ピピ島の研究(その3)2014年01月30日 12:14

ピピ島の研究(その3)
ピピ島の研究(その3)


ピピ島の過去、現在、未来を考える時に、地質的考察を疎かにすることはできない。

人間などという日和見的にあっちこっちに移動する浮気な生物とは異なり、その環境に最適化した植生、それに依存する動物や、海洋の生物たちにとって、その生息スパンは長い。

その間に、固有の進化を遂げていかなくてはならないのだ。

人間などに構っている暇は、ないだろうさ!。

タイの地質的な考察が見つからないのと異なり、隣国であるマレーシアについては、日本語の詳細な記述があった。

(地質史)
http://www.tongkatali.jp/malaysia_2.html

「今から数百万年の後、陸地はさらなる地質活動により再び姿を変えていることでしょう。例えば、地質学者は、はるか遠い将来、オーストラリア大陸はユーラシア大陸と融合し、その過程でインドネシアおよびフィリピンの群島を、さらにはマレーシアを押しつぶし、大半を消し去ってしまうだろうと予測しています。」

なんか、ハーブの宣伝のページなので、どこまで信じてよいやら・・・。

(マレーシアの地理)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%81%AE%E5%9C%B0%E7%90%86

「地質
マレーシアはスンダ海棚に位置している。国内にある最古の岩石は5億4000万年前に形成されたものであり、そのほとんどが堆積岩である。これらの多くは古生代に形成された石灰岩であるが、東マレーシアでは第三紀ころより浸食されており、石油や天然ガスを多く含む堆積岩となっている。またマレーシアの山脈は中生代における造山活動で作られたものである。」

(石灰岩)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E7%81%B0%E5%B2%A9

シンプルな記述だが、この地域のベースとなる地質構造の変化を端的に表現している。

(Geological Anatomy of East and South Asia)
http://www.geosociety.jp/publication/content0039.html

このページの少し下のほうに、プーケットのことが書かれている。

「タイ王国半島部プーケットおよび周辺諸島部におけるペルム系下部の氷河性堆積物
Tianpan Ampaiwan,久田健一郎,Punya Charusiri
東南アジアのシブマス・ブロックは氷河海成堆積物を含み,二畳紀前期にゴンドワナ縁辺域から分離したことが提唱されてきた.タイ王国におけるプーケットやその周辺島嶼におけるペルム系下部含ダイアミクタイト・シーケンスの相解析やドロップストーンとダンプ構造の認定は,堆積物が氷河海成・土石流堆積物起源であることを示唆している.研究地域のペルム系下部含ダイアミクタイト・シーケンスは,コ・シレ層とコ・ヘ層に対応し,両層とも三つの主要な層相で構成される;ダイアミクタイト,砂岩,細粒岩相.下位のコ・シレ層は400mの厚さを有し,葉理の発達した泥岩で特徴づけられる;Cruziana生痕相を伴ったドロップストーンとダンプ構造の存在は,氷河による影響を受けた沿岸域の氷漂流運搬堆積作用を示している.コ・シレ層はコ・ヘ層(層厚400m)のダイアミクタイト・シーケンスによって覆われる.再堆積の組織とともに板状そしてレンズ状の形態をした層理の発達が弱い,あるいは強いダイアミクタイトは,コ・ヘ層内のダイアミクタイトが土石流であることを示している.ダイアミクタイトやドロップストーン中の礫の似たような岩相はおそらく土石流ダイアミクタイトがかつて存在した氷河堆積物が再移動したものであることを示唆している.氷河によって影響を受けた沿岸環境の証拠は,シブマス・ブロックがおそらくゴンドワナの北西オーストラリア縁辺に位置していたのであろうとする古地理的解釈を支持する.」

用語としては、ダイアミクタイトというのがわからん!。

(ダイアミクタイト)
http://kotobank.jp/word/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%88

「分級されていない砕屑状堆積物.symmictiteおよびsymmictonの代わりの語である.diamictonは固化していない堆積物で,diamictiteは石化した堆積物をいう[Flint, et al. : 1960].ギリシャ語のdiamignymoは完全に混ぜるの意味.」

これがあるということは、河川・氷河の関与を示唆し、堆積物が氷河海成・土石流堆積物起源であるということなんだそうだ。

ピピ島に、氷河は似合わない。

しかし、全球凍結が起こったことを考えれば、この地に氷河由来の堆積物があってもおかしくはない。

(原 英俊のホームページ)
https://staff.aist.go.jp/hara-hide/thai2.html

「古生代にゴンドワナ大陸から分離したインドシナ地塊とシブマス地塊は,三畳紀末に現在の東南アジアにて再び合体・衝突しました.その結果,パレオテチスの閉鎖が引き起こされました.」

日本語で書かれているところ以外は、さっぱり分らない。

(パレオテチス)
http://kotobank.jp/word/%E3%83%91%E3%83%AC%E3%82%AA%E3%83%86%E3%83%81%E3%82%B9

「【テチス海】より
…日本では四国のジュラ紀鳥巣石灰岩,北海道の白亜紀オルビトリナ石灰岩がテチス海のサンゴ礁堆積物の例である。古い時代のテチス海については,古生代前期にはプロテチスあるいはプロトテチス,古生代後半ではパレオテチスとよばれることがある。現在世界有数の産油地帯である中近東は,中生代から新生代第三紀にかけてテチス海の一部であった。…」

(テチス海)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%81%E3%82%B9%E6%B5%B7

「テチス海(Tethys Ocean, Tethys Sea)は、パンゲア大陸の分裂が始まった約2億年前ないし約1億8000万年前から、新生代第三紀まで存在していた海洋である。古地中海ともいう。」

「ローラシア大陸とゴンドワナ大陸に挟まれた海域で、現在の地中海周辺から中央アジア・ヒマラヤ・東南アジアにまで広がっていた。また西側にも広がっておりカリブ海まで達していた」

つまり、プレートの移動によって、ゴンドワナ大陸から分離したインドシナ地塊とシブマス地塊が、再び合体し、テチス海が閉塞していったということになるのか。

ここで、古生代のタイムスケールを確認しよう。

(古生代)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E7%94%9F%E4%BB%A3

「約5億4200万 - 約2億5100万年前。先カンブリア時代(隠生代)の後に相当する。」

「無脊椎動物の繁栄から、恐竜が繁栄しはじめる中生代の手前までの期間に対応する。」

ははは、人類なんて、影も形もないのだ。

「古生代の細分
・カンブリア紀:約5億4200万 - 4億8830万年前:生物種の爆発的増加
・オルドビス紀:約4億8830万 - 4億4000万年前:オゾン層の形成
・シルル紀:約4億3730万 - 4億1600万年前:植物の陸上進出
・デボン紀:約4億1600万 - 3億5920万年前:動物の陸上進出
・石炭紀:約3億5920万 - 2億9900万年前:両生類の地上上陸
・ペルム紀(二畳紀):約2億9900万 - 2億5100万年前:パンゲア大陸登場!
(P-T境界:大量絶滅)
・三畳紀:約2億5000万年前〜約2億1200万年前(恐竜が出現:これは、中生代:オマケ)」

全球凍結についても、ざっと見ておく。

(スノーボールアース)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B9

どうやら、原生代の話らしい。

あんま、関係ないな。

(代表的な氷河期)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B7%E6%B2%B3%E6%9C%9F#.E4.BB.A3.E8.A1.A8.E7.9A.84.E3.81.AA.E6.B0.B7.E6.B2.B3.E6.9C.9F

「代表的な氷河期
・ヒューロニアン氷期:24億年前から~21億年前頃
・スターティアン氷期:7億5千万年前~7億年前
・マリノア氷期:?~6.4億年前
・アンデス−サハラ氷期:4億6千万年前~4億3千万年前
・カルー氷期:3億6千万年前~2億6千万年前」

「氷河期は氷河学的な意味で使用し、氷河期の中の寒い時期を氷期(ひょうき、glacial)、氷河期の中のかなり暖かい時期を間氷期(かんひょうき・かんぴょうき、interglacial)と呼ぶ」とある。

ははあ、氷河期以外の時期を間氷期というわけじゃなくて、氷河期の中の(寒い)氷期に対して、(ちっと寒い)間氷期というわけか。

最終氷河期のあと、次の氷河期までの間を、後氷期ということもあるらしい。

(後氷期)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%8C%E6%B0%B7%E6%9C%9F

「この名称からは、氷河時代が終わったような印象を受けるが、多くの研究者の間の意見は、数万年以内に次の氷期が到来し、従って後氷期は実際には間氷期である、という点で一致している。」

調べていく中で、とんでもない記述にぶち当たる。

(トバ湖)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%90%E6%B9%96

「インドネシアのスマトラ島北部にある世界最大のカルデラ湖である。長さ100km、幅は約30km、最大水深530mで、面積は1,000km2に及ぶ。」

ちなみに、琵琶湖の面積は、670.25 km2であるから、それより大きい。

カルデラ湖といえば、芦ノ湖しか知らない浮沈子だが、7.10 km2と、話にもならない。

この湖(トバ湖)が、たまに噴火すると、大変なことになる。

「74,000年前に起きた最新の超巨大噴火は、200万年前に起こったイエローストーンのハックルベリーリッジ・タフを噴出した超巨大噴火(マグマ噴出量2500km3)と並び世界最大級の噴火であった。」

「この噴火と同時期に、ヒトDNAの多様性が著しく減少する「ボトルネック(遺伝子多様性減少)」が見られることから、この噴火で当時の人類の大半が死滅したという説もある(トバ・カタストロフ理論)。」

「スマトラ西沖に断層があり、何度か大きな地震を引き起こしている。その中には2004年のスマトラ島沖地震や2005年のスマトラ島西沖地震も含まれている。特に後者は震源地がトバ湖から320kmと近い位置で起きていた。」

なんか、関係あるのだろうか。

(トバ・カタストロフ理論)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%90%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%95%E7%90%86%E8%AB%96

あーあ、せっかくプーケット周辺の地質学的考察をしようと思って書き始めたのに、火山の爆発で、どっかへ飛んでいってしまった。

しかし、古生代由来の石灰岩(これは、大気中の二酸化炭素が生物活動によって固定化されたもの)が、氷河によって運ばれ、堆積し、その後の氷河の後退と陸塊の上昇(押し上げ)によって、島となったらしいことが推測される。

ピピ島の国産みの物語は、とりあえず、見えてきた。

この理解が正しいかどうかは分らない。

ちゃんと、お勉強をしないで、サボっていたツケは、歳をとってからでも払わされるわけだな。

中国に、桂林という町があり、ここのカルスト地形は有名だ。

(桂林 旅行)
http://www.chinatrip.jp/guilin/citytour/

「桂林はカルスト地形に属しています。海抜は150mぐらいで、地質学者の研究によると約3億年前には海の底だったそうです。およそ2億年前、地殻の変動によって海の底に沈積した石灰岩が隆起し、陸地になったそうです。その後、風化と浸食の作用によって独特な桂林の風景が形成されました。唐代には多くの文人墨客が桂林山水に魅了され滞在しました。唐代の詩人韓愈は「江は青羅の帯となし、山は碧玉の簪(かんざし)の如し」という千古絶句を残しました。」

ここに見られる「タワーカルスト」こそ、ピピ島の断崖絶壁そのものである。

余談だが、映画「アバター」で、浮遊石(アンオブタニウム)の岩塊(ハレルヤ・マウンテン:画像参照)が宙に浮かぶ様は、湖南省張家界のイメージなんだという。

(アバターのハレルヤ・マウンテンのモデルとなった中国・南天一柱の写真14枚)
http://www.inspiration-gallery.net/2011/05/23/the-avatar-mountains-14/

浮沈子は、桂林の方が似てると思うけどな。

まあ、どうでもいいんですが。

ピピ島の物語の結末は、明らかである。

外部から異邦人として現地人懐柔のために送り込まれたアバターが、操縦者をしてその内部に取り込み(エヴァネタですなあ!)、現地人と一体になって、自らを送り込んだ巨大開発資本と戦うわけだ。

んでもって、伝説の勇者でなければ意のままにならない、ドデカロングテールボート(おう、当然、エンジンは真っ赤なシリンダーヘッドのV12で決まりだな!)を操りながら、最後は素敵なねえちゃんとハッピーエンド、と。

安易だなあ!。

島には、物語があり、物語には、終わりがあるのである。

直4ターボ2014年01月30日 19:42

直4ターボ
直4ターボ


マカンのエンジンに、直4ターボが導入されるであろうことは、このブログでも既に触れた。

(4気筒ターボ)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/12/14/7108425

「現在ポルシェが開発中と言われるガソリン直4エンジンの最高出力は280hp。同じ排気量とシリンダー数のディーゼルエンジンはフォルクスワーゲンから供給されるようだ。」

「4気筒ボクスターのベース価格は、約3万5千ポンド(本日のレートで、5879030円)とある」

マカンやボクスターが直4ターボになるのは、まあ、既定路線というか、VWアウディ帝国の逆襲的ダウンサイジング攻撃を食らっているのだから、仕方がない。

今日は、さらにその先を予感させる記事を見つけた。

(【スパイショット】ポルシェ「911ターボ」のフェイスリフトモデルを早くもキャッチ!)
http://jp.autoblog.com/2014/01/27/porsche-continues-facelift-spree-911-turbo-spy-shots/

「カレラでは両サイドに2つずつベントが開けられており、これはスタンダード・モデルの911にもターボチャージャーが搭載されるのではないかという疑いを起こさせる。」

「もし仮に同じターボチャージャー付き水平対向6気筒エンジンを積むとしても、カレラ、カレラS、ターボではチューニングが異なることを予想させる。果たして911"カレラ"まで、自然吸気エンジンを捨て、世の趨勢に倣い"ダウンサイズ・ターボ"を採用してしまうのか」

記事では、カレラのバリエーションとして、フラット6+ターボという予想をしているが、浮沈子は、直4ターボを一気に911に投入するのではないかと見ている。

だって、ボクスター・ケイマンが直4ターボで、911がフラット6ターボってのは、せっかく同じエンジン積んでいい気になってるボクスター・ケイマン乗りにとっては、厳しすぎる仕打ちじゃね?。

せめて、素のモデルは直4ターボ、Sになると直6ターボで、911には、ヘビーデューティーなターボもある、ってのが、浮沈子的なヒエラルキーなんだけど、どうよ?。

今日は、もう一つの記事も目を引いた。

(常識外れのモンスターマシン 速すぎるポルシェ「918スパイダー」 (1/6ページ))
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/140130/mcb1401300500003-n1.htm

ターゲットは、60代の富裕層(ま、当然ですが)だという。

60代といえば、反射神経とか鈍く、状況判断が遅く、てめえで運転しないで、後ろの席の荷物になろうかどうしようか、という年代だ。

「2003年に発表したスーパーカー「カレラGT」以降、すさまじい進歩を遂げたことが分かる。数年前に試乗したカレラは実に扱いの難しいモデルだった。米俳優のポール・ウォーカーは昨年11月30日、カレラで走行中に事故死している。」

ちなみに、運転はポールではない。

カレラGTが、扱いの難しいモデルかどうかは、乗っていないので知らないが、元々、レーシングカーとして開発していたクルマなので、それなりのスピードで走らせている分には、難しいはずはない。

速く走るために作られたクルマなのだから。

事故時は160kmであったという。

遅過ぎたのかもなあ・・・。

いい加減な記者(ブルームバーグ Jason H.Harper)が書いた記事だとわかる。

まあいい。

このヘボ記者が、サーキットで運転するシーンが書かれている。

「なじみのないコースだったが、他のスポーツカーが及びもしない速さで走行することができた。

 正面ストレートでは時速240キロメートルを超えた。指先でステアリングを支えるだけで完璧なコース取りだ。そして左コーナーが近づいてくる。ぎりぎりまで待ってブレーキング。スパイダーは減速と同時にターンを開始した。物理学の法則を無視したような信じられない動きだ。

 アクセルを踏み抜くと、シフトダウンして車体が沈み込む。私はここでミスを犯した。リアがスリップする。だが、ステアリングを操作しようとしたときには、既にスパイダーが自ら修正を終えていた。扱いやすいというレベルを超えている。」

たまたま、似たような記事も読んだ。

(金子浩久のEクルマ、Aクルマ】ポルシェの何が優れているのか?(2014.01.22))
http://dime.jp/genre/126393/

「あるコーナリングでは2速までしか落ちなかったのに、別のコーナリングでは1速まで落ちる。それは機械の作動が不確かなのではなくて、PDKが感知して判断しているのだ。速度、エンジン回転数、横方向と前後方向のG(重力加速度)、ハンドル角、ギアなど様々なパラメーターを感知して状況を判断し、瞬時に演算し、ドライバーが次に何を行おうとしているかを察知してシフトダウンしている。」

「別の機会に、同じコーナーをパラメーターを変えながら試してみたけれども、PDKはそれに応じて2速でコーナーを脱出する時もあれば、1速まで落とすこともあった。やはり、PDKが判断している。その賢さに驚かされた。」

「構造的には同種のものだけれども、ポルシェのPDKが図抜けているのは、優れたレーシングドライバーのような状況判断と素早い作動が実現されているからだ。それを可能にしているのは、ギアやシャフトなどの機械部分が優れているのではなくて“いつ、どの段に変速するか”という変速の判断を司っている車載コンピュータユニット内のソフトウエアがもっぱら優れているからだ。」

「そのソフトウエアを書くのには膨大なテストデータが必要で、それを獲得するためにポルシェの開発陣はあらゆる状況を想定したテストを繰り返している。ポルシェをポルシェたらしめているのは強力なエンジンパワーであったり、強靭なボディやサスペンションであったりすることは間違いない。」

「しかし、その一方で、最新のポルシェはそれだけに止まらず、ATを制御するソフトウエアも優れているのだ。カタチがなく目に見えないソフトウエアというものがパフォーマンスを決しているのが現代のポルシェであり、また、現代のスポーツカーというものなのだ。優れたスポーツカーは性能だけでなく知性まで備えている。」

クルマが、電子制御で走るコンピューターのデバイスになってから久しい。

人間は、お情けで運転させていただいているだけで、技術的には、とっくの昔に自動運転が可能になっている。

その方が、速いし、安全だ。

そんなことも知らないで、「ドライバーの意思に忠実に反応する」などと、ヨタ書いている評論家なんて、そろそろ引退した方がいいんじゃね?。

1000分の1秒の誤差を感じる人間の感性は、電子制御技術者にとっては、邪魔者以外の何物でもない。

その微妙なタイムラグを感じることは出来ても、それを元にフィードバックさせた操作を行うタイムラグは、その100倍もの時間になるくせに、文句ばかり言う。

ドライバーなんて、自動車の運転にとっては、邪魔な要素なのである。

いないほうがいい。

その方が、速くて安全なドライブを提供できるわけだな。

ブルームバーグの記事の最後にこうある。

「2ラップ目の終わりには、充電された電池がすべて使用される「ホットラップ・モード」に切り替えた。コーナーが連続し、タイヤが悲鳴をあげる。」

「あまりの速さに、脳が景色の変化に追いつかない。コマが飛んだ8ミリフィルムを見るようだ。」

「918スパイダーは100万ドルの価値にふさわしい常識外のモンスターだ。ただ、この途方もない車を走らせる道路やレースコースを見つけるのはなかなか難しい。」

チッ、チッ、チッ、そうじゃない!。

人間のドライビング能力を超えたクルマは、人間が運転しない方がいいだけだ。

おサルの電車のエテ公のように、乗ってる振りだけしていればいいのだ。

ポルシェは、そんなことは、とっくに分っている。

ドライバーを如何にだまくらかして、あたかも自分がこのモンスターを制御しているような気にさせるか・・・。

最早、運動機械としてのクルマは、コンピューターが管理していて、ドライバーには手が出せなくなっている。

ワガママなくせに、大したことも出来ないやっかいな存在を、如何に満足させるかが、メーカーの悩みのタネなのだ。

電子制御の車しか知らないドライバーは、何の文句も言わずに、その電子制御の素晴らしさを褒めてくれる。

昔の出来のいいクラシックスポーツを乗り込んでいて、しなやかで腰があり、グッと踏ん張る足回りとか、低速じゃあ持て余すノンパワステの小径ハンドルの切れ味や、排ガス規制なんてくそ食らえのチューンドエンジンのパワーを味わいつくした連中が曲者なのだ。

早いとこ、そいつらがいなくなってくれればいいと、メーカー側は本気で思っているに違いない。

しかし、それでもたぶん、ユーザーとなる60代以上のつわものの中には、電子制御の不自然さ、それが作り出す不快さ、作られたドライバビリティに対する不満を感じる手合いがいるだろう。

仕方ない、そういう御仁には、スーパーセブンでも乗ってもらうしかない。

(英国製「軽」スポーツカー今春、日本に上陸 熱烈なモーターファンに性能面でも衝撃)
http://www.j-cast.com/2014/01/18194170.html?p=all

(SEVEN 130 販売開始!)
http://www.caterham-cars.jp/news/?p=38

ドライバーの、ドライバーによる、ドライバーのためのクルマは、21世紀でも健在だ。

直4ターボじゃなくって、直3ターボだけどね。

仁義無き戦い2014年01月30日 23:00

仁義無き戦い
仁義無き戦い


最近、巷で流行るもの、と、書き始めて、あれ?、どっかで聞いたような・・・。

(【二条河原落書(らくしょ)】)
http://www.marino.ne.jp/~rendaico/gengogakuin/rakusyo/nijyogawara.html

詳しくは、下のほうに出ている解説を読んで頂くとして、今日のお題は、これ。

(イー・モバイルの「Pocket WiFi GL10P」は名刺サイズの 110Mbps モバイル Wi-Fi ルーター、タッチパネル&カラー液晶で快適モバイル生活)
http://news.ameba.jp/20140130-275/

(Pocket WiFi GL10P:公式ページ)
http://emobile.jp/products/gl10p/

ワイマックスユーザーとしては気になる記事だ。

念のため、対抗機種として挙げられている「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」も見ておく。

(Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14)
http://www.uqwimax.jp/lp/wimax2plus_product/

初出の記事には、イーモバイルのサービスは、7GBまでしか高速通信を使えないというデメリットがある(ワイマックスは無制限:浮沈子がこっちを選んだ理由)ことは何処にも書いてないし、ワイヤレス充電やスマホへの緊急充電などの機能で、突き放していることも分る。

ファーウエイなんて、安物メーカーにKDDIが舐められてたまるか!。

いやいや、これは、ソフトバンクとKDDIの仁義無き戦いであることは、いうまでもない。

この間の電波の割り当てで、煮え湯を飲まされたソフトバンクが、ここで負けるわけにはいかないのだ。

多少、鼻息が荒くなっても仕方あるまい。

「全体的にみるとサービスエリアの違いは相当大きく、GL10P に軍配が上がる。」とはいえないんじゃね?。

「UQ の HWD14 は幅100×高さ62×厚さ 15.5mm、重さ約 140g で GL10P より大きく重いにもかかわらず、最大連続通信は9時間30分と短い。」って、20gと30分だし・・・。

「今時のスマートフォンは Wi-Fi テザリングができて当たり前だが、データ通信量上限やバッテリ消費加速の問題で日常的に使うのは難しい。そこで、Pocket WiFi GL10P のようなモバイル Wi-Fi ルーターが登場する。」

もちろん、ワイファイルーターを使ったって、通信制限がなくなるわけではない。

(EMOBILE 4G(データ通信端末))
http://emobile.jp/charge/emobile4g.html

「●当月ご利用のデータ通信量が7GBを超えた場合、当月末まで通信速度を送受信時最大128kbpsに低速化します。
※B回線が通信速度低速化の対象となり、2014年1月14日ご利用分から、B回線に加えA回線ご利用分を合算したデータ通信量が対象となります。
●通常速度に戻す(2GBごとに追加料金2,625円)場合はMy EMOBILEからお申し込みが必要です。
通常速度に戻すお申し込みは当月のみ適用となります。なお、追加料金をお支払いいただいた場合も、別途「帯域制御の運用基準に関するガイドライン」に基づき、通信速度の制御を実施します。
■ 通信速度の制御について
すべてのお客さまに快適なサービスをご利用いただくため「帯域制御の運用基準に関するガイドライン」に基づき、「EMOBILE 4G」では、直近3日間(当日は含まない) のデータ通信量が839万パケット(約1GBバイト) 以上の場合、当日6時から翌6時までの間、通信速度の制御を実施しております。また、下記のページに記載のコンテンツ・サービスなどをご利用の際、通信速度の制御や各種ファイルの最適化を行う場合があります。あらかじめご確認ください。」

(通信速度の制御について)
http://emobile.jp/charge/info/tsushin.html

通信制限の管理しやすさを100倍高めたって、制限無しには、絶対敵わない。

浮沈子は、それだけを理由に、ワイマックスを選択した。

まあ、それだけ売れてないってことなのかもしれないけど・・・。

たいていの場所では繋がるし、NHKのニュースをダウンロードする用途が多いので、スピードは素のワイマックスの40Mbpsで十分だ。

ストリーミングの動画を、ちっこい画面で観るなんていうヘンタイなことはしなければいい。

この間の、イプシロンの打ち上げは、観ましたが。

うーん、確かに遅かったな。

この際だから、HWD14に買い換えるというのもいいかも。

どこのキャリアであっても、通信速度制限がある限り、浮沈子がそのワイファイルーターの選択をすることはない。

まあ、これは、人それぞれだろうから、ニーズに合った選択をすればいいだけだ。

一応、ワイマックスユーザーとしては、溜飲を下げたわけだが、ふと見ると、傍らには、140gで9時間という運用が可能なファーウエイのGL01Pが、充電中である。

いけね!、こいつにDTIのSIM(キャリアはドコモ)入れて、持ち歩いてること忘れてた。

DTIのFAQには、こうある。

「短期間で一定容量の通信量を超えた場合や帯域を継続的かつ大量に占有する通信手段を用いて行われるデータ通信につきましては、他のお客様のご利用に影響を与えるため、制御させていただく場合がございます。」

月々、490円なら、この程度は許す。

元々、150kbpsなんだから、制限されたって、わかりゃしないよ!。

(ServersMan SIM LTE)
http://dream.jp/mb/sim/index.html

ネットの閲覧とかなら、不自由はない。

予備としての用途では、十分な気がする。

要は、適材適所。

自宅は光なので、通信速度を気にする習慣がない。

繋がるかどうかの方が、重要であるなあ。