永遠の過渡期2013年02月27日 16:49

永遠の過渡期
永遠の過渡期


電気を作るために、人類は様々な方法を編み出してきた。

静電気や、ボルタの電池、やがて発電機が発明されて、恒常的に電流を流せるようになった。

最近では、燃料電池や太陽電池という、名前は「電池」だが、発電機もある。熱電変換素子など、ゼ-ベック効果を利用したものもある(火星探査機のキュリオシティで活躍中)。

その他の発電は、概ね運動エネルギーを電磁力に変えて、電流を得る。

水力発電は水の運動エネルギー、火力や原子力、地熱発電は水蒸気の運動エネルギーだ。風力発電は空気である。潮流発電とかは海水の運動エネルギーである。

どれも今だに現役だし、効率化を求めて改良が続いている。

原発が事故を起こして、今後の成り行きが注目されているが、発電の方法は火力を筆頭に、いくらでもある。

問題は、コストだけだろう。自然エネルギーは、密度が低く、集めるためのコストが大きい。燃料を集めてきて燃やす方法は、効率的に行えば低コストになる。

だから、割合が大きい。

日本では、原発が1か所しか動いていないこともあり、火力が90パーセントなんだそうだ。

化石燃料はやがてなくなるから、代替燃料を用意する必要がある。炭化水素系の燃料の場合、二酸化炭素の排出による地球温暖化というやっかいな話もある。

ウラニウムも無尽蔵ではないし、石油や天然ガスよりも可採年数は短い。

究極のエネルギーである核融合になれば、世界は燃料の問題からは開放される。

(核融合とは)
http://www.asahi-net.or.jp/~rt6k-okn/fusion.htm

しかし、原子核の中から取り出したエネルギーは、最終的には全て熱になり、地球環境を暖め続ける。

また、燃料であるトリチウムの放射能汚染、高レベル廃棄物はないとはいえ、数万トンという規模で発生する放射性廃棄物の管理の問題は残る。

まあ、廃棄物の中にヘリウムがあるので、浮沈子的には、これでヘリウム不足は解消されるとほっとしている(生きてるうちは、無理かもなあ・・・)。

核融合発電の先には何があるのだろうか。

(原子核融合)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E5%AD%90%E6%A0%B8%E8%9E%8D%E5%90%88

(ミューオン触媒核融合)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%AA%E3%83%B3%E8%A7%A6%E5%AA%92%E6%A0%B8%E8%9E%8D%E5%90%88

生成物のヘリウム原子核に触媒であるミューオンが捕まってしまうという、触媒汚染のような状況が起こっているというのが興味深い。

常温核融合については、永久機関のような危うさを感じさせるところがいい。

(常温核融合)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%B8%E6%B8%A9%E6%A0%B8%E8%9E%8D%E5%90%88

まるで、21世紀の錬金術である。

どんな技術も永遠に続くとは限らない。原子力も、核融合も、その意味では過渡的な技術である。内燃機関なんて、100年とか200年とか経っても、まだ改良が続いている。

その時代の要素技術を組み合わせて、社会的にも環境的にも経済的にも調和の取れたエネルギー供給を選択していくこと、その仕組みを作り上げることが、求められているような気がする。

ちなみに、浮沈子は「町会原発」派である・・・。

(町会原発!?)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/04/24/6424608

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