がある。
(国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 大洗研究開発センター:原子炉施設の状況)
https://www.jaea.go.jp/04/o-arai/unten.html
「施設の名称:運転状況:状況の説明
・材料試験炉(JMTR):施設の定期検査中:平成18年9月1日~
・高速実験炉「常陽」:施設の定期検査中:平成19年5月15日~
・高温工学試験炉(HTTR):施設の定期検査中:平成23年2月1日~」
まあ、全部定期検査中だけどな。
浮沈子は、ここの見学を申し込んでいるんだが、日程は未定だ。
ちょっと気になる施設もある。
(大洗わくわく科学館 - 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構)
http://www.jaea.go.jp/09/wakuwaku/
まあ、ガキ向け(失礼!、お子様向け)の施設だが、少し離れている東海村には、原子力科学館もある。
(原子力科学館:入場無料:月曜休館)
http://www.ibagen.or.jp/
「原子力科学館は、茨城原子力協議会が運営しています。」
こっちも、ガキ向けだがな。
子供だましの施設を作って、放射能汚染(!?)してる気がしないでもないが、「放射線の基礎知識と原子力の安全等に関する幅広い知識の普及と啓発の事業を行い、もって放射線及び原子力に関する科学技術の振興に寄与する」とあるので、頑張ってもらいたいもんだ。
水族館の話は、どっかへ飛んでってしまったが、イルカショーのほかにも、体重60kgのネズミ(カピバラ)や、アマゾンのグリーンイグアナも見られたので、1850円の元は取った気がした。
バックヤードの見学もやっていて、上から水槽や、管理維持設備を見ることが出来た(常時見られるかは不明)。
大洗研究センターの見学の際は、もう一度水族館に行ってもいいかもな。
夏休みということで、ママとジジババに連れられたガキどもが大勢いた(オトーサンは、概ねお仕事!)。
水族館の展示としては、イマイチだが、雄大な太平洋の眺めをバックにイルカショーを見るというのは、なかなかオツなものだ。
台風の接近で、すごいうねりが入っていて、迫力満点の眺めだった。
東京は、37度を超える猛暑日だったようだが、茨城は、日陰に入ればそれほどでもなかった。
500Eの冷房は、相変わらずそれなりだが、寒い国から来たクルマなので、仕方ないだろう。
往路は常磐道・北関東自動車道で行ったが、帰りは国道51号線をひたすら南下して、潮来から東関東自動車道で戻ってきた。
さすがに疲れたが、ひどい渋滞もなく、快適なドライブだったな。
次回は、帰りも常磐道周りで帰ってこよう・・・。
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