かくも長き・・・。2016年06月20日 08:42

かくも長き・・・。


浮沈子は観たことはないのだが、フランス映画で「かくも長き不在」というのがあるんだそうだ。

(かくも長き不在)
http://movie.walkerplus.com/mv13300/

「寒くなったら戻ってくるかもしれない。冬を待つんだわ」

ラストの言葉の意味が分からない浮沈子は、まあ、幸せ者なんだろうな。

さて、映画の話はどうでもいいんですが、20日間も留守にしていた部屋に、久々に戻ってみると、日常に捕らわれるのが、こんなにも容易いということに驚く。

まるで、この20日間が一瞬の夢であったかのように、溜まりに溜まった郵便物やチラシの整理、持ち帰ったものの仕分け、愚弟との休日の食事やプレステージでの打ち合わせと長話・・・。

郵便局に小包を取りに行ったり、あわただしく日常をこなして、へとへとになって眠った。

目が覚めて、今日から再び体重計に乗ることにする。

恐怖の一瞬。

この20日間の不在で、体重は減っているのか、さもなくば、再びリバウンドして増えてしまっているのか。

結果は、5月31日の出発日の朝の計測よりも、1kg以上減っていた!。

減量のペースとしては緩やかだが、結構しっかりと食べ、糖質もふんだんに摂取した割には好ましい結果になったといえる。

ホッとした・・・。

クルーズ中は、ダイビング以外に運動らしい運動はしていない。

陸に上がってからは、朝夕の散歩程度だ。

それでも減った。

夕食が食べられない程、気疲れしていたことも何日かあったが、少なくとも7日に上陸してから昨日までの13日間で、5日間は夕食を摂っている。

逆に、朝昼は、必ず、例外なく、しっかりと食べている。

正直に書くと、アンテロープのそばのスーパーで、ビスケットとせんべいを買ってきて、間食もした(!)。

それでも体重は減っていた。

ダイビングが、それほどのカロリーを消費したのかどうかは分からない。

水中で、ビタッと静止できないために、いらぬ動きをしていたのかもしれない。

へたっぴダイビングも、悪いことばかりじゃないな・・・。

まあいい。

ヘレンクルーズの航海記は、まだ書き始めたばかりだが、続きを書くかどうかも分からない。

満天の星空と、ウミガメの産卵については書いておきたい気もする。

パラオの南西諸島の島々についても、調べておきたい。

しかし、溜まりに溜まった浮世の雑事に、今月中は悩まされることになるだろう。

中性浮力についても、もう少し、突っ込んで調べてみたい。

静止する感覚と振動との関係、人間のバランス感覚と制御系の関係、物理現象と感覚との関係・・・。

ダイビングにおけるホバリングという状態が、物理現象としての定常状態であることについては、以前にも調べた。

ゆく川の流れは絶えずして、しかも、元の水にあらず。

少なくとも、オープンサーキットにおいては、間違いなく定常状態だ。

しかし、リブリーザーのホバリングとなると、閉鎖系の中での話になって、そう単純ではない。

肺の膨張と収縮には、肺胞の柔軟性に伴うタイムラグが発生し、カウンターラング(および閉鎖回路全体)とのガスのやり取りの中で、多少の振動が生じることは分かっている。

その周期を、浮上・沈降のタイムラグの周期と逆位相にすれば、ロジカルに完全停止を行うことが出来る。

その範囲に、トータルの浮力をBCなり、呼吸回路のボリュームの微調整で追い込んでおけばいい。

理屈ではそうなる。

カウンターラングの配置と肺の配置がズレているので、トリムの変化も起こる。

鉛直方向に一致していれば、まあ、理屈の上では起こらない。

インスピレーションの場合は、カウンターラングが肩のあたりに来ているので、息を吐けば、肺よりも頭寄りに浮力の中心が移動する。

前進している時に、息を吐くと浮き、息を吸うと沈むという、オープンサーキットと真逆な現象が発生する理由の一つだ。

トリムの変化で、推進力が、上下方向のベクトルを発生させる。

が、まあ、それは僅かな変化で、意識的にトリムをコントロールすれば解消する。

ホバリングでは、全体のボリュームの変化の方が重要だ。

この辺りの整理を、少し纏めてみたい。

静止する感覚の問題は、ちょっと手に負えそうにはない。

生理的、心理的な問題のような気もする。

学習とか、認識とか、フィードバックとか、耳の奥の平衡感覚を司るセンサーの問題とか。

ひょっとすると、乗り物酔いなどとも関係するのかもしれない。

ヘレンクルーズでは、乗り物酔いに弱い浮沈子が、酔い止めの薬(アネロンニスキャップS)は予防的に飲んだ初日だけで、他の船客やスタッフが船酔いになっている時も、比較的平気だったりした。

慣れるものなんだろうか?。

つーか、揺れに適応するということの本質は何なんだろう?。

今回は、下船してからの陸酔いは殆どなかった。

まあ、最終日の朝からは、パラオの内海を、殆ど揺れることなく進んでいたということもある。

振動と静止の感覚との謎は、クルージングの経験との絡みの中で、意外にあっさり理解できそうな気もする。

が、しかし、頭で分かることと、実際にビタッとホバリングが決まることとは別の話だ。

頭で分からなくても、身体で実行できることが肝心で、そのためのトレーニングは欠かせない。

最後は、練習あるのみ・・・。

しかし、20日ぶりに見る体重のグラフもまた、振動を繰り返している。

プチリバウンドしては、焦って食事を減らし、運動量を増やす。

で、減り始めると、安心してぱくぱく食って、運動をサボる。

で、またまたプチリバする。

まあ、こっちの方は、暫くはホバリングしなくてもいいので、振動しつつも減少している限りは余り問題ではない。

体脂肪率の変化には、気を付けていなければならないけどな。

脂肪と同時に筋肉を失いながら減量するので、通常のダイエットは、むしろ隠れ肥満を生み出すことになりかねない。

ボディビルダーの世界では、計画的に体重を増減させながら、増大期に脂肪と同時に筋肉を形成するようにするそうだ。

減少期には、脂肪も筋肉も落ちる。

落ち方と増え方の差を使って、体脂肪率を減らしていく。

食事と筋トレ、場合によっては、お薬の助けも借りるという(ふつーの方には、お勧めできませんが)。

人間の身体は、同化と異化とを繰り返して、定常状態を維持している。

その中で、様々な振動が発生し、それを一定の範囲内に収める仕組みが働く。

地球上の生態系もまた、振動を繰り返している。

それに大きな影響を与える太陽活動にしても、多様な振動を行っている。

万物は振動する。

それを、振動してはならんというのは、自然の摂理に反するのだ。

振動を、ある範囲の中に収め、発散しないように制御する。

振幅を極小にし、周波数を十分長くすることが出来れば、それは、見かけ上、静止したことになる。

しかし、そのこと(外見上の静止)と、静止の感覚を得るということは、おそらく別のことだろう。

話が発散した(いつものことですが)。

今日からは、活動量計(ビボフィット初代)も、本来の機能(歩数計)を果たしてもらわなければならない。

映画の中では、16年という年月を経て、主人公達が巡り合うわけだが、浮沈子は、たった20日で日常に引き戻された。

かくも長き不在、という程のことはない。

さて、そろそろゴミ出しでもしようかな・・・。

とりとり(鳥鳥)など(2016年6月18日夕方記)2016年06月20日 09:17

とりとり(鳥鳥)など(2016年6月18日夕方記)


親子丼を食べた。

税込み9ドル35セント(税別だと、8ドル50セント)。

まんま、日本の味がした。

スタッフは、みんなローカルっぽかったがな。

荷物の仕分けをして、置いていくものを3つにまとめる。

デイドリームで作業して、結局、ウエットは置いていくことにした。

メンテナンスするカウンターラングと、呼吸回路のホース類だけを持ち帰る。

ヘッドセットは、今回はメンテ対象外。

早ければ、8月末に再開できそうな感じだ。

お土産を買い、清算を済ませる。

ホテルの方も、帰ってきてから清算した。

今夜の夕食は、ホテルで頂くことに。

ドルが足りなくなりそうなので、仕方ない。

その分は、カード払いにできる。

ロックアイランド・アグレッサーが着岸している。

ああ、1週間が経ったんだと、実感する。

この席から、アンテロープの庭を眺めるのも、今日が最後だ。

支払いを済ませて、部屋での荷造りも終え、飯食って一寝入りして帰るだけ・・・。

繰り返される毎日が、ぷつんと途切れる。

逆かあ?。

ぶっつりと途切れていた日常に、ようやく復帰することになる。

胡蝶の夢・・・。

そういえば、今日のニュースで、プレステVRの予約が始まったそうだ。

それは、新しい世界への扉だ。

VRが開く、とてつもない可能性の始まり。

それに比べたら、リアルな世界の扉であるテクニカルダイビングなんて、どうってことないのかもしれない。

が、それは、実に、リアルである。

あったりまえか・・・。

浮沈子にとっては、未だ開かずの扉、重い重い、厳重に鍵が掛かった扉である。

そのカギを開ける手立てが分からないまま、必死で扉を叩いている。

叩いてみてどうなるものでもない。

しかし、叩かなければ、叩き続けなければ、鍵を開けることは出来ない。

叩いているうちに、鍵の開け方が分かる保証はない。

加藤先生に、ぶっちゃけ、中性浮力のコツってなんですか、と聞いてみた。

コツは、潜ることでしか分からないという。

それでも、中性浮力が取れている人は、フィンをじたばたしないという。

それって、ニワトリとタマゴの関係じゃないかと思うんだがな。

フィンをじたばたしなくてもいいくらい、中性浮力が取れているということに過ぎないんじゃないのか。

結果と原因が逆転してる。

それでも、確かに浮沈子はフィンが動く。

力を抜けば、足は下がり、身体は傾き、下手をすれば、CCRの場合、裏返しになる。

それでバランスを取れ、というのは無理だ。

水深3mではそうなる。

永遠に続く地獄だ。

そこから脱出するために考えたのが、サイドマウントCCRだったはずで、そのコンフィギュレーションではバランスした。

負の浮力を持つユニットを、右サイドに着け、左にはカウンターウエイトになる40キュービックフィートのディリュエントタンクを持ってきた。

もちろん、タンクが空に近くなれば、バランスは崩れる。

何か工夫が必要になるが、そこに至る前に、中断した。

そして、テクニカルレベルのトレーニングを再開したが、躓いている。

何時かは、サイドマウントCCR。

まあいい。

カヨさん情報によれば、隣の空き地には、ひょっとしたら新しいホテルが建つかもしれないという。

およよっ!、アンテロープの危機か?。

まあ、どうでもいいんですが。

パワーショベルの音が響く中、今日も1日が暮れていく。

名残り惜しいような、次来る時には、別の風景が広がっているような、妙な気分だ。

猫が、餌をねだっているようだが、リサは苦手のようだな。

カヨさんが、シュノーケルツアーの道具を片付けている。

働き者だ。

他のツアーに行ったお客さんも、ぼちぼちと戻ってきている。

今夜遅くというか、明日の早朝便で帰る方もいるんだろう。

猫のおねだりは続いているが、浮沈子の晩飯には、まだ1時間以上ある。

いったん、部屋に引き払って、シャワーでも浴びて、さっぱりしようかな・・・。

アンテロープの夕食(2016年6月18日夜記)2016年06月20日 09:18

アンテロープの夕食(2016年6月18日夜記)


前回泊まった時も、1度だけ夕食を取った。

んでもって、前回もハンバーグだったような気が・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

灯りに集まる虫たちとの戦いの中での夕食。

南の島での、涼しい夜、おまけに、今夜は月夜だ。

風もなく、水面に船の灯りが映っている(ロックアイランド・アグレッサー)。

穏やかな、静かな夜・・・。

ちょっと、妖艶な感じもするんだが、例によって、サマーハウスにいるのは、今は浮沈子だけ・・・。

と、料理が運ばれてきて、完食するまで、わずか10分・・・。

うっすいハンバーグが2枚。

1枚には、薄切りにしたチーズ、もう1枚にはベーコンが2切れずつ乗っている。

ふわっと軽い食感で、ふつーに美味しい。

小さい陶器の器に入ったみそ汁の味も、ややしょっぱいとはいえ、日本の味だ。

ポテトサラダが付いて、15ドル・・・。

タッケー!。

どう考えても、500円以下の代物だが、日本を遠く数千キロ離れた地で、この味を楽しむ対価と考えれば妥当なのかもしれない。

今回は、手持ちのドルが不足していたので、やむを得ない措置として注文した。

他のお客さんもほどなく降りてきて、同じメニューを食べていたな。

偶然なのか、それしか出来ないとかいったのかは知らない。

食後で体温が上がり、汗が噴き出してくるが、そよとの風も吹かない。

夜の外出は、余りお勧めではないが、散歩でもして腹ごなしをしたい感じだ。

が、たぶん、このまま部屋に戻って、ベッドで仮眠を取りながら、出発時刻になってしまうんだろう。

ローカルも、今日は早めに引き上げて、カウンター担当のスタッフだけが動いている。

月は、既に高く上がって、軒先に隠れて見えない。

やはり、近所をぐるりと散歩してくるに限るな。

食事は、なんやかんやいっても、美味しかったし、ややホームシックにもなった。

3週間も部屋を空けていて、郵便物も溜まりに溜まっているだろう。

帰国次第、片づけなければならない雑事も多い。

ローカルのスタッフが戻ってきて、ちょっと賑やかになるが、直ぐに元の静けさに還る。

そうか、土曜の夜なんだ・・・。

観光地のくせに、コロールの街並みは、日曜日になると休みの店が多い。

前回は、たまたま、その日曜日に歩き回ったので、お土産屋さんは閉まっていたりした。

今日は、暑くて、歩き回る気にもなれなかった。

もう一人、お客さんが下りてきて、食堂は4人が座っている。

すごい大盛況だな・・・。

みんな、今夜の飛行機で帰国するんだろう。

そして、翌日からは、日常に帰っていくのだ。

もちろん、この島も、日常に還る。

今夜到着するお客さんを受け入れ、ダイビングサービスは、忙しくなる。

ローカルの夕食が始まったようだ。

そろそろ引き上げて、散歩にでも行こう。

ぐるっと一回りして来れば、寝付きもいいだろうしな・・・。

機上の空論(2016年6月19日早朝記)2016年06月20日 09:19

機上の空論(2016年6月19日早朝記)


離陸は定刻1分過ぎの朝4時46分。

気流は安定していて、揺れは殆どない。

朝6時。

一時的にWi-Fiが繋がらなくなったが、今復旧した。

スターウォーズ(フォースの覚醒)を観ていた。

順調な飛行で、おそらく9時前にランディングするだろう。

この20日間、あっという間だったな。

楽しいことは、いつでも早く過ぎ去る。

今回は、結構厳しかったが、それでも楽しい事には違いない。

帰国後の課題も見えたし、ちょっとトレーニングについては、考えていることもある。

自主練習だけでは、効果的に中性浮力を身に着けることは出来ないかもしれない。

ここは、やはり、人様の力を借りるに限るというものだ。

さて、どうしたものか。

大井町で練習するということなら、スキューバプロショップで教えてもらうこともできる。

忙しい時期になるので、毎回というわけにはいかないだろうが、ちゃんと指導を受けておいたほうがいい。

まあ、本来は教える立場なんだが、出来ないものは出来ないのだ。

初心に帰って、やり直すつもりで、謙虚に学びなおそう。

インスピのCCRも、そのつもりで再開した。

まんま、初心に帰らなくてはならなくなったわけだがな。

まあいい。

この先潜り続ける上で、今、多少回り道だとしても、長い目で見ればその方が効率的に違いない。

急がば回れ・・・。

昔の人は、よく言ったもんだな。

いや、360度その場回転(通称ヘリコプター)のことじゃない(あれは、ゆっくりやるもんだし・・・)。

さまざまな、シーンが蘇ってくる。

ヘレンでのウミガメの産卵、高速ドリフト、トビへの上陸、ヤシの実のジュースと果肉の味、満天の星空、4本差しで苦労したテックサイドマウント、そして減圧シミュレーションを繰り返したCCR講習、半分パニクったシャンデリアケーブ、昨年12月のリベンジを果たした隆興丸・・・。

2リッターのタンクも初めて着けたし、SMS100も初めて。

もちろん、3mmのシーガル(ウエットスーツ)も。

いい経験を積んだ。

そして、必死だったが、楽しかった。

機は順調に飛行を続けている。

フライトマップを見ると、パラオが神戸の真南にあることが分かる。

時差はない。

もうすぐ、半分の行程になる。

そろそろ、映画の続きを観ようかな。

後半も、揺れないでもらいたいもんだな・・・。