鉄とアルミと炭素 ― 2013年02月03日 19:39
鉄とアルミと炭素
自動車など、移動体の素材が鉄になってから久しい。
船や列車など、今でも概ね鉄が主体である。
しかし、ここにきて、軽量で加工しやすいことから、一部の部材や、丸ごとをアルミニウムや炭素繊維強化樹脂(CFRP)で成形することが行われ始めてきた。
もちろん、まだまだ鉄の需要はアットーテキで、そうそう簡単に主役の座を渡さないとは思うが、飛行機などは、その構造的な制約(軽くないと、「飛行」機にならない・・・)から、早くからアルミ合金(ジュラルミン)が使用されてきた。
自動車の話をすれば、今や高級車といえども、環境性能に配慮しないわけにはいかず、車体の軽量化や、エンジンのダウンサイジングに余念が無い。
スポーツカーになると、さらに軽量化を進めるために、CFRPの使用も増えてきた。
レーシングカーでは、とっくの昔にCFRPが導入され、F1では全てがそうなっている。
軽くて強くて、いうことはない。高いけど。
アルミニウムも悪くないけど、浮沈子は、鉄にとってかわることは難しいと考えている。
(高張力鋼)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E5%BC%B5%E5%8A%9B%E9%8B%BC
超ハイテン鋼の場合、アルミニウムよりも比強度が高くなり、価格が安いこともあって、有利になる。
二代目の出光丸も、ハイテン鋼で作られたそうだ。
CFRPは、どうなのだろうか。
(早く、安くを現実に CFRPでクルマを造る)
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/HONSHI/20120329/210430/
(自動車におけるCFRP技術の現状と展望)
http://www.nisri.jp/jisedai/docs/lecture_20120312_kageyama.pdf
一口にCFRPといっても、プリプレグ、レジン・トランスファー・モールディング(RTM)、カーボンファイバー・シート・モールディング・コンパウンド(C-SMC)などがあり、性能、加工性、成形時間などが異なる。
また、アルミや鉄など、熱で変形する部材との締結方法にも工夫が必要だ。
LFAの開発においては、異なるCFRPを組み合わせて使っているが、今後、改良が施されれば、クルマ1台丸ごと成形することも可能になるかもしれない。
さらに、炭素繊維にカーボン・ナノ・チューブ(CNT)を使用できるようになれば、片手で持てる自動車(ボディだけですが)を作ることも可能だ。
(材料の未来を 支えるCNT )
http://tia-nano.jp/events/2012/pdf/k_12.pdf
アルミニウムは、どうしてもCFRPでは困難な部分に、補助的に用いられることになるだろう。
ポイントは、早い成形、安い価格、美味しい性能ということに尽きる。
早い、安い、うまい。
(吉野家のコア・コンセプトが書いてあるページ)
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/special/331/index1.html
これを読むと、「うまい」が最後に来る時期はなかったことに気付く(しまった・・・)。
まあ、どうでもいいんですが。
しばらくは、鉄とアルミと炭素が混在して、自動車の構造部材を成形していくことになるんだろう。
画像は、山王のショールームで見かけたMP4-12Cのオープンタイプである。当然、CFRPとアルミニウムのボディになっている。
(BMW i コンセプト)
http://www.bmw-i.jp/ja_jp/concept/carbon-fibre-super-light-super-strong/66/#carbon-fibre-super-light-super-strong
「自動車用の軽量素材として、カーボン・ファイバー強化プラスチック(CFRP)が最良の選択であることは明らかです。この素材は極めて丈夫で軽量、スチール素材と同じくらい丈夫でありながら、約50%も軽量です。かなり軽量なアルミニウム素材でさえ、カーボン・ファイバー強化プラスチック(CFRP)には遠くおよびません(比較すると、アルミニウムは30%軽量であるに過ぎません)。」とある。
「遠く及びません」というほどの差ではないような気もする。だいたい、車台には、その「遠く及ばない」アルミニウムを使っているんだから。
まあ、いい。
世界初のCFRP製量産車を売り出そうとしているBMWは、既に生産段階に入っているかもしれない。
(BMW社、流麗ボディのEVコンセプト『i3』と『i8』)
http://wired.jp/2011/11/17/bmw%E7%A4%BE%E3%80%81%E6%B5%81%E9%BA%97%E3%83%9C%E3%83%87%E3%82%A3%E3%81%AEev%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%97%E3%83%88%E3%80%8Ei3%E3%80%8F%E3%81%A8%E3%80%8Ei8%E3%80%8F/2/
「i3は2013年、i8は2014年に発売される計画だという。」とある。
(【ビデオ】来年発売予定のBMW「i3 コンセプト・クーペ」のプロモビデオが公開!)
http://jp.autoblog.com/2012/12/19/bmw-i3-video-wants-to-help-you-make-more-sense-of-the-coupe-conc/
(【レポート】エンジンのパワーアップが決定! BMW「i8」の最新情報(ビデオ付))
http://jp.autoblog.com/2012/03/27/bmw-nixes-plan-for-m-version-of-i8-but-production-car-to-have-m/
自動車など、移動体の素材が鉄になってから久しい。
船や列車など、今でも概ね鉄が主体である。
しかし、ここにきて、軽量で加工しやすいことから、一部の部材や、丸ごとをアルミニウムや炭素繊維強化樹脂(CFRP)で成形することが行われ始めてきた。
もちろん、まだまだ鉄の需要はアットーテキで、そうそう簡単に主役の座を渡さないとは思うが、飛行機などは、その構造的な制約(軽くないと、「飛行」機にならない・・・)から、早くからアルミ合金(ジュラルミン)が使用されてきた。
自動車の話をすれば、今や高級車といえども、環境性能に配慮しないわけにはいかず、車体の軽量化や、エンジンのダウンサイジングに余念が無い。
スポーツカーになると、さらに軽量化を進めるために、CFRPの使用も増えてきた。
レーシングカーでは、とっくの昔にCFRPが導入され、F1では全てがそうなっている。
軽くて強くて、いうことはない。高いけど。
アルミニウムも悪くないけど、浮沈子は、鉄にとってかわることは難しいと考えている。
(高張力鋼)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E5%BC%B5%E5%8A%9B%E9%8B%BC
超ハイテン鋼の場合、アルミニウムよりも比強度が高くなり、価格が安いこともあって、有利になる。
二代目の出光丸も、ハイテン鋼で作られたそうだ。
CFRPは、どうなのだろうか。
(早く、安くを現実に CFRPでクルマを造る)
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/HONSHI/20120329/210430/
(自動車におけるCFRP技術の現状と展望)
http://www.nisri.jp/jisedai/docs/lecture_20120312_kageyama.pdf
一口にCFRPといっても、プリプレグ、レジン・トランスファー・モールディング(RTM)、カーボンファイバー・シート・モールディング・コンパウンド(C-SMC)などがあり、性能、加工性、成形時間などが異なる。
また、アルミや鉄など、熱で変形する部材との締結方法にも工夫が必要だ。
LFAの開発においては、異なるCFRPを組み合わせて使っているが、今後、改良が施されれば、クルマ1台丸ごと成形することも可能になるかもしれない。
さらに、炭素繊維にカーボン・ナノ・チューブ(CNT)を使用できるようになれば、片手で持てる自動車(ボディだけですが)を作ることも可能だ。
(材料の未来を 支えるCNT )
http://tia-nano.jp/events/2012/pdf/k_12.pdf
アルミニウムは、どうしてもCFRPでは困難な部分に、補助的に用いられることになるだろう。
ポイントは、早い成形、安い価格、美味しい性能ということに尽きる。
早い、安い、うまい。
(吉野家のコア・コンセプトが書いてあるページ)
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/special/331/index1.html
これを読むと、「うまい」が最後に来る時期はなかったことに気付く(しまった・・・)。
まあ、どうでもいいんですが。
しばらくは、鉄とアルミと炭素が混在して、自動車の構造部材を成形していくことになるんだろう。
画像は、山王のショールームで見かけたMP4-12Cのオープンタイプである。当然、CFRPとアルミニウムのボディになっている。
(BMW i コンセプト)
http://www.bmw-i.jp/ja_jp/concept/carbon-fibre-super-light-super-strong/66/#carbon-fibre-super-light-super-strong
「自動車用の軽量素材として、カーボン・ファイバー強化プラスチック(CFRP)が最良の選択であることは明らかです。この素材は極めて丈夫で軽量、スチール素材と同じくらい丈夫でありながら、約50%も軽量です。かなり軽量なアルミニウム素材でさえ、カーボン・ファイバー強化プラスチック(CFRP)には遠くおよびません(比較すると、アルミニウムは30%軽量であるに過ぎません)。」とある。
「遠く及びません」というほどの差ではないような気もする。だいたい、車台には、その「遠く及ばない」アルミニウムを使っているんだから。
まあ、いい。
世界初のCFRP製量産車を売り出そうとしているBMWは、既に生産段階に入っているかもしれない。
(BMW社、流麗ボディのEVコンセプト『i3』と『i8』)
http://wired.jp/2011/11/17/bmw%E7%A4%BE%E3%80%81%E6%B5%81%E9%BA%97%E3%83%9C%E3%83%87%E3%82%A3%E3%81%AEev%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%97%E3%83%88%E3%80%8Ei3%E3%80%8F%E3%81%A8%E3%80%8Ei8%E3%80%8F/2/
「i3は2013年、i8は2014年に発売される計画だという。」とある。
(【ビデオ】来年発売予定のBMW「i3 コンセプト・クーペ」のプロモビデオが公開!)
http://jp.autoblog.com/2012/12/19/bmw-i3-video-wants-to-help-you-make-more-sense-of-the-coupe-conc/
(【レポート】エンジンのパワーアップが決定! BMW「i8」の最新情報(ビデオ付))
http://jp.autoblog.com/2012/03/27/bmw-nixes-plan-for-m-version-of-i8-but-production-car-to-have-m/
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