御先祖様2012年07月04日 23:15

御先祖様
御先祖様


500Eには様々な御先祖様がいる。

エンジンでは、何度か取り上げているように、M119HLエンジンが直系のご先祖様である。C9に搭載されて、1989年のルマンでワンツーフィニッシュを飾っている。

ベンツは、1955年の事故以来、ルマンから、いや、モータースポーツから撤退していたのだが、30年ぶりに復帰したわけだ。そのころの、記念すべきエンジンである。

(Sauber Mercedes C9 - 24 Hours Le Mans 1989 Winners (1st, 2nd and 5th places))
http://www.autoconcept-reviews.com/cars_reviews/mercedes/mercedes-sauber-c9-le-mans-winner-1989/cars_reviews-mercedes-sauber-c9-le-mans-winner-1989.html

いやあ、痺れますなあ、このカーボン製のインテーク!。

さて、車体の方はもちろんW124なので、300Eとかもご先祖様になる(兄弟か?)。

足回りは、R129から移植されているので、SL500とも縁が深い。エンジンも共用である。

あちこちから良いものを集めてきて、ポルシェの技術で組み上げた車である。当時のポルシェは、悩んでいた。

(ポルシェ:ロードカー)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%82%A7#.E3.83.AD.E3.83.BC.E3.83.89.E3.82.AB.E3.83.BC

フロントエンジンのシリーズが鳴かず飛ばずで、売り上げが低迷し、空冷エンジンの911も、限界を露呈し始めていたのだ。この窮地を救うのは、我が愛車986型のボクスターなのだが、500Eとは関係ない。

500Eのカタログには、ポルシェの「ポ」の字も出てこないのだという(見たわけじゃないので)。

ベンツの意地というわけではないだろう。元々、ポルシェは、スポーツカーメーカーであると同時に、他社のクルマの開発にも深く関わってきた。

興味深いのは、1990年、91年に活躍したC11のファイナルセッティングにポルシェが関わっていることである。エンジンはもちろん、M119である。ロードカーだけでなく、競技車両の世界でもベンツとの付合いがあったわけだ。

(メルセデスベンツ・C11)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%87%E3%82%B9%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%84%E3%83%BBC11

ポルシェとベンツの蜜月は終わる。

500Eは、設計と生産をポルシェが行ったことで箔が付いたわけだが、それは、後付の話なのだろう。ベンツだって、優れた車を作っているわけだし。

まあ、繰り返しになってしまうが、ポルシェの作ったベンツは売れるかもしれないが、逆はない。

(編集後記というか筆者放談)
http://mercedesbenznetcom.blog81.fc2.com/blog-entry-1.html

しかし、ベンツのATはポルシェにも供給されていたという記事もある。

(メルセデス・ベンツ:その他)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%87%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%84#.E3.81.9D.E3.81.AE.E4.BB.96

なんだかんだ言っても、ベンツの歴史は自動車の歴史そのものなのだから、ポルシェの作ったベンツであっても、御先祖様はやっぱりベンツでしょうな。

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