新しい形2012年10月15日 01:07

新しい形
新しい形


「rebreather CCR model」で画像をググッてみると、まあ、いろいろなリブリーザーが見られる。

ちょっと(4年も!)、出遅れていたが、ついにディスカバリーが本格的な上陸を果たした。

(Poseidon rebreather "Mk6 Discovery" : eCCR
ポセイドン マーク6 ディスカバリー:電子制御式クローズド・サーキット・リブリーザー (eCCR) サイト)
http://www.poseidon-rebreather.com/

名古屋、福岡と、ちょっと遠いが、スウェーデンよりは近い(そういう比較か?)。

JJ-CCRもそうだが、従来からのインスピシリーズやメガロドンなどに加えて、新しいCCRが日本にも入ってきている。

おっと、センチネル、忘れてませんよ!。

パディが動き出したことで、リブリーザーの世界が一気に広がりを見せてきたのだと思う。今までは、何だかんだいって、所詮はテクニカルダイビングの世界であったわけだが、レクリエーショナルの世界に、ドッとなだれ込んで来るわけだ。

もちろん、テクニカルレベルのダイビングへの期待も大きい。従来インストラクターへの道しかなかったダイビングの階段が、テクニカルに繋がっていくわけだ。高度な知識と確実なスキルを身につけて、より安全なダイビングを楽しめるようになるわけだな・・・。

その前に、屍の山を築くことになるが。

なぜって、テクニカルダイビングほど金儲けと縁のない世界もないと思うからだ。今のパディの粗製乱造路線の行き着く先は、ダイビング業界そのものの崩壊でしかない。

CCRやテクニカルが、ごく一部のダイバーたちによって楽しまれてきたのも、高いリスクを受け入れ、高度なトレーニングを続けられる人が限られていたからかもしれない(器材も違うし)。

それを、「あの」パディがやったらどんなことになるか。

自分自身を含めて、およそダイビングを嗜む人々の中で、シビアな減圧ダイビングを行わなければならない世界に踏み込む人は、10人に1人もいないだろう。CCRは安全とはいえ、使い方を誤れば即死する器材でもある。

まずは、ナイトロックスの普及があって、それをコンスタントPO2であらゆる深度でユビキタス化するCCRがあって、ミックスガスの使用へと繋がっていく確実なステップを踏まなければ、どんな結末が待っているかは灯を見るよりも明らかである。

酸素の功罪、窒素の蓄積との関連、深度管理の重要性、未解明の生理に対する安全率と避けがたいリスク、身体と精神のコンディション管理のシビアさ、などなど、知識としてではなく、実際のダイビングの場での活用が必至なのだ。

新しい器材は、技術によって作ることは出来るが、使いこなすユーザーを作り出すことは容易ではない。

しかし、不可能では決してないし、それが人間の性でもある。新しい形を作ることが求められている。高圧ガスを吸入するダイビングという行為を本質的に理解し、確実なステップアップとリカバリーの教育システムを実践する必要がある。

もちろん、商売にならなければ普及はしない。儲からなければ、誰も手を出さない。それでも、長い目で見れば、CCRの普及は必然だし、水中で「クウキ」などという「毒ガス」を吸わされて潜水障害になるリスクは、減らさなければならない。

日本では、なかなか普及しづらい事情もあるが、教える側が心を入れ替えて、しっかりとした教育・訓練を行うならば、新たなビジネスチャンスを作り出すことは間違いない。その代わり、短期の投資で短期の回収を試みてはならない。

今まで、20m(18m?)に限定されていたダイビングが、40mになり、40mに限定されていたダイビングが80mになる。1時間程度の潜水時間が、一気に2時間とか3時間になる。それは、確実に業界に利益をもたらす。

大切な資源なのである。

安全と、利益を秤にかけるようなマネをして、その資源を枯渇させてはならない。

私の知る限りにおいて、もっとも相応しい例えは自動車の世界にある。

「シャシーはエンジンよりも速くなくてはならない。」

(「シャシーが速い」とは?)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1068649645

もちろん、ベンツだって完璧ではない。自動車産業も、紆余曲折を経て発展してきたし、今でもかつてない危機に直面している。自ら変わることなく、世界を変えることは出来ない。どんな産業も、人間の命を粗末にして成功した例はない。

器材の進歩は、エンジンの性能である。シャシーの進歩は、器材を使いこなす人間のスキルである。だから、使いこなす訓練を軽視して、器材に頼りきったダイビングをしてはならないのである。残念なことに、そこまでの信頼性は、まだない。

(FAILSAFE DIVING WITH THE NEW POSEIDON TECH REBREATHER:新しいポセイドンテックリブリーザーを使用するフェイルセーフ·ダイビング)
http://www.poseidon.com/pressreleases/failsafe-diving-new-tech-rebreather

この器材の思想は、危険だなあ。新しい形の中に潜む、新たなリスクだ。これで100m行く勇気は、私にはない。2系統あるうちの1系統が壊れるということは、残った1系統はいつ壊れてもおかしくないということだ。異常事態なのである。だから、そのことをダイバーが直ちに認識して、安全なベイルアウトに移行しなければならない。

全然フェイルセ-フなんかじゃない。自動化のレベルを高めることは結構だが、壊れた時の対応を重視するほうが、より重要である。水中には、JAFもなければスタンドもないのだ。

こんなページもある。

(光って、鳴って、震えて大騒ぎ!?〜ダイブコンピューターの未来〜)
http://oceana.ne.jp/equipment/26275

この記事のなかで、「コンピューター化したからすべてのヒューマンエラーが回避できるわけではないという理由で、リクリエーションダイビングのリブリーザーに異論を投げかけるグループをおられるようです。」とあるが、コンピューターそのものが機能しなくなったらどうするの?、ということである。

大騒ぎして警告してくれるから、「安心」なのではない。単純に、バッテリーがオシャカになるだけで、そんなもんは吹っ飛んでしまう。ちなみに、インスピでさえ二重化されている電池は、ディスカバリーでは1個だけである・・・。

フェラーリの形2012年10月15日 17:25

フェラーリの形
フェラーリの形


コーンズ本社は、港区の芝にあるが、ちょっと引っ込んでいて分かりづらい。

(コーンズ東京本社)
http://www.cornes.co.jp/about/cornes.html

この会社がバンドエイドを売っていたとは、知らなかった(貼ってましたが)。

(コーンズの歴史:1959年参照)
http://www.cornes.co.jp/about/history.html

最近では、ドッドウェルを買収している(2003年)。

金になりそうなことなら、およそ何にでも手を出している。まあ、商社ってそういうものだけど、なんか節操がない会社だ。150年の社史を見ると、自動車の販売を手がけたのは最近のことである。

フェラーリの日本総代理店になってからは、36年ほどである。今では、その筋では知らぬ者のない存在だ。

今日は、医者に行った帰りに、その、本社屋の1、2階にあるショールームに行ってみた。

電話をかけて、受付のおねえさんとお話しして、駐車場ありますか?、と聞いてみるが、お客さん用の駐車場はないとのこと。一体、みなさんどうやって来るんだろうか(地下鉄とか?)。

近くのコインパーキングは、軒並み満車で、離れた所に止めて、延々と歩いて訪問する。近くのホテルの駐車場が利用できるというので、受付で聞いてみたら、会社用車庫の入り口に止めさせてくれるという。

助かった!。

しかし、再度コインパーキングまで歩いて戻る破目に。いい運動になった。

とにかく、フェラーリがズラーリ(なにそれ?)である。

1階は新車のFF、カリフォルニア、イタリアの3台。2階に中古車が6台並んでいる。一番安くて1千万以上、概ね2千万円の中古車である。ポルシェの認定中古車の倍以上の価格帯である。どれも、走行距離短く、内装外装共にピッカピカである。

たっぷりと目の保養をして、お暇した。

たぶん、二度とお邪魔することはないと思うが、たまにはこんなクルマたちに会いに行くのも楽しい。

帰りに、別の外車屋さんに寄る。中古外車をメインに扱うお店だが、フェラーリF512Mのイジリ物が「ASK」と書いてあったので、勢いで店に入って聞いてみた。

1800万円だそうだ。チューンド物でなくても、12気筒のMRだと、1300万円が相場だという。97年式の986ボクスターが置いてあったので、聞いてみたら、150万円で出すという。

お買い得である。

なかなか感じのいい専務さんだった。メンテナンスでも頼んでみようか。

(輸入中古車の専門店「クレド」)
http://www.cred.co.jp/

スポーツカーの金字塔、フェラーリのオーラにすっかりやられて疲れてしまった。やはり、この車たちは、形からしてスポーツカー以外の何物でもない。カリフォルニアだって、アクセル一発で300km出る。

最近のフェラーリは、出来が良くなって、毎日乗れるスーパーカーになった(らしい)。しかし、良い状態を維持していくのに、ベンツの10倍くらい金がかかる車だという。ベンツなら3万キロで交換する部品が、フェラーリでは3000キロというところか。

実用車として使い倒すなら、ポルシェの方がリーズナブルだろう。値段も安いし(安いったって、あーた、新車で1千万から2千万のクルマですが。今日は、頭の中でゼロが1つ余分についてます)。

こうしてみると、500Eなんて、ホントに実用車だということが分かる。特に中古で仕入れた車を、3百万円位で甦らせて乗るのは、実に美味しい。

最近見たクルマのスポーツカー度数(S度(!):ワタクシ的独自基準)でいうと、GT40(mk2レプリカ)>>フェラーリ(イタリア)>ボクスター(2003年型:自分の)>911(4人乗りだし)>500E(番外:乗用車だし)というところか。

こう並べてみると、あることに気づく(気づきませんか?)。

S度が高いほど、車高が低い傾向が読み取れる。

1m<1.2m<1.3m=1.3<1.4mとなる。

911とボクスターは、若干ボクスターの方が低いが、違いは1.3cmなので同じとした。ここは、S度が逆でもおかしくないかも。

S度と車高の間には、負の相関関係が明らかに存在する。

とすると、車高が最も低いクルマが、最もS度が高いということになるということか。

(世界「最低」の車登場 車高わずか48センチ)
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1193218.html

うーん、何事も、過ぎたるは及ばざるが如し、というところですな。