煙立つ2012年10月05日 00:09

煙立つ
煙立つ


火のないところになんとやら、である。

(アップルの新タブレット報道、各社ノーコメント)
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20121004_564184.html

実は、ネクサス7を買おうかどうしようかと思っていたところに、やれキンドルファイアーがでるとか、(待ちに待った)ⅰパッドミニがでるとか、怪情報が飛び交って、買いそびれている。

7.85インチと、少し大型のサイズで出てくるらしい。

(iPad Miniのプレス・イベントの招待状、10月10日発送との情報―イベントは10月17日か?)
http://matome.naver.jp/odai/2133695764266118801

さて、一方ではこんな記事が出ている。

(第582回:IGZO液晶とは)
http://k-tai.impress.co.jp/docs/column/keyword/20121002_563425.html

イグゾーと読むらしい。

「インジウム(元素名:In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)の酸化物(O)のI、G、Z、O」だそうだ。シン・フィルム・トランジスタ(TFT)の材料なんだという。

シャープの切り札、起死回生のコアな技術である。

(【CEATEC 2012 Vol.44】498ppi、超高精細「IGZO」ディスプレイをマクロ撮影で確認!)
http://www.rbbtoday.com/article/2012/10/04/95404.html

一部では、この液晶がミニに採用されるかもしれないという「うわさ」もあるが、希望的観測だろうなあ(可能性はゼロではない)。

まあ、来週には判明するという。

現時点で6.1インチというのだから、量産化されているとは言え、開発途上の製品なのかもしれない。

(「CEATEC AWARD 2012」において「酸化物半導体『IGZO』がもたらす未来」が経済産業大臣賞を受賞)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/121002-a.html

もちろん、私の目を引いたのは、省電力でも高精細でもない。シーテックに出展されている液晶のサイズである。

待望の、6インチタブレットの登場なるか。

しかし、このIGZOは、サイズアップが容易な技術らしく、単なる参考出品に終わってしまう可能性が高い。

しかし、ラティナ・ディスプレイを凌ぐ超高解像度で4K、8Kを飛び越えたディスプレイを搭載した大型テレビが登場したら、おったまげるだろうな。

ちなみに、500ppiで50インチディスプレイを作ると、20Kというとんでもないディスプレイができる。再生側は、技術的にクリアされているわけで、あとはコンテンツと送信技術の問題だけである。

もう、テレビじゃあ追いつかないだろう。

このディスプレイにコンテンツを流し込むには、光ファイバー以外に方法はない。全ての情報は、ネットを通して配信されることになるのだ。

今、コンテンツ業界では、来るべき4K時代に向けて、ハイビジョン時代の「古い」映像を、必死に撮り直している。

しかし、それだって、わずかの間に消費されて、NHKアーカイブズの貧弱映像にされてしまうのだ。

技術の進歩に限りはない。

大正解!2012年10月05日 23:42

大正解!
大正解!


画像は、こちらの記事から借用した、91年型W124のドライバーズシート。

(TEST DRIVE 試乗オヤジのたわごと (クルマ大好き試乗マニアの言いたい放題):1991年 メルセデスベンツ 240E)
http://sijixyouoyaji.blog18.fc2.com/blog-entry-69.html

本日、マイ500Eは、ドライバーズシートを、黒のファブリックに替えて退院した(実物の画像は、「近いうちに」アップします)。

初めてのデートの時のように、胸をときめかせながらドアを開け、待望のシートに座る・・・。

「これだよ、これ!。金川さん、大正解!。」

いい歳こいたオヤジが、91年型300Eと同じ布張りのシートに狂喜する。12年間、シートの生地が擦り切れるまで乗ったあの感じが甦る。快感である。たった3か月座っていなかっただけなのに、懐かしさがこみ上げてくる。

頬ずりしたくなる(ヘンタイか?)。

いやいや、冗談抜きで大正解である。もちろん、デメリットはある。シートヒーターはないし、シートポジションのメモリーも使えない。重役椅子のような座り心地は、ハッキリいって、ポルシェの血が流れる500Eの挙動に似つかわしいとはいえない。

しかし、私にとっては、これが自動車なのだ。これがベンツなのである。500Eの皮を被った300E(!?)。しかも、助手席はくすんだブルーの革張りのままである(当然、後席も)。

500Eを純正になるべく近い姿で乗り続けようとしている、由緒正しいオーナーの方から見れば、許せない所業と映るに違いなかろう。市中引き回しのうえ、磔、獄門は免れまい。鋸引きや石打ち、釜茹での刑にしても、まだ飽き足らないはずだ。

だって、ドライバーズシートだけ、ポツンと黒の布張りになってしまったのだから・・・。

確かに、運転してみても奇妙な感じである。あの、300Eの乗用車然とした快適なシートに座り、当然右の肘掛(500Eは、全て左ハンドルなので)に肘を預け、300Eに比べたら、「オモチャかよ!」と思う程の小径ハンドルに軽く手を添えて、「フン」とアクセルを踏み込む。

300Eの記憶を辿り、「このくらいの加速かなあ?」と身構えた予想を見事に裏切って、「ふわぁーーーっ」とワープするような加速が、どこまでも、どこまでも、どこまでも続く。

カロッツェリアのカーステから響く、チェンミンの二胡の調べを聞きながら、第三京浜をここには書けないスピードで駆け抜ける(天敵740ⅰに道を譲ったことは、ヒ・ミ・ツ・・・)。

何度も繰り返して恐縮だが、この椅子は、大正解である。

500Eに似つかわしくないってことは、確かだ。J-AUTOにあった「売約済み」の札を貼られた6万キロ台の極上500E(この前、シートに「試乗」させていただきました)の専用ファブリックシートの方が、ホールドも良く、タイトでスポーティで、クルマの性格に合っている。

しかし、私は正に、「このシート」が欲しかったのだ。

本当に欲しかったものが手に入った時だけに感じる、あの独特の充実感に浸りながら(たぶん、ニヤニヤしていたに違いない・・・)、ゆっくりと下道を流して走る。

ちなみに、中古の椅子の値段は3万8千円(税抜き)。工賃と消費税込みで、総額92,190円である。この値段は、私にとっては、300E丸々1台に匹敵する価値がある。

マクラーレン・F1が、ドライバーズシートをセンターに置くレイアウトの中にF1マシンを隠したように、マイ500Eは、ドライバーズシートを入れ替えることによって、300Eを今日、その中に宿したのだ。