全脳シミュレーション ― 2013年12月16日 22:27
全脳シミュレーション
1千億個の脳細胞は、それぞれ、1万もの他の脳細胞と接続し、数秒に1回ないし1秒に10回の発火(スパイク)を発生させている・・・。
(「京(けい)」を使い10兆個の結合の神経回路のシミュレーションに成功-世界最大の脳神経シミュレーション-)
http://www.riken.jp/pr/topics/2013/20130802_2/
今回のシミュレーションでは、17億3,000万個の神経細胞が10兆4,000億個のシナプスで結合された神経回路を想定した、とある。
ざっと、100分の1の規模だな。
じゃあ、100倍のノードを想定したシミュレーションをやれば、全脳なんて、簡単にできんじゃん!?。
というわけにはいかないらしい。
「結果として、生物学的には1秒間に相当することを「京」では計算に40分かかかりました。」
2400倍の計算速度が要求されている。
浮沈子は、NESTというプログラムがあることを、初めて知った。
(京による全脳シミュレーションへの道のり)
http://www.kobe.riken.jp/stpr1-life/newsletter/Vol.8/report03.html
(Software:About NEST)
http://www.nest-initiative.org/index.php/Software:About_NEST
脳科学の研究者は、必ずしもコンピューター技術の専門家ではない(というか、普通、違うでしょ?)。
彼らにとって使いやすいアプリケーションとして提供されているNESTは、ざっと見る限り、スケーラビリティに優れ、ノードが増えても、めちゃくちゃ負荷が増えるということはなく、指数関数的相関を保ったままスケールアップできるというのが、売りのようだ(実行時間は、オーバーヘッドがかかるので、その分落ちていきます)。
パソコンからスパコンまで、今回の「京」によるシミュレーションを通じて、一貫した実行が可能であることが証明されたわけだな。
もちろん、それは、発火というイベントを再現しているだけで、そこに何か高次の意味を見出すという段階ではない。
それは、脳科学者の領域であり、NESTは、そのためのツールに過ぎない。
ボトムアップの手法によって、脳が解明されるのか、という本質的な命題はあるが、まあ、やってみなくちゃ分からない、という、場当たり的な回答もアリだ。
世界に冠たる理研のオモチャも、脳科学とか、気象現象とかになると、殆んどお手上げとってもいい。
実物(模型もありますが)の風洞実験が、今でも有効なのは、空気の流れを完全にシミュレートできるモデルがないからでもある。
そんでもって、たぶん、この手の計算機需要というヤツは、高機能化すればするほど、新しいことがやりたくなって、そんでもって、またまた、計算機に対する需要が増えるという、研究者と計算機メーカーとの幸せな循環が、無限に続く構造になっている。
まあいい。
この手の巨大科学については、「ほどほど」がよろしい(どうせ、すぐ4番になっちゃうんだから、2番じゃダメ!、ということもない・・・)。
国を傾けるなら、電卓よりも、美女の方がいいに決まっている!。
まあ、どうでもいいんですが。
(コンピューターが人間の脳を超える日)
http://www.pc-webzine.com/modules/bulletin1/index.php?page=article&storypage=1&is=201001
「2018年にコンピューターが人間の脳を超えるという話がありますが、実現は可能でしょうか?」
「まだまだ人間の知性を超えられるコンピューターが現れることはないでしょう。」
まあ、ここまではいい。
「というのも、知性による人間の情報処理には生きるためという確固とした目的があり、生命維持のために発達しています。人間の脳で行われているあらゆる情報処理が、自己保存につながる力強いモチベーションに支えられているのです。非常に奥行きのある問題であり、生命維持の問題からかけ離れたコンピューターが人間と同様の知性を持つのはなかなか難しいのではないでしょうか。」
気持ちの問題(生きたいという意欲)というのを、持ち込んできたわけか。
「ただし、人間の脳の機能をシミュレーションするとなると話は変わります。人間の脳は1,000億個のニューロン(神経細胞)からなると言われていますが、そのニューロンの働きをシミュレーションできる日は、そう遠くないかもしれません。」
「例えば、ある調査では、スーパーコンピューターの進化によって、2013年には人間の脳をシミュレーションするのに必要な演算が可能になり、2025年には、人間の脳の神経をシミュレーションするのに必要な演算が可能になると予測しています。」
まだ、10年以上も先かあ。
「単純に脳をシミュレーションするだけでは意味がありません。脳の情報処理の仕組みがわからなければ、結局のところ、従来と同じ役割しか果たせないでしょう。」
「人間の脳が行う情報処理をコンピューターで行えるようにするには、脳の情報処理のモデルを考案することが重要でしょう。そのモデルをコンピューターでシミュレーションし、人間の生理データと合致するかを検証することで、モデルの妥当性を検証するループを回転させなければなりません。要するに、コンピューターパワーを使いこなすための知恵が必要であり、その知恵の蓄積はサイエンスの領域で行われるのです。」
(UEC(電気通信大学)西野研究室のページ)
http://www.nishino-lab.jp/
このセンセイは、計算機屋なのだが、応用領域に手を伸ばして、計算機に対する需要を喚起させようとする、ケシカラン輩であるな。
まあ、しかし、そういう方向からのアプローチがあってもいい。
需要と供給は、バランスが大切で、計算機屋のいうことを聞いていると、地球全体を多い尽くすコンピューターを作ってしまいそうだ。
世の中を健全に保っておくという意味でも、応用領域からの歯止めが必要だろう。
もっとも、前に述べたように、現状は、一緒になって盛り上がっているんだが・・・。
浮沈子的には、現実の脳は、自己保存(繁殖を含む)のモチベーションを持つように出来上がっているというのが気になったのだが、コンピューターがそれを持ったら、いったいどういうことになるのだろうか。
次々に、新しいアプリケーションプログラムを走らせ、莫大な電力を消費し、管理、運用する人間をこき使い、新たな予算獲得に奔走させ、でもって、より優れた後継機を作らせて、寿命を迎えることになるのだろうか。
それって、もうやってんじゃん!?。
浮沈子の見るところ、コンピューターは、既に、人間を越えているのである!。
1千億個の脳細胞は、それぞれ、1万もの他の脳細胞と接続し、数秒に1回ないし1秒に10回の発火(スパイク)を発生させている・・・。
(「京(けい)」を使い10兆個の結合の神経回路のシミュレーションに成功-世界最大の脳神経シミュレーション-)
http://www.riken.jp/pr/topics/2013/20130802_2/
今回のシミュレーションでは、17億3,000万個の神経細胞が10兆4,000億個のシナプスで結合された神経回路を想定した、とある。
ざっと、100分の1の規模だな。
じゃあ、100倍のノードを想定したシミュレーションをやれば、全脳なんて、簡単にできんじゃん!?。
というわけにはいかないらしい。
「結果として、生物学的には1秒間に相当することを「京」では計算に40分かかかりました。」
2400倍の計算速度が要求されている。
浮沈子は、NESTというプログラムがあることを、初めて知った。
(京による全脳シミュレーションへの道のり)
http://www.kobe.riken.jp/stpr1-life/newsletter/Vol.8/report03.html
(Software:About NEST)
http://www.nest-initiative.org/index.php/Software:About_NEST
脳科学の研究者は、必ずしもコンピューター技術の専門家ではない(というか、普通、違うでしょ?)。
彼らにとって使いやすいアプリケーションとして提供されているNESTは、ざっと見る限り、スケーラビリティに優れ、ノードが増えても、めちゃくちゃ負荷が増えるということはなく、指数関数的相関を保ったままスケールアップできるというのが、売りのようだ(実行時間は、オーバーヘッドがかかるので、その分落ちていきます)。
パソコンからスパコンまで、今回の「京」によるシミュレーションを通じて、一貫した実行が可能であることが証明されたわけだな。
もちろん、それは、発火というイベントを再現しているだけで、そこに何か高次の意味を見出すという段階ではない。
それは、脳科学者の領域であり、NESTは、そのためのツールに過ぎない。
ボトムアップの手法によって、脳が解明されるのか、という本質的な命題はあるが、まあ、やってみなくちゃ分からない、という、場当たり的な回答もアリだ。
世界に冠たる理研のオモチャも、脳科学とか、気象現象とかになると、殆んどお手上げとってもいい。
実物(模型もありますが)の風洞実験が、今でも有効なのは、空気の流れを完全にシミュレートできるモデルがないからでもある。
そんでもって、たぶん、この手の計算機需要というヤツは、高機能化すればするほど、新しいことがやりたくなって、そんでもって、またまた、計算機に対する需要が増えるという、研究者と計算機メーカーとの幸せな循環が、無限に続く構造になっている。
まあいい。
この手の巨大科学については、「ほどほど」がよろしい(どうせ、すぐ4番になっちゃうんだから、2番じゃダメ!、ということもない・・・)。
国を傾けるなら、電卓よりも、美女の方がいいに決まっている!。
まあ、どうでもいいんですが。
(コンピューターが人間の脳を超える日)
http://www.pc-webzine.com/modules/bulletin1/index.php?page=article&storypage=1&is=201001
「2018年にコンピューターが人間の脳を超えるという話がありますが、実現は可能でしょうか?」
「まだまだ人間の知性を超えられるコンピューターが現れることはないでしょう。」
まあ、ここまではいい。
「というのも、知性による人間の情報処理には生きるためという確固とした目的があり、生命維持のために発達しています。人間の脳で行われているあらゆる情報処理が、自己保存につながる力強いモチベーションに支えられているのです。非常に奥行きのある問題であり、生命維持の問題からかけ離れたコンピューターが人間と同様の知性を持つのはなかなか難しいのではないでしょうか。」
気持ちの問題(生きたいという意欲)というのを、持ち込んできたわけか。
「ただし、人間の脳の機能をシミュレーションするとなると話は変わります。人間の脳は1,000億個のニューロン(神経細胞)からなると言われていますが、そのニューロンの働きをシミュレーションできる日は、そう遠くないかもしれません。」
「例えば、ある調査では、スーパーコンピューターの進化によって、2013年には人間の脳をシミュレーションするのに必要な演算が可能になり、2025年には、人間の脳の神経をシミュレーションするのに必要な演算が可能になると予測しています。」
まだ、10年以上も先かあ。
「単純に脳をシミュレーションするだけでは意味がありません。脳の情報処理の仕組みがわからなければ、結局のところ、従来と同じ役割しか果たせないでしょう。」
「人間の脳が行う情報処理をコンピューターで行えるようにするには、脳の情報処理のモデルを考案することが重要でしょう。そのモデルをコンピューターでシミュレーションし、人間の生理データと合致するかを検証することで、モデルの妥当性を検証するループを回転させなければなりません。要するに、コンピューターパワーを使いこなすための知恵が必要であり、その知恵の蓄積はサイエンスの領域で行われるのです。」
(UEC(電気通信大学)西野研究室のページ)
http://www.nishino-lab.jp/
このセンセイは、計算機屋なのだが、応用領域に手を伸ばして、計算機に対する需要を喚起させようとする、ケシカラン輩であるな。
まあ、しかし、そういう方向からのアプローチがあってもいい。
需要と供給は、バランスが大切で、計算機屋のいうことを聞いていると、地球全体を多い尽くすコンピューターを作ってしまいそうだ。
世の中を健全に保っておくという意味でも、応用領域からの歯止めが必要だろう。
もっとも、前に述べたように、現状は、一緒になって盛り上がっているんだが・・・。
浮沈子的には、現実の脳は、自己保存(繁殖を含む)のモチベーションを持つように出来上がっているというのが気になったのだが、コンピューターがそれを持ったら、いったいどういうことになるのだろうか。
次々に、新しいアプリケーションプログラムを走らせ、莫大な電力を消費し、管理、運用する人間をこき使い、新たな予算獲得に奔走させ、でもって、より優れた後継機を作らせて、寿命を迎えることになるのだろうか。
それって、もうやってんじゃん!?。
浮沈子の見るところ、コンピューターは、既に、人間を越えているのである!。
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