巨大ロケットの時代はイカの交尾とともに2019年10月03日 10:44

巨大ロケットの時代はイカの交尾とともに
巨大ロケットの時代はイカの交尾とともに


飛ぶぞ飛ぶぞと言いながら、永遠に飛び上がれないかもしれないSLS。

(NASA、SLS打ち上げに新移動式発射プラットフォームを用意へ)
https://sorae.info/space/20191001-nasasls.html

「なおBechtel Nationalは、44ヶ月後となる2023年の6月1日までに、MLP2のデザインから設計、テストを終了する予定です。」

こうのとり8号機の打ち上げで火災になり、一躍有名になったムーバブルランチャー(通称:ML)。

ロケットを打ち上げるには(組み立てにも)、これがなければどうしようもない。

それが出来るのが2023年6月だという。

それから1年半で、SLSで打ち上げたオリオン宇宙船に乗って月旅行できるのかあ?。

(NASA、アルテミス計画へオリオン宇宙船を追加発注)
https://sorae.info/space/20191002-orion.html

「月周辺の宇宙ステーションとなる「月軌道プラットフォームゲートウェイ(ゲートウェイ)」へと、宇宙飛行士を輸送します。宇宙飛行士は別の着陸機に乗り換え、2024年に有人月面探査を実施する予定です。」

もちろん、月軌道ステーションなんてのは、影も形もない。

「なお今回の契約では、2030年までに最大で12機のオリオンの発注が可能な内容となっています。」

オリオン宇宙船は、10回程度の再使用を想定しているからな。

120回も飛ばせることになるし、もちろん、SLSは使い捨てだ。

120機作らなければならない。

B社は笑いが止まらんだろうな(ははは・・・)。

スペースXのスターシップの発表(秋の恒例行事?)があって、毎年デザインが変わる巨大ロケットだが、今年はイカメシデザインになったことは、既に書いた。

(再使用ロケットの聖杯にしては、いささか張りぼて感が否めないスターシップMK1が組み立て完了)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2019/09/30/9159457

「しかし・・・。
それにしても、ショボ過ぎるイカメシ・・・。」

いくつか記事を読む中で、軌道上における空中給油を行う話が出ている。

(SpaceX、火星目指すStarshipの宇宙給油構想を発表。Starshipどうしでドッキング)
https://japanese.engadget.com/2019/09/29/spacex-starship-starship/

「まず地上から打ち上げられたStarshipが軌道上で、ほぼ同じ大きさ、ほぼ同じ形状形状をしたもうひとつのStarshipに接近、お尻どうしをくっつける格好でドッキングして、地上からやってきたStarshipがもう一方Starshipへと燃料(推進剤)を補給しています。」

この画像を見て、イカの交尾を想起したのは浮沈子だけではあるまい。

(イカ の交尾にビックリ !!(汗))
https://blogs.yahoo.co.jp/its64world/25588530.html

「まあコウイカの場合、交尾と言ってもオスのイカがメスのイカに精子の入ったカプセルを渡すだけ」

模型を使って、交尾シーンを再現するという念の入れように「ビックリ!!(汗)」だな。

ちなみに、イカタコは頭足類で、頭どうしをくっ付けているわけで、正確には交「尾」じゃないけどな。

まあ、どうでもいいんですが。

ギガジンには、これから開発されるというブースター「スーパーヘビー」についても載っている。

(100人以上を月や火星まで運ぶことを目指すSpaceXの新型宇宙船「スターシップ」はどんなロケットなのか?)
https://gigazine.net/news/20191001-spacex-starship-specification/

「直径が9mで、高さが68m。ラプターエンジンは37基搭載されていて、最大離陸重量が約3300トンで、推力は72メガニュートン。スーパーヘビーも表面全体がステンレスに覆われています。」

こっちは、たぶん、耐熱タイルとかは貼られないだろう。

ファルコン9による実績もあり、単にエンジンの基数を増やして、デカくしただけともいえる。

「スーパーヘビーには6本の足があり、切り離された後は宇宙に廃棄されるのではなく、そのまま発射地点まで戻ってくるという「再利用可能ロケット」です。」

宇宙空間で給油を行って航続距離を稼いだり、運搬する貨物や人間を増やしたりするためには、ロケットを再使用するというのが条件になる。

使い捨てでは割に合わないからな。

スーパーヘビーの開発が後回しになっているのは、既に実績があり、後から開発しても、完成に遅れが出ることがないと踏んでいるからに違いない(たぶん)。

スターシップが再使用に耐えるかどうかは、今後の開発に掛かっている。

浮沈子は、最低でも10年はかかると見ている。

完全再使用の宇宙機をパワードランディングさせた例はない。

複雑なマニューバを行い、効率的かつペイロードや外板に優しい大気減速を行う技術をもってしても、実現には相当の困難が伴う。

実験機レベルのラプターエンジンの量産が始まっているらしいが、おそらく推力は想定した設計より低いままだろう。

そっちの開発も進めなければならない。

全てが滞りなく開発され、所期の性能を発揮しても、成功するかどうかはやってみなければ分からない。

今年の発表では、ロケットの名称は変わらなかった。

見た目のデザインはイカメシになったが、運用について大きく変わった点はない。

構想が熟成されてきたということか。

27基のマーリンエンジンを同期させ、3本のブースターを切り離して回収して見せたファルコンヘビーの成功は、S社の技術力が本物であることの証拠だ。

ひょっとしたら・・・。

ひょっとしたら、まあ、多少の遅れはあるにしても、この会社はスターシップやスーパーヘビーの開発を成功させるかもしれない。

21世紀が、人類にとって、新たな地平を拓く世紀になる可能性は否定できない。

それは、SLSのような、使い捨ての巨大ロケットによるのではなく、大きさでは多少劣るが、再使用と空中給油という運用の妙を尽くして行うことになるのかもしれない。

と思ったら、S社自身が、更に巨大なロケットを構想しているらしいという記事も見つけた(以前にも、読んだ記憶があるけど)。

(SpaceXの次期ロケットは超巨大? (Starshipじゃないよ!))
https://www.gizmodo.jp/2019/09/spacex-next-gen-18m-diameter-rocket.html

「Musk氏によれば、現在彼はStarshipの次世代モデルとして直径18mのロケットを考えているそうです。これは、Starshipの9mの直径のなんと2倍!」

「20年後、あるいは30年後に直径18mの巨大ロケットが運用される未来がきても、おかしくはありませんよ!」

塚本さんは、媒体によっては、豊かな表現をする人だな。

NASAやB社の構想する惑星探査計画では、スペースデブリが飛び交って危険極まりなくなる地球周回軌道ではなく、月周回軌道上から運用される宇宙空間専用の宇宙機の運用がキモになる。

そこまでの運搬を担う打ち上げロケットは、たぶん、何でもいいのだ。

重力エネルギー的には、はるかに運用が楽だからな。

そのうち、月軌道もブンブン飛び回る衛星(の衛星?)で満ち溢れ、地球・月系のラグランジュ点を使うようになるかもしれない。

中国やインドも狙ってるしな。

火星への到達は、21世紀初頭の人類には、途方もないチャレンジといえるが、100年後には日常になっているかもしれない。

浮沈子的には、人類の火星到達は不可能とみている。

機械は送れても、人間は片道すら困難だろう。

低重力、宇宙放射線、チームワーク、運用支援・・・。

多惑星種族となるためには、人間自身が変わるしかないかもしれない。

遺伝子操作技術を駆使して、人類が宇宙人となるわけだな。

クマムシ並みに放射線に強く、低重力でも骨量を維持し、長期の閉鎖空間における精神の健全性を保ち、AI支援による問題解決に対応できる新人類だ。

まあ、無理な話だな。

クリスパー・キャス9の技術が熟成され、思いのままのデザイナーベビーが跋扈するようになっても、地球表面だけが人類の永遠の棲家であることは、未来永劫変わることはない。

そういう動かしがたい現実の中で、巨大ロケットの開発がどういう意味を持つのかは、十分に考えられるべきだろうな。

浮沈子的には、大陸間超高速大量輸送時代の幕開けとして捉えるのが健全と考えている。

B747が拓いた、新しい航空旅客輸送の時代。

超音速旅客機は消えてなくなったが、ジャンボは残った。

現在運用されている旅客機は、全て同じ発想で作られている。

軍用機さえ、高機動に耐えられないパイロットの限界から、ドッグファイト優先の思想は消えた。

ファーストルック、ファーストアタック、ファーストキル。

これからは、無人機(ドローン)を前方展開して、ファーストルックのレンジをさらに広げ、ビーム兵器による攻撃で、瞬時に破壊する時代になるんだろう。

戦闘機に要求されるのは、ネットワーク化された兵器システムを統合運用する最前線の司令塔の役割になる。

それが強力な抑止力となり、平和が続くようになれば目出度い話だが、それはそれで金のかかる平和だな。

話が逸れた。

未来は、更に先の未来から見た過去でもある。

長く人間やってると、昔を振り返って、その頃に描いていた未来像を懐かしむことができるようになる。

20世紀後半、21世紀を待ちわびた時代に、宇宙開発や遺伝子工学が台頭し、惑星探査、遺伝子操作がポピュラーな話題になった。

人類は、思いのままに自然を操り、限りない宇宙に進出していくに違いない・・・。

高度経済成長とその後のバブルの時代には、その夢に影を差すものは何もなかった。

ああ、オイルショックとかもあったけどな。

懐かしいな・・・。

インターネットがこれほど普及し、社会生活の基盤を構築するなどとは、だれも想像すらしなかった。

浮沈子が触れた頃は、まだ、研究者のオモチャに毛が生えた程度だったからな。

今後は、そのインフラの一部を低軌道衛星コンステレーションが担うようになる。

宇宙空間が、人類の生存を支える基盤になる。

陸運や海運、航空の時代を経て、通信と移動を担う基盤はとうとう宇宙にまで及ぶことになる。

通信が移動に取って代わることはない。

実際にそこに出かけ、脳が五感を働かせて得た経験は、何物にも代えがたいものだ。

この一週間ほど、ホームページの作成に没頭して、仮想空間の作業に耽っていたが、現実の世界では右足の循環不全によるむくみに悩み、体調不良と運動不足によるリバウンドに見舞われた。

リアルな世界こそ、我々が生きる現実であり、仮想の世界はあくまでもそのシミュレーションに過ぎない。

事実は小説より奇なりだな。

来週には、エジプトツアーに出かける。

アフリカ大陸は初めてだな。

北米、ユーラシア、オーストラリア、アフリカと、4大陸に渡ることになる。

残るは南米と南極かあ。

リア充も、楽じゃないな・・・。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
kfujitoの徒然の筆者のペンネームは、
「○○子」です。
○○を記入してください。

コメント:

トラックバック