対数 ― 2014年09月03日 06:53
対数
あれ?、あんま増えてないじゃん?。
画像のグラフは、エボラの英語版のウィキに掲載されたもの。
(Timeline of the outbreak)
http://en.wikipedia.org/wiki/2014_West_Africa_Ebola_virus_outbreak#Timeline_of_the_outbreak
縦軸の目盛が、対数目盛になっている。
(対数)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BE%E6%95%B0
「指数関数的に変化する量を対数に変換してみると線型性などの綺麗な性質が浮かび上がったり・・・」
今回、新たに掲出されたグラフは、確かに一定の増加を見せていて、対数を採った意味はあるようだ。
対数って、もう忘れてしまったが、たとえば10倍になっても目盛りは2倍にしかならないような時って、底が10じゃなかったっけ?(100=10∧2、2=log10(100))。
(片対数グラフ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%87%E5%AF%BE%E6%95%B0%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95
この場合は、横軸の値が2倍になっても、縦軸が見かけ上2倍になるので、直線のグラフになる(赤い線)。
ということは、指数関数的な増加を示しているということだ。
いやはや・・・。
このまま増加を続けたとして、年末にどのくらいになっているかと計算してみた。
比較的安定している7月、8月の感染者の推移を見ると、7月は770人から1600人に増えているのに対し、8月末では、たぶん3500人くらいだろう(数字は概算)。
同じ31日間の増分だ。
増分は7月が830人、8月が1900人ということになる。
この2つが、縦軸の同じ目盛になっているということは、1900に対する830のべき数を求めてやればいいわけだ。
およそ1.1232(これで約1899.8)とすると、大変なことになってしまう。
年末には20万人を超えている!。
(警告:追加:画像のグラフ参照)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/09/03/7427603
何か、計算違いをしているのだろうか?。
控えめの数字(1.1とか:かなり控えめです)を取ってみても、10万を割ることはない。
これって、とんでもない話である。
しかも、浮沈子の適当な推測ではなく、トレンドとして数字に出ている。
何も対策を打たなければ、感染者の数がもっと増えることも考えられる。
試しに、1.2とかで計算すると、70万人近くになる。
まあ、誤差もあるだろうが、単純に計算するとべらぼうな数字になるということだ。
傾向としては、そういうことだ。
そうなっては困るわけで、何とかしなければならない。
あれ?、あんま増えてないじゃん?。
画像のグラフは、エボラの英語版のウィキに掲載されたもの。
(Timeline of the outbreak)
http://en.wikipedia.org/wiki/2014_West_Africa_Ebola_virus_outbreak#Timeline_of_the_outbreak
縦軸の目盛が、対数目盛になっている。
(対数)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BE%E6%95%B0
「指数関数的に変化する量を対数に変換してみると線型性などの綺麗な性質が浮かび上がったり・・・」
今回、新たに掲出されたグラフは、確かに一定の増加を見せていて、対数を採った意味はあるようだ。
対数って、もう忘れてしまったが、たとえば10倍になっても目盛りは2倍にしかならないような時って、底が10じゃなかったっけ?(100=10∧2、2=log10(100))。
(片対数グラフ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%87%E5%AF%BE%E6%95%B0%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95
この場合は、横軸の値が2倍になっても、縦軸が見かけ上2倍になるので、直線のグラフになる(赤い線)。
ということは、指数関数的な増加を示しているということだ。
いやはや・・・。
このまま増加を続けたとして、年末にどのくらいになっているかと計算してみた。
比較的安定している7月、8月の感染者の推移を見ると、7月は770人から1600人に増えているのに対し、8月末では、たぶん3500人くらいだろう(数字は概算)。
同じ31日間の増分だ。
増分は7月が830人、8月が1900人ということになる。
この2つが、縦軸の同じ目盛になっているということは、1900に対する830のべき数を求めてやればいいわけだ。
およそ1.1232(これで約1899.8)とすると、大変なことになってしまう。
年末には20万人を超えている!。
(警告:追加:画像のグラフ参照)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/09/03/7427603
何か、計算違いをしているのだろうか?。
控えめの数字(1.1とか:かなり控えめです)を取ってみても、10万を割ることはない。
これって、とんでもない話である。
しかも、浮沈子の適当な推測ではなく、トレンドとして数字に出ている。
何も対策を打たなければ、感染者の数がもっと増えることも考えられる。
試しに、1.2とかで計算すると、70万人近くになる。
まあ、誤差もあるだろうが、単純に計算するとべらぼうな数字になるということだ。
傾向としては、そういうことだ。
そうなっては困るわけで、何とかしなければならない。
警告 ― 2014年09月03日 17:14
警告
(米CDC「エボラ患者 今後著しく増加も」)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140903/k10014303671000.html
膨大な疾病情報を収集し、解析し、対策を勧告するCDC。
そのトップが、気になる発言をしている。
「患者は今後著しく増加するおそれがあり、直ちに行動をとる必要がある」
(エボラ熱流行国の安定危うい、迅速な対応必要=米疾病センター長)
http://www.newsweekjapan.jp/headlines/world/2014/09/133609.php
「ワクチンや治療法の開発は歓迎するとしながらも、開発には時間がかかるため、現在の流行を抑えることはできないとした。」
(「制御できない悪循環」、現場から苛立ちの声 エボラ流行)
http://www.cnn.co.jp/world/35053237.html
「疫病が多数の国に広がった初のケースであり、制御できない悪循環に陥っている。近いうちに事態はさらに悪化するだろう」
浮沈子は、このおっちゃんの発言には、耳を傾けることにしている。
CDCは、WHOに幹部を送り込み、実質的にその活動を影で支えている存在だ。
現地で活動している団体は、他にもあるが、浮沈子はその影響は小さいと感じている。
国境なき医師団や、サマリタンズ・パースは、点に過ぎない。
数百人の医療スタッフを送り込んだとしても、実際にはわずかの患者を治療することが出来るだけだ。
もちろん、感染初期で、地域が限定されているうちは、そういった場当たり的な対応でも、十分な効果を発揮することが出来るし、今まではそれが成功してきた。
今、求められている対応は、数千人規模の医療スタッフや、トレーサー(追跡者)、ロジスティクスの専門家などを動員し、数万人のスタッフを運用する規模の支援である。
既に、次元の異なる対応を求められる事態に陥っているということだな。
浮沈子が当初、この件について想定していた事態を、遥かに超える状況になってしまった。
まあ、せいぜい1万人くらいの感染者で納まるだろうと思っていたのだ。
英国の研究者は、3万人といい、WHOは2万人といっているが、そんなもんでは済まないことが徐々に明らかになってきた。
最低でも10万人、場合によっては、もう一桁上がるかもしれない。
(対数)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/
「感染の拡大を防ぐには、スピードがもっとも重要だ」
NHKの報道の中で示したフリーデン氏の認識は、おそらく正しい。
世界中の感染症の専門家で、現段階に至って、事態を甘く見ている人は皆無に違いない。
しかし、各国の保健医療の政策担当者は、政治的な立場が必ずしも強くはない。
大体、保健医療に掛けるコストというのは、世の中では必要悪くらいにしか思われておらず、少なければ少ないほどいいとすら考えられている。
経済の成長にとっては、足枷のようなものだ。
ロケットの打ち上げのような華々しさは皆無だし、疾病とか死亡とか、ネガティブなイメージは票に繋がらない。
そして、世界有数の医療制度を誇りながら、未だに3人(延べ)しか専門家を送り込んでいない先進国もある(解析のために、スイスにもう1人行ったそうですが)。
(長崎大准教授をWHO派遣 エボラ出血熱拡大で)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=103704
「長崎大熱帯医学研究所は19日、エボラ出血熱が西アフリカで感染拡大していることを受け、奥村順子准教授(疫学・統計学)を21日から約2か月間、スイス・ジュネーブの世界保健機関(WHO)本部に派遣すると発表した。」
これが世界の現実で、報道機関や国際機関が警告を発しても、各国は微動だにしない。
「「対応能力のある国家には、世界の目の前で展開する事態に確固として対応する政治的、人道的責任がある」と医師団は訴える。」
CNNの記事では、国境なき医師団が、国連の場で各国に訴えていることを報じている。
現場を深く知る立場であれば、当然だろうが、おそらく世界は期待通りには動かない。
(「世界はエボラ封じ込めの闘いに負けつつある」、国境なき医師団:追加)
http://www.afpbb.com/articles/-/3024878
(エボラ出血熱:国連におけるMSFインターナショナル会長の声明:元記事:追加)
http://www.msf.or.jp/news/detail/headline_1633.html
「まん延国を切り離して、この流行が単に燃え尽きることを願うわけにはいきません。この火を消すためには、私たちは燃えさかる建物へ突入していかなければならないのです。」
勇ましいな・・・。
われわれが生きている21世紀初頭の人類が、どういう存在かということを、これからの数か月で、いやというほど見せ付けられることになるだろう。
国連の中でさえ、WHOの立場は、必ずしも強いとはいえない。
それが、現実であり、われわれが受け入れなければならない世界なのだ。
百万人の感染・・・。
世の中には、エボラ以外の感染症で、桁違いの感染者や死者を出しているものがある。
(21世紀における感染症の脅威と制圧戦略)
http://www.med.osaka-cu.ac.jp/bacteriology/ITLectApr01.html
ちょっと古いが、1999年の統計では、100万人クラスの死者を伴う感染症は、ごろごろある。
「疾病:死亡数(万人)
・急性呼吸器感染症:396
・AIDS(結核合併を含む):267
・下痢原性疾患:220
・結核:167
・マラリア:109」
もう少し新しいデータも見つけた。
(世界で最も多い死因とは)
http://kusuri-jouhou.com/omake/shiin.html
「微生物感染症による死者の数(WHO:2003):
・肺炎:385万人
・エイズ:282万人
・下痢症:177万人
・結核:160万人
・マラリア:122万人」
まあ、傾向は変わらないな。
エボラは、まだ、エピデミックの段階に留まっている。
接触感染であることと、高い死亡率が、パンデミックに発展することを抑止している。
世界が動かない最大の理由だ。
構造的な理由から、特定の地域に留まる可能性は高いし、仮に他国に及んだとしても、早期に終結することは、ナイジェリアで事実上証明された(今のところ)。
状況が大きく変わらない限り、感染は今後も衰えることなく、年内に一気に10万人規模に拡大する。
その後は?。
浮沈子には、今は考えられない。
ワクチンが開発され、早期に投入されでもしない限り、あるいは、特効薬が大量に生産され、治療可能な疾病とならない限り、感染の拡大は続く。
・ギニア:1145万人
・リベリア:419万人
・シエラレオネ:598万人
合計2162万人が感染の危機に晒されている。
確かなことは、それだけだ。
(米CDC「エボラ患者 今後著しく増加も」)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140903/k10014303671000.html
膨大な疾病情報を収集し、解析し、対策を勧告するCDC。
そのトップが、気になる発言をしている。
「患者は今後著しく増加するおそれがあり、直ちに行動をとる必要がある」
(エボラ熱流行国の安定危うい、迅速な対応必要=米疾病センター長)
http://www.newsweekjapan.jp/headlines/world/2014/09/133609.php
「ワクチンや治療法の開発は歓迎するとしながらも、開発には時間がかかるため、現在の流行を抑えることはできないとした。」
(「制御できない悪循環」、現場から苛立ちの声 エボラ流行)
http://www.cnn.co.jp/world/35053237.html
「疫病が多数の国に広がった初のケースであり、制御できない悪循環に陥っている。近いうちに事態はさらに悪化するだろう」
浮沈子は、このおっちゃんの発言には、耳を傾けることにしている。
CDCは、WHOに幹部を送り込み、実質的にその活動を影で支えている存在だ。
現地で活動している団体は、他にもあるが、浮沈子はその影響は小さいと感じている。
国境なき医師団や、サマリタンズ・パースは、点に過ぎない。
数百人の医療スタッフを送り込んだとしても、実際にはわずかの患者を治療することが出来るだけだ。
もちろん、感染初期で、地域が限定されているうちは、そういった場当たり的な対応でも、十分な効果を発揮することが出来るし、今まではそれが成功してきた。
今、求められている対応は、数千人規模の医療スタッフや、トレーサー(追跡者)、ロジスティクスの専門家などを動員し、数万人のスタッフを運用する規模の支援である。
既に、次元の異なる対応を求められる事態に陥っているということだな。
浮沈子が当初、この件について想定していた事態を、遥かに超える状況になってしまった。
まあ、せいぜい1万人くらいの感染者で納まるだろうと思っていたのだ。
英国の研究者は、3万人といい、WHOは2万人といっているが、そんなもんでは済まないことが徐々に明らかになってきた。
最低でも10万人、場合によっては、もう一桁上がるかもしれない。
(対数)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/
「感染の拡大を防ぐには、スピードがもっとも重要だ」
NHKの報道の中で示したフリーデン氏の認識は、おそらく正しい。
世界中の感染症の専門家で、現段階に至って、事態を甘く見ている人は皆無に違いない。
しかし、各国の保健医療の政策担当者は、政治的な立場が必ずしも強くはない。
大体、保健医療に掛けるコストというのは、世の中では必要悪くらいにしか思われておらず、少なければ少ないほどいいとすら考えられている。
経済の成長にとっては、足枷のようなものだ。
ロケットの打ち上げのような華々しさは皆無だし、疾病とか死亡とか、ネガティブなイメージは票に繋がらない。
そして、世界有数の医療制度を誇りながら、未だに3人(延べ)しか専門家を送り込んでいない先進国もある(解析のために、スイスにもう1人行ったそうですが)。
(長崎大准教授をWHO派遣 エボラ出血熱拡大で)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=103704
「長崎大熱帯医学研究所は19日、エボラ出血熱が西アフリカで感染拡大していることを受け、奥村順子准教授(疫学・統計学)を21日から約2か月間、スイス・ジュネーブの世界保健機関(WHO)本部に派遣すると発表した。」
これが世界の現実で、報道機関や国際機関が警告を発しても、各国は微動だにしない。
「「対応能力のある国家には、世界の目の前で展開する事態に確固として対応する政治的、人道的責任がある」と医師団は訴える。」
CNNの記事では、国境なき医師団が、国連の場で各国に訴えていることを報じている。
現場を深く知る立場であれば、当然だろうが、おそらく世界は期待通りには動かない。
(「世界はエボラ封じ込めの闘いに負けつつある」、国境なき医師団:追加)
http://www.afpbb.com/articles/-/3024878
(エボラ出血熱:国連におけるMSFインターナショナル会長の声明:元記事:追加)
http://www.msf.or.jp/news/detail/headline_1633.html
「まん延国を切り離して、この流行が単に燃え尽きることを願うわけにはいきません。この火を消すためには、私たちは燃えさかる建物へ突入していかなければならないのです。」
勇ましいな・・・。
われわれが生きている21世紀初頭の人類が、どういう存在かということを、これからの数か月で、いやというほど見せ付けられることになるだろう。
国連の中でさえ、WHOの立場は、必ずしも強いとはいえない。
それが、現実であり、われわれが受け入れなければならない世界なのだ。
百万人の感染・・・。
世の中には、エボラ以外の感染症で、桁違いの感染者や死者を出しているものがある。
(21世紀における感染症の脅威と制圧戦略)
http://www.med.osaka-cu.ac.jp/bacteriology/ITLectApr01.html
ちょっと古いが、1999年の統計では、100万人クラスの死者を伴う感染症は、ごろごろある。
「疾病:死亡数(万人)
・急性呼吸器感染症:396
・AIDS(結核合併を含む):267
・下痢原性疾患:220
・結核:167
・マラリア:109」
もう少し新しいデータも見つけた。
(世界で最も多い死因とは)
http://kusuri-jouhou.com/omake/shiin.html
「微生物感染症による死者の数(WHO:2003):
・肺炎:385万人
・エイズ:282万人
・下痢症:177万人
・結核:160万人
・マラリア:122万人」
まあ、傾向は変わらないな。
エボラは、まだ、エピデミックの段階に留まっている。
接触感染であることと、高い死亡率が、パンデミックに発展することを抑止している。
世界が動かない最大の理由だ。
構造的な理由から、特定の地域に留まる可能性は高いし、仮に他国に及んだとしても、早期に終結することは、ナイジェリアで事実上証明された(今のところ)。
状況が大きく変わらない限り、感染は今後も衰えることなく、年内に一気に10万人規模に拡大する。
その後は?。
浮沈子には、今は考えられない。
ワクチンが開発され、早期に投入されでもしない限り、あるいは、特効薬が大量に生産され、治療可能な疾病とならない限り、感染の拡大は続く。
・ギニア:1145万人
・リベリア:419万人
・シエラレオネ:598万人
合計2162万人が感染の危機に晒されている。
確かなことは、それだけだ。
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