神宿る2012年07月03日 17:19

神宿る
神宿る


M119エンジン、V型8気筒である。

神宿るエンジン、炎の情熱と絹の優美を具現する機械。

とかいっても、バンク角が何度とかは知らない。

(Mercedes-Benz M 119)
http://de.wikipedia.org/wiki/Mercedes-Benz_M_119

英語の記事が怪しかったので、ドイツ語で書かれている記事を引用しておく(だから、なんだ?)。

(V型エンジン)
http://d.hatena.ne.jp/keyword/V%B7%BF%A5%A8%A5%F3%A5%B8%A5%F3

この記事を読むと、通常のV8は一次振動の低減のために90度の挟み角で作られているようだ。特段の記載がないので、おそらくは90度だろう。

(V型8気筒)
http://ja.wikipedia.org/wiki/V%E5%9E%8B8%E6%B0%97%E7%AD%92

(クロスプレーン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%B3

(フラットプレーンとの比較)
http://minkara.carview.co.jp/userid/949692/blog/23380698/

(ヤマハの薀蓄)
http://www.yamaha-motor.co.jp/news/2008/09/09/yzf-r1.html

むろん、M119はクロスプレーンクランクシャフトである。乗用車(セダン)だから、レーシングエンジンのような高回転高出力を求めているわけではない。

ヤマハYZR-M1(R1)エンジンのように、ピークパワーを求めるために敢えてクロスプレーンにしたわけでもない。

そもそもバイクのエンジンなんて、乗用車に比べたらバリバリのチューンドエンジンである。リッター100馬力は当たり前なのである(R1は180馬力以上!)。

耐久性重視、乗り心地重視の乗用車としては、穏当な選択である(元はレーシングエンジンだとしても)。

このエンジンは、可変バルブタイミングがついているという。吸気側だけだろうが、4千回転位で効いてくるようだ。君子豹変、炎の加速(でもないが)で、1.7トン(乾燥重量)の車体を250kmまで持っていく。

(Automobiliaさんの記事:3500から4000とある)
http://www.automobilia.jp/2007/04/168000km_1b13-2.html

リッター66馬力の「大人しい」乗用車のエンジンなので、豹変するといっても、飼い猫が野良猫になるくらいで、豹やライオンになるわけではない。

今となっては、パンチがあるわけでもなく、上品といえばそうだが、盛り上がりに欠ける特性である。癒し系なのである。羊の皮を被った羊(何やら暑苦しい感じですな)、楽して速く走りたい人向けのエンジンだ。

これは、オトナのエンジンである。

ターボで加給して、ドギューンと加速するわけでもなく、7.3リットルV12エンジンでグイグイ引っ張るわけでもなく、静かに力漲らせて、いつの間にやら法定速度の遥か彼方へ連れて行ってくれる(注意しましょう!)。

内燃機関のお手本のような設計、無理はせず、それでいてきっちり仕事する。そして、たぶん長持ちする。それでも、20年10万キロ以上走れば、いい加減くたびれてくる。圧縮や燃料供給、点火系を総チェックする必要がありそうだ。

この項、続く。

コメント

_ K ― 2012年07月14日 22:04


バブル時代の名機ですね

因みにこのエンジンはザウバーメルセデスC9(90年のC11にも)というスポーツプロトタイプカー(グループCカー)にもツインターボ化されて搭載され1989年のル・マンで優勝してます

グループCカーの世界選手権では89年と90年にタイトル取ってました

当時の予選でのトップスピードはユノディエールにシケインが出来る前だから400km/hオーバーですよ

ターボ時代のCカー用のエンジンでは日産のVRH35と並んで当時最強だったと言われてますからね

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