工作員 ― 2016年08月07日 14:04
工作員
トルーマンが、いきなり大統領になって、訳の分からないうちに降伏寸前の我が国に2発も原爆を落とし、辛うじて3発目を阻止したという話は、昨日書いた。
この慙愧に耐えない歴史的チョンボに懲りて、ちょっとしたルールを決めたらしいのだが、これが話題になっている。
(トランプへの「ご進講」で戦々恐々のCIA)
http://www.huffingtonpost.jp/foresight/trump-cis_b_9987540.html
「民主・共和2大政党の大統領候補に情報ブリーフィングを行う制度は1952年、当時のトルーマン大統領が決めた。」
「1945年4月当時副大統領だったトルーマン氏は、急死したルーズベルト大統領の後継として急遽、大統領に就任したが、それまで原爆開発の重大な事実を全く知らされておらず、その後間もなく重大な決断を迫られた。」
「大統領は重大な事態に備えて、常に十分な準備をしておく必要がある。トルーマンは自分の苦い経験から、大統領任期末を前にこうした制度を始めた、といわれる。」
この記事と併せて読むと、味わいは一層深くなる。
(「無自覚のロシア工作員」=トランプ氏を痛烈批判-元米CIA高官)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016080600058&g=int
「(1)自己顕示欲
(2)批判への過剰反応
(3)直感に基づく判断
(4)自分の意見への固執
(5)事実関係への無頓着-など」
さすがに、プロの分析は的確だな。
感心する。
「CIAでの33年間、両党の大統領に仕えてきた。大統領の好みを口にしたことはなかったが、もはやこれまでだ」
まあ、米国はそういう政治制度なんだから、いまさらブチ切れたってしようがない。
「これまでのトランプ氏の言動から見て、インテリジェンス・ブリーフィングで得た秘密情報を口外する恐れや情報の内容を政治目的に利用する可能性も懸念されている。」
初出の引用記事には、ロシアに筒抜けになるとか、米軍が造反するかもしれないとか、物騒な話も書いてあるが、売れない映画俳優上がりのロナルドレーガンでも務まる職務なので、まあ、ビジネスマン上がりでも、それほど心配することはないのかもしれない。
「クリントン氏は、上院議員として、あるいは国務長官として、さまざまなインテリジェンスのブリーフィングを受けてきた。」
それにもかかわらず、私用メールを公務に使用し、国家機密を危険にさらした実績(?)があるわけで、どっちもどっちという気がしないでもない。
(米大統領選 両候補に機密情報教えて大丈夫?漏洩懸念 関係者「嘘を説明すればいい」指摘も)
http://www.iza.ne.jp/kiji/world/news/160805/wor16080519180021-n1.html
「共和党のライアン下院議長は7月、クラッパー国家情報長官への書簡で、連邦捜査局(FBI)がクリントン氏の私用メールの扱いは「極めて不注意」だと指摘したことを挙げて、同氏への情報説明を控えるよう求めた。」
しかし、クリントンさんは、私用メールを職務に使ったことは軽率だったと反省しているので、ロシアがハッキングしても、めぼしいネタは出ないかもしれない。
逆に、偽情報を仕込まれるのがオチだろう。
トルーマンは、こんなことになるなんて、想像もしていなかったに違いない。
お墓の中で、悶絶してるかもな。
「「ロシアのプーチン大統領は個人の弱点を特定し、利用するよう訓練された専門の情報部員だ」と指摘。自身を称賛したプーチン氏を持ち上げたり、ロシアにクリントン陣営へのサイバー攻撃を促したりしているトランプ氏は「既にプーチン氏の計算通りに反応している」」
「「ロシア政府の無自覚の工作員」だと痛烈に批判」
まあ、今はその通りかもしれないが、そのしょうもない工作員を、まっとうな大統領に仕立てて、反撃するというのも情報機関に与えられた使命のはずだ。
今のところ、クリントンさんについては件のメール以外に、目立った瑕疵はない。
人気もないけどな。
2年間に渡る米国の大統領選挙は、終盤を迎えている。
どっちが当選しても、我が国にとってはキビシー時代が始まるだろう。
2発の原爆で太平洋戦争を終結させたトルーマンも、真珠湾攻撃を黙認して、厭戦ムードだった国民をけしかけて戦争を始めたルーズベルトも、民主党の政治家だった。
当時の共和党が原爆投下に否定的だったことも併せて、この時期にもう一度振り返る必要があるな。
(ハリー・S・トルーマン)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BBS%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3
「政党:民主党」
「共和党の大物の面々が、日本への原爆使用に反対していたこともあって、トルーマンは投下決定を共和党側には伏せたまま、先にスターリンに知らせた。共和党や共和党系と見なされていた将軍たちに、原爆投下決定が伝えられたのは投下の2日前であり、これは「反対を怖れるあまり自国の議員よりも先にソ連に知らせた」と共和党側をさらに激怒させた。」
兵士が、戦争で勝利するために兵器を使用するのは仕方ない。
それが仕事だしな。
そして、米国の大統領が核のボタンを握っていることは間違いない。
あと、半年も経てば、その立場に立つ人間が決まる。
元ファーストレディがなるのか、工作員(!)がなるのか。
それを決めるのは、もちろん、米国の国民だ。
71年前の今日(現地時間)、トルーマンは、広島に投下された原爆の威力を知る。
どう思ったかは別にして、歴史の事実として、2日後に2発目を長崎に落とすことになる。
新潟と小倉は、彼の判断で投下を免れたらしい(東京と京都も、投下には反対した様だ)。
以降、米国大統領が核兵器の使用を許可したことはない(プーチンは、ウクライナ内戦に介入した時に許可してたらしいがな)。
国家予算の3分の1をつぎ込んだマンハッタン計画は、その成果を遺憾なく発揮し、その後、世界は核の世紀を突き進むことになる。
それは、今、この瞬間も続いている・・・。
トルーマンが、いきなり大統領になって、訳の分からないうちに降伏寸前の我が国に2発も原爆を落とし、辛うじて3発目を阻止したという話は、昨日書いた。
この慙愧に耐えない歴史的チョンボに懲りて、ちょっとしたルールを決めたらしいのだが、これが話題になっている。
(トランプへの「ご進講」で戦々恐々のCIA)
http://www.huffingtonpost.jp/foresight/trump-cis_b_9987540.html
「民主・共和2大政党の大統領候補に情報ブリーフィングを行う制度は1952年、当時のトルーマン大統領が決めた。」
「1945年4月当時副大統領だったトルーマン氏は、急死したルーズベルト大統領の後継として急遽、大統領に就任したが、それまで原爆開発の重大な事実を全く知らされておらず、その後間もなく重大な決断を迫られた。」
「大統領は重大な事態に備えて、常に十分な準備をしておく必要がある。トルーマンは自分の苦い経験から、大統領任期末を前にこうした制度を始めた、といわれる。」
この記事と併せて読むと、味わいは一層深くなる。
(「無自覚のロシア工作員」=トランプ氏を痛烈批判-元米CIA高官)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016080600058&g=int
「(1)自己顕示欲
(2)批判への過剰反応
(3)直感に基づく判断
(4)自分の意見への固執
(5)事実関係への無頓着-など」
さすがに、プロの分析は的確だな。
感心する。
「CIAでの33年間、両党の大統領に仕えてきた。大統領の好みを口にしたことはなかったが、もはやこれまでだ」
まあ、米国はそういう政治制度なんだから、いまさらブチ切れたってしようがない。
「これまでのトランプ氏の言動から見て、インテリジェンス・ブリーフィングで得た秘密情報を口外する恐れや情報の内容を政治目的に利用する可能性も懸念されている。」
初出の引用記事には、ロシアに筒抜けになるとか、米軍が造反するかもしれないとか、物騒な話も書いてあるが、売れない映画俳優上がりのロナルドレーガンでも務まる職務なので、まあ、ビジネスマン上がりでも、それほど心配することはないのかもしれない。
「クリントン氏は、上院議員として、あるいは国務長官として、さまざまなインテリジェンスのブリーフィングを受けてきた。」
それにもかかわらず、私用メールを公務に使用し、国家機密を危険にさらした実績(?)があるわけで、どっちもどっちという気がしないでもない。
(米大統領選 両候補に機密情報教えて大丈夫?漏洩懸念 関係者「嘘を説明すればいい」指摘も)
http://www.iza.ne.jp/kiji/world/news/160805/wor16080519180021-n1.html
「共和党のライアン下院議長は7月、クラッパー国家情報長官への書簡で、連邦捜査局(FBI)がクリントン氏の私用メールの扱いは「極めて不注意」だと指摘したことを挙げて、同氏への情報説明を控えるよう求めた。」
しかし、クリントンさんは、私用メールを職務に使ったことは軽率だったと反省しているので、ロシアがハッキングしても、めぼしいネタは出ないかもしれない。
逆に、偽情報を仕込まれるのがオチだろう。
トルーマンは、こんなことになるなんて、想像もしていなかったに違いない。
お墓の中で、悶絶してるかもな。
「「ロシアのプーチン大統領は個人の弱点を特定し、利用するよう訓練された専門の情報部員だ」と指摘。自身を称賛したプーチン氏を持ち上げたり、ロシアにクリントン陣営へのサイバー攻撃を促したりしているトランプ氏は「既にプーチン氏の計算通りに反応している」」
「「ロシア政府の無自覚の工作員」だと痛烈に批判」
まあ、今はその通りかもしれないが、そのしょうもない工作員を、まっとうな大統領に仕立てて、反撃するというのも情報機関に与えられた使命のはずだ。
今のところ、クリントンさんについては件のメール以外に、目立った瑕疵はない。
人気もないけどな。
2年間に渡る米国の大統領選挙は、終盤を迎えている。
どっちが当選しても、我が国にとってはキビシー時代が始まるだろう。
2発の原爆で太平洋戦争を終結させたトルーマンも、真珠湾攻撃を黙認して、厭戦ムードだった国民をけしかけて戦争を始めたルーズベルトも、民主党の政治家だった。
当時の共和党が原爆投下に否定的だったことも併せて、この時期にもう一度振り返る必要があるな。
(ハリー・S・トルーマン)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BBS%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3
「政党:民主党」
「共和党の大物の面々が、日本への原爆使用に反対していたこともあって、トルーマンは投下決定を共和党側には伏せたまま、先にスターリンに知らせた。共和党や共和党系と見なされていた将軍たちに、原爆投下決定が伝えられたのは投下の2日前であり、これは「反対を怖れるあまり自国の議員よりも先にソ連に知らせた」と共和党側をさらに激怒させた。」
兵士が、戦争で勝利するために兵器を使用するのは仕方ない。
それが仕事だしな。
そして、米国の大統領が核のボタンを握っていることは間違いない。
あと、半年も経てば、その立場に立つ人間が決まる。
元ファーストレディがなるのか、工作員(!)がなるのか。
それを決めるのは、もちろん、米国の国民だ。
71年前の今日(現地時間)、トルーマンは、広島に投下された原爆の威力を知る。
どう思ったかは別にして、歴史の事実として、2日後に2発目を長崎に落とすことになる。
新潟と小倉は、彼の判断で投下を免れたらしい(東京と京都も、投下には反対した様だ)。
以降、米国大統領が核兵器の使用を許可したことはない(プーチンは、ウクライナ内戦に介入した時に許可してたらしいがな)。
国家予算の3分の1をつぎ込んだマンハッタン計画は、その成果を遺憾なく発揮し、その後、世界は核の世紀を突き進むことになる。
それは、今、この瞬間も続いている・・・。
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