スターリンク衛星のKaバンド用パラボラアンテナが天頂を向くことができるようになっているもう一つの理由を発見?2020年06月08日 23:52

スターリンク衛星のKaバンド用パラボラアンテナが天頂を向くことができるようになっているもう一つの理由を発見?


スターリンク衛星の寿命は5年から7年と言われている。

つーことは、あれだな、今打ち上げられている衛星の多くは、2024年くらいには、まだ現役で働いていることになる。

物理の神様と技術の女神様のご機嫌が良く、スペースXの思惑通りに開発が進めば、その頃にはスーパーヘビーとスターシップが完成していて、大量の衛星を打ち上げたり、月面着陸していたりするかもしれない。

なにしろ、予定では2023年に有人月周回飛行をやってのけると豪語しているからな。

無人での月面着陸も予定されている(アルテミス関係)。

まあ、そっちの方はどうでもいいんですが。

先日から、スターリンク衛星の追加されたパラボラアンテナが気になって仕方ないんだが、今日、暇に飽かせてイーロンX(いつの間にか、チェコ語から英語になってましたが)のまとめ記事を読んでいたら、はたと膝を打つ記述を見つけて記事にすることにした。

(プロジェクトdearMoon)
https://www.elonx.net/super-heavy-starship-compendium/#dearmoon

「前沢はこのアートプロジェクトをdearMoonと呼んでおり、現在の計画では2023年に月を飛び回る予定です。」

「マスク氏は、この旅はバーチャルリアリティでライブ配信されると述べた。誰もが搭乗するのがどんな感じかを見ることができるように。彼は、それまでに運用されているはずのスターリンク衛星コンステレーションは、データを転送するために使用できると付け加えた。」

ははあ、それでアンテナが天頂を向くことができるように設計されているんだ・・・。

はたして、そんなことができるんだろうか?。

パラボラ型の高利得アンテナとはいえ、せいぜい数千kmの通信を担えばいいのとはわけが違う。

38万kmの彼方からの微弱な電波を、たかだか直径40cmくらいのパラボラで受信できるんだろうか?。

それとも、多数のアンテナで受信して、そのデータをぐりぐりすると、SN比が改善出来て使えるようになるんだろうか?(浮沈子は素人なので分かりません)。

スターリンクは、そのころには光衛星間通信を実装していて、たぶん、大部分の衛星からはKaバンド用のパラボラは無くなっているかもしれない。

そうすると、パラボラは、第一期の1500機程度だけにしか付かないということになる。

半分は月を見ることができないところを回っているだろうし、効率とかも考えれば、せいぜい500機くらいが月からの電波を受信することになる。

計算すると、約9mの直径のパラボラ1基分の面積になるけど、深宇宙からの電波を受信するには心もとない。

(SELENE Projectの概要 - 地上)
http://www.selene.jaxa.jp/ja/about/about_gr_j.htm

「・臼田:64m
・鹿児島(内之浦):34m」

ほほう、コマンド系はSバンドだが、ミッション系はXバンド使ってたんだ。

それぞれ、巨大なアンテナを使って大量のデータを受信している。

ちなみに、Xバンド(8 - 12GHz)の方がKaバンド(26.5~40GHz)より周波数は低い。

Sバンドは、さらに低くて3GHz前後だ。

宇宙空間でダイレクトに受けるから、高周波数帯でも通信できるかも知れない(未確認)。

ひょっとしたら、ダイレクトにスターリンクで受けるんじゃなくて、地上局で受けたデータを、スターリンクで再分配するだけかもしれないな。

まあ、どうでもいいんですが。

イーロンXのSHS(スーパーヘビースターシップ:このホームページ上での独自の呼称らしい)のまとめ記事は初めて読んだが、ネコの目のように変わる仕様に、よく追随していると感心する。

「2019年9月、エロンマスクは蒸散冷却が開発された可能性があると説明しましたが、代わりにSpaceXは堅牢で再利用可能なタイルを採用することを決定しました。」

「(ラプターエンジンの)生産は2020年のある時点で1日あたり1つのエンジンの割合に達する」

「元々、Super Heavyは発射台に直接着陸して、すぐに再利用できるようになっていた。ただし、強力なメタン制御スラスタの使用計画は今のところ中止され(上記の「超重宇宙船システム」のセクションを参照)、ロケットには通常の低温ガススラスタのみが装備されるため、発射台に直接着陸することはできません。」

「新しいエンジンレイアウトは、荷積み脚がFalcon 9脚と同様に折りたたみ可能であることを示しています。」

「少なくとも最初は、スーパーヘビーは常にFalcon 9ブースターと同じようにドローンシップに着陸します。」

おおっ、マジか!?。

「既存のドローンシップOCISLYとJRTIが使用されるか、新しいタイプが必要になるかは不明です。」

「SpaceXは、スーパーヘビーランディング用のA Gratis of Gravitasという新しいドローンシップに取り組んでいます。」

(1段目2本とも回収したいから来月に打ち上げ延期のスターリンク7に見るスペースXの商魂)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2020/05/19/9248433

「ちなみに現在、スペースXは3隻目のASDSを建造しており、マスクさんによると、名前は「A Shortfall of Gravitas」になるという」(A Gratis of Gravitasって、たぶんこれだろう)

ははあ、貫禄不足号は、スーパーヘビー用だったんだな。

「緊急事態として、スターシップはスーパーヘビーのようなドローンシップに着陸することもできます。」

通常は、LZ-1に降りるようだし、ゆくゆくはLC-39Aのそばに、着陸パッドを作りたいようだ。

今は、テキサスのボカチカで、景気よくドカンドカンと爆発させているが、将来的にはフロリダの発射場近くで建造されることになる。

ペイロードの搭載とか、その方が何かと便利だからな。

「ラプターズをスターシップに2〜4個追加すると、ポイントツーポイントの旅行がはるかに容易になることをチームが認識した」

ブースターなしでの大陸間弾道旅客機構想なわけだが、宇宙港まで行く方が余程時間がかかるからな。

「まともなペイロードで約10,000 kmの距離は、およそマッハ20で達成可能であるようです。」

まあいい。

この他にも、スターシップ絡みの小ネタ満載のまとめ記事だ。

記事の最後には極めつけのセリフが出てくる・・・。

「エロン・マスクはまた、先を見据え続けています。彼は2019年8月に述べました 次世代の宇宙船の直径は18メートル、つまり現在のデザインの2倍のサイズになる可能性があるということです。」

やれやれ・・・。

ともあれ、スターリンクとスターシップは、密接不可分の関係にある。

今回は、英語の記事を読んだが(もちろん、自動翻訳で)、元のチェコ語のページの方がコンテンツは豊富だ。

(スターシップのすべて)
https://www.elonx.cz/vse-o-super-heavy-starship/

全てが英語版になっているわけではない。

宣伝広告がなく、読み込みが早いのも好感が持てるな。

たまには、自動翻訳に頑張ってもらって、チェコ語版を読み込んでおかないとな・・・。

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