毎度マウント?2015年05月27日 20:16

毎度マウント?


毎度、サイドマウントCCRの話。

インスピを改造して、サイドマウントし、更には両側に取り付けてデュアルCCR化して、オープンサーキットに頼らないピュアなリブリーザー構成を目指していたんだが、肝心のサイドマウント化が頓挫して、そうこうするうちに、オープンサーキットのサイドマウントを始めてしまって、本末転倒しているうちに、オープンサーキットのインストラクターコースを始めてしまった。

大迂回だな。

インストラクターになったら、二度とオープンサーキットのレギュレーターは咥えまい(希望的観測、獲らぬ狸の皮算用・・・)。

まあいい。

CCRでサイドマウントにするのは、いろいろ大変なのだ。

浮沈子が試みている、インスピ→サイドマウント方式では、本体を横に吊るすだけだと、浮力に富むスクラバーが浮いてしまって話にならない。

筐体としてアルミのフレームを作ってみたが、その程度では浮力は相殺できない。

中断する前は、インスピ純正の酸素タンク(スチール3リットルで、結構重いです)を一緒に括りつけてちょうどいい感じだった。

蛇腹ホースを延長(APDの純正品)して、なんとかカッコはついたものの、ディリュエントは外付けの40キュービックフィートのみでの仮運用になった。

これでは、40mまでの運用しか出来ないし、これに、さらに40キュービックフィートのノーモキシック・トライミックスをサイドマウントして60mに行くとなると、いささか鬱陶しい。

そもそも、遊泳時の水の抵抗が大きかったから、それを解消するためにサイドマウント化しようとしたわけで、タンクを沢山付けて抵抗を増やしたのでは本末転倒だ。

本体の後ろに、酸素とオンボード(?)の3リッターくらいのシリンダーを付けて、反対側にトライミックスの80キュービックフィートのタンクというのが理想なんだが。

ベイルアウトとボトムのディリュエントを兼ねて、何事もなければ、1週間くらいはこれで60mまで潜れるだろう(酸素と、オンボードのエアディリュエントは足さないとな)。

オープンサーキットであれ、クローズドサーキットであれ、サイドマウントにするメリットというのは、水中では概ね同じだ。

(サイドマウントで潜るメリットは?)
http://www.padi.co.jp/visitors/program/spcon/smd_2.asp

①流線型の姿勢をとるのが簡単
②器材の運搬が簡単
③スタイルに多様性がある
④ガスの供給量の増加
⑤器材の扱いやすさ
⑥フィット感の調節のしやすさ
⑦エア切れの危険性を減少

うーん、大分違うなあ。

1はいいとして、2は逆だな(まあ、バラせるというメリットはある)。

本体とカウンターラングが分離できないので、3も怪しい。

4と7は、オープンサーキットに固有だろう。

5と6は、構成次第だ。

そもそも、水中での抵抗が小さくなれば、わざわざ改造するには及ばないが、2台持ちで潜りたい時には、サイドマウント化した1台と、バックマウントの1台という選択も出来る。

サイドマウントのCCRの絶対的な需要は、もちろん狭隘なケーブやレックなどのぺネトレーションだが、レクリエーショナルレベルでも、需要が無いわけではなかろう(ないな・・・)。

専用品では、カウンターラング内蔵というのが、少なくともミニマムの条件のようだ。

ベイルアウト用のサブマトリックスの製品は、タンク(各1リットル)まで内蔵しているオールインワンだ。

(SMS 200 Sidemount Rebreather)
https://submatix.com/index.php/en/component/content/article?id=111:article-products-sms-200-en

他は、酸素タンクだけ内蔵してたり、タンクの内蔵がなかったりしている。

(Spy photos of Rob’s Sidemount Prism Rebreather.:酸素だけ、球形のタンクに入れて、内蔵している)
http://www.quietdiver.com/106/spy-photos-of-robs-sidemount-prism-rebreather.html

(MX Side Mount Rebreather:これは、タンクもカウンターラングも外付け)
http://www.flavioturchet.com/wp-content/uploads/2013/02/mxzsetupatoz.jpg

実際の運用で、どのタイプがいいかは、ケースバイケースだが、タンクを外付けにすれば、様々なタンクサービスを受けることが出来る反面、水中でのタンクの取扱いが煩雑になる。

メインで運用するなら、カウンターラングの操作は、やり易い方がいい。

その一方で、デュアルで運用するなら、重ならない方がいい。

タンクは、内蔵と外付けが、自由に切り替えられるのがいいな。

インスピを改造しても、その辺りは課題として残る。

まずは、酸素タンクを本体と一体にして、仮止めでなく、さまになるようにしなければならない。

あるいは、極秘アイデアである、股間へのタンク配置を検討するか。

タンクの種類によっては、浮力が変化してしまうし、位置が固定し辛いということもあって、ちょっと躊躇われるところだ(そんなコンフィギュレーションは、見たことないし)。

本体の浮力のバランスを、酸素タンクを一体化することで調整していたメリットも失われる。

まあ、どうでもいいんですが。

最終的には、使用できるタンクで、容易にコンフィギュレーションが決まるようにしなければならない。

サイドマウントならではの悩みどころだ。

オープンサーキットだって、サイドマウントのコンフィギュレーションを決めるのには時間が掛かる。

呼吸回路の長さを変えて、改造インスピが成立するということは確認できている。

後は、酸素センサーの向きとか(これでも、躓いてるんですが)、タンクの配置とか、全体のバランス、今後の発展など、ツメの作業になる。

で、今回は、励みになる映像を見つけた。

(Sidemount Rebreather Part 1:動画出ます)
https://www.youtube.com/watch?v=7sfxEPOPdb8

(Sidemount Rebreather Part 2:動画出ます)
https://www.youtube.com/watch?v=sgStMyZoxIA

ヘッドユニット(メガロドン)以外は、手作り感満載のCCRだが、カウンターラングを露出させる(というか、筐体の一部にする?)というユニークな発想だ(穴開いたら、一巻の終わり!)。

本体の後ろに浮力が付いてしまって、バランスが悪いのに苦労しているが、浮沈子には痛いほど分かるな・・・(あれっぱかしのウエイトじゃあダメ!:酸素タンクのフックを、本体の後ろに付けると、たぶんバランス良くなるんだがな)。

今後の展開に期待というところか。

この方の場合は、酸素シリンダーをBCにフッキングしていて、後ろは固定されていないようだ。

30m位なら、こんな感じでも十分だろう(イザとなったら、ベイルアウト!:ディリュエント側に、ちゃあんとレギ付いてます)。

しかし、呼吸の度に、本体の後ろのカウンターラングが膨らんだり萎んだりしているのを見ると、何となく不安になる。

スクラバーはラジアル式なので、センターのパイプがしっかりと押し付けられていればいいんだろう。

本人は、麻酔科のお医者さんで高圧酸素療法のスペシャリストというから、呼吸ガスのコントロールは薬籠中だろうな。

(Megalodon Sidemount)
https://www.youtube.com/watch?v=VU2OMV09zNw

最近は、メグをそのままサイドマウントにした、コンベンショナルな改造に落ち着いたらしい(浮沈子と同様のレベルだ!)。

もっと、カゲキに突っ走って欲しかったのに・・・。