🐱スターシップ:耐熱タイル2024年03月28日 05:26

スターシップ:耐熱タイル


(SpaceX、Starshipの静的射撃に成功)
https://www.teslarati.com/spacex-conducts-successful-static-fire-of-starship/

「粉塵が晴れると、シップ 29 はまだ立っていたのですが、熱シールド タイルが数枚欠けているだけでした。」

うーん、気になる。

今までは、「打ち上げ」そのものに課題があり、再突入はエクストラサクセスみたいなもんだったが、2段目の再突入が現実的な課題となってくると、耐熱タイルは死活問題だからな。

スペースシャトルを引退に追い込んだ、コロンビアの事故の亡霊が蘇る気がする。

(コロンビア号空中分解事故)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%93%E3%82%A2%E5%8F%B7%E7%A9%BA%E4%B8%AD%E5%88%86%E8%A7%A3%E4%BA%8B%E6%95%85

「事故原因は、発射の際に外部燃料タンク(External Tank, ET)の発泡断熱材が空力によって剥落し、手提げ鞄ほどの大きさの破片が左主翼前縁を直撃して、大気圏再突入の際に生じる高温から機体を守る耐熱システムを損傷させたことだった。」

「大半の打ち上げにおいて剥落した断熱材の衝突による耐熱タイルの損傷が記録されていた」

耐熱タイルの損傷が日常化し、致命的な結果を招く事態になっていなかったことが、事態を悪化させた。

「しかしながら、技術者たちは破片が剥落し機体に当たるのは不可避かつ解決不能と考えるようになった」

やれやれ・・・。

「外部燃料タンクは安全に飛行可能であり、新たな問題(やリスクの増大)はない」(2つ前の飛行での外部燃料タンクからの断熱材剥落による耐熱タイルの損傷を受けて)

「当時も今も(危険性の)根拠は乏しい」(ミッション管理班 (MMT) 議長のリンダ・ハム)

「チャレンジャー号事故で最終的に大惨事を招くことになったOリングの欠陥の問題と同様に、これらの現象についてNASA幹部の間ではそれまで重大な結果が発生せずに来たことから慣れが生じた。社会学者ダイアン・ヴォーン(Diane Vaughan)は、チャレンジャー号の発射決定過程に関する著書の中で、この現象を「逸脱の標準化(normalization of deviance)」と呼んだ。」

スターシップの2段目には、外部燃料タンクなどはない。

しかし、スタティックファイアーテストで剥がれ落ちる耐熱タイルは、重大な懸念事項だ。

「耐熱タイルは剥がれるもの」というのが、「逸脱の標準化」につながることがないことを願うのみだな・・・。

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