🐱ウクライナ降伏不可避:情報戦の誤り ― 2023年11月21日 03:07
ウクライナ降伏不可避:情報戦の誤り
(ウクライナは冬までにロシアのクリミアへの陸上補給ラインを遮断し得る=軍インテリジェンス)
https://www.ukrinform.jp/rubric-ato/3762656-ukurainaha-dongmadeniroshianokurimiaheno-lu-shang-bu-geirainwo-zhe-duanshi-derujuninterijensu.html
「ウクライナ防衛戦力は冬の到来までに一時的占領下とロシアを結ぶ、現在占領されているウクライナ南部を通る陸上の補給ラインを遮断し得ると発言」(ウクライナ国防省傘下情報総局のブダーノウ局長)
この発言があったのは、9月中旬と思われる。
「ロシア軍はやけになっており、10月に投入するはずだった予備戦力まですでに投入していると指摘」
「ロシア連邦が宣言しているのとは異なり、同国には戦略的予備戦力は一切ない」
「ウクライナの部隊はすでに予備戦力の一部を作戦遂行に投入している」
用兵は重要だからな。
敵の戦力を見誤れば、味方は撃破される。
ウクライナが、南部補給ラインの遮断に成功したという話は聞かない。
ドニエプル川の渡河作戦が、その一部らしいという話は出ているけど、数kmの前進しか果たせないでいる。
東部戦線で「やけ」になっているかどうかはともかく、ロシア軍が南部地域に十分な兵力を展開しているかどうかは分からない。
記事では、んなもんはない!、と断言している。
この見極めは、極めて重要だ。
案に相違して、ロシア軍に十分な戦力があったり、予備戦力が投入されれば、ウクライナ軍にとってうれしくない事態が生じる。
地雷原とアタックアンドアウェイで足止めされているザポリージャ戦線、渡河作戦は成功しつつあるものの、大規模な進軍につなげられるかどうかが不透明なヘルソン州の南部戦線が膠着状態で冬を迎えることになれば、補給ラインの遮断は失敗に終わる。
この2つの戦線は、連動しなければうまく機能しない。
ザポリージャ戦線が膠着している状況では、本来、ヘルソン州におけるドニエプル川の渡河作戦単独での遂行はムリポな話なのだ。
無謀と言っていい。
それを、どういうわけか、やっちまったところに、ウクライナのギャンブルを感じる。
政治目的、戦略目標達成のために、戦術が犠牲になる格好の事例だ。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
まあ、それはロシアも同じというか、桁違いの犠牲だろうけど。
「ロシアには懸念すべき理由があるが、ウクライナにはない。」(ブダーノウ氏)
ザルジニーが指摘した、進軍のための5つの要件(①地上作戦を支援する制空権の掌握、②地雷原の突破、③効力を高めた対砲兵戦闘、④必要な予備役の人材の手当てと訓練に⑤電子戦能力の構築)はどこへ?。
まあいい。
戦況は膠着しておらず、長期の消耗戦でもない。
速度は遅くなっているが、占領地の全面的な奪還に向けて、「反転攻勢」は着実に進んでいる・・・。
んなことは、誰が言っても信じられないが、武器弾薬が不足し、兵員の補充がままならない中で、東部戦線では「反転攻勢」どころか、完全に「防御戦」に変わっている(一部では、攻勢に出ているようですが)。
そんな中、南部ヘルソン州でのドニエプル川渡河作戦だけが、例外的に「反転攻勢」らしさ(!)を醸し出している。
僅かとは言え、占領地の奪還が、目に見える形になるからな。
それだけに、ここで敗退することがあれば、戦略的にも政治的にもダメージは大きい。
戦略的には、南部の補給線を分断する道が、当分断たれることになる(今回の渡河作戦は、夏ごろから仕込みが行われていたからな)。
政治的ダメージは言わずもがな。
「反転攻勢」どころか、それが出来ないということを証明することになる(そうなのかあ?)。
戦場で勝てないウクライナが定着する。
負けないかもしれないが、勝てない・・・。
ロシアの戦力を消耗させるので精いっぱいということになる。
それでも、欧州にとっては十分利益になるけど、そのための支援で欧州自身の備蓄が減っちまったり、ロシアが生産力を増強して、時間の経過とともに彼我の差が開くようなことになれば、戦争の継続を続けることが、かえって不利益になりかねない。
東部戦線は、ロシア軍の消耗を促すことで精いっぱいだ。
防御戦は、戦力の消耗が攻撃側に比べて少ないと言われる。
が、生産力にアットーテキな差があれば、それを補って余りある攻撃力を発揮できるわけだ。
敵の戦力を消耗させることは、必ずしも戦果とはならない。
それよりも、早急に停戦して、戦闘を継続する動機を取り除く方が、長期的には欧州の利益につながる可能性もある。
ロシアの補給線を断ち切るという戦略目標は、占領地域の形状や、後背地にアゾフ海を抱える地政学的な条件から妥当だが、それはロシアも重々分かっている。
ザポリージャ戦線が膠着しているのは、そのための地雷原や戦力の配置が功を奏しているからに他ならない。
冬が到来するまでに、ここで大規模な進軍が行われる公算は低い(ザルジニーもそう言ってたしな:それとも、情報戦かあ?)。
渡河作戦でも、地雷原の敷設に悩まされている。
川岸からの距離では、数km(3~8km)に留まっているし、そこでの砲撃にもさらされている。
情報が錯綜しているので何とも言えないが、ウクライナ側のドローンが、左岸(東岸:ロシア側)を自由に飛び回っていると言われる。
が、今日読んだ記事では、ロシアもドローンを飛ばしているという。
まあいい。
こんなリスキーな攻撃をしなければ、戦線の維持も難しい状況なのか。
「ロシアには懸念すべき理由があるが、ウクライナにはない。」(再掲)
浮沈子には、逆に思えるんだがな。
ロシアは、プーチンの選挙用に、何万人という兵力を動員している。
選挙戦だ(そうなのかあ?)。
防戦一方のウクライナ軍は、なんとか「反転攻勢」の糸口をつかみたい。
ザポリージャ戦線との連携なしに、冬季を控えたギリギリのタイミングで、渡河作戦に踏み切らざるを得なかったというのが真相な気がする。
ロシアがどこまで防ぎきれるか。
つーか、いつまでに撤退させられるかが問題だな。
10年後では、話にならない。
浮沈子は、今月中(11月いっぱい)でケリがつくと見ている。
まあ、あてにはなりませんが。
ザポリージャ戦線のネタも、あることはある。
(侵攻630日目、ザポリージャ方面とドニエプル川沿いの動き)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/630th-day-of-the-invasion-movement-towards-zaporizhzhia-and-along-the-dnieper-river/
「ベルベーヴ方向のウクライナ軍は若干押し戻され、ノヴォプロコピフカ集落内への到達も一時的なもので両拠点はロシア軍が支配している。」
「流石に「ロボーティネからの南下が再開された」と主張するのは時期尚早だろう。」
「ウクライナ軍はザポリージャ方面での前進を諦めていないが、この1週間で敵の砲撃の激しさは激減し、ロシア軍の反撃がピャティハトキ方向で始まっている」(ロシア人ブロガー:反撃は確認されていない)
後段では、渡河作戦の状況にも触れている。
「ロシア軍は砲兵を動員しているにも関わらずクリンキーの敵を掃討出来ていない、残念ながらロシア軍は他の地域から部隊を移動させたり、予備戦力の投入を余儀なくされている。ウクライナ軍はオチャコフとキンバーン砂州の間にあるペルボマイスキー島、ノーバ・カホフカ、ゴルノスタエフカ~カイリー~ヴァシリフカの3方向に上陸する計画を持っている」
記事では、明確に指摘されていないが、この2方面の動きは連動している。
つーか、連動しなければならない!。
ウクライナは、やけになっているのではないか(逆じゃん!?)。
(アウディーイウカの戦い、コークス工場は砲撃に晒され南の守りも破られる)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/in-the-battle-of-audi-iuka-the-coke-factory-is-bombarded-and-the-southern-defenses-are-defeated/
「ウクライナ軍参謀本部はアウディーイウカ方面について「敵の攻撃は全て失敗に終わった」と主張している」
東部戦線は、そもそも真面目に防衛してない(そうなのかあ?)。
ここでの主要な任務は、ロシア軍に多大の犠牲を強いて、他の戦線に戦力を振り向けないようにすることだけだ。
「新たに登場した視覚的証拠は「ロシア軍の前進」と「状況の悪化」を示唆」
「南側の工場地帯を失うのは時間の問題だ」
アウディーイウカは、ロシア軍に占領されたわけでもなければ、周辺で戦線が崩壊しているわけでもない。
ウクライナ軍は、1000kmに及ぶ戦線を維持し、一部では領土奪還に向けて攻勢に転じている(ロシア軍にとっては、飛んで火に入る秋の虫かも)。
だが、「反転攻勢」して領土の大部分を奪還し、年内にロシアを停戦交渉に引きずり出すという話は、いつの間にか、どこかへ消えた。
(ロシア軍、冬季攻勢で疲弊したウクライナに襲いかかる備え──ミサイルは使わずに備蓄)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/11/3-403.php
「ここウクライナでは、すべての注意は防衛に向けられるべきだ」
防衛=反転攻勢???。
「標的として最も筋が通るのは、ウクライナのエネルギー関連インフラだろう。そしてタイミングとして最も筋が通るのは、エネルギーが最も必要とされる冬だ」
浮沈子の記憶が確かならば、ウクライナの冬のエネルギーは潤沢で、担当大臣は心配していないと言ってたような気がするんだがな。
(ウクライナ、越冬へエネルギー確保 ロシアのインフラ攻撃警戒)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023111200279&g=int
「十分なエネルギー資源があり、安心している」
「ロシアが送電網を標的にし始めたとの見方が出ている。」
発電しても、送電網が破壊されれば、供給できないということなんだろう。
安心してる場合じゃないんじゃね?。
攻撃対象が、エネルギーインフラだけとは限らない。
絶え間のないミサイルやドローンの飛来は、ウクライナの人々の心の中に厭戦気分を醸成する。
これ以上戦っても、奪われた領土を奪還することはできないのではないか。
領土分割は不本意だが、この日常がいつまでも続くというのも御免だ・・・。
ロシアに併合された地域の人々は、プーチンを支持しているっていうじゃないの(そうなのかあ?)。
そんな連中が住んでる土地を奪還したって、仕方ないんじゃね?。
この辺りで手打ちにして、平穏な日常を取り戻したい・・・。
まあ、ロシアの思うつぼ(つーのかあ?)ってのは、そんなところか。
ロシアにとって都合のいいウクライナを作るための仕込みだ。
浮沈子は正義派じゃない。
ドンパチで失われる数限りない命を惜しむだけだ。
米国は、またもや、余計なお世話に走り回っているしな。
(米国防長官、ウクライナ大統領と会談 支援継続と伝達)
https://www.sankei.com/article/20231120-FIZXQX2UZVMEPHYZPIPOIRDZ7Q/
「重要なメッセージを届けるため、キーウにいる。ウクライナは自由のためにロシアの侵略と戦っており、米国はウクライナと共にあり続ける。現在も未来もだ」
この先も、ウクライナに戦い続けるように仕向けるんだろう。
そんな見方があるのかどうかは知らないが、ロシアはウクライナが戦いを止めるように仕向けているともいえる(そうなのかあ?)。
不正義の平和だな。
正義の戦争を続けさせようとする米国と、不正義の平和を無理やり呑ませようとするロシアか・・・。
いずれにしても、ウクライナは当分戦場だ。
領土完全奪還を譲らず、徹底抗戦を主張する現政権と、戦場でケリを付けようと最後っ屁をかますロシア外相。
国内の分裂を危惧して、選挙を先送りしている自由で民主的なウクライナに対し、プーチン独裁の専制国家ロシアでは、来春、大統領選挙が予定されている。
(ロシア大統領選の投票日 初の3日間に 選挙の正当性を担保する狙いか 2024年3月実施)
https://www.fnn.jp/articles/-/618382
「ロシアで来年3月に行われる大統領選の投票日が、これまでの1日ではなく3日間行われる見通しになった。」
「投票日を3日間にした理由は明らかになっていない」
「前回の2018年の大統領選の投票日は1日だけで、ロシアメディアによると、大統領選の投票日が3日間となるのは初めて。」
「国民の投票機会を長く設けることで、選挙の正当性を担保する狙いがプーチン政権にあるとみられる。」
浮沈子は、べつに厭味ったらしく選挙の話を取り上げているわけではない。
ロシアの選挙が、西側のそれとはだいぶ異なるものだということも伝えられているし、ウクライナが選挙どころではないことも理解している。
しかし、民主国家のいいところは、国の未来を選ぶのが国民だという点だろう。
クソな指導者を選んじまって、大失敗することもあるだろうし、米国みたいに、選挙の度に政策が不安定になり、あっちにいったり、こっちにいったりして、世界中が振り回される人騒がせなネガもある。
必ずしも、善政が保証されているわけじゃない。
が、統治の正当性を担保するのに、可能な限り公平な選挙で指導者を選ぶというのは、上手いやり方だ。
国家の運営が難しい時ほど、その手続きは重要だろう。
統治者は、まあ、ふつーは自分の統治が一番正しいと思っているだろうから、その統治を継続するために、ありとあらゆる手立てを尽くす。
選挙を先送りするのもその一つだし、ロシアみたいに、永遠にプーチンが居座ることが出来る制度(そうなのかあ?)を作ってしまうことだってある。
しかし、本来は、統治者が選挙制度(実施の有無を含め)を好きなように弄り回すことが出来るということ自体が問題だ。
そこに何らかの規制が掛かっていなければ、民主国家は形がい化する。
わが国だって、胸を張って威張れるわけではないだろう。
選挙の度に、一票の格差が問題になったり、義理と人情と飛び交う実弾(現金?)で決まる当選者が、後から発覚した不祥事で辞任を余儀なくされる話は枚挙に暇がないからな。
占領地の奪還がおぼつかなくなり、戦闘が膠着状態になれば、停戦に向けての何らかの動きがあってもおかしくはない。
つーか、それがないというところが問題なわけだ。
いや、戦闘は膠着状態じゃないとか、「反転攻勢」(=防衛?)は続いているとか、いろいろあるみたいだけどな。
まあ、どうでもいいんですが。
双方、戦場でケリをつける気でいる以上、ドンパチは続く。
ミサイルもドローンも飛んでくる。
来春には、F-16戦闘機が投入され、ロシアの航空優勢も揺らぐ。
期限切れ間近のエイタクムスの供与も進むだろう。
ロシアは、中古兵器を再生して投入しているようだが、新兵器の生産が軌道に乗れば、それらを投入するようになるかもしれない。
戦闘はエスカレートする一方だな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(米国防長官がウクライナ訪問 弾薬など1億ドル相当を追加供与へ)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231121/k10014264061000.html
「アメリカ国内でウクライナへの支援疲れが指摘される中でも、支援は揺るぎないという姿勢を示すねらい」
まあ、それもあるだろうけど、支援を得るための年内の戦果を求めて、性急な作戦遂行に突入しようとするウクライナを止めに行ったというのが真相ではないのか。
米国の閣僚クラスが行かなければ、ウクライナは無意味な損失を出し続ける恐れがある。
今年は、反転攻勢の成果は殆ど得られなかった。
勝敗は時の運だからな。
不利な戦況の中で無理な攻勢を掛ければ、兵を無駄死にさせ、貴重な弾薬を浪費することになる(ロシアは、そういうの得意ですが)。
オースチンは、タイミングを見計らって訪問している(事前予告はなかったと言われる)。
手土産は1億ドルとショボいが、手ぶらで行くよりはマシだ(<さらに追加>参照)。
「追加の弾薬などを供与することを伝えた」
支援はするから、戦力の消耗を抑えるように説得に行ったに決まっている(そうなのかあ?)。
兵站が弱いヘルソン州の渡河作戦は中止になる可能性もある。
バフムトやアウディーイウカの防御に専念し、冬季の反転攻勢を見直す公算が高い。
つーか、米国の支援は、その程度しかできない。
そのことも、明確に伝えたはずだ。
が、ウクライナが素直に言うことを聞くかどうかは別問題だからな。
ウクライナの未来は、ウクライナが決める。
とは言っても、無い袖は振れない。
さて、どうするかだな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(支援資金不足が原因か、ウクライナへの155mm砲弾供給が30%以上も減少)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/155mm-artillery-shell-supply-to-ukraine-has-decreased-by-30-possibly-due-to-lack-of-support-funds/
「155mm砲弾の納入が30%以上も減少している。米国はウクライナ支援にイスラエル支援は影響しないと言っていたが影響を受けている」(ウクライナ当局者)
「本当の原因は「ウクライナ支援資金の不足」による支援規模の縮小だろう。」
オースティン国防長官のキエフ訪問に際して、1億ドルの支援を約束したという記事を読んで、ずいぶんショボくなったと感じたが、やっぱそうだったか。
「米国は中東有事に備えてイスラエル国内に155mm砲弾を事前備蓄(推定30万発)しており、ここから推定15万発がウクライナ支援に転用されたものの、まだ15万発もの155mm砲弾が残っているため「今直ぐ影響が出る」とは考えにくい」
「大統領権限による支援は発表の何週間も前から取りまとめられるため、ウクライナに対する155mm砲弾の供給減とガザの状況は全くの無関係だ」(米当局者)
つまり、ガザの状況に関わらず、ウクライナへの支援が絞られていたということになるわけだ。
「資金不足でウクライナ支援パッケージの規模がどんどん小さくなっているため、議会はバイデン政権が提出した緊急予算を可決して欲しい」(国防総省のサブリナ・シン副報道官)
「これまでの支援パッケージは1回辺り「数億ドル~10億ドル前後」だったが、現在の支援パッケージは1億ドル弱で推移しているため「155mm砲弾の供給減は資金不足に原因がある」と考えるのが妥当」
うーん、今回のオースティンの訪宇の際の支援額と整合している。
「「全砲弾供給量に占める155mm砲弾の割合」について60%~70%」(ウクライナ当局者)
「155mm砲弾の供給減が事実なら「ウクライナ軍の火力支援は相当問題を抱えている」」
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
米国は、海外の備蓄を削ってウクライナを支援しており、有事が重なったことで事実上、備蓄ショートを来している。
これは、金があろうとなかろうと、現物の不足を意味しており、予算の承認とは別次元の話だ。
西側の報道は、ロシア側の弾薬不足により、明日にも戦闘継続が不可能になるような話ばっかだったが、それって、西側の方の話だったということになる。
生産能力の増強が、どれ程の期間でどれほどの規模で進むかということもあるが、その状況次第では、増産による備蓄の補充が行われる前に、ウクライナに送る砲弾が尽きることになる。
「広大な戦場でロシア軍と戦うウクライナ軍にとって砲兵部隊が提供する火力は命綱に等しく、特に155mm砲弾の供給量は「ウクライナ軍の戦いに大きな影響を与える」と言われている」
反転攻勢の失敗が明らかになったこの時期、米国国防長官がウクライナを訪問した理由はただ一つ。
「無駄遣いすんな!。」
潤沢な軍事支援で気が大きくなっていたウクライナにとって、この冬は2重3重に厳しいものとなるに違いない。
戦果は上がらず、ロシアの攻撃を凌ぐのに精いっぱい、あっちは余裕で選挙してるのに、こっちはカツカツでそんな余裕はない。
当てにしていた欧州からの100万発の支援も、空手形に終わりそうな雲行きだしな。
ウクライナ降伏不可避。
浮沈子の見立ては変わらない。
防衛戦に徹すれば、それでもまだまだ戦闘を継続することは可能かもしれず、ロシアの戦力を削ぐことで、西側の利益に貢献することは可能だろう。
戦場で勝てないウクライナが、投資に見合う成果を出し続けるには、戦闘強度を下げて「反転攻勢」の看板を下ろすしかないのだ。
が、その防衛線を維持できるかどうかも怪しい。
ロシアは、選挙に花を添えようと、犠牲を厭わず、「肉の嵐」作戦(それって、作戦なのかあ?)を断行している。
ロシア側の砲弾の供給状況について、具体な情報はない(エストニアの情報機関絡みと北朝鮮絡みのみ)。
が、戦況を見ている限り、ロシア側の方が景気良く打ち込んできている感じはある。
(「質と量の戦いだよ」あるウクライナ兵士はつぶやいた…ウ地上軍に密着取材、日本人記者が見た緊迫の東部戦線【写真多数あり】)
https://news.yahoo.co.jp/articles/e5fa2e839b97ef86b07d2c62c41ec6875d5914f9
「ロシアが発射した砲弾が着弾する音とこちらから砲撃する音がひっきりなしに響くが、着弾音の方が頻度は高い。ということは、ロシア軍の砲撃が量的にはウクライナ軍のそれを上回っていることになる。」(東部戦線の取材記事)
この記事に出てくる砲は、122ミリ自走りゅう弾砲だから、155ミリ砲弾ではない。
「兵器の数も弾薬の量もロシア軍が勝(まさ)っており、今のままでは攻撃を跳ね返すのがやっとのようだ。」
「「質と量の戦いだよ」とある兵士がつぶやく。弾薬を節約しながら狙いを定めて撃つウクライナ軍に対して、ロシア軍はめったやたらに撃ってくる」
射撃後に射点を移動する自走砲に対処するためには、ある程度の無駄弾が必要だ。
航空優勢による制圧も欠かせない。
「ぜひ欲しいものが2つあるという。それは武器と弾薬、そして航空戦力だ。」
現場では、なかなか見えてこないリソースは、兵力(訓練された兵員の補充)だろう。
「話を聞くとみな戦友の何人かを失っている」
「西側の優秀な兵器があれば戦況を変えられるのだが」
消耗戦において、んなもんが大した役には立たないということは、既に証明済みだ(そうなのかあ?)。
ないない尽くしの状況の中で、南部ヘルソン州のドニエプル川渡河作戦だけが、唯一の望みだ。
渡河成功から、既に3週間近く、拠点を維持していることになる。
ウクライナ当局は、内外共に、大いに宣伝していることだろう。
大丈夫なのかあ?。
逆に、心配になるな・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(要人のキーウ訪問相次ぐ 厳冬期控え支援調整―ウクライナ)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023112100960&g=int
「(ピストリウス氏は)現状と支援の効果を直接見るために訪問した」(独国防省)
そんな表向きな理由を信じている者など、誰もいにに違いない。
ウクライナが冬季に無謀な攻勢に突っ走るのを戒める目的であることは、言うまでもない。
欧州も、内部に軋轢(ハンガリーとスロバキア)を抱え、イタリアでも支援疲れの報道が表面化している。
ドイツは、砲弾100万発の支援が、来春の期限に間に合いそうもないと先日表明したばかりだしな。
米国に先を越された形になったが、ドイツ国防相がサプライズ訪問という報道はないから、こっちは予め日程を組んでいたんだろう。
「米シンクタンク戦争研究所の20日付報告によると、降雪が戦闘に影響し始めており、ウクライナ軍報道官は「(雪で)両軍の視界が遮られた」と指摘した。」
そうか、もう、雪が降っているのか・・・。
「南部ヘルソン州のドニエプル川東岸ではウクライナ軍がじりじりと陣地を広げているもようだ。」
川越で、兵站が細い陣地を広げちまって大丈夫なのか。
(冬の戦い迫る ウクライナ最新情勢を専門家が解説日曜スクープ)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/900000805.html
「アメリカ軍は「橋頭保」を下記のように定義している。」
1、渡河部隊を収容する十分な大きさ
2、渡河地点の防衛を可能にする適切な地形
3、敵の直接攻撃を受けず攻撃を継続できる場所
「ロシア軍はロケット砲を交え猛烈な砲撃を行っており、米軍の橋頭保の定義3「敵の直接攻撃を受けず、攻撃を継続できる」状態は達成できていない。」
「大規模に装甲車両を渡河させるにも至っていない。」
記事中にある「GLSDB」は、今年2月に供与が決まったが、まだ本格的に展開はされていないようだ。
(長射程弾で領土奪還期待 ウクライナ、配備に時間も:2023年2月5日の記事)
https://www.sankei.com/article/20230205-JILDTSNNJZKAZCYLM23T4RNFXU/
「GLSDBが実際にウクライナに届くには9カ月程度かかる。」
それでもって、ロシア側の攻撃を封じることが出来なければ、橋頭保を広げることができない。
針の先で突いたような「戦果」をアピールして、支援を乞わなければならないというのは情けない話だ。
米欧の国防大臣のこの時期での訪問は、んなことしなくても、防衛に必要な軍備は提供すると言い含めるためだったんだろう。
浮沈子は、ウクライナが素直に言うことを聞くとは思えない。
「反転攻勢」は、国外からの支援だけではなく、国内の支持を取り付けるためのキーワードでもある。
そう簡単に錦の御旗を降ろすわけにはいかない。
冬が到来し、戦況は固着する。
ウクライナが防空システムに不安を抱える中、ロシアは800発を超える精密攻撃可能なミサイルを備蓄していると言われる。
この冬は悲惨だ・・・。
(ロシア・ウクライナ戦争の潮目が変わった?――領土割譲で停戦という「不都合な選択」)
https://www.fsight.jp/articles/-/50225
「戦争が膠着状態とは思わない」(ゼレンスキー大統領)
「年末までに戦場で大きな成果を挙げる」(同上)
「ロシアと交渉するつもりはない」(同上)
他のメディアが報じていなかった重要な要素が書かれている。
「ロイド・オースティン米国防長官とウィリアム・バーンズ米中央情報局(CIA)長官が11月20日時点でキーウを訪問中だ。」
バーンズが行ってるのか!。
となると、むやみに反転攻勢するなどころか、停戦交渉へ向けての説得以外の何物でもないな。
バーンズの訪問は、年末年始と見ていた浮沈子にとっては意外だ。
「バイデン政権屈指のロシア通といわれるバーンズ長官の訪問はサプライズで行われたが、今後の展開などをめぐり重要協議が行われた可能性」
いや、もう、それ自体が「サプライズ」だ。
「西側のウクライナ疲れは半年前から始まっていたが、反転攻勢への期待があったため、抑えられた。しかし、反攻が何ら進展をみなかったことで、停戦論が浮上している」(ドイツのニュースサイト、『インテリニュース』)
「ゼレンスキーが昨年4月に和平に持ち込むことを検討したことは正しかった。今、クレムリンに交渉を持ち掛けても、一蹴されるだろう。時はロシアに味方する」(同上)
「ウクライナの現在の軍事力では、ロシアが厳重に構築した防衛網を突破する見込みはなく、反攻作戦は萎縮している。ロシアは間違いなく、消耗したウクライナ軍に対して再攻勢を準備している」(英紙『テレグラフ』)
「現状では、プーチンが勝利を手にする。これを打破するには、ウクライナに制空権、戦闘技術、強力な大砲を与えることだ」(同上)
エイタクムスの本格供与はまだだし、F-16戦闘機は来春以降だ。
「長距離ミサイルの供与の遅れも含め、バイデン政権はウクライナで確固たる対応を取らなかった。官僚的な惰性や、戦況がエスカレートするリスクへの懸念があった」(米紙『ワシントン・ポスト』)
ただし、ウクライナ側はあくまで強気を崩さない。
「長期戦がロシアを利する要素はあるが、ウクライナ軍内部に乱れはなく、反転攻勢は続く。ザルジニ―総司令官らの発言は、航空戦力、地雷撤去など西側に支援の足りない部分を列挙したものだ。ドイツ政府も援助の倍増を決めた」(首都キーウの外交筋)
だが、内憂外患の中、情勢は変わりつつある。
「「すべての領土奪還まで戦争遂行」を支持する国内世論は、昨年前半は90%に達したが、最近は60%台に低下している。」
「東部ドネツク、ルハンスクは州全体がロシア領。南部ヘルソン、ザポリージャ両州の境界は住民と協議して決める」(ペスコフ)
「いずれにせよ、和平交渉に応じるなら、ウクライナ側は領土割譲を受け入れるかどうか、苦渋の選択を強いられそうだ。」
バーンズがオースチンと一緒に行っているなら、ふつーの交渉ではないな。
「欧米とロシアはウクライナ戦争で疲弊しており、中国が満を持して仲介に登場し、超大国としての台頭を狙う」(エドワード・サロ米アーカンソー州立大准教授)
米国のメンツは丸つぶれだ・・・。
この記事は、分かりやすく読みやすいんだが、停戦交渉への道筋に焦点を当てているだけに、そっち側の情報だけが取捨選択されている。
融通の利かないゼレンスキー政権、戦場でケリを付けようと言い放っているロシア、そのロシアに経済制裁を続け、あくまでもウクライナ支援を続けようとする西側の基本的構図は変わっていない。
この状況で停戦交渉に臨めば、少なくとも領土分断は避けられない。
残ったウクライナがNATO加盟など、ロシアは舌噛んでも受け入れないだろう。
バーンズは、何かを掴んでいるに違いない。
ひょっとしたら、ロシアの攻勢は見せかけだけで、プーチンが時間を味方につけたというのもでたらめなのかもしれない。
そうであれば、ここで防戦に転じて時間を稼げば、ウクライナにとって有利な状況に持ち込むことが出来るのかもしれない。
現政権に、それを納得させるのは大変だろうけどな。
この記事では、もう一つ重要な指摘がある。
「開戦から1年9カ月を経て、戦争目的をめぐるプーチン発言も変化してきた。」
・開戦演説:
「ドンバス地方の親ロシア系住民を虐殺から守る特別軍事作戦」
「ウクライナのネオナチに代わる非武装中立の新政権樹立を目指す」
・今年2月の年次教書演説:
「この戦争は、西側が仕掛けた2014年の軍事クーデターで始まった」
「ウクライナとの戦いというより、背後にいるNATO(北大西洋条約機構)との戦いだ」
・10月のバルダイ会議:
「西側は何世紀にもわたり、植民地主義と経済的搾取で途上国を蹂躙した」
「この戦争は、より公平な国際秩序を作るための戦いだ」
プーチンの妄想はエスカレートしている。
「ロシア側のナラティブ(物語)は、限定軍事作戦から「西側との戦争」へと変質しており、長期戦の構え」
長期戦を支えるストーリーとしては、広範囲かつ長いスパンでの歴史的経緯の延長という位置づけが欠かせない。
米国が、民主国家対専制国家の戦いと位置付け、全世界を巻き込んで経済制裁や経済的軍事的支援を行おうとしているのも同じ発想だ。
ちょっとニュアンスは異なるけど、ゼレンスキーが支援を呼びかける際に多用している「第三次世界大戦」や「お得な投資」的発言も、多少薄っぺらいが、スキームを広げることで目先の不合理を正当化する際の常とう手段だ。
脅しをかけ、踏み絵を踏ませる。
国家権力が国民に恫喝を掛けているわけだ。
今、我が国でも軍備増強に対して、同じような手法が採られている。
ゼレンスキーみたいに、ロシアに占領されると国民が皆殺しになるとまでは言わないけどな。
まあ、似たようなもんだ(そうなのかあ?)。
もっとも、シベリア送りくらいは覚悟しておかなければならないかもしれないけどな。
ロシアや米国がいろいろやってくれるおかげで、国際政治学の教科書的手法の展覧会になっている。
後世の歴史家は、ネタに不自由することはないだろうな・・・。
<もっと追加>ーーーーーーーーーー
(アウジーイウカ突撃のロシア兵、守備部隊による「砲撃競争」の餌食に)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ac7154ddaf644dc9e14b1b35d6cd247d06ba9552
「もっとも、ロシア側の流血が拡大しているからといって、アウジーイウカが今後も自由を保てるとは限らない。」
「ロシアの指導部は、ウクライナ軍が撤退し、あとには廃墟とロシア兵の遺体しか残っていないような状態になるまで、旅団を次から次に投入し続けるかもしれない。」
つまり、ウクライナは、アウディーイウカから撤退しようとしているわけだ(そうなのかあ?)。
「そうして「勝利」を宣言し、その陰で、自殺同然の攻撃でぼろぼろになった野戦軍の再建をひそかに進める腹積もり」
冬の間は、大規模な進撃はできないからな。
その時間は十分にある。
さらに、春になって大統領選挙が終われば、大規模な動員も掛けやすくなるという話も出ている。
多くの損害を出しながら、ロシアはここを攻め続けている。
(アウディーイウカの戦い、コークス工場は砲撃に晒され南の守りも破られる)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/in-the-battle-of-audi-iuka-the-coke-factory-is-bombarded-and-the-southern-defenses-are-defeated/
「ウクライナ軍参謀本部はアウディーイウカ方面について「敵の攻撃は全て失敗に終わった」と主張している」
どうも、実際は少し違うようだ。
「コークス工場もロシア軍の砲撃に晒されているため建物に取りつかれるのは時間の問題かもしれない。」
「アウディーイウカの南でロシア軍の前進が確認された。2014年以降占領状態にあった工場地帯に足場を築くことに成功し、ロシア軍は周囲に支配地域を広げている最中だ」
うーん、何とも言えないな。
ロシア軍に損害を与えつつ、順次撤退していくというのがウクライナ側の新しい戦術なのかもしれない。
砲弾の供給が滞る中、現在の前線を維持することも困難になってきている。
防御戦ですらなく、撤退戦なわけだ。
もちろん、その方が少ない戦力で済むわけだし、守りやすいところに新たな防御戦を作ることで、さらにロシア軍の損耗を促すことも可能になる。
自軍の被害を最小限にとどめながらな。
(ロシア、アブデーフカで兵力投入削減 攻撃減少=ウクライナ軍)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/IKPCQTXQOJOJHFHJNIKWI2JEEU-2023-11-22/
「1カ月以上にわたりロシア軍の攻撃を受けているアブデーフカについて、地上攻撃や空爆が減少している」(ウクライナ軍報道官)
「工業地帯で戦闘が行われている」(現地の当局者)
「ウクライナ軍が陣地を維持している」(同上)
「アブデーフカの南側の集落を攻撃している」(ロシア国防省)
伝えられている内容は、概ね整合している。
ロシア軍の攻撃が減少しているというのは、必ずしも防御戦の成果とは言えないだろう。
投入するリソースが枯渇してきているという兆候ではない。
「侵略者はアブデーフカを包囲する計画を放棄していない」(ウクライナ軍報道官)
この見方が正しいかどうかは分からない。
が、ロシア軍が周辺での戦闘を継続しているということなわけだ。
バムフトと同じように、市街戦に持ち込むつもりなのかどうかは分からない。
包囲しつつ退路を残し、撤退させるというのが効率的だが、自軍に被害が出ても敵の戦力を消耗させることが狙いなら、ぎりぎりまで放棄はしないだろう。
現地は、既に大規模な戦闘には不向きな状況になりつつある。
攻める方も守る方も、最後の戦闘を繰り広げている。
冬季は、機甲部隊は機動力を失うからな。
歩兵戦でどこまで戦うかだな。
(“米がウクライナに供与の砲弾量 3割以上減”米報道)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231122/k10014266511000.html
「供与されている砲弾全体のうち、アメリカのものは6割から7割を占める」
「2万発の砲弾などを含む軍事支援を追加で行う」(ドイツのピストリウス国防相)
ショボ・・・。
追加のリソースが期待できない時に、戦闘を拡大するというのは愚の骨頂だ。
だが、一方では双方が短期的な戦果も欲しい。
欧州からの砲弾の供給は、来年中にはある程度の改善が見込まれている。
(欧州の砲弾生産能力、2024年春までに年100万発、年末まで年130万発に到達)
https://grandfleet.info/european-region/european-shell-production-capacity-to-reach-1-million-rounds-per-year-by-spring-2024/
「EU域内の砲弾生産能力は2024年春までに年100万発、2024年末までに年130万発~140万発に到達する」
つーことは、現状では年間100万発の生産はできていないということなわけだ。
今年の春先に、100万発の供与を約束した欧州は、空手形を発行したことになる。
ウクライナは、今後もそういう事態を想定して戦略を立てていかなければならない。
「2024年3月までの砲弾供給量は100万発に達しないと認識する必要がある。個人的に100万発の供給を保証したことはなく、早い段階で納期を守るのが難しいと聞かされていた」(ドイツのピストリウス国防相)
先の報道では、そのドイツ国防相のキエフ訪問の際の手土産が2万発の砲弾という(他にもいろいろあるんでしょうけど)。
ロシアは、1日1万発撃っちまうといわれているからな。
2日分だ。
やれやれ・・・。
「企業は生産量の40%を世界中に輸出している」(EU外務・安全保障政策上級代表のボレル氏)
「増産準備の期間が短すぎる上、どの企業も域内顧客の在庫補充に追われている」(欧州防衛産業協会)
「各国が砲弾調達を削減したため製造能力は縮小してしまい、これをウクライナのニーズに合わせて拡張するにはEUの政治的指導者が考えているよりも多くの時間が必要だ。業界は原材料費の高騰、労働者不足、リスクの高い設備投資、不安定な受注環境など投資に不利な環境下でも可能な限りの増産措置を講じてきた」(同上)
「欧州諸国の投資が削減された中で最小限の製造能力を維持するに非欧州向けの生産は不可欠だった。この契約を一方的にキャンセルするのはサプライヤーとしての信頼を損なう行為で到底許されない」(同上)
供給能力の即時増加は見込めないし、欧州域外へ輸出されている分をウクライナに回すことも難しい状況にある。
米国からの供与も、大幅な増加は見込めない状況だし、概ね現状を維持するのがやっとだろう。
ウクライナは、そういう環境を踏まえて作戦を立てていく必要に迫られている。
アウディーイウカのロシア側の攻勢が鈍ったという報道は、自軍の戦線縮小を正当化するための前振りかもしれない。
防御戦から撤退戦へ。
それでも、ロシア軍の戦力を消耗させる効果はある。
戦場で勝てないウクライナが、出資者に還元できる戦果はその程度にとどまり、追加の出資もそれに見合ったものになっていくわけだ・・・。
ウクライナ降伏不可避。
浮沈子の見立ては変わらない。
西側の大幅な支援は、短期的な対応に留まるだろう。
今後は、持続可能なレベルに縮小し、内容もそれに見合ったものに変更されていく。
名目上、ウクライナの未来はウクライナが決めるということになっているが、その選択肢は限られてきている。
既に、ロシアが占領した地域の全面奪還は含まれていない。
(メドヴェージェフ元大統領、ウクライナのNATO入りにはキーウ放棄が必要)
https://grandfleet.info/russia-related/medvedev-says-ukraine-must-abandon-kyiv-to-join-nato/
「ロシアのメドヴェージェフ元大統領は「NATOの新しいアイデアは興味深いものの、最大の問題はウクライナが自分達の領土と主張している範囲について議論の余地があるという点だ。もしNATOに加盟したいならウクライナはキーウを放棄しなければならない」と踏み込んできた。」
まあ、発信者が発信者だからな。
当てにはならない。
が、浮沈子的には、ロシアが事と次第によっては、ウクライナのNATO加盟を認める姿勢を見せた点に注目だ。
「領土の一部ではなく「領土の大部分を放棄すなら考えてもいい」と言った感じだ。」
その背景には、ウクライナ西部の統治がロシアにとっては困難という状況があるようだ。
「因みにロシア人は西ウクライナ地方について「1世紀以上に渡って反露イデオロギーが植え付けられたため住民を再教育するのは難しい」と考えており・・・」
「この地域をポーランド、ハンガリー、ルーマニアに譲渡して消滅させるか、中立を条件に西ウクライナと生かすか選ぶ必要がある」(ロシア軍元大佐のヴィクトル・バラネッツ氏)
つまり、ロシアにとって脅威ではなくなるレベルでの国家解体を要求してくるということなわけだ。
無論、現在のウクライナ政権が、んな条件で停戦交渉に臨むわけはない。
「ウクライナ側は様々なチャンネルを通じて「馬鹿げた提案だ」と反発」
もっと穏便な(そうなのかあ?)NATO幹部の停戦案に対しても、猛烈に反発しているしな。
だが、いずれどこかで、何らかの決着を図ることになる。
来年かも知れないし、100年後かも知れない。
CIAのバーンズは、何らかの情報を携えて、オースティン国防長官とウクライナを訪れた。
そこで、何が話し合われたかは分からない。
ウクライナの未来の話かもしれないが、明るい話ではないだろうな・・・。
<もっともっと追加>ーーーーーーーーーー
(ゼレンスキー大統領 “厳しい気象条件 困難な防衛作戦に直面”)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231123/k10014266741000.html
「ゼレンスキー大統領は22日SNSで、厳しい気象条件のもと、東部ドネツク州で困難な防衛作戦に直面していると明らかにしました。」
「まちに残る1300人余りの住民は、電気や暖房、水がなく、寒さが訪れる中でも砲撃がやまず、絶望的な状態に置かれている」(ウクライナ国家警察)
「ロシア軍は空爆などの回数をかなり増やしているが、アウディーイウカ方面の防衛は堅持している」(ウクライナ軍の前線の司令官)
「ロシア軍は兵士の犠牲をいとわず攻勢を強めていて、激しい戦闘が続いている」
より多くのリソースを投入する必要があると言われる攻撃側。
そのロシア軍は、同じく厳しい気象条件に晒されているはずだ(天気の神様は、多分公平!)。
で、総体的にらくちんなはずの防衛線を戦っているウクライナ軍は「困難」と言い訳を始めた。
浮沈子は、近いうちに撤退すると見ている。
「南部ヘルソン州でロシア側が占領するドニプロ川の東岸をめぐって、ウクライナ軍の部隊が複数の拠点を確保している」(ウクライナ軍の参謀本部)
NHKは、この記事では軍事用語である「橋頭保」という表現を使っていない。
既に見たように、「攻撃を受けていない拠点」とされる米軍の定義からは逸脱している。
「ドニプロ川の東岸地域にあるクリンキという集落の周辺でウクライナ軍が拠点を守りロシア軍との戦闘が続いていると分析」(イギリス国防省)
戦闘の継続が、「拠点の確保」という表現とマッチするのかどうかは知らない。
川岸の対岸という、兵站に不利な地形での「反転攻勢」は危険だ。
本格的な冬が近づくこの時期に、敢えてそのリスクを冒さなければならないほど、ウクライナは追い詰められている。
オマケに、先々の砲弾の供給も不安視されている。
ウクライナは、自国兵士の命と引き換えに、再び西側からの援助の継続を引き出そうとしているのではないか。
戦車も、長距離ミサイルも、戦闘機も、ふつーなら供与されるはずがない高度な重装備を、そうやって手に入れてきた。
今度は砲弾か・・・。
ちっとショボい気がする。
それでも、砲弾は必要不可欠な軍事支援だ。
枯渇すれば戦闘は継続できない。
兵士の命で贖うしかない・・・。
アウディーイウカの苦戦も、そういうシナリオに組み込まれているだろう。
砲弾が届かないから、撤退せざるを得ないのだと。
浮沈子は、兵力の損耗を気にせずに撤退を遅らせ、「反転攻勢」をアピールして支援を得ようという姿勢は健全ではないと思うんだがな。
肉を切らせて骨を断つ。
(肉を切らせて骨を断つ)
https://kotowaza-dictionary.jp/k0614/
「そもそもは、剣道で強敵を倒すための極意として使われることば。」
決して、不足する砲弾を得るための手段じゃない気がする。
ドニエプル川東岸の拠点維持は困難だろう(今月内も危ない!)。
アウディーイウカの撤退も、既に時間の問題になってきている。
防御戦は、撤退戦に急速に移行しつつある。
大規模動員を掛けられないロシア軍も、それなりに苦しい戦いを強いられている。
多大の装備の損失も、伝えられていることが事実とすれば、相当の影響があるに違いない。
ここで押し切って突破口を開くか、それとも守り切らせてしまうかは、今後の展開にとって、大きな違いになるからな。
正念場だな・・・。
(ウクライナは冬までにロシアのクリミアへの陸上補給ラインを遮断し得る=軍インテリジェンス)
https://www.ukrinform.jp/rubric-ato/3762656-ukurainaha-dongmadeniroshianokurimiaheno-lu-shang-bu-geirainwo-zhe-duanshi-derujuninterijensu.html
「ウクライナ防衛戦力は冬の到来までに一時的占領下とロシアを結ぶ、現在占領されているウクライナ南部を通る陸上の補給ラインを遮断し得ると発言」(ウクライナ国防省傘下情報総局のブダーノウ局長)
この発言があったのは、9月中旬と思われる。
「ロシア軍はやけになっており、10月に投入するはずだった予備戦力まですでに投入していると指摘」
「ロシア連邦が宣言しているのとは異なり、同国には戦略的予備戦力は一切ない」
「ウクライナの部隊はすでに予備戦力の一部を作戦遂行に投入している」
用兵は重要だからな。
敵の戦力を見誤れば、味方は撃破される。
ウクライナが、南部補給ラインの遮断に成功したという話は聞かない。
ドニエプル川の渡河作戦が、その一部らしいという話は出ているけど、数kmの前進しか果たせないでいる。
東部戦線で「やけ」になっているかどうかはともかく、ロシア軍が南部地域に十分な兵力を展開しているかどうかは分からない。
記事では、んなもんはない!、と断言している。
この見極めは、極めて重要だ。
案に相違して、ロシア軍に十分な戦力があったり、予備戦力が投入されれば、ウクライナ軍にとってうれしくない事態が生じる。
地雷原とアタックアンドアウェイで足止めされているザポリージャ戦線、渡河作戦は成功しつつあるものの、大規模な進軍につなげられるかどうかが不透明なヘルソン州の南部戦線が膠着状態で冬を迎えることになれば、補給ラインの遮断は失敗に終わる。
この2つの戦線は、連動しなければうまく機能しない。
ザポリージャ戦線が膠着している状況では、本来、ヘルソン州におけるドニエプル川の渡河作戦単独での遂行はムリポな話なのだ。
無謀と言っていい。
それを、どういうわけか、やっちまったところに、ウクライナのギャンブルを感じる。
政治目的、戦略目標達成のために、戦術が犠牲になる格好の事例だ。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
まあ、それはロシアも同じというか、桁違いの犠牲だろうけど。
「ロシアには懸念すべき理由があるが、ウクライナにはない。」(ブダーノウ氏)
ザルジニーが指摘した、進軍のための5つの要件(①地上作戦を支援する制空権の掌握、②地雷原の突破、③効力を高めた対砲兵戦闘、④必要な予備役の人材の手当てと訓練に⑤電子戦能力の構築)はどこへ?。
まあいい。
戦況は膠着しておらず、長期の消耗戦でもない。
速度は遅くなっているが、占領地の全面的な奪還に向けて、「反転攻勢」は着実に進んでいる・・・。
んなことは、誰が言っても信じられないが、武器弾薬が不足し、兵員の補充がままならない中で、東部戦線では「反転攻勢」どころか、完全に「防御戦」に変わっている(一部では、攻勢に出ているようですが)。
そんな中、南部ヘルソン州でのドニエプル川渡河作戦だけが、例外的に「反転攻勢」らしさ(!)を醸し出している。
僅かとは言え、占領地の奪還が、目に見える形になるからな。
それだけに、ここで敗退することがあれば、戦略的にも政治的にもダメージは大きい。
戦略的には、南部の補給線を分断する道が、当分断たれることになる(今回の渡河作戦は、夏ごろから仕込みが行われていたからな)。
政治的ダメージは言わずもがな。
「反転攻勢」どころか、それが出来ないということを証明することになる(そうなのかあ?)。
戦場で勝てないウクライナが定着する。
負けないかもしれないが、勝てない・・・。
ロシアの戦力を消耗させるので精いっぱいということになる。
それでも、欧州にとっては十分利益になるけど、そのための支援で欧州自身の備蓄が減っちまったり、ロシアが生産力を増強して、時間の経過とともに彼我の差が開くようなことになれば、戦争の継続を続けることが、かえって不利益になりかねない。
東部戦線は、ロシア軍の消耗を促すことで精いっぱいだ。
防御戦は、戦力の消耗が攻撃側に比べて少ないと言われる。
が、生産力にアットーテキな差があれば、それを補って余りある攻撃力を発揮できるわけだ。
敵の戦力を消耗させることは、必ずしも戦果とはならない。
それよりも、早急に停戦して、戦闘を継続する動機を取り除く方が、長期的には欧州の利益につながる可能性もある。
ロシアの補給線を断ち切るという戦略目標は、占領地域の形状や、後背地にアゾフ海を抱える地政学的な条件から妥当だが、それはロシアも重々分かっている。
ザポリージャ戦線が膠着しているのは、そのための地雷原や戦力の配置が功を奏しているからに他ならない。
冬が到来するまでに、ここで大規模な進軍が行われる公算は低い(ザルジニーもそう言ってたしな:それとも、情報戦かあ?)。
渡河作戦でも、地雷原の敷設に悩まされている。
川岸からの距離では、数km(3~8km)に留まっているし、そこでの砲撃にもさらされている。
情報が錯綜しているので何とも言えないが、ウクライナ側のドローンが、左岸(東岸:ロシア側)を自由に飛び回っていると言われる。
が、今日読んだ記事では、ロシアもドローンを飛ばしているという。
まあいい。
こんなリスキーな攻撃をしなければ、戦線の維持も難しい状況なのか。
「ロシアには懸念すべき理由があるが、ウクライナにはない。」(再掲)
浮沈子には、逆に思えるんだがな。
ロシアは、プーチンの選挙用に、何万人という兵力を動員している。
選挙戦だ(そうなのかあ?)。
防戦一方のウクライナ軍は、なんとか「反転攻勢」の糸口をつかみたい。
ザポリージャ戦線との連携なしに、冬季を控えたギリギリのタイミングで、渡河作戦に踏み切らざるを得なかったというのが真相な気がする。
ロシアがどこまで防ぎきれるか。
つーか、いつまでに撤退させられるかが問題だな。
10年後では、話にならない。
浮沈子は、今月中(11月いっぱい)でケリがつくと見ている。
まあ、あてにはなりませんが。
ザポリージャ戦線のネタも、あることはある。
(侵攻630日目、ザポリージャ方面とドニエプル川沿いの動き)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/630th-day-of-the-invasion-movement-towards-zaporizhzhia-and-along-the-dnieper-river/
「ベルベーヴ方向のウクライナ軍は若干押し戻され、ノヴォプロコピフカ集落内への到達も一時的なもので両拠点はロシア軍が支配している。」
「流石に「ロボーティネからの南下が再開された」と主張するのは時期尚早だろう。」
「ウクライナ軍はザポリージャ方面での前進を諦めていないが、この1週間で敵の砲撃の激しさは激減し、ロシア軍の反撃がピャティハトキ方向で始まっている」(ロシア人ブロガー:反撃は確認されていない)
後段では、渡河作戦の状況にも触れている。
「ロシア軍は砲兵を動員しているにも関わらずクリンキーの敵を掃討出来ていない、残念ながらロシア軍は他の地域から部隊を移動させたり、予備戦力の投入を余儀なくされている。ウクライナ軍はオチャコフとキンバーン砂州の間にあるペルボマイスキー島、ノーバ・カホフカ、ゴルノスタエフカ~カイリー~ヴァシリフカの3方向に上陸する計画を持っている」
記事では、明確に指摘されていないが、この2方面の動きは連動している。
つーか、連動しなければならない!。
ウクライナは、やけになっているのではないか(逆じゃん!?)。
(アウディーイウカの戦い、コークス工場は砲撃に晒され南の守りも破られる)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/in-the-battle-of-audi-iuka-the-coke-factory-is-bombarded-and-the-southern-defenses-are-defeated/
「ウクライナ軍参謀本部はアウディーイウカ方面について「敵の攻撃は全て失敗に終わった」と主張している」
東部戦線は、そもそも真面目に防衛してない(そうなのかあ?)。
ここでの主要な任務は、ロシア軍に多大の犠牲を強いて、他の戦線に戦力を振り向けないようにすることだけだ。
「新たに登場した視覚的証拠は「ロシア軍の前進」と「状況の悪化」を示唆」
「南側の工場地帯を失うのは時間の問題だ」
アウディーイウカは、ロシア軍に占領されたわけでもなければ、周辺で戦線が崩壊しているわけでもない。
ウクライナ軍は、1000kmに及ぶ戦線を維持し、一部では領土奪還に向けて攻勢に転じている(ロシア軍にとっては、飛んで火に入る秋の虫かも)。
だが、「反転攻勢」して領土の大部分を奪還し、年内にロシアを停戦交渉に引きずり出すという話は、いつの間にか、どこかへ消えた。
(ロシア軍、冬季攻勢で疲弊したウクライナに襲いかかる備え──ミサイルは使わずに備蓄)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/11/3-403.php
「ここウクライナでは、すべての注意は防衛に向けられるべきだ」
防衛=反転攻勢???。
「標的として最も筋が通るのは、ウクライナのエネルギー関連インフラだろう。そしてタイミングとして最も筋が通るのは、エネルギーが最も必要とされる冬だ」
浮沈子の記憶が確かならば、ウクライナの冬のエネルギーは潤沢で、担当大臣は心配していないと言ってたような気がするんだがな。
(ウクライナ、越冬へエネルギー確保 ロシアのインフラ攻撃警戒)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023111200279&g=int
「十分なエネルギー資源があり、安心している」
「ロシアが送電網を標的にし始めたとの見方が出ている。」
発電しても、送電網が破壊されれば、供給できないということなんだろう。
安心してる場合じゃないんじゃね?。
攻撃対象が、エネルギーインフラだけとは限らない。
絶え間のないミサイルやドローンの飛来は、ウクライナの人々の心の中に厭戦気分を醸成する。
これ以上戦っても、奪われた領土を奪還することはできないのではないか。
領土分割は不本意だが、この日常がいつまでも続くというのも御免だ・・・。
ロシアに併合された地域の人々は、プーチンを支持しているっていうじゃないの(そうなのかあ?)。
そんな連中が住んでる土地を奪還したって、仕方ないんじゃね?。
この辺りで手打ちにして、平穏な日常を取り戻したい・・・。
まあ、ロシアの思うつぼ(つーのかあ?)ってのは、そんなところか。
ロシアにとって都合のいいウクライナを作るための仕込みだ。
浮沈子は正義派じゃない。
ドンパチで失われる数限りない命を惜しむだけだ。
米国は、またもや、余計なお世話に走り回っているしな。
(米国防長官、ウクライナ大統領と会談 支援継続と伝達)
https://www.sankei.com/article/20231120-FIZXQX2UZVMEPHYZPIPOIRDZ7Q/
「重要なメッセージを届けるため、キーウにいる。ウクライナは自由のためにロシアの侵略と戦っており、米国はウクライナと共にあり続ける。現在も未来もだ」
この先も、ウクライナに戦い続けるように仕向けるんだろう。
そんな見方があるのかどうかは知らないが、ロシアはウクライナが戦いを止めるように仕向けているともいえる(そうなのかあ?)。
不正義の平和だな。
正義の戦争を続けさせようとする米国と、不正義の平和を無理やり呑ませようとするロシアか・・・。
いずれにしても、ウクライナは当分戦場だ。
領土完全奪還を譲らず、徹底抗戦を主張する現政権と、戦場でケリを付けようと最後っ屁をかますロシア外相。
国内の分裂を危惧して、選挙を先送りしている自由で民主的なウクライナに対し、プーチン独裁の専制国家ロシアでは、来春、大統領選挙が予定されている。
(ロシア大統領選の投票日 初の3日間に 選挙の正当性を担保する狙いか 2024年3月実施)
https://www.fnn.jp/articles/-/618382
「ロシアで来年3月に行われる大統領選の投票日が、これまでの1日ではなく3日間行われる見通しになった。」
「投票日を3日間にした理由は明らかになっていない」
「前回の2018年の大統領選の投票日は1日だけで、ロシアメディアによると、大統領選の投票日が3日間となるのは初めて。」
「国民の投票機会を長く設けることで、選挙の正当性を担保する狙いがプーチン政権にあるとみられる。」
浮沈子は、べつに厭味ったらしく選挙の話を取り上げているわけではない。
ロシアの選挙が、西側のそれとはだいぶ異なるものだということも伝えられているし、ウクライナが選挙どころではないことも理解している。
しかし、民主国家のいいところは、国の未来を選ぶのが国民だという点だろう。
クソな指導者を選んじまって、大失敗することもあるだろうし、米国みたいに、選挙の度に政策が不安定になり、あっちにいったり、こっちにいったりして、世界中が振り回される人騒がせなネガもある。
必ずしも、善政が保証されているわけじゃない。
が、統治の正当性を担保するのに、可能な限り公平な選挙で指導者を選ぶというのは、上手いやり方だ。
国家の運営が難しい時ほど、その手続きは重要だろう。
統治者は、まあ、ふつーは自分の統治が一番正しいと思っているだろうから、その統治を継続するために、ありとあらゆる手立てを尽くす。
選挙を先送りするのもその一つだし、ロシアみたいに、永遠にプーチンが居座ることが出来る制度(そうなのかあ?)を作ってしまうことだってある。
しかし、本来は、統治者が選挙制度(実施の有無を含め)を好きなように弄り回すことが出来るということ自体が問題だ。
そこに何らかの規制が掛かっていなければ、民主国家は形がい化する。
わが国だって、胸を張って威張れるわけではないだろう。
選挙の度に、一票の格差が問題になったり、義理と人情と飛び交う実弾(現金?)で決まる当選者が、後から発覚した不祥事で辞任を余儀なくされる話は枚挙に暇がないからな。
占領地の奪還がおぼつかなくなり、戦闘が膠着状態になれば、停戦に向けての何らかの動きがあってもおかしくはない。
つーか、それがないというところが問題なわけだ。
いや、戦闘は膠着状態じゃないとか、「反転攻勢」(=防衛?)は続いているとか、いろいろあるみたいだけどな。
まあ、どうでもいいんですが。
双方、戦場でケリをつける気でいる以上、ドンパチは続く。
ミサイルもドローンも飛んでくる。
来春には、F-16戦闘機が投入され、ロシアの航空優勢も揺らぐ。
期限切れ間近のエイタクムスの供与も進むだろう。
ロシアは、中古兵器を再生して投入しているようだが、新兵器の生産が軌道に乗れば、それらを投入するようになるかもしれない。
戦闘はエスカレートする一方だな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(米国防長官がウクライナ訪問 弾薬など1億ドル相当を追加供与へ)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231121/k10014264061000.html
「アメリカ国内でウクライナへの支援疲れが指摘される中でも、支援は揺るぎないという姿勢を示すねらい」
まあ、それもあるだろうけど、支援を得るための年内の戦果を求めて、性急な作戦遂行に突入しようとするウクライナを止めに行ったというのが真相ではないのか。
米国の閣僚クラスが行かなければ、ウクライナは無意味な損失を出し続ける恐れがある。
今年は、反転攻勢の成果は殆ど得られなかった。
勝敗は時の運だからな。
不利な戦況の中で無理な攻勢を掛ければ、兵を無駄死にさせ、貴重な弾薬を浪費することになる(ロシアは、そういうの得意ですが)。
オースチンは、タイミングを見計らって訪問している(事前予告はなかったと言われる)。
手土産は1億ドルとショボいが、手ぶらで行くよりはマシだ(<さらに追加>参照)。
「追加の弾薬などを供与することを伝えた」
支援はするから、戦力の消耗を抑えるように説得に行ったに決まっている(そうなのかあ?)。
兵站が弱いヘルソン州の渡河作戦は中止になる可能性もある。
バフムトやアウディーイウカの防御に専念し、冬季の反転攻勢を見直す公算が高い。
つーか、米国の支援は、その程度しかできない。
そのことも、明確に伝えたはずだ。
が、ウクライナが素直に言うことを聞くかどうかは別問題だからな。
ウクライナの未来は、ウクライナが決める。
とは言っても、無い袖は振れない。
さて、どうするかだな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(支援資金不足が原因か、ウクライナへの155mm砲弾供給が30%以上も減少)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/155mm-artillery-shell-supply-to-ukraine-has-decreased-by-30-possibly-due-to-lack-of-support-funds/
「155mm砲弾の納入が30%以上も減少している。米国はウクライナ支援にイスラエル支援は影響しないと言っていたが影響を受けている」(ウクライナ当局者)
「本当の原因は「ウクライナ支援資金の不足」による支援規模の縮小だろう。」
オースティン国防長官のキエフ訪問に際して、1億ドルの支援を約束したという記事を読んで、ずいぶんショボくなったと感じたが、やっぱそうだったか。
「米国は中東有事に備えてイスラエル国内に155mm砲弾を事前備蓄(推定30万発)しており、ここから推定15万発がウクライナ支援に転用されたものの、まだ15万発もの155mm砲弾が残っているため「今直ぐ影響が出る」とは考えにくい」
「大統領権限による支援は発表の何週間も前から取りまとめられるため、ウクライナに対する155mm砲弾の供給減とガザの状況は全くの無関係だ」(米当局者)
つまり、ガザの状況に関わらず、ウクライナへの支援が絞られていたということになるわけだ。
「資金不足でウクライナ支援パッケージの規模がどんどん小さくなっているため、議会はバイデン政権が提出した緊急予算を可決して欲しい」(国防総省のサブリナ・シン副報道官)
「これまでの支援パッケージは1回辺り「数億ドル~10億ドル前後」だったが、現在の支援パッケージは1億ドル弱で推移しているため「155mm砲弾の供給減は資金不足に原因がある」と考えるのが妥当」
うーん、今回のオースティンの訪宇の際の支援額と整合している。
「「全砲弾供給量に占める155mm砲弾の割合」について60%~70%」(ウクライナ当局者)
「155mm砲弾の供給減が事実なら「ウクライナ軍の火力支援は相当問題を抱えている」」
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
米国は、海外の備蓄を削ってウクライナを支援しており、有事が重なったことで事実上、備蓄ショートを来している。
これは、金があろうとなかろうと、現物の不足を意味しており、予算の承認とは別次元の話だ。
西側の報道は、ロシア側の弾薬不足により、明日にも戦闘継続が不可能になるような話ばっかだったが、それって、西側の方の話だったということになる。
生産能力の増強が、どれ程の期間でどれほどの規模で進むかということもあるが、その状況次第では、増産による備蓄の補充が行われる前に、ウクライナに送る砲弾が尽きることになる。
「広大な戦場でロシア軍と戦うウクライナ軍にとって砲兵部隊が提供する火力は命綱に等しく、特に155mm砲弾の供給量は「ウクライナ軍の戦いに大きな影響を与える」と言われている」
反転攻勢の失敗が明らかになったこの時期、米国国防長官がウクライナを訪問した理由はただ一つ。
「無駄遣いすんな!。」
潤沢な軍事支援で気が大きくなっていたウクライナにとって、この冬は2重3重に厳しいものとなるに違いない。
戦果は上がらず、ロシアの攻撃を凌ぐのに精いっぱい、あっちは余裕で選挙してるのに、こっちはカツカツでそんな余裕はない。
当てにしていた欧州からの100万発の支援も、空手形に終わりそうな雲行きだしな。
ウクライナ降伏不可避。
浮沈子の見立ては変わらない。
防衛戦に徹すれば、それでもまだまだ戦闘を継続することは可能かもしれず、ロシアの戦力を削ぐことで、西側の利益に貢献することは可能だろう。
戦場で勝てないウクライナが、投資に見合う成果を出し続けるには、戦闘強度を下げて「反転攻勢」の看板を下ろすしかないのだ。
が、その防衛線を維持できるかどうかも怪しい。
ロシアは、選挙に花を添えようと、犠牲を厭わず、「肉の嵐」作戦(それって、作戦なのかあ?)を断行している。
ロシア側の砲弾の供給状況について、具体な情報はない(エストニアの情報機関絡みと北朝鮮絡みのみ)。
が、戦況を見ている限り、ロシア側の方が景気良く打ち込んできている感じはある。
(「質と量の戦いだよ」あるウクライナ兵士はつぶやいた…ウ地上軍に密着取材、日本人記者が見た緊迫の東部戦線【写真多数あり】)
https://news.yahoo.co.jp/articles/e5fa2e839b97ef86b07d2c62c41ec6875d5914f9
「ロシアが発射した砲弾が着弾する音とこちらから砲撃する音がひっきりなしに響くが、着弾音の方が頻度は高い。ということは、ロシア軍の砲撃が量的にはウクライナ軍のそれを上回っていることになる。」(東部戦線の取材記事)
この記事に出てくる砲は、122ミリ自走りゅう弾砲だから、155ミリ砲弾ではない。
「兵器の数も弾薬の量もロシア軍が勝(まさ)っており、今のままでは攻撃を跳ね返すのがやっとのようだ。」
「「質と量の戦いだよ」とある兵士がつぶやく。弾薬を節約しながら狙いを定めて撃つウクライナ軍に対して、ロシア軍はめったやたらに撃ってくる」
射撃後に射点を移動する自走砲に対処するためには、ある程度の無駄弾が必要だ。
航空優勢による制圧も欠かせない。
「ぜひ欲しいものが2つあるという。それは武器と弾薬、そして航空戦力だ。」
現場では、なかなか見えてこないリソースは、兵力(訓練された兵員の補充)だろう。
「話を聞くとみな戦友の何人かを失っている」
「西側の優秀な兵器があれば戦況を変えられるのだが」
消耗戦において、んなもんが大した役には立たないということは、既に証明済みだ(そうなのかあ?)。
ないない尽くしの状況の中で、南部ヘルソン州のドニエプル川渡河作戦だけが、唯一の望みだ。
渡河成功から、既に3週間近く、拠点を維持していることになる。
ウクライナ当局は、内外共に、大いに宣伝していることだろう。
大丈夫なのかあ?。
逆に、心配になるな・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(要人のキーウ訪問相次ぐ 厳冬期控え支援調整―ウクライナ)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023112100960&g=int
「(ピストリウス氏は)現状と支援の効果を直接見るために訪問した」(独国防省)
そんな表向きな理由を信じている者など、誰もいにに違いない。
ウクライナが冬季に無謀な攻勢に突っ走るのを戒める目的であることは、言うまでもない。
欧州も、内部に軋轢(ハンガリーとスロバキア)を抱え、イタリアでも支援疲れの報道が表面化している。
ドイツは、砲弾100万発の支援が、来春の期限に間に合いそうもないと先日表明したばかりだしな。
米国に先を越された形になったが、ドイツ国防相がサプライズ訪問という報道はないから、こっちは予め日程を組んでいたんだろう。
「米シンクタンク戦争研究所の20日付報告によると、降雪が戦闘に影響し始めており、ウクライナ軍報道官は「(雪で)両軍の視界が遮られた」と指摘した。」
そうか、もう、雪が降っているのか・・・。
「南部ヘルソン州のドニエプル川東岸ではウクライナ軍がじりじりと陣地を広げているもようだ。」
川越で、兵站が細い陣地を広げちまって大丈夫なのか。
(冬の戦い迫る ウクライナ最新情勢を専門家が解説日曜スクープ)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/900000805.html
「アメリカ軍は「橋頭保」を下記のように定義している。」
1、渡河部隊を収容する十分な大きさ
2、渡河地点の防衛を可能にする適切な地形
3、敵の直接攻撃を受けず攻撃を継続できる場所
「ロシア軍はロケット砲を交え猛烈な砲撃を行っており、米軍の橋頭保の定義3「敵の直接攻撃を受けず、攻撃を継続できる」状態は達成できていない。」
「大規模に装甲車両を渡河させるにも至っていない。」
記事中にある「GLSDB」は、今年2月に供与が決まったが、まだ本格的に展開はされていないようだ。
(長射程弾で領土奪還期待 ウクライナ、配備に時間も:2023年2月5日の記事)
https://www.sankei.com/article/20230205-JILDTSNNJZKAZCYLM23T4RNFXU/
「GLSDBが実際にウクライナに届くには9カ月程度かかる。」
それでもって、ロシア側の攻撃を封じることが出来なければ、橋頭保を広げることができない。
針の先で突いたような「戦果」をアピールして、支援を乞わなければならないというのは情けない話だ。
米欧の国防大臣のこの時期での訪問は、んなことしなくても、防衛に必要な軍備は提供すると言い含めるためだったんだろう。
浮沈子は、ウクライナが素直に言うことを聞くとは思えない。
「反転攻勢」は、国外からの支援だけではなく、国内の支持を取り付けるためのキーワードでもある。
そう簡単に錦の御旗を降ろすわけにはいかない。
冬が到来し、戦況は固着する。
ウクライナが防空システムに不安を抱える中、ロシアは800発を超える精密攻撃可能なミサイルを備蓄していると言われる。
この冬は悲惨だ・・・。
(ロシア・ウクライナ戦争の潮目が変わった?――領土割譲で停戦という「不都合な選択」)
https://www.fsight.jp/articles/-/50225
「戦争が膠着状態とは思わない」(ゼレンスキー大統領)
「年末までに戦場で大きな成果を挙げる」(同上)
「ロシアと交渉するつもりはない」(同上)
他のメディアが報じていなかった重要な要素が書かれている。
「ロイド・オースティン米国防長官とウィリアム・バーンズ米中央情報局(CIA)長官が11月20日時点でキーウを訪問中だ。」
バーンズが行ってるのか!。
となると、むやみに反転攻勢するなどころか、停戦交渉へ向けての説得以外の何物でもないな。
バーンズの訪問は、年末年始と見ていた浮沈子にとっては意外だ。
「バイデン政権屈指のロシア通といわれるバーンズ長官の訪問はサプライズで行われたが、今後の展開などをめぐり重要協議が行われた可能性」
いや、もう、それ自体が「サプライズ」だ。
「西側のウクライナ疲れは半年前から始まっていたが、反転攻勢への期待があったため、抑えられた。しかし、反攻が何ら進展をみなかったことで、停戦論が浮上している」(ドイツのニュースサイト、『インテリニュース』)
「ゼレンスキーが昨年4月に和平に持ち込むことを検討したことは正しかった。今、クレムリンに交渉を持ち掛けても、一蹴されるだろう。時はロシアに味方する」(同上)
「ウクライナの現在の軍事力では、ロシアが厳重に構築した防衛網を突破する見込みはなく、反攻作戦は萎縮している。ロシアは間違いなく、消耗したウクライナ軍に対して再攻勢を準備している」(英紙『テレグラフ』)
「現状では、プーチンが勝利を手にする。これを打破するには、ウクライナに制空権、戦闘技術、強力な大砲を与えることだ」(同上)
エイタクムスの本格供与はまだだし、F-16戦闘機は来春以降だ。
「長距離ミサイルの供与の遅れも含め、バイデン政権はウクライナで確固たる対応を取らなかった。官僚的な惰性や、戦況がエスカレートするリスクへの懸念があった」(米紙『ワシントン・ポスト』)
ただし、ウクライナ側はあくまで強気を崩さない。
「長期戦がロシアを利する要素はあるが、ウクライナ軍内部に乱れはなく、反転攻勢は続く。ザルジニ―総司令官らの発言は、航空戦力、地雷撤去など西側に支援の足りない部分を列挙したものだ。ドイツ政府も援助の倍増を決めた」(首都キーウの外交筋)
だが、内憂外患の中、情勢は変わりつつある。
「「すべての領土奪還まで戦争遂行」を支持する国内世論は、昨年前半は90%に達したが、最近は60%台に低下している。」
「東部ドネツク、ルハンスクは州全体がロシア領。南部ヘルソン、ザポリージャ両州の境界は住民と協議して決める」(ペスコフ)
「いずれにせよ、和平交渉に応じるなら、ウクライナ側は領土割譲を受け入れるかどうか、苦渋の選択を強いられそうだ。」
バーンズがオースチンと一緒に行っているなら、ふつーの交渉ではないな。
「欧米とロシアはウクライナ戦争で疲弊しており、中国が満を持して仲介に登場し、超大国としての台頭を狙う」(エドワード・サロ米アーカンソー州立大准教授)
米国のメンツは丸つぶれだ・・・。
この記事は、分かりやすく読みやすいんだが、停戦交渉への道筋に焦点を当てているだけに、そっち側の情報だけが取捨選択されている。
融通の利かないゼレンスキー政権、戦場でケリを付けようと言い放っているロシア、そのロシアに経済制裁を続け、あくまでもウクライナ支援を続けようとする西側の基本的構図は変わっていない。
この状況で停戦交渉に臨めば、少なくとも領土分断は避けられない。
残ったウクライナがNATO加盟など、ロシアは舌噛んでも受け入れないだろう。
バーンズは、何かを掴んでいるに違いない。
ひょっとしたら、ロシアの攻勢は見せかけだけで、プーチンが時間を味方につけたというのもでたらめなのかもしれない。
そうであれば、ここで防戦に転じて時間を稼げば、ウクライナにとって有利な状況に持ち込むことが出来るのかもしれない。
現政権に、それを納得させるのは大変だろうけどな。
この記事では、もう一つ重要な指摘がある。
「開戦から1年9カ月を経て、戦争目的をめぐるプーチン発言も変化してきた。」
・開戦演説:
「ドンバス地方の親ロシア系住民を虐殺から守る特別軍事作戦」
「ウクライナのネオナチに代わる非武装中立の新政権樹立を目指す」
・今年2月の年次教書演説:
「この戦争は、西側が仕掛けた2014年の軍事クーデターで始まった」
「ウクライナとの戦いというより、背後にいるNATO(北大西洋条約機構)との戦いだ」
・10月のバルダイ会議:
「西側は何世紀にもわたり、植民地主義と経済的搾取で途上国を蹂躙した」
「この戦争は、より公平な国際秩序を作るための戦いだ」
プーチンの妄想はエスカレートしている。
「ロシア側のナラティブ(物語)は、限定軍事作戦から「西側との戦争」へと変質しており、長期戦の構え」
長期戦を支えるストーリーとしては、広範囲かつ長いスパンでの歴史的経緯の延長という位置づけが欠かせない。
米国が、民主国家対専制国家の戦いと位置付け、全世界を巻き込んで経済制裁や経済的軍事的支援を行おうとしているのも同じ発想だ。
ちょっとニュアンスは異なるけど、ゼレンスキーが支援を呼びかける際に多用している「第三次世界大戦」や「お得な投資」的発言も、多少薄っぺらいが、スキームを広げることで目先の不合理を正当化する際の常とう手段だ。
脅しをかけ、踏み絵を踏ませる。
国家権力が国民に恫喝を掛けているわけだ。
今、我が国でも軍備増強に対して、同じような手法が採られている。
ゼレンスキーみたいに、ロシアに占領されると国民が皆殺しになるとまでは言わないけどな。
まあ、似たようなもんだ(そうなのかあ?)。
もっとも、シベリア送りくらいは覚悟しておかなければならないかもしれないけどな。
ロシアや米国がいろいろやってくれるおかげで、国際政治学の教科書的手法の展覧会になっている。
後世の歴史家は、ネタに不自由することはないだろうな・・・。
<もっと追加>ーーーーーーーーーー
(アウジーイウカ突撃のロシア兵、守備部隊による「砲撃競争」の餌食に)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ac7154ddaf644dc9e14b1b35d6cd247d06ba9552
「もっとも、ロシア側の流血が拡大しているからといって、アウジーイウカが今後も自由を保てるとは限らない。」
「ロシアの指導部は、ウクライナ軍が撤退し、あとには廃墟とロシア兵の遺体しか残っていないような状態になるまで、旅団を次から次に投入し続けるかもしれない。」
つまり、ウクライナは、アウディーイウカから撤退しようとしているわけだ(そうなのかあ?)。
「そうして「勝利」を宣言し、その陰で、自殺同然の攻撃でぼろぼろになった野戦軍の再建をひそかに進める腹積もり」
冬の間は、大規模な進撃はできないからな。
その時間は十分にある。
さらに、春になって大統領選挙が終われば、大規模な動員も掛けやすくなるという話も出ている。
多くの損害を出しながら、ロシアはここを攻め続けている。
(アウディーイウカの戦い、コークス工場は砲撃に晒され南の守りも破られる)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/in-the-battle-of-audi-iuka-the-coke-factory-is-bombarded-and-the-southern-defenses-are-defeated/
「ウクライナ軍参謀本部はアウディーイウカ方面について「敵の攻撃は全て失敗に終わった」と主張している」
どうも、実際は少し違うようだ。
「コークス工場もロシア軍の砲撃に晒されているため建物に取りつかれるのは時間の問題かもしれない。」
「アウディーイウカの南でロシア軍の前進が確認された。2014年以降占領状態にあった工場地帯に足場を築くことに成功し、ロシア軍は周囲に支配地域を広げている最中だ」
うーん、何とも言えないな。
ロシア軍に損害を与えつつ、順次撤退していくというのがウクライナ側の新しい戦術なのかもしれない。
砲弾の供給が滞る中、現在の前線を維持することも困難になってきている。
防御戦ですらなく、撤退戦なわけだ。
もちろん、その方が少ない戦力で済むわけだし、守りやすいところに新たな防御戦を作ることで、さらにロシア軍の損耗を促すことも可能になる。
自軍の被害を最小限にとどめながらな。
(ロシア、アブデーフカで兵力投入削減 攻撃減少=ウクライナ軍)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/IKPCQTXQOJOJHFHJNIKWI2JEEU-2023-11-22/
「1カ月以上にわたりロシア軍の攻撃を受けているアブデーフカについて、地上攻撃や空爆が減少している」(ウクライナ軍報道官)
「工業地帯で戦闘が行われている」(現地の当局者)
「ウクライナ軍が陣地を維持している」(同上)
「アブデーフカの南側の集落を攻撃している」(ロシア国防省)
伝えられている内容は、概ね整合している。
ロシア軍の攻撃が減少しているというのは、必ずしも防御戦の成果とは言えないだろう。
投入するリソースが枯渇してきているという兆候ではない。
「侵略者はアブデーフカを包囲する計画を放棄していない」(ウクライナ軍報道官)
この見方が正しいかどうかは分からない。
が、ロシア軍が周辺での戦闘を継続しているということなわけだ。
バムフトと同じように、市街戦に持ち込むつもりなのかどうかは分からない。
包囲しつつ退路を残し、撤退させるというのが効率的だが、自軍に被害が出ても敵の戦力を消耗させることが狙いなら、ぎりぎりまで放棄はしないだろう。
現地は、既に大規模な戦闘には不向きな状況になりつつある。
攻める方も守る方も、最後の戦闘を繰り広げている。
冬季は、機甲部隊は機動力を失うからな。
歩兵戦でどこまで戦うかだな。
(“米がウクライナに供与の砲弾量 3割以上減”米報道)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231122/k10014266511000.html
「供与されている砲弾全体のうち、アメリカのものは6割から7割を占める」
「2万発の砲弾などを含む軍事支援を追加で行う」(ドイツのピストリウス国防相)
ショボ・・・。
追加のリソースが期待できない時に、戦闘を拡大するというのは愚の骨頂だ。
だが、一方では双方が短期的な戦果も欲しい。
欧州からの砲弾の供給は、来年中にはある程度の改善が見込まれている。
(欧州の砲弾生産能力、2024年春までに年100万発、年末まで年130万発に到達)
https://grandfleet.info/european-region/european-shell-production-capacity-to-reach-1-million-rounds-per-year-by-spring-2024/
「EU域内の砲弾生産能力は2024年春までに年100万発、2024年末までに年130万発~140万発に到達する」
つーことは、現状では年間100万発の生産はできていないということなわけだ。
今年の春先に、100万発の供与を約束した欧州は、空手形を発行したことになる。
ウクライナは、今後もそういう事態を想定して戦略を立てていかなければならない。
「2024年3月までの砲弾供給量は100万発に達しないと認識する必要がある。個人的に100万発の供給を保証したことはなく、早い段階で納期を守るのが難しいと聞かされていた」(ドイツのピストリウス国防相)
先の報道では、そのドイツ国防相のキエフ訪問の際の手土産が2万発の砲弾という(他にもいろいろあるんでしょうけど)。
ロシアは、1日1万発撃っちまうといわれているからな。
2日分だ。
やれやれ・・・。
「企業は生産量の40%を世界中に輸出している」(EU外務・安全保障政策上級代表のボレル氏)
「増産準備の期間が短すぎる上、どの企業も域内顧客の在庫補充に追われている」(欧州防衛産業協会)
「各国が砲弾調達を削減したため製造能力は縮小してしまい、これをウクライナのニーズに合わせて拡張するにはEUの政治的指導者が考えているよりも多くの時間が必要だ。業界は原材料費の高騰、労働者不足、リスクの高い設備投資、不安定な受注環境など投資に不利な環境下でも可能な限りの増産措置を講じてきた」(同上)
「欧州諸国の投資が削減された中で最小限の製造能力を維持するに非欧州向けの生産は不可欠だった。この契約を一方的にキャンセルするのはサプライヤーとしての信頼を損なう行為で到底許されない」(同上)
供給能力の即時増加は見込めないし、欧州域外へ輸出されている分をウクライナに回すことも難しい状況にある。
米国からの供与も、大幅な増加は見込めない状況だし、概ね現状を維持するのがやっとだろう。
ウクライナは、そういう環境を踏まえて作戦を立てていく必要に迫られている。
アウディーイウカのロシア側の攻勢が鈍ったという報道は、自軍の戦線縮小を正当化するための前振りかもしれない。
防御戦から撤退戦へ。
それでも、ロシア軍の戦力を消耗させる効果はある。
戦場で勝てないウクライナが、出資者に還元できる戦果はその程度にとどまり、追加の出資もそれに見合ったものになっていくわけだ・・・。
ウクライナ降伏不可避。
浮沈子の見立ては変わらない。
西側の大幅な支援は、短期的な対応に留まるだろう。
今後は、持続可能なレベルに縮小し、内容もそれに見合ったものに変更されていく。
名目上、ウクライナの未来はウクライナが決めるということになっているが、その選択肢は限られてきている。
既に、ロシアが占領した地域の全面奪還は含まれていない。
(メドヴェージェフ元大統領、ウクライナのNATO入りにはキーウ放棄が必要)
https://grandfleet.info/russia-related/medvedev-says-ukraine-must-abandon-kyiv-to-join-nato/
「ロシアのメドヴェージェフ元大統領は「NATOの新しいアイデアは興味深いものの、最大の問題はウクライナが自分達の領土と主張している範囲について議論の余地があるという点だ。もしNATOに加盟したいならウクライナはキーウを放棄しなければならない」と踏み込んできた。」
まあ、発信者が発信者だからな。
当てにはならない。
が、浮沈子的には、ロシアが事と次第によっては、ウクライナのNATO加盟を認める姿勢を見せた点に注目だ。
「領土の一部ではなく「領土の大部分を放棄すなら考えてもいい」と言った感じだ。」
その背景には、ウクライナ西部の統治がロシアにとっては困難という状況があるようだ。
「因みにロシア人は西ウクライナ地方について「1世紀以上に渡って反露イデオロギーが植え付けられたため住民を再教育するのは難しい」と考えており・・・」
「この地域をポーランド、ハンガリー、ルーマニアに譲渡して消滅させるか、中立を条件に西ウクライナと生かすか選ぶ必要がある」(ロシア軍元大佐のヴィクトル・バラネッツ氏)
つまり、ロシアにとって脅威ではなくなるレベルでの国家解体を要求してくるということなわけだ。
無論、現在のウクライナ政権が、んな条件で停戦交渉に臨むわけはない。
「ウクライナ側は様々なチャンネルを通じて「馬鹿げた提案だ」と反発」
もっと穏便な(そうなのかあ?)NATO幹部の停戦案に対しても、猛烈に反発しているしな。
だが、いずれどこかで、何らかの決着を図ることになる。
来年かも知れないし、100年後かも知れない。
CIAのバーンズは、何らかの情報を携えて、オースティン国防長官とウクライナを訪れた。
そこで、何が話し合われたかは分からない。
ウクライナの未来の話かもしれないが、明るい話ではないだろうな・・・。
<もっともっと追加>ーーーーーーーーーー
(ゼレンスキー大統領 “厳しい気象条件 困難な防衛作戦に直面”)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231123/k10014266741000.html
「ゼレンスキー大統領は22日SNSで、厳しい気象条件のもと、東部ドネツク州で困難な防衛作戦に直面していると明らかにしました。」
「まちに残る1300人余りの住民は、電気や暖房、水がなく、寒さが訪れる中でも砲撃がやまず、絶望的な状態に置かれている」(ウクライナ国家警察)
「ロシア軍は空爆などの回数をかなり増やしているが、アウディーイウカ方面の防衛は堅持している」(ウクライナ軍の前線の司令官)
「ロシア軍は兵士の犠牲をいとわず攻勢を強めていて、激しい戦闘が続いている」
より多くのリソースを投入する必要があると言われる攻撃側。
そのロシア軍は、同じく厳しい気象条件に晒されているはずだ(天気の神様は、多分公平!)。
で、総体的にらくちんなはずの防衛線を戦っているウクライナ軍は「困難」と言い訳を始めた。
浮沈子は、近いうちに撤退すると見ている。
「南部ヘルソン州でロシア側が占領するドニプロ川の東岸をめぐって、ウクライナ軍の部隊が複数の拠点を確保している」(ウクライナ軍の参謀本部)
NHKは、この記事では軍事用語である「橋頭保」という表現を使っていない。
既に見たように、「攻撃を受けていない拠点」とされる米軍の定義からは逸脱している。
「ドニプロ川の東岸地域にあるクリンキという集落の周辺でウクライナ軍が拠点を守りロシア軍との戦闘が続いていると分析」(イギリス国防省)
戦闘の継続が、「拠点の確保」という表現とマッチするのかどうかは知らない。
川岸の対岸という、兵站に不利な地形での「反転攻勢」は危険だ。
本格的な冬が近づくこの時期に、敢えてそのリスクを冒さなければならないほど、ウクライナは追い詰められている。
オマケに、先々の砲弾の供給も不安視されている。
ウクライナは、自国兵士の命と引き換えに、再び西側からの援助の継続を引き出そうとしているのではないか。
戦車も、長距離ミサイルも、戦闘機も、ふつーなら供与されるはずがない高度な重装備を、そうやって手に入れてきた。
今度は砲弾か・・・。
ちっとショボい気がする。
それでも、砲弾は必要不可欠な軍事支援だ。
枯渇すれば戦闘は継続できない。
兵士の命で贖うしかない・・・。
アウディーイウカの苦戦も、そういうシナリオに組み込まれているだろう。
砲弾が届かないから、撤退せざるを得ないのだと。
浮沈子は、兵力の損耗を気にせずに撤退を遅らせ、「反転攻勢」をアピールして支援を得ようという姿勢は健全ではないと思うんだがな。
肉を切らせて骨を断つ。
(肉を切らせて骨を断つ)
https://kotowaza-dictionary.jp/k0614/
「そもそもは、剣道で強敵を倒すための極意として使われることば。」
決して、不足する砲弾を得るための手段じゃない気がする。
ドニエプル川東岸の拠点維持は困難だろう(今月内も危ない!)。
アウディーイウカの撤退も、既に時間の問題になってきている。
防御戦は、撤退戦に急速に移行しつつある。
大規模動員を掛けられないロシア軍も、それなりに苦しい戦いを強いられている。
多大の装備の損失も、伝えられていることが事実とすれば、相当の影響があるに違いない。
ここで押し切って突破口を開くか、それとも守り切らせてしまうかは、今後の展開にとって、大きな違いになるからな。
正念場だな・・・。
🐱スターシップ:世間の厳しい目 ― 2023年11月21日 09:57
スターシップ:世間の厳しい目
(米スペースX宇宙船が打ち上げ後に連絡途絶、2回目の無人飛行試験)
https://jp.reuters.com/world/us/NCBCHVT5ZZOFZC2WPDAIWDBHSQ-2023-11-19/
「2回目の無人試験飛行となった今回も、宇宙空間に達した後に無事海上へ着水させるという成功を収めることができなかった。」
「このロケットと宇宙船は、米航空宇宙局(NASA)が中心となって進めている国際月探査「アルテミス」計画の有人月着陸に使われる予定」
「NASAが設定したスケジュールに間に合うのかどうか懸念する声も出ている。」
浮沈子が見るところ、この記事を書いている記者は宇宙開発関係が専門ではない感じだ。
つまり、一般の視点で見ている。
手厳しいな・・・。
スターシップは、他の企業が半世紀掛かっても出来なかったことを、5年でやり遂げようとしている。
SLSは、無人飛行を成功させたが、その部品は1970年代に開発が始まったスペースシャトルから流用している。
巨大な使い捨てロケットの打ち上げコストは、1回あたり20億ドルとも25億ドルともいわれ、NASAの探査計画を圧迫すると懸念されている。
爆発炎上木っ端微塵のスターシップは、まだまだ有人で飛ばすことなど想像すらできないが、仮に実現すれば、その時点でSLSを完全に過去のものにすることが出来る。
S社が取り組んでいるのは、そういうロケット(1段目のスーパーヘビーブースター)&宇宙船(2段目のスターシップ)なわけだ。
アルテミス計画における1回目と2回目のHLS(ヒューマンランディングシステム:月着陸船)には、確かにスターシップのバリエーションの一つが使用されることになっているが、もちろん、今回打ち上げられたものとは異なるタイプだ。
HLSとして打ち上げられるスターシップは、二度と地球に戻ることはなく、宇宙空間で使い捨てにされる(月軌道上で何回か使われるかもしれませんが)。
大気圏で操縦するために使われる翼もなければ、再突入時に断熱圧縮によって高温になる機体を保護する耐熱タイルもない。
仕掛けは似ているが、異なる宇宙機ということになる。
もちろん、打ち上げ時には人間は乗せない。
無人機として打ち上げ、月軌道で乗り換えることになる。
有人の打ち上げには、SLSとオリオン宇宙船が使用される。
ハッキリ言って2度手間だが、現在のところ、それがNASAのビジョンだ。
月面への継続的なアプローチを続けるためには、当面、それしか手がない。
公式には2025年とされている、米国の月面着陸再開は、少なくとも数年は遅延する。
中国は、初の有人月面探査を目指しているが、おそらくは米国に先んじて成功させるだろう。
一発物だからな。
継続性など、毛ほども考えていないに違いない(そうなのかあ?)。
米国は、月へのアプローチを、火星探査への一里塚と位置付けている。
月軌道をベースに経験を積み、行って帰ってくるだけの火星周回軌道までを見据えて動いている。
SLSとオリオンは、今のところ、その手段の一環として位置づけられている。
が、まあ、スターシップがものになれば、ちゃぶ台返しは確実だ。
スターシップで地球から打ち上げられ、地球軌道上で燃料を補給してから、スターシップで火星に向かうことになるだろう。
我々が、今、目にしている開発途上のロケット&宇宙船は、そういうパフォーマンスを秘めている。
有人探査では、月軌道までしか想定されていないSLSとは異なる。
まあ、イーロンマスクは、木星圏でも行けるというかもしれないが、浮世離れしている浮沈子だって、そこまで楽天的にはなれない。
火星への有人探査に対しても、極めて懐疑的だ。
人間は、宇宙向きにはできていないからな。
まあ、どうでもいいんですが。
スターシップの開発は、難航を極めている。
IFT(インテグレーテッドフライトテスト)と呼ばれる統合飛行試験は、2回とも失敗に終わった。
それは事実だ。
が、その間に、着実な進歩があったことも確かだ。
困難ではあるが、不可能ではない。
3回目の統合飛行試験がいつ行われるかは不明だが、間違いなく実施されるだろう。
技術的に暗礁に乗り上げるとか、資金ショートを起こしてとん挫する懸念はなくなった(未確認)。
少なくとも、そう確信させる成果を出した。
これなら行ける!。
今回の失敗の原因究明と、その対策は難航するだろう。
回を重ねる毎に、それは困難さを増す。
解決不能な難題に直面するかも知れない。
が、宇宙開発なんてそんなもんだ(そうなのかあ?)。
取り組んでいるのは、前人未到の完全再使用可能な史上最大のロケットだ。
あっけなく成功するということは決してない(あっけなく、失敗ばかりだけど)。
それでも、前進し続ける。
こういう徹底抗戦は大賛成だな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(スターシップ3回目試験飛行、3~4週でハードウエア準備-マスク氏)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-11-20/S4EH8YDWLU6801
「3回目試験飛行ついて、3、4週間以内に飛行のためのハードウエアの準備が整う」(スペースXのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO))
人類史上最強な超オプティミストの発言だから、どれ程当てにしていいかは分からない。
明後日は、浮沈子が帯状疱疹ワクチン(シングリックス1回目)を接種してから1か月になる。
メキシコから帰ってきて数日後から、2回目接種が可能になるわけで、年内にうち終える予定でいる。
つーことは、あれだな、当局の認可が間に合えば、3回目は年内ということになるわけだ(そんなに早いのかあ?)。
まあ、ハードの準備も当局の認可も順当に(!)遅れるだろうから、早くても来年の第2四半期(4月以降)だろう。
エリックバーガーは、相変わらず毒っ気たっぷりの記事を上げている。
(疑う人たち、申し訳ありませんが、スターシップは実際に飛行に非常に成功しました。
スターシップは、わずか 2 回目の飛行で、おそらく NASA の SLS ロケットと同じくらいの成功を収めています。)
https://arstechnica.com/space/2023/11/heres-why-this-weekends-starship-launch-was-actually-a-huge-success/
「打ち上げに関するメディア報道の多くは、イーロン・マスクとスペースXの新たな失敗という厳しい評決を下した。」
この記事のニュアンスは、浮沈子が一般の報道を読んで感じたことと共通のものだ。
「誰がロケット事業を理解しているのか、誰が何の手がかりも持たない単なる観察者なのかがわかります。」
別に、一般人がロケット事業を利菓子いている必要はない(そうなのかあ?)。
浮沈子が、ロケット事業を理解しているとは言わないが、多額の税金が投入されているわけだから、納税者としてそれなりの理解は不可欠だが、微に入り際に渡って知っている必要はない。
「「失敗」や「爆発」といった言葉で先頭に立つことは、(中略)そうですね、それは正確です。しかし、それは完全に要点を外した怠惰な解釈です。」(2001年のワールドシリーズの例えは、全く知らないんで割愛した。)
「スターシップロケットの第一段、スーパーヘビーは爆発した。そして、上段のスターシップには、飛行停止システム(車両がコースを外れて飛行し始めた場合に備えて搭載されている爆発物)が爆発するという障害が発生した。」
それは予想されていたとエリックは言うが、SLSは爆発したのか?。
サターンVは爆発したのか?。
米国の巨大ロケットの歴史の中で、スペースシャトルの2回の事故は、それぞれ7名の人命が失われたということで大きなトラウマとなっている。
が、それは運用中の事故であり、開発のプロセスの中で爆発したわけじゃないからな。
「しかし、このような実験的で境界を押し広げるテスト飛行では、それは予想されていました。」
一般化した時に、エリックバーガーの解釈は、妥当とは言えない。
巨大ロケット開発で、しかも、要素技術の段階ではなく、統合飛行試験に臨んだ段階で、爆発炎上木っ端微塵というのは、過去に例を見ない。
浮沈子が知る限りは、皆無だ。
つまりだな、予想されていたというのは、S社の開発においてという条件付きの話なわけだ。
まあいい。
1段目のブーストバックバーンの失敗については、テスララティのリチャードアングルと同じく、ホットステージングの影響と見ている。
「おそらく、スターシップのエンジンの点火により下のロケットが焦げたため、第 1 段の上部は高温のステージングによって損傷しすぎていたのでしょう。」
「また、推進剤があまり残っておらず、残った燃料と酸化剤をエンジンに移動させるのが難しいことから、スーパーヘビー内部のタンク圧力に問題があった可能性もある。」
急速な方向転換のために、推進剤が適切にエンジンに供給されなかった可能性があるというわけだ。
うーん、その可能性は否定できないな・・・。
ファルコンシリーズで経験を積んでいても、あっちは灯油だからな。
切り離した後の燃料タンク内での挙動については、今回が初めての経験になる。
「スペースX社は回収実験という次のステップに踏み切ったので、主要な任務を完了した後の最初のステージの損失は、一部の観察者によってどういうわけか失敗とみなされていました。」
いやいや、決して一部の観察者だけじゃないだろう。
一般の多くの人(メディアの記者を含めて)は、1段目に自爆システムが仕込まれていることすら知らず、爆発は、ロケットの不具合が直接の原因で起こったと考えているに違いない(そうなのかあ?)。
「言っては申し訳ないが、それはただの愚かなことだ。」
そうではあるまい。
既に、1段目の回収はファルコンシリーズによって日常化し、成功して当たり前な状況に到達している。
そのS社が作ったスーパーヘビーブースターなら、最初から成功してもおかしくないと考えるのは自然な話であって、愚かとは言えないのではないのかあ?。
2段目の喪失に係る考察もある。
「1 つ以上の Raptor エンジンが故障した可能性があります。おそらく、エンジンを熱から保護するためのエンジン周囲のシールドに問題があったのでしょう。いずれにせよ、スターシップはコースを外れて飛行し始め?・行停止システムが作動した。」
コースの逸脱については未確認だ。
「スターシップの3番目の飛行のペイロードとしてスターリンク衛星を搭載したとしても、私は驚かないでしょう。」
さすがにそれはないと思うけどな。
まあ、どうでもいいんですが。
「ある意味では、スターシップはたった 2 回目の飛行で、NASA の SLS ロケットと同じくらいの成功を収めています。」
SLSとの開発手法の違いはあるにしても、この言及も適切とは思えない。
到達点として評価すれば、40万km離れた月へ行ったロケットと、150km足らずで爆発しちまったロケットということになるんじゃないのかあ?。
2666倍の差がある(そういうことかあ?)。
SLSは、次回には有人飛行を行う。
たとえ、100分の1の費用と比較的短期間での開発で打ち上げることが出来たとはいえ、有人飛行を認められるまでに100回の飛行が必要ということになれば、そして、それまでに、開発当初から10年かかるとすれば、結果的には同等と言えるのではないか。
まあ、浮沈子は、敢えてそういうスキームで評価してみたが、開発期間ということなら、1970年代のスペースシャトルの開発から数えなければならないだろうし、片や使い捨てロケットであり、此方完全再使用を目指すロケットということで、作っているものも異なる。
米国は、2つの開発手法を組み合わせ、宇宙開発における現実的な解決を図っており、違いや優劣を議論することは大切には違いないが、それが全ての議論ではないだろう。
「もしスペースXがスーパーヘビーの上にICPSとオリオン宇宙船のハードウェアを取り付けていたら、土曜日に月に行くことができたかもしれない。」
エリックバーガーとも思えない、雑な議論だな。
1段目の到達速度や高度は、SLSの場合、軌道速度と地球周回可能な高度に達している。
スターシップは、1段目だけでは、到底、それには及ばない。
残念ながら、その組み合わせでは月には行けない。
やれやれ・・・。
「これが反復設計の力です。失敗として認識される一般的なカナードを乗り越えることができれば、代替案よりも高速かつ安価で、通常は優れています。」
開発手法についても、一般化することは危険だ。
現在は、計算機能力の向上を背景にしたシミュレーションで、相当程度追い込むことが可能になってきている。
実機でのテストは、概ね、その成果を確認する程度かも知れない(未確認)。
半築な要素技術を組み合わせて、最適化(ギリギリで達成)して作り上げた仕掛けは、想定外の事態に対応する能力に乏しく、宇宙空間などの未知の領域での使用に適しているとは必ずしも言えない。
過度な冗長性は、確かにコストの増加につながり、商業的な使用には好ましいとは言えない場合もあるだろうが、そこは、用途を見極める必要がある。
「SpaceXがやろうとしていることは、物理学と資金の観点から非常に挑戦的であり、その取り組みはまだ始まったばかりである。」
浮沈子は、S社の取り組みを批判しているわけではない。
アポロやスペースシャトルの開発がなければ、スターシップは生まれなかったということを言いたいだけだ。
SLSだって、スターシップが有人使用されるまでの間は、米国の深宇宙での有人探査を担うことになる(中国に抜かれちゃうかもしれませんが)。
スターシップは、未来のロケットであり宇宙船だ。
従来のそれらとは、異なるコンセプトで設計されている。
21世紀的な事物の象徴の一つだ。
失敗は、失敗で構わないではないか。
破天荒なCEOの言動とは裏腹に、S社は、実に健全な企業だ。
それは、ファルコンシリーズの開発でも実証されている。
特に、ISSタクシーであるクルードラゴン(ドラゴン2有人版)の開発で見せた、粘りと改善の努力は注目に値する。
全く同時期にスタートした宇宙企業の老舗であったB社の手掛けたスターライナーは、未だにリリースされていない。
もちろん、ロケットの部分的な再使用に成功した企業もない。
ロケットラボは、いいところまで来ているけど、成功したとは言えないからな。
弾道ロケットでは、既に実績もあるが、軌道ロケットでは皆無だ。
おっと、スペースシャトルはあったけどな。
巨大な燃料タンクは、検査のために回収されることはあっても、再使用はされなかったからな。
固体燃料ロケットは再使用され、宇宙船であるオービターも再使用された。
コスト的には引合わなかったが、再使用ロケットという概念を形にした。
ファルコンズも、スターシップも、20世紀に先人たちが見た夢を追い続けているという意味では、同じ流れの中にある。
エリックバーガーは、官僚主義的チェッカーと実行者という対比の中で見ているけど、それは事業の性質によって変わってくる。
何が適正なのかは、時代によっても変わるからな。
アポロは、政治的選択の中で進行した。
アルテミスも、同じかもしれないが、政治的強度の点では中国は当時のソ連とは比較できない。
宇宙開発において、中国の進展を脅威だと感じているのは一部の米国人に限られているだろう。
そんな状況の中では、チェッカーズが蔓延っているとしても、まあ、大きな問題にはなるまい。
限られた予算を執行するのに、どんな体制がいいかとか、効率的に開発された打ち上げ資源を調達するにはどうしたらいいかという程度の話だ。
NASAは、スペースシップにも投資しているからな。
それは、全体の一部であるかもしれないが、重要なアプローチだ。
「賢いやり方は、実際に活動している人々を応援することです。」
一般人に出来ることと言えば、スターリンクのアンテナ買って、契約することくらいか。
都会に住む浮沈子には不要だがな。
確認しておこう。
エリックバーガーが何と言おうと、IFT-2は失敗だ。
浮沈子は、90点を付けているけど、それは成功か失敗かという基準じゃない。
開発を継続し、実用レベルで完成させるための道筋をつけたという意味での評価だ。
もし、2回目の統合飛行試験で、発射台で爆発炎上木っ端微塵になれば、開発そのものの正否が問われることになりかねなかったからな。
その可能性は十分あった。
1回目の試験のネガを正確に評価し、それを潰すことに専念してきたS社の努力のたまものと言える。
脱帽だ。
浮沈子の大甘の採点が、S社に届くことはないだろうが、これも精神的な支援の一つのカタチだろう。
ひょっとしたら、年内に、もう一度統合打ち上げ試験がみられるかもしれない(可能性はあるが蓋然性はない!)。
(社長所感(9月))
https://www.fesc.co.jp/syokan/201609.pdf
「私が、ここで逆立ちをするようなものだ。逆立ちすることはできるので、possibility(可能性)はあるが、教師が生徒の前で、そんな恰好はしないので、probability(蓋然性)はないということだ。」
もし年内に上がるようなことがあれば、漱石が逆立ちするに違いない・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(スターシップはついに 2 回目の打ち上げの準備が整い、修復されたランプとステージを分離する新しい方法がテストされます。)
https://www.elonx.cz/starship-je-konecne-pripravena-na-druhy-start-ktery-otestuje-opravenou-rampu-a-novy-zpusob-oddeleni-stupnu/
「2回目の打ち上げが大きな失敗なく成功すれば、理論的には3回目の試験ミッションは長く待つ必要はないはず」
「FCCの新たな文書によると、スペースXはすでにそのような可能性に向けた準備を始めている」
「スペースXが2024年2月までにスターシップの3回目の打ち上げを実施する予定であることが示されている。」
「これまでのミッションとの違いは、スターシップの電動着陸が行われることだ。」(電動着陸:パワードランディングの下手な自動翻訳)
「ハワイ近くの自由落下ではなく、インド洋へ」
うーん、ということは、地球周回軌道へ投入してから降ろすということか。
まだ、再突入時のマニューバリングや耐熱タイルの機械的熱的強度試験もしてないのにな。
大丈夫なのかあ?。
「非公式には、スターシップ S28 とスーパーヘビー B10 のプロトタイプは 3 回目のミッションで飛行できると考えられており、これも現在の試験体と比較して多くの改良が加えられています。」
そりゃあ結構な話だが、その前に2回目の「失敗」の原因究明と、その対策のための「改良」を加えなければ、メキシコ湾から外に出ることはできないだろう。
統合フライトテストは、来年2月とされているようだが、遅延は必至だ。
今回の「失敗」のリカバリーは、そう簡単ではないだろうな・・・。
(米スペースX宇宙船が打ち上げ後に連絡途絶、2回目の無人飛行試験)
https://jp.reuters.com/world/us/NCBCHVT5ZZOFZC2WPDAIWDBHSQ-2023-11-19/
「2回目の無人試験飛行となった今回も、宇宙空間に達した後に無事海上へ着水させるという成功を収めることができなかった。」
「このロケットと宇宙船は、米航空宇宙局(NASA)が中心となって進めている国際月探査「アルテミス」計画の有人月着陸に使われる予定」
「NASAが設定したスケジュールに間に合うのかどうか懸念する声も出ている。」
浮沈子が見るところ、この記事を書いている記者は宇宙開発関係が専門ではない感じだ。
つまり、一般の視点で見ている。
手厳しいな・・・。
スターシップは、他の企業が半世紀掛かっても出来なかったことを、5年でやり遂げようとしている。
SLSは、無人飛行を成功させたが、その部品は1970年代に開発が始まったスペースシャトルから流用している。
巨大な使い捨てロケットの打ち上げコストは、1回あたり20億ドルとも25億ドルともいわれ、NASAの探査計画を圧迫すると懸念されている。
爆発炎上木っ端微塵のスターシップは、まだまだ有人で飛ばすことなど想像すらできないが、仮に実現すれば、その時点でSLSを完全に過去のものにすることが出来る。
S社が取り組んでいるのは、そういうロケット(1段目のスーパーヘビーブースター)&宇宙船(2段目のスターシップ)なわけだ。
アルテミス計画における1回目と2回目のHLS(ヒューマンランディングシステム:月着陸船)には、確かにスターシップのバリエーションの一つが使用されることになっているが、もちろん、今回打ち上げられたものとは異なるタイプだ。
HLSとして打ち上げられるスターシップは、二度と地球に戻ることはなく、宇宙空間で使い捨てにされる(月軌道上で何回か使われるかもしれませんが)。
大気圏で操縦するために使われる翼もなければ、再突入時に断熱圧縮によって高温になる機体を保護する耐熱タイルもない。
仕掛けは似ているが、異なる宇宙機ということになる。
もちろん、打ち上げ時には人間は乗せない。
無人機として打ち上げ、月軌道で乗り換えることになる。
有人の打ち上げには、SLSとオリオン宇宙船が使用される。
ハッキリ言って2度手間だが、現在のところ、それがNASAのビジョンだ。
月面への継続的なアプローチを続けるためには、当面、それしか手がない。
公式には2025年とされている、米国の月面着陸再開は、少なくとも数年は遅延する。
中国は、初の有人月面探査を目指しているが、おそらくは米国に先んじて成功させるだろう。
一発物だからな。
継続性など、毛ほども考えていないに違いない(そうなのかあ?)。
米国は、月へのアプローチを、火星探査への一里塚と位置付けている。
月軌道をベースに経験を積み、行って帰ってくるだけの火星周回軌道までを見据えて動いている。
SLSとオリオンは、今のところ、その手段の一環として位置づけられている。
が、まあ、スターシップがものになれば、ちゃぶ台返しは確実だ。
スターシップで地球から打ち上げられ、地球軌道上で燃料を補給してから、スターシップで火星に向かうことになるだろう。
我々が、今、目にしている開発途上のロケット&宇宙船は、そういうパフォーマンスを秘めている。
有人探査では、月軌道までしか想定されていないSLSとは異なる。
まあ、イーロンマスクは、木星圏でも行けるというかもしれないが、浮世離れしている浮沈子だって、そこまで楽天的にはなれない。
火星への有人探査に対しても、極めて懐疑的だ。
人間は、宇宙向きにはできていないからな。
まあ、どうでもいいんですが。
スターシップの開発は、難航を極めている。
IFT(インテグレーテッドフライトテスト)と呼ばれる統合飛行試験は、2回とも失敗に終わった。
それは事実だ。
が、その間に、着実な進歩があったことも確かだ。
困難ではあるが、不可能ではない。
3回目の統合飛行試験がいつ行われるかは不明だが、間違いなく実施されるだろう。
技術的に暗礁に乗り上げるとか、資金ショートを起こしてとん挫する懸念はなくなった(未確認)。
少なくとも、そう確信させる成果を出した。
これなら行ける!。
今回の失敗の原因究明と、その対策は難航するだろう。
回を重ねる毎に、それは困難さを増す。
解決不能な難題に直面するかも知れない。
が、宇宙開発なんてそんなもんだ(そうなのかあ?)。
取り組んでいるのは、前人未到の完全再使用可能な史上最大のロケットだ。
あっけなく成功するということは決してない(あっけなく、失敗ばかりだけど)。
それでも、前進し続ける。
こういう徹底抗戦は大賛成だな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(スターシップ3回目試験飛行、3~4週でハードウエア準備-マスク氏)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-11-20/S4EH8YDWLU6801
「3回目試験飛行ついて、3、4週間以内に飛行のためのハードウエアの準備が整う」(スペースXのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO))
人類史上最強な超オプティミストの発言だから、どれ程当てにしていいかは分からない。
明後日は、浮沈子が帯状疱疹ワクチン(シングリックス1回目)を接種してから1か月になる。
メキシコから帰ってきて数日後から、2回目接種が可能になるわけで、年内にうち終える予定でいる。
つーことは、あれだな、当局の認可が間に合えば、3回目は年内ということになるわけだ(そんなに早いのかあ?)。
まあ、ハードの準備も当局の認可も順当に(!)遅れるだろうから、早くても来年の第2四半期(4月以降)だろう。
エリックバーガーは、相変わらず毒っ気たっぷりの記事を上げている。
(疑う人たち、申し訳ありませんが、スターシップは実際に飛行に非常に成功しました。
スターシップは、わずか 2 回目の飛行で、おそらく NASA の SLS ロケットと同じくらいの成功を収めています。)
https://arstechnica.com/space/2023/11/heres-why-this-weekends-starship-launch-was-actually-a-huge-success/
「打ち上げに関するメディア報道の多くは、イーロン・マスクとスペースXの新たな失敗という厳しい評決を下した。」
この記事のニュアンスは、浮沈子が一般の報道を読んで感じたことと共通のものだ。
「誰がロケット事業を理解しているのか、誰が何の手がかりも持たない単なる観察者なのかがわかります。」
別に、一般人がロケット事業を利菓子いている必要はない(そうなのかあ?)。
浮沈子が、ロケット事業を理解しているとは言わないが、多額の税金が投入されているわけだから、納税者としてそれなりの理解は不可欠だが、微に入り際に渡って知っている必要はない。
「「失敗」や「爆発」といった言葉で先頭に立つことは、(中略)そうですね、それは正確です。しかし、それは完全に要点を外した怠惰な解釈です。」(2001年のワールドシリーズの例えは、全く知らないんで割愛した。)
「スターシップロケットの第一段、スーパーヘビーは爆発した。そして、上段のスターシップには、飛行停止システム(車両がコースを外れて飛行し始めた場合に備えて搭載されている爆発物)が爆発するという障害が発生した。」
それは予想されていたとエリックは言うが、SLSは爆発したのか?。
サターンVは爆発したのか?。
米国の巨大ロケットの歴史の中で、スペースシャトルの2回の事故は、それぞれ7名の人命が失われたということで大きなトラウマとなっている。
が、それは運用中の事故であり、開発のプロセスの中で爆発したわけじゃないからな。
「しかし、このような実験的で境界を押し広げるテスト飛行では、それは予想されていました。」
一般化した時に、エリックバーガーの解釈は、妥当とは言えない。
巨大ロケット開発で、しかも、要素技術の段階ではなく、統合飛行試験に臨んだ段階で、爆発炎上木っ端微塵というのは、過去に例を見ない。
浮沈子が知る限りは、皆無だ。
つまりだな、予想されていたというのは、S社の開発においてという条件付きの話なわけだ。
まあいい。
1段目のブーストバックバーンの失敗については、テスララティのリチャードアングルと同じく、ホットステージングの影響と見ている。
「おそらく、スターシップのエンジンの点火により下のロケットが焦げたため、第 1 段の上部は高温のステージングによって損傷しすぎていたのでしょう。」
「また、推進剤があまり残っておらず、残った燃料と酸化剤をエンジンに移動させるのが難しいことから、スーパーヘビー内部のタンク圧力に問題があった可能性もある。」
急速な方向転換のために、推進剤が適切にエンジンに供給されなかった可能性があるというわけだ。
うーん、その可能性は否定できないな・・・。
ファルコンシリーズで経験を積んでいても、あっちは灯油だからな。
切り離した後の燃料タンク内での挙動については、今回が初めての経験になる。
「スペースX社は回収実験という次のステップに踏み切ったので、主要な任務を完了した後の最初のステージの損失は、一部の観察者によってどういうわけか失敗とみなされていました。」
いやいや、決して一部の観察者だけじゃないだろう。
一般の多くの人(メディアの記者を含めて)は、1段目に自爆システムが仕込まれていることすら知らず、爆発は、ロケットの不具合が直接の原因で起こったと考えているに違いない(そうなのかあ?)。
「言っては申し訳ないが、それはただの愚かなことだ。」
そうではあるまい。
既に、1段目の回収はファルコンシリーズによって日常化し、成功して当たり前な状況に到達している。
そのS社が作ったスーパーヘビーブースターなら、最初から成功してもおかしくないと考えるのは自然な話であって、愚かとは言えないのではないのかあ?。
2段目の喪失に係る考察もある。
「1 つ以上の Raptor エンジンが故障した可能性があります。おそらく、エンジンを熱から保護するためのエンジン周囲のシールドに問題があったのでしょう。いずれにせよ、スターシップはコースを外れて飛行し始め?・行停止システムが作動した。」
コースの逸脱については未確認だ。
「スターシップの3番目の飛行のペイロードとしてスターリンク衛星を搭載したとしても、私は驚かないでしょう。」
さすがにそれはないと思うけどな。
まあ、どうでもいいんですが。
「ある意味では、スターシップはたった 2 回目の飛行で、NASA の SLS ロケットと同じくらいの成功を収めています。」
SLSとの開発手法の違いはあるにしても、この言及も適切とは思えない。
到達点として評価すれば、40万km離れた月へ行ったロケットと、150km足らずで爆発しちまったロケットということになるんじゃないのかあ?。
2666倍の差がある(そういうことかあ?)。
SLSは、次回には有人飛行を行う。
たとえ、100分の1の費用と比較的短期間での開発で打ち上げることが出来たとはいえ、有人飛行を認められるまでに100回の飛行が必要ということになれば、そして、それまでに、開発当初から10年かかるとすれば、結果的には同等と言えるのではないか。
まあ、浮沈子は、敢えてそういうスキームで評価してみたが、開発期間ということなら、1970年代のスペースシャトルの開発から数えなければならないだろうし、片や使い捨てロケットであり、此方完全再使用を目指すロケットということで、作っているものも異なる。
米国は、2つの開発手法を組み合わせ、宇宙開発における現実的な解決を図っており、違いや優劣を議論することは大切には違いないが、それが全ての議論ではないだろう。
「もしスペースXがスーパーヘビーの上にICPSとオリオン宇宙船のハードウェアを取り付けていたら、土曜日に月に行くことができたかもしれない。」
エリックバーガーとも思えない、雑な議論だな。
1段目の到達速度や高度は、SLSの場合、軌道速度と地球周回可能な高度に達している。
スターシップは、1段目だけでは、到底、それには及ばない。
残念ながら、その組み合わせでは月には行けない。
やれやれ・・・。
「これが反復設計の力です。失敗として認識される一般的なカナードを乗り越えることができれば、代替案よりも高速かつ安価で、通常は優れています。」
開発手法についても、一般化することは危険だ。
現在は、計算機能力の向上を背景にしたシミュレーションで、相当程度追い込むことが可能になってきている。
実機でのテストは、概ね、その成果を確認する程度かも知れない(未確認)。
半築な要素技術を組み合わせて、最適化(ギリギリで達成)して作り上げた仕掛けは、想定外の事態に対応する能力に乏しく、宇宙空間などの未知の領域での使用に適しているとは必ずしも言えない。
過度な冗長性は、確かにコストの増加につながり、商業的な使用には好ましいとは言えない場合もあるだろうが、そこは、用途を見極める必要がある。
「SpaceXがやろうとしていることは、物理学と資金の観点から非常に挑戦的であり、その取り組みはまだ始まったばかりである。」
浮沈子は、S社の取り組みを批判しているわけではない。
アポロやスペースシャトルの開発がなければ、スターシップは生まれなかったということを言いたいだけだ。
SLSだって、スターシップが有人使用されるまでの間は、米国の深宇宙での有人探査を担うことになる(中国に抜かれちゃうかもしれませんが)。
スターシップは、未来のロケットであり宇宙船だ。
従来のそれらとは、異なるコンセプトで設計されている。
21世紀的な事物の象徴の一つだ。
失敗は、失敗で構わないではないか。
破天荒なCEOの言動とは裏腹に、S社は、実に健全な企業だ。
それは、ファルコンシリーズの開発でも実証されている。
特に、ISSタクシーであるクルードラゴン(ドラゴン2有人版)の開発で見せた、粘りと改善の努力は注目に値する。
全く同時期にスタートした宇宙企業の老舗であったB社の手掛けたスターライナーは、未だにリリースされていない。
もちろん、ロケットの部分的な再使用に成功した企業もない。
ロケットラボは、いいところまで来ているけど、成功したとは言えないからな。
弾道ロケットでは、既に実績もあるが、軌道ロケットでは皆無だ。
おっと、スペースシャトルはあったけどな。
巨大な燃料タンクは、検査のために回収されることはあっても、再使用はされなかったからな。
固体燃料ロケットは再使用され、宇宙船であるオービターも再使用された。
コスト的には引合わなかったが、再使用ロケットという概念を形にした。
ファルコンズも、スターシップも、20世紀に先人たちが見た夢を追い続けているという意味では、同じ流れの中にある。
エリックバーガーは、官僚主義的チェッカーと実行者という対比の中で見ているけど、それは事業の性質によって変わってくる。
何が適正なのかは、時代によっても変わるからな。
アポロは、政治的選択の中で進行した。
アルテミスも、同じかもしれないが、政治的強度の点では中国は当時のソ連とは比較できない。
宇宙開発において、中国の進展を脅威だと感じているのは一部の米国人に限られているだろう。
そんな状況の中では、チェッカーズが蔓延っているとしても、まあ、大きな問題にはなるまい。
限られた予算を執行するのに、どんな体制がいいかとか、効率的に開発された打ち上げ資源を調達するにはどうしたらいいかという程度の話だ。
NASAは、スペースシップにも投資しているからな。
それは、全体の一部であるかもしれないが、重要なアプローチだ。
「賢いやり方は、実際に活動している人々を応援することです。」
一般人に出来ることと言えば、スターリンクのアンテナ買って、契約することくらいか。
都会に住む浮沈子には不要だがな。
確認しておこう。
エリックバーガーが何と言おうと、IFT-2は失敗だ。
浮沈子は、90点を付けているけど、それは成功か失敗かという基準じゃない。
開発を継続し、実用レベルで完成させるための道筋をつけたという意味での評価だ。
もし、2回目の統合飛行試験で、発射台で爆発炎上木っ端微塵になれば、開発そのものの正否が問われることになりかねなかったからな。
その可能性は十分あった。
1回目の試験のネガを正確に評価し、それを潰すことに専念してきたS社の努力のたまものと言える。
脱帽だ。
浮沈子の大甘の採点が、S社に届くことはないだろうが、これも精神的な支援の一つのカタチだろう。
ひょっとしたら、年内に、もう一度統合打ち上げ試験がみられるかもしれない(可能性はあるが蓋然性はない!)。
(社長所感(9月))
https://www.fesc.co.jp/syokan/201609.pdf
「私が、ここで逆立ちをするようなものだ。逆立ちすることはできるので、possibility(可能性)はあるが、教師が生徒の前で、そんな恰好はしないので、probability(蓋然性)はないということだ。」
もし年内に上がるようなことがあれば、漱石が逆立ちするに違いない・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(スターシップはついに 2 回目の打ち上げの準備が整い、修復されたランプとステージを分離する新しい方法がテストされます。)
https://www.elonx.cz/starship-je-konecne-pripravena-na-druhy-start-ktery-otestuje-opravenou-rampu-a-novy-zpusob-oddeleni-stupnu/
「2回目の打ち上げが大きな失敗なく成功すれば、理論的には3回目の試験ミッションは長く待つ必要はないはず」
「FCCの新たな文書によると、スペースXはすでにそのような可能性に向けた準備を始めている」
「スペースXが2024年2月までにスターシップの3回目の打ち上げを実施する予定であることが示されている。」
「これまでのミッションとの違いは、スターシップの電動着陸が行われることだ。」(電動着陸:パワードランディングの下手な自動翻訳)
「ハワイ近くの自由落下ではなく、インド洋へ」
うーん、ということは、地球周回軌道へ投入してから降ろすということか。
まだ、再突入時のマニューバリングや耐熱タイルの機械的熱的強度試験もしてないのにな。
大丈夫なのかあ?。
「非公式には、スターシップ S28 とスーパーヘビー B10 のプロトタイプは 3 回目のミッションで飛行できると考えられており、これも現在の試験体と比較して多くの改良が加えられています。」
そりゃあ結構な話だが、その前に2回目の「失敗」の原因究明と、その対策のための「改良」を加えなければ、メキシコ湾から外に出ることはできないだろう。
統合フライトテストは、来年2月とされているようだが、遅延は必至だ。
今回の「失敗」のリカバリーは、そう簡単ではないだろうな・・・。
🐱変異種:エリス75%強 ― 2023年11月21日 10:31
変異種:エリス75%強
(変異株について)
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kansen/corona_portal/henikabu/screening.html
「ゲノム解析結果の推移[週別](令和5年11月16日)(PDF:859KB)」
先週の公表では、エリス(EQ.5亜系統)が、75.9%に増えていた。
モデルナが公表している推計値も、底打ちした感じがするけど(東京都は、6日間連続で微増)、今まで何度も裏切られているので、今回は陽性率が増え始めてから記事にする気でいる(現在、9パーセントで、なお下降中)。
今までは、特定の変異種が支配的になると、流行が大いに進展していたんだが、今回はそうではない。
何かが変わってきている。
それでも、この冬の流行が懸念されていることは間違いない・・・。
「ゲノム解析結果の内訳[週別](令和5年11月16日)(PDF:276KB)」
ここ数週間、サンプル数が激減していることも気になる。
9/18-9/24:143
9/25-10/1:133
10/2-10/8:101
10/9-10/15:76
10/16-10/22:57
10/23-10/29:29
1400万人いる都民のうち、30人足らずの解析で何かが分かるんだろうか?。
まあいい。
サンプル数は、集計が遅れた分は、その後加算されるからな。
傾向が変わる様なら、後から分かる。
が、エリスの割合が増加している傾向は変わらないだろう。
反転増加で第10波が始まれば、また、何か分かるかもしれない。
今回は、XBB系統が100パーセントになったことも注目だな・・・。
(変異株について)
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kansen/corona_portal/henikabu/screening.html
「ゲノム解析結果の推移[週別](令和5年11月16日)(PDF:859KB)」
先週の公表では、エリス(EQ.5亜系統)が、75.9%に増えていた。
モデルナが公表している推計値も、底打ちした感じがするけど(東京都は、6日間連続で微増)、今まで何度も裏切られているので、今回は陽性率が増え始めてから記事にする気でいる(現在、9パーセントで、なお下降中)。
今までは、特定の変異種が支配的になると、流行が大いに進展していたんだが、今回はそうではない。
何かが変わってきている。
それでも、この冬の流行が懸念されていることは間違いない・・・。
「ゲノム解析結果の内訳[週別](令和5年11月16日)(PDF:276KB)」
ここ数週間、サンプル数が激減していることも気になる。
9/18-9/24:143
9/25-10/1:133
10/2-10/8:101
10/9-10/15:76
10/16-10/22:57
10/23-10/29:29
1400万人いる都民のうち、30人足らずの解析で何かが分かるんだろうか?。
まあいい。
サンプル数は、集計が遅れた分は、その後加算されるからな。
傾向が変わる様なら、後から分かる。
が、エリスの割合が増加している傾向は変わらないだろう。
反転増加で第10波が始まれば、また、何か分かるかもしれない。
今回は、XBB系統が100パーセントになったことも注目だな・・・。
🐱メキシコへの道:第3章:残された課題 ― 2023年11月21日 15:26
メキシコへの道:第3章:残された課題
昨日(11月20日:月曜日)、國富で急遽自主練習。
つーか、竹内さんが午前中にウエイト調整など、器材の最終チェックを行うというので、ついでに潜ることにした。
課題は、スキルをやる時に身体が起きてしまうこと。
Sドリルでロングホースを仕舞うとか、マスク交換とか。
ストレスに弱い浮沈子・・・。
解消法はただ一つ。
練習、練習、また練習。
ドリル、ドリル、またドリル。
筋肉の記憶になるまで、ストレスを感じなくなるまで繰り返すしかない。
マスク交換のデモをやってもらったりして、少し教えてもらったが、インストラクションフィーは、今回はポパイでの五目硬焼きそば(700円)のおごりで済んだ(お得!)。
浮沈子は、今シーズン初めてのカキフライ定食(800円)。
まあ、どうでもいいんですが。
浮沈子は午後も潜って140バールずつくらい吸った。
プライマリーライトは、最強だと2時間半くらいしか持たない。
次回までに、中くらいの明るさでバーンタイムを計っておく。
次回って、もう、出発まで2週間じゃん!?。
潜った時間だけ、吸ったガスの分だけ経験値を積むことになる。
ロングホース側のタンクバンドの位置も変えた。
この期に及んで、コンフィギュレーションを弄っている。
アドバイスを受け入れるかどうかも含めて、天秤に掛けている。
スプールを付けるDリングも変えた。
うーん、期待したほどの効果は感じないんだがな・・・。
まあいい。
あと1回だけ、國富か稲取で潜る。
もう、残された課題はないはずだが、一通りのスキルを復讐する。
日本で出来ることは全て終わらせて、メキシコではリフレッシュケーブトレーニングを楽しみ、ケーブファンダイブを楽しむ。
浮沈子のメキシコへの道は、間違いなく続いている。
講習予定だった相方の方は、事情があって参加できなくなったと昨夜連絡が入った。
やれやれ・・・。
次の機会に期待だな。
その際、浮沈子が参加できるかどうかは分からない。
今日も、筋肉痛と戦いながら、フィットネスはサボリ(都合のいい理由を見つけたんじゃね?)。
もともと、ダイビングを続けるためのトレーニングだからな。
潜れるときは、そっちが優先だ。
で、潜る時にはダイエットはしない(当然、爆食!)。
ダイビングのモチベーションが高まるわけだな・・・。
昨日(11月20日:月曜日)、國富で急遽自主練習。
つーか、竹内さんが午前中にウエイト調整など、器材の最終チェックを行うというので、ついでに潜ることにした。
課題は、スキルをやる時に身体が起きてしまうこと。
Sドリルでロングホースを仕舞うとか、マスク交換とか。
ストレスに弱い浮沈子・・・。
解消法はただ一つ。
練習、練習、また練習。
ドリル、ドリル、またドリル。
筋肉の記憶になるまで、ストレスを感じなくなるまで繰り返すしかない。
マスク交換のデモをやってもらったりして、少し教えてもらったが、インストラクションフィーは、今回はポパイでの五目硬焼きそば(700円)のおごりで済んだ(お得!)。
浮沈子は、今シーズン初めてのカキフライ定食(800円)。
まあ、どうでもいいんですが。
浮沈子は午後も潜って140バールずつくらい吸った。
プライマリーライトは、最強だと2時間半くらいしか持たない。
次回までに、中くらいの明るさでバーンタイムを計っておく。
次回って、もう、出発まで2週間じゃん!?。
潜った時間だけ、吸ったガスの分だけ経験値を積むことになる。
ロングホース側のタンクバンドの位置も変えた。
この期に及んで、コンフィギュレーションを弄っている。
アドバイスを受け入れるかどうかも含めて、天秤に掛けている。
スプールを付けるDリングも変えた。
うーん、期待したほどの効果は感じないんだがな・・・。
まあいい。
あと1回だけ、國富か稲取で潜る。
もう、残された課題はないはずだが、一通りのスキルを復讐する。
日本で出来ることは全て終わらせて、メキシコではリフレッシュケーブトレーニングを楽しみ、ケーブファンダイブを楽しむ。
浮沈子のメキシコへの道は、間違いなく続いている。
講習予定だった相方の方は、事情があって参加できなくなったと昨夜連絡が入った。
やれやれ・・・。
次の機会に期待だな。
その際、浮沈子が参加できるかどうかは分からない。
今日も、筋肉痛と戦いながら、フィットネスはサボリ(都合のいい理由を見つけたんじゃね?)。
もともと、ダイビングを続けるためのトレーニングだからな。
潜れるときは、そっちが優先だ。
で、潜る時にはダイエットはしない(当然、爆食!)。
ダイビングのモチベーションが高まるわけだな・・・。


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