有人火星探査 ― 2018年02月12日 07:03
有人火星探査
火星移民なんて、荒唐無稽な話には到底付いていけない浮沈子も、少人数による有人火星探査については、少しだけ関心がある。
もちろん、実現可能だなどと信じているわけではない。
無人ロケットによるサンプルリターンとか、長期観測のための観測ステーション(もちろん、無人)、さらには、衛星軌道からの継続的なモニタリングを行う観測衛星くらいが関の山だと信じている。
特に、火星本体からのサンプルリターンは、今世紀内に実現確実な画期的探査として注目される。
早ければ、2020年代にも行われるだろう。
現在のところ、2020年代に計画されているのは、今のところ1つだけ・・・。
(Mars-Grunt)
https://en.wikipedia.org/wiki/Mars-Grunt
「a robotic spacecraft sample return mission proposed to be sent to Mars in mid-2020s.」(2020年代半ばに火星に送られるように提案されたロボット宇宙飛行体の試料回収ミッション。:自動翻訳のまま)
ロシアだからな・・・。
話半分以下(?)で聞いていた方がいいかも。
しかし、サンプルリターンや、長期間の観測を継続して行うことについては、隣の惑星としての科学研究や、工学的なチャレンジとしてちょうどいいかも知れない。
人類の短期滞在としては、月くらいまでがせいぜいだろう。
ギガジンで見つけた、火星への旅路の記事。
(150秒でわかる「火星へ行って戻ってくる方法」)
https://gigazine.net/news/20160921-trip-to-mars/
ちょっと前の記事で、コンセプトはやや古くなっているが、月ステーションで、長期滞在型の宇宙船をドッキングして実施するという、工学的には有りそうな設定だし、着陸用及び帰還用宇宙船も、事前に送り込んでおくという現実的な設定だ。
往復の長期滞在モジュールが、数回再使用されるだけで、他はすべて使い捨て(そうなのかあ?)。
現在のコンセプトでは、オリオン宇宙船は月ステーション止まりで、惑星間飛行は、そこで乗り替える格好になるようだ。
着陸船、帰還船については、何の計画もない。
ぐるっと火星を周って帰って来る、アポロ8号(10号も)的飛行までだ。
浮沈子は、それすら不可能だと思っている。
ディープスペースゲートウェイと呼ばれる月ステーションの長期滞在も怪しい。
常駐は、ほぼ不可能だろう。
何かの折に、そこへ行って、一定期間滞在するだけ。
用が済めば、もぬけの殻にして帰って来るだけ。
まあ、半世紀も前に実現した月面着陸の需要はあるだろうから、そっちで活用して、スケジュールをうまく組めば、常駐が実現する可能性は皆無ではない。
せいぜいそんなもんだろう。
もちろん、いつ実現するかなどは不透明だ。
当初は2030年代とか言われていたが、現在は期限は定められていない。
100年後か、200年後か。
有人火星探査を困難にしているのは、人類が宇宙空間向きではないという理由があるから。
やや古いが、こんな記事を見つけた。
(人類宇宙進出の問題点は身体への影響原因解明とリスク回避?)
http://cosmolibrary.com/%E8%A9%B1%E9%A1%8C/%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%81%A7%E8%BA%AB%E4%BD%93%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%BD%B1%E9%9F%BF/
コピペできないページなので、読んでいただくしかないが、ユーチューブの動画の解説は参考になる。
(What Exactly Does Space Travel Do To Your Body?:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=siL97hz8o2w
曰く、宇宙に行くと、
・筋肉や筋肉骨が衰える
・心臓への負担が大きい
・視力が低下する!?
他にも、脳への影響や免疫システムの障害などが立証されているという(未確認)。
記事では、その解決策として、宇宙コロニーの建設を持ち出しているが、これこそ与太話の最たるものだな。
この記事では(ビデオでも)、宇宙空間における放射線障害の話は一切ない。
意図的に排除しているのか、たまたまなのか。
その辺については、こんな記事もあった。
(火星への旅が危険にあふれていることを示す7つの理由とは?)
https://gigazine.net/news/20161121-7-ways-trip-to-mars-could-kill-you/
1:ロケットの爆発
2:「宇宙放射線」の危険
3:火星着陸にも危険が潜む
4:重力の弱さ
5:窒息の危険
6:土壌の問題
7:人間関係の問題
シールドなどで放射線の影響を完全に排除できたとして、それ以外にも様々なトラブルが待ち受けているということになる。
また、健康被害とは必ずしも直結しないが、微少隕石のリスクは常にある。
地球大気という保護シールドに守られている我々は、無数に降り注ぐ微少隕石の恐怖から免れ、せいぜい、流れ星に願いを掛けるくらいしか意識しない。
当たれば、ケガでは済まないんだがな。
まあいい。
記事の末尾はこう結ばれている。
「今後人類が本当に宇宙進出するのであれば、このような課題(低重力への対策)もクリアしておかないと、宇宙進出は頓挫してしまう可能性もあるのではないでしょうか?」
浮沈子は、それのどこが悪いと思ってしまうんだがな。
火星移民やコロニーの建設については、地球という惑星にしがみついている人類の在り方に対する問題提起が含まれている。
巨大隕石が衝突したり、地殻が破れて大量のマグマが流出したりすれば、人類の文明はおろか、人類そのものも滅びてしまうというわけだ。
人類自身がもたらす、地球温暖化や、環境汚染、戦争、疫病(人口集中と交通の発達が、致死的感染症を拡散する)から、辛くも逃れたとしてもだ。
やむを得ないではないか。
人類の発展は、そこまでの話だ。
文明が持続するのは有限の時間だ。
じたばたせずに、その運命を受け入れる態度が肝要だな。
とはいえ、現代は遺伝子工学の時代でもある。
無重力や宇宙放射線に適した新人類の開発(?)に成功すれば、そういう話も現実味を帯びてくるかもしれない。
火星に移民するというのは、ある意味で、そういう遺伝的選択を考慮した方法論でもある。
大多数の人々は、不適応を起こして子孫を残すことが出来ないかもしれないが、中には遺伝的に適応できて、世代交代を実現することが出来るかもしれない。
それには、数百年どころか、数千年、数万年の時間が掛かるかもしれない。
その間、移民を続けられればよし、さもなくば、撤退するしかなくなる。
人類播種計画はとん挫する。
有人火星探査は、その一歩なのかもしれないし、探査止まりで終わるかもしれない。
うーん、実現は不可能だと思うんだがな。
高速、高効率の宇宙船が開発され、火星まで数か月とかで往復できるようになれば、有人探査は可能だろう。
年単位の往復時間では、有人探査自体が不可能になりかねないからな。
ホーマン軌道だけが唯一の道ではない。
さっと行って、ちょこっと滞在して、さっと帰ってくることが出来れば、放射線の影響や低重力などの影響を最小限にして、有人探査を行うことが出来るかもしれない。
浮沈子的には、現在最大の問題となっている人間関係の縺れによる失敗の懸念については、AIが解決のカギを握ることになると思ってるんだがな。
HAL9000みたいなのを搭載して、トラブルの発生を未然に防止したり、調停したりするわけだな。
人間が行うことになれば、そこに軋轢が生じるが、機械が決めることにすれば、その決定に対して感情的な問題は回避できそうな気がする。
もっとも、今度はAIに対する精神的なメンテナンス(?)もしなければならないけどな(そうなのかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
地球は危険に満ちているとはいえ、火星がそれ以下であるわけはない。
少人数の短期滞在探査と、移民との間には、とてつもない差があるだろうし、それを行う価値があるかどうかについては、慎重な議論が必要だ。
毎度、同じ締めで恐縮だが、人類は地球で誕生した。
宇宙空間に出ていくようには出来ていない。
もっとも、生命は水中で誕生し、陸上に展開したことになぞらえて、地球を離れた宇宙空間への展開を、宿命だと考えることもできる。
しかしなあ、一度陸に上がってから、海に戻っていった連中もいることを考えれば、また、ずーっと水中でくらしている連中もいるわけだから、過酷な宿命を選ぶだけが能じゃないということにもなるだろう。
生存圏を広げようとして、探査を行うことは構わない。
可能であれば、何でもやらずにはいられないのが人間の性だからな。
実際、月の有人探査を行って、移民などとんでもないということで撤収した過去もあるしな(そうだったのかあ?)。
有人であれ、無人であれ、その効果を十分に考えたうえで行うなら、それは選択の問題だ。
地球低軌道の宇宙ステーションも、もうすぐなくなる。
人間が滞在することによるメリットは、徐々になくなってきているからな。
ロボットで十分だ。
本当に真面目に探査しようと思うなら、無人探査を徹底的にやった方がいいような気もする。
生身の人間を送り込んで人体実験するのは、その後でいい。
(長期間の宇宙旅行に人間の体は耐えることができるのか?:追加)
https://gigazine.net/news/20161007-survive-prolonged-space-travel/
怪しげな遺伝子改変に関する記事だが、仮に可能だとしても、浮沈子的には勘弁して欲しいな。
(しつこく、宇宙放射線:追加)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2016/07/30/8143131
例によって、自分で書いていながら忘れていた記事・・・。
宇宙放射線について、関連記事を纏めている。
火星移民なんて、荒唐無稽な話には到底付いていけない浮沈子も、少人数による有人火星探査については、少しだけ関心がある。
もちろん、実現可能だなどと信じているわけではない。
無人ロケットによるサンプルリターンとか、長期観測のための観測ステーション(もちろん、無人)、さらには、衛星軌道からの継続的なモニタリングを行う観測衛星くらいが関の山だと信じている。
特に、火星本体からのサンプルリターンは、今世紀内に実現確実な画期的探査として注目される。
早ければ、2020年代にも行われるだろう。
現在のところ、2020年代に計画されているのは、今のところ1つだけ・・・。
(Mars-Grunt)
https://en.wikipedia.org/wiki/Mars-Grunt
「a robotic spacecraft sample return mission proposed to be sent to Mars in mid-2020s.」(2020年代半ばに火星に送られるように提案されたロボット宇宙飛行体の試料回収ミッション。:自動翻訳のまま)
ロシアだからな・・・。
話半分以下(?)で聞いていた方がいいかも。
しかし、サンプルリターンや、長期間の観測を継続して行うことについては、隣の惑星としての科学研究や、工学的なチャレンジとしてちょうどいいかも知れない。
人類の短期滞在としては、月くらいまでがせいぜいだろう。
ギガジンで見つけた、火星への旅路の記事。
(150秒でわかる「火星へ行って戻ってくる方法」)
https://gigazine.net/news/20160921-trip-to-mars/
ちょっと前の記事で、コンセプトはやや古くなっているが、月ステーションで、長期滞在型の宇宙船をドッキングして実施するという、工学的には有りそうな設定だし、着陸用及び帰還用宇宙船も、事前に送り込んでおくという現実的な設定だ。
往復の長期滞在モジュールが、数回再使用されるだけで、他はすべて使い捨て(そうなのかあ?)。
現在のコンセプトでは、オリオン宇宙船は月ステーション止まりで、惑星間飛行は、そこで乗り替える格好になるようだ。
着陸船、帰還船については、何の計画もない。
ぐるっと火星を周って帰って来る、アポロ8号(10号も)的飛行までだ。
浮沈子は、それすら不可能だと思っている。
ディープスペースゲートウェイと呼ばれる月ステーションの長期滞在も怪しい。
常駐は、ほぼ不可能だろう。
何かの折に、そこへ行って、一定期間滞在するだけ。
用が済めば、もぬけの殻にして帰って来るだけ。
まあ、半世紀も前に実現した月面着陸の需要はあるだろうから、そっちで活用して、スケジュールをうまく組めば、常駐が実現する可能性は皆無ではない。
せいぜいそんなもんだろう。
もちろん、いつ実現するかなどは不透明だ。
当初は2030年代とか言われていたが、現在は期限は定められていない。
100年後か、200年後か。
有人火星探査を困難にしているのは、人類が宇宙空間向きではないという理由があるから。
やや古いが、こんな記事を見つけた。
(人類宇宙進出の問題点は身体への影響原因解明とリスク回避?)
http://cosmolibrary.com/%E8%A9%B1%E9%A1%8C/%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%81%A7%E8%BA%AB%E4%BD%93%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%BD%B1%E9%9F%BF/
コピペできないページなので、読んでいただくしかないが、ユーチューブの動画の解説は参考になる。
(What Exactly Does Space Travel Do To Your Body?:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=siL97hz8o2w
曰く、宇宙に行くと、
・筋肉や筋肉骨が衰える
・心臓への負担が大きい
・視力が低下する!?
他にも、脳への影響や免疫システムの障害などが立証されているという(未確認)。
記事では、その解決策として、宇宙コロニーの建設を持ち出しているが、これこそ与太話の最たるものだな。
この記事では(ビデオでも)、宇宙空間における放射線障害の話は一切ない。
意図的に排除しているのか、たまたまなのか。
その辺については、こんな記事もあった。
(火星への旅が危険にあふれていることを示す7つの理由とは?)
https://gigazine.net/news/20161121-7-ways-trip-to-mars-could-kill-you/
1:ロケットの爆発
2:「宇宙放射線」の危険
3:火星着陸にも危険が潜む
4:重力の弱さ
5:窒息の危険
6:土壌の問題
7:人間関係の問題
シールドなどで放射線の影響を完全に排除できたとして、それ以外にも様々なトラブルが待ち受けているということになる。
また、健康被害とは必ずしも直結しないが、微少隕石のリスクは常にある。
地球大気という保護シールドに守られている我々は、無数に降り注ぐ微少隕石の恐怖から免れ、せいぜい、流れ星に願いを掛けるくらいしか意識しない。
当たれば、ケガでは済まないんだがな。
まあいい。
記事の末尾はこう結ばれている。
「今後人類が本当に宇宙進出するのであれば、このような課題(低重力への対策)もクリアしておかないと、宇宙進出は頓挫してしまう可能性もあるのではないでしょうか?」
浮沈子は、それのどこが悪いと思ってしまうんだがな。
火星移民やコロニーの建設については、地球という惑星にしがみついている人類の在り方に対する問題提起が含まれている。
巨大隕石が衝突したり、地殻が破れて大量のマグマが流出したりすれば、人類の文明はおろか、人類そのものも滅びてしまうというわけだ。
人類自身がもたらす、地球温暖化や、環境汚染、戦争、疫病(人口集中と交通の発達が、致死的感染症を拡散する)から、辛くも逃れたとしてもだ。
やむを得ないではないか。
人類の発展は、そこまでの話だ。
文明が持続するのは有限の時間だ。
じたばたせずに、その運命を受け入れる態度が肝要だな。
とはいえ、現代は遺伝子工学の時代でもある。
無重力や宇宙放射線に適した新人類の開発(?)に成功すれば、そういう話も現実味を帯びてくるかもしれない。
火星に移民するというのは、ある意味で、そういう遺伝的選択を考慮した方法論でもある。
大多数の人々は、不適応を起こして子孫を残すことが出来ないかもしれないが、中には遺伝的に適応できて、世代交代を実現することが出来るかもしれない。
それには、数百年どころか、数千年、数万年の時間が掛かるかもしれない。
その間、移民を続けられればよし、さもなくば、撤退するしかなくなる。
人類播種計画はとん挫する。
有人火星探査は、その一歩なのかもしれないし、探査止まりで終わるかもしれない。
うーん、実現は不可能だと思うんだがな。
高速、高効率の宇宙船が開発され、火星まで数か月とかで往復できるようになれば、有人探査は可能だろう。
年単位の往復時間では、有人探査自体が不可能になりかねないからな。
ホーマン軌道だけが唯一の道ではない。
さっと行って、ちょこっと滞在して、さっと帰ってくることが出来れば、放射線の影響や低重力などの影響を最小限にして、有人探査を行うことが出来るかもしれない。
浮沈子的には、現在最大の問題となっている人間関係の縺れによる失敗の懸念については、AIが解決のカギを握ることになると思ってるんだがな。
HAL9000みたいなのを搭載して、トラブルの発生を未然に防止したり、調停したりするわけだな。
人間が行うことになれば、そこに軋轢が生じるが、機械が決めることにすれば、その決定に対して感情的な問題は回避できそうな気がする。
もっとも、今度はAIに対する精神的なメンテナンス(?)もしなければならないけどな(そうなのかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
地球は危険に満ちているとはいえ、火星がそれ以下であるわけはない。
少人数の短期滞在探査と、移民との間には、とてつもない差があるだろうし、それを行う価値があるかどうかについては、慎重な議論が必要だ。
毎度、同じ締めで恐縮だが、人類は地球で誕生した。
宇宙空間に出ていくようには出来ていない。
もっとも、生命は水中で誕生し、陸上に展開したことになぞらえて、地球を離れた宇宙空間への展開を、宿命だと考えることもできる。
しかしなあ、一度陸に上がってから、海に戻っていった連中もいることを考えれば、また、ずーっと水中でくらしている連中もいるわけだから、過酷な宿命を選ぶだけが能じゃないということにもなるだろう。
生存圏を広げようとして、探査を行うことは構わない。
可能であれば、何でもやらずにはいられないのが人間の性だからな。
実際、月の有人探査を行って、移民などとんでもないということで撤収した過去もあるしな(そうだったのかあ?)。
有人であれ、無人であれ、その効果を十分に考えたうえで行うなら、それは選択の問題だ。
地球低軌道の宇宙ステーションも、もうすぐなくなる。
人間が滞在することによるメリットは、徐々になくなってきているからな。
ロボットで十分だ。
本当に真面目に探査しようと思うなら、無人探査を徹底的にやった方がいいような気もする。
生身の人間を送り込んで人体実験するのは、その後でいい。
(長期間の宇宙旅行に人間の体は耐えることができるのか?:追加)
https://gigazine.net/news/20161007-survive-prolonged-space-travel/
怪しげな遺伝子改変に関する記事だが、仮に可能だとしても、浮沈子的には勘弁して欲しいな。
(しつこく、宇宙放射線:追加)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2016/07/30/8143131
例によって、自分で書いていながら忘れていた記事・・・。
宇宙放射線について、関連記事を纏めている。
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