600馬力2015年05月11日 09:49

600馬力
600馬力


アウディには、何回か乗った。

浮沈子が手を出さないのは、この会社の車は、基本的にFFだから。

つまり、まあ、マトモな会社なのである(ポルシェとかは、ヘンタイだな・・・)。

しかし、上級車種がエンジン縦置きに拘っているところは、ややヘンタイかもしれない。

エンジン横置き、FF、ダウンサイジングターボというのが正常位(?)だ。

アウディの場合、そこにクァトロというトッピングが付いていて、高速走行における磐石の安定性を実現する。

先日試乗したTTは、どうやら売れてしまったらしいが、鉄板の仕様だったな。

(TTクァトロ)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/05/01/7624671

しかし、その設えでも、600馬力というのはヤリ過ぎじゃね?。

(アウディ、電動ターボを採用した「TT クラブスポーツ ターボ コンセプト」を発表!)
http://jp.autoblog.com/2015/05/09/audi-tt-clubsport-turbo-concept/

「このコンセプトカーでは従来のターボやスーパーチャージャーとは違った新たなテクノロジー、アウディが「エレクトリック・ビターボ」と呼ぶシステムが搭載されているのだ。」

電動ターボについては、このブログでも取り上げている。

(電動ターボ)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/12/13/7107702

(アウディが開発進める 電動ターボの衝撃度)
http://carview.yahoo.co.jp/article/testdrive/20121227-20200407-carview/

「電動ターボのレスポンスはフェラーリのエンジンのように好感度なのだ。」

「電動ターボを実用化することで、アウディのディーゼル車はパフォーマンスがさらに向上するだろう。その恩恵はポルシェ カイエンとパナメーラにももたらされることになる。」

いずれは、911もディーゼルターボになるのかあ?。

まあいい。

しかし、600馬力をTTのボディ(基本、ゴルフ)で受け止め切れるのかあ?。

コンセプトカーだから、別に直線だけ速く走れればいいのかも知れないが、それでは電動ターボにする意味はない。

タイトなコーナーの連続する道で、レスポンス良くアクセルをコントロールしながら駆け抜けるというのが本領だろう。

(アウディ TT 新型に「クラブスポーツターボ」…電動ターボで600hp)
http://response.jp/article/2015/05/11/250858.html

電動ターボを導入することで、低回転域での加給レスポンスを改善することはもとより、ツインターボ化して、タイムラグを気にせずに、大加給化することが可能になる。

ダウンサイジングターボの時代よ、サラバだ!。

安心して、ドッカンターボを使うことが出来る!!。

ターボメーカーにして見れば、一粒で二度美味しい話でもある。

1000馬力も夢じゃないな。

このコンセプトカーは、そういった高レスポンス・ハイパワーターボ時代の幕開けを告げているのかも知れない。

大排気量自然給気エンジンは、重くて限界があったので、いずれはターボに置き換わっていくというのは避けられない。

そこに立ちふさがっていたのは、ターボラグという壁だった。

シーケンシャルツインターボで回避したりするのは、従来からあった(FDセブンとか)。

しかし、完全になくすことは出来なかったし、スーパーチャージャーとの組み合わせにしても、低回転域で馬力を食われるというのは有り難くない。

電動ターボは、この問題を解決する切り札になるかもしれない。

ハイブリッド化して、モーター回してやるよりは、コストや重量的にも有利だろう(ターボ駆動用のバッテリーは積むようですが)。

しかし、ターボのタイムラグを完全になくすことは出来ない。

原理的に避け難く、リニアなレスポンスを阻害するノイズであることに変わりはない。

GTのエンジンとしては十分だろうが、峠を駆け回るスポーツカーの心臓としてどうよ?、という疑問は残る。

そこのところを、どう仕上げてくるかというが見ものだな。

フェラーリのように高感度というが、浮沈子は残念ながらフェラーリに乗ったことはない。

アウディのことだから、半端な仕上げでないことは期待していいだろう。

600馬力が、近所の中古屋に並んだら、試乗してもいいかな・・・。

228馬力2015年05月11日 19:27

228馬力
228馬力


画像の写真を撮っていた頃、箱根町で震度1を記録する地震が発生していた。

(2015年5月11日 14時15分頃)
http://www.tenki.jp/bousai/earthquake/detail-20150511141515.html

大涌谷の噴気が激しくなり、火口周辺規制が敷かれてから1週間。

箱根ターンパイクにボクスターを駆る。

わざわざ、こんな時期に行かなくてもいいのに・・・。

大観山からは、噴気は見えない。

中央火口丘の向こう側になっている。

気象庁が発表している地震の震央は、大涌谷から少しずれているように見えるんだが。

(地震情報(拡大画像)2015年5月11日 14時19分発表:北緯 35.2度 東経 139.0度)
http://www.tenki.jp/bousai/earthquake/detail-20150511141515.html?xlarge_image=1

芦ノ湖の東岸、ちょうど箱根水族館の辺りになる。

(箱根園水族館:北緯35.2210378度 東経138.9920201度)
https://www.google.co.jp/maps/place/%E7%AE%B1%E6%A0%B9%E5%9C%92%E6%B0%B4%E6%97%8F%E9%A4%A8/@35.2210378,138.9920201,12z/data=!4m2!3m1!1s0x0000000000000000:0x704dcd87619a41e8

その辺りにマグマ溜まりがあるのかもしれない(それにしては、浅いなあ)。

火道の一部が、その辺りにあるとか。

箱根の山は生きているのだ。

そして、浮沈子が気になるのは、画像の後ろにそびえる富士山だ。

伊豆大島の三原山、三宅島、小笠原の西之島、伊豆東部火山郡、箱根山、富士山は、皆一連の火山である(西之島以外は、玄武岩質のマグマ)。

なんか、西之島だけ、安山岩なんだそうだ。

(西之島の不思議:大陸の出現か?)
http://www.jamstec.go.jp/j/jamstec_news/20140612/

(西之島 にしのしま Nishinoshima(東京都))
http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/326_Nishinoshima/326_index.html

「安山岩の火山島。」

しかし、それ以外は海洋由来の玄武岩質がメインである。

そう、富士山は、海底火山と同じなのだ。

(三原山:構造)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E5%8E%9F%E5%B1%B1#.E6.A7.8B.E9.80.A0

「伊豆大島は玄武岩質マグマの噴出でできた成層火山」

(三宅島 みやけじま Miyakejima(東京都)【常時観測火山】)
http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/320_Miyakejima/320_index.html

「直径8kmのほぼ円形の玄武岩~安山岩からなる成層火山。」

なんか、三宅島も安山岩が混じってるようだな。

(富士山 ふじさん Fujisan(山梨県・静岡県・神奈川県)【常時観測火山】)
http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/314_Fujisan/314_index.html

「主に玄武岩(SiO2 49~52%)からなるが、1707年の宝永噴火にはデイサイト・安山岩(SiO2 64~68%)の軽石・スコリアも噴出。」

むむっ、富士山も混じってるのかあ?。

(伊豆東部火山群いずとうぶかざんぐん Izu-Tobu Volcanoes(静岡県)【常時観測火山】)
http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/316_Izu-TobuVG/316_index.html

「玄武岩~流紋岩質」

なんか、バラエティに富んでるなあ。

大室山については、浮沈子も登ったことがある(リフトで、ですけど)。

(箱根山 はこねやま Hakoneyama(神奈川県・静岡県)【常時観測火山】)
http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/315_Hakoneyama/315_index.html

「外輪山は玄武岩~安山岩の成層火山群からなる。」

「前期中央火口丘(新期外輪山)は安山岩~デイサイトの溶岩および溶岩ドームからなる。」

「後期中央火口丘は安山岩」

「主峰の神山の北側に活発な噴気地帯である大涌谷と早雲山があり、駒ヶ岳東麓にも湯の花沢・硫黄山噴気地帯がある。」

どうやら、玄武岩質と単純に括るわけには行かないようだ。

(玄武岩)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8E%84%E6%AD%A6%E5%B2%A9

「SiO2が45 - 52%で斑状組織を有するもの」

(安山岩)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E5%B1%B1%E5%B2%A9

「52~57wt% が玄武岩質安山。57〜63wt% が安山岩と定義される。」

むむむっ、グレーゾーンがあるということか。

(デイサイト)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A4%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%88

「SiO2が63~70%でアルカリ成分の少ないもの」

「少ない」とか、ファジーな表現でいいのかあ?。

(流紋岩)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%81%E7%B4%8B%E5%B2%A9

「SiO2が70%以上のもの」

「流紋岩とデイサイトの中間的な性質の火山岩を流紋デイサイト(rhyodacite)と呼ぶことがある。」

このほかにも、キンバーライト、コマチアイトがあるが、火山岩というよりは、鉱床だな。

火山岩(マグマが急激に冷えて固まったもの)という括りでは、このくらいでいいだろう。

で、富士山の噴火が心配なわけだ。

(富士山の噴火史)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%8C%E5%A3%AB%E5%B1%B1%E3%81%AE%E5%99%B4%E7%81%AB%E5%8F%B2

「富士山は高さと山体の大きさに於いて日本最大の活火山である。富士山は最近10万年で急速に大きく成ったと考えられており、その意味では「若い火山」に分類される。」

「現在見えている山の外観は約1万年前から噴火活動を開始した新富士火山」

中国四千年の歴史(?:分かる人だけ分かってください)と比較出来るくらい、新しい山なんだ。

(心をこめ作り続けてきた中華三昧の歴史:1981)
https://www.myojofoods.co.jp/chukazanmai/history.html

「「中国四千年の味を伝える幻の麺」(糸井重里氏の広告コピー)」

まあ、どうでもいいんですが。

ターンパイクは、平日ということもあり、観光客もまばら。

帰りは、海老名ジャンクションから圏央道を通って、八王子ジャンクションへ。

2000円余り取られた(中央高速代含む)。

たっけー!。

二度と走らんぞ・・・。

まあいい。

出来たばかりのC2を使って、大井南出口まで走った。

夕方は少し肌寒いくらいだったが、日差しが明るくて快適なオープンドライブだったな。

228馬力の素の986だが、十分楽しめる。

燃費もリッター9km台と、03ボクスターとしては上出来である。

今日から交通安全週間。

(春の全国交通安全運動 きょうから)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150511/k10010075131000.html

「11日から始まる春の全国交通安全運動では、子どもと高齢者の事故防止を基本方針として、▽自転車の安全な利用の推進や、▽シートベルトとチャイルドシートのすべての座席での着用の徹底、それに▽飲酒運転の根絶を重点目標としています。」

ゆっくり走って、財布と環境に優しいドライブしましょう!。

風神の走り2015年05月11日 23:54

風神の走り
風神の走り


昼間、久しぶりにボクスターの屋根を全開にして走った。

東名から小田厚、ターンパイクを駆け上がる。

風の中を、風になって走る。

光が眩しく、全ての音がみずみずしい。

鳥のさえずり、木の葉のざわめき、エンジンの音。

ハンドルを切る感触も、タイヤの接地感も、手の平で直に地面に触れているようだ。

アクセルを踏む足の裏に、リアタイヤのトレッドが張り付いている(まさかね)。

それもこれも、全てを開け放って、大地を感じながら走っているからに違いない。

ビビッドな、新鮮な感触。

空気がかたまりになって、どすんどすんと当ってくる。

それをかき分けながら、ぐいぐいと前に進んでいるのを実感する。

ただ走っているだけで、風を作ることができる。

そうか、走ることは風を切って進むことなんかじゃなくて、風に逆らっていくことでもなくて、風を作ることなんだと、突然理解した。

そうして、全てが明らかになる。

オープンカーは、風の神なのだと。

(風神)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E7%A5%9E

「神産みにおいてイザナギとイザナミの間に生まれた神」

(シナツヒコ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%8A%E3%83%84%E3%83%92%E3%82%B3

「古代人は、風は神の息から起きると考えていた。風は稲作に欠かせないものであるが、台風などの暴風は人に大きな被害をもたらす。そのため、各地で暴風を鎮めるために風の神が祀られるようになった。」

「風の神であることから、航海安全の神ともされる。」

まあ、どうでもいいんですが。

光溢れる中を風を起こしながら進むと、風が光になって後ろに飛び去っていくのが見える(いよいよ、幻覚か・・・)。

光と風の隙間に、金色した時間の矢が放たれて、ピョーッと音を立てて突き進んでいく。

そんな幻覚と幻聴に包まれて、ターンパイクの坂を駆け上がっていった。

相対論的時空の中に亜光速で飛び込んでいく宇宙船のように、ボクスターはコーナーを回っていく。

PSMが介入して、ほおずき橋の出口も、横っ飛びはしない。

時空の彼方に飛び去ってしまうようなこともなく、安楽なコーナーリングだ。

(ポルシェ・スタビリティ・マネージメントシステム(PSM))
http://www.porsche.com/japan/jp/models/cayman/cayman/safety/porsche-stability-management-psm/

「走行中に車が危険な状況に陥った際に 車両の挙動を安定させます。」

「PSMはこのためにさまざまなセンサーを用いて、車の進行方向や走行速度、ヨーレート(垂直軸周りの回転速度)、横Gを計測します。」

「これらのデータをもとに、PSMは車の実際の進行方向を解析します。」

「走行中、車にオーバーステアまたは アンダーステアが発生すると、PSMは各輪個別にブレーキをかけて、物理的限界の範囲内で本来の走行ラインに戻すよう作用します。」

ロボットだな。

こいつは、浮沈子が進みたい方向を察知して、確実にそこに向かうように、タイヤをコントロールするのだ。

「自らのドライビングスキルでよりダイナミックなスポーツドライビングを愉しみたい時は、PSMの作動を解除することもできます。」

「システムは引き続き車両の挙動をモニターし、例えばドライバーがブレーキをかけ、フロントホイールの一方にABSを作動させる必要が生じた場合に限り、再び作動します。」

孫悟空が觔斗雲(きんとうん)に乗ってぶっ飛んでも、お釈迦様の掌から逃れられなかったという話を思い出すな。

(キン斗雲)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%B3%E6%96%97%E9%9B%B2

「觔斗雲の速度はおよそマッハ17万6000、光速のほぼ20%(秒速6万km)となる。」

(第3話 釈迦の手のひら)
http://www1.ttcn.ne.jp/kozzy/saiyuki/saiyuki03.htm

03ボクスターこと浮沈子の觔斗雲は、釈尊ポルシェの掌中で泳ぐのみだ。

営業さんからは、PSMをOFFにするボタンを押すことを封印されている。

風を作ることは出来ても、物理の限界を超えてコーナーを曲がることは出来ない。

そんな浮沈子の限界を見極めたアドバイスに、有り難く従わせていただく。

まあ、この間、83タルガで走ったときには、ほおずき橋の出口で横っ飛びして冷や汗かいたけどな(御所の入橋でも跳ねてたことは、秘密です・・・)。

(大観山クライム)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/04/24/

2週間ぶりくらいか。

乗り比べると、03ボクスターのマイルドさが分かる。

飛ばしても癒し系だ。

03ボクスターが風神ならば、83タルガは雷神というところか(音、デカイし・・・)。

まあいい。

觔斗雲の2160000分の1の速度でしか走らなくても、十分気持ちのいい走りが出来る。

たとえ釈尊ポルシェの掌中でも、それは同じだ。

83タルガがボディ補強されて戻ってきたら、その乗り味の変化を確認するために、この同じステージに連れてこなければならない。

そして、ハエが止るような速度で、じっくりとコーナーを攻めてみることにしよう。

しかしなあ、PSM付いてない911って、やっぱ恐いよなあ。

(恐怖の911は、蜜の味!)
http://minkara.carview.co.jp/userid/305594/blog/14359627/

「腰の引けたドライバーにはアンダー・ステアを!向こう見ずにはオーバー・ステアを!」

蓋し、名言だな。

「尖峰の稜線を歩くが如く、ギリギリの状況に自分を追い込み、そこで恐怖に打ち勝つ・・・」

いやいや、浮沈子は腰の引けたドライバーなんで、アンダー・ステアでいいです・・・。

風になれれば、風を作れればそれでいい。

風神のボディにカバーを掛けて、ひっそりと仕舞う。

このクルマに、あとどのくらいの期間乗れるのだろうかと、ふと気になった。

本日の収穫、オープンカーとは風を作るものと見つけたり。

そんな、一期一会の走りを大切にしていきたい。