対抗肺考 ― 2014年07月04日 21:54
対抗肺考
再呼吸潜水器(リブリーザー?)には、対抗肺(カウンターラング)という袋がある。
この仕組は、リブリーザーの根幹を成すといってもよく、この仕組がないリブリーザーは皆無である。
だいぶ前に、自作リブリーザーについて、簡単に調べた。
(Home made Rebreather)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/12/04/6651734
この記事には誤りがあって、純酸素で6mの時の酸素分圧は1.6ATAである。
酸素中毒ギリギリなので、良い子は真似しないでね。
(カウンターラング)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/01/22/6698807
この記事の中に、カウンターラングから排水するという内容がある。
「回路内への浸水の場合、カウンターラングから排水する技があるらしい。オーバープレッシャーバルブを下向きにして、カウンターラングをパンパンにすれば排水は可能だが、やったことはないし、肺の圧外傷が心配だ。」
この間から格闘しているマーク6のマニュアルに、ループからの排水という項目がある。
インスピも、同じ形式のカウンターラングなので、同様にできるはずだが、浮沈子は試したことはない。
イントラがやっているのを見たことはある。
水深45mで、ループからマウスピースが外れてしまってループ内に浸水した時に、横向きになったり、逆さになったり、うつ伏せになったりして、何やらやっていた。
キャにスターの中から排気側のカウンタ-ラングに水を戻し、加圧してオーバープレッシャーバルブから排水するという手順であろう。
まあ、何事もなく、無事に浮上して、確認したら殆ど水は入っていなかったようだ。
マーク6のマニュアルには、何て書いてあるのだろう?。
(POSEIDON MKVI USER MANUAL)
http://www.poseidon.com/sites/all/files/user_manual_mkvi_ver_26_0.pdf
PDFで68ページ目、マニュアル右上のページで60ページ目にその記述はある。
「Venting water from the loop Even if a diver is very careful to prevent water from entering the breathing loop, there will always be some water collecting due to condensation. Most of this will form on the "exhalation" side of the breathing loop, between the mouthpiece and the CO2 absorbent cartridge, and will generally collect in the exhalation (right-hand) counter lung. Sometimes, water will collect in the exhalation hose, immediately downstream of the mouthpiece. If this water is sufficient to cause gurgling noises with each breath, it can be poured into the exhalation counter lung by looking upward and holding the hose in such a way so as to dump the water towards the right-hand shoulder port. In most cases, the water that collects inside the exhalation counter lung will not disrupt the function of the Poseidon MKVI in any way, so it can be safely ignored. However, sufficient quantities of water could be returned to the breathing loop if the diver becomes inverted, so it may be desirable to vent this water from the breathing loop altogether.
To do this, the diver should first become negatively buoyant, or attach to a secure object on the bottom. The breathing loop volume should be increased to at least 75% of maximum capacity by manually adding diluent via the ADV. The loop vent valve at the bottom of the exhalation counter lung should be rotated counterclockwise maximally to minimize the cracking pressure. While in an upright orientation, the diver should then compress both counter lungs by squeezing them against the chest with the elbows and upper arms, while simultaneously exhaling through the mouth and depressing the loop vent valve to open it. If done correctly, water will be expelled from the loop vent valve first, followed by a stream of gas bubbles. After the water has been flushed, the loop vent valve can be tightened by rotating clockwise, and the breathing loop volume and PO2 can be restored to normal.
A small amount of condensation may also collect in the inhalation portion of the breathing loop, between the CO2 absorbent cartridge and the mouthpiece. Normally, this will only be a small volume of water, and most will be absorbed by sponge trap.」
(ループから水を排出する:
ダイバーが呼吸ループへの水の浸入を防止するために非常に慎重であっても、常に存在するであろう結露による若干の水収集すること。これのほとんどは”呼気”側に形成することになるマウスピースとCO2吸収剤カートリッジ、および意志の間の呼吸ループの一般的に呼気(右)カウンター肺に集まる。時々、水が中に収集されます呼気ホース、マウスピースのすぐ下流。この水は引き起こすのに十分である場合呼吸のたびに音をゴボゴボ、それが見て、呼気カウンター肺に注ぐことができます右側に向かって水をダンプするために、上方ようにホースを保持肩のポート。ほとんどの場合、呼気カウンター肺の中に収集した水はないでしょうどのような方法でポセイドンMKVIの機能を破壊するので、無視しても問題ありません。しかし、ダイバーがなった場合の水の十分な量は、呼吸ループに戻すことができた反転するので、完全に呼吸ループからこの水を排出することが望ましい場合がある。
これを行うには、ダイバーは最初にマイナス浮力になり、またはセキュリティで保護されたオブジェクトに添付してください一番下。呼吸ループ容積が最大の少なくとも75%に増加されるべきである手動ADVを通して希釈剤を添加することにより、容量。の下部のループ通気弁呼気カウンタ肺割れを最小限に抑えるために最大限に反時計回りに回転されるべきである圧力。直立姿勢で、ダイバーは、カウンタ、肺の両方を圧縮する必要がありますが肘や二の腕を胸に、それらを絞ること、一方、同時にによる口から息を吐き、それを開くためにループベントバルブを押し下げる。正しく行われていれば、水は、気泡の流れ、続いて第1のループベント弁から排出される。後に水は、ループベントバルブが時計方向に回転させることによって締め付けることができる、フラッシュし、されてい呼吸ループ容量およびPO2は、正常に戻すことができる。縮合少量はまた、呼吸ループの吸入部に集めることができるCO2吸収剤カートリッジとマウスピースの間。通常、これはわずかであろう水の量、および最もスポンジトラップによって吸収される。:自動翻訳のまま)
自動翻訳では、何が何だか、さっぱりだが、要は、呼気側(排気側)のじゃばらホースに水が溜まる場合は、カウンターラングのTポートに水を送り、じゃばらホースからカウンターラング内に落としてやればいい。
この中に溜め込まれている分には、まず問題はないが、量が多くなってきたり、逆立ちした時などは、呼吸ループ内に逆流したり、最悪キャにスター内に侵入する(ここは、インスピの場合だな)。
で、マーク6では、できるだけ呼吸ループから抜いておくことを勧めている。
インスピでは、少々溜め込んでも問題なかったし、浮沈子はそれほど溜まらなかったが、毎回水抜きをしながら、何とかならんものかと考えてはいた。
そこで、せっかく書いてあるので、順番に整理しよう(訳は、少し手を入れています)。
1 これを行うには、ダイバーは最初にマイナス浮力になり(BCでコントロール)、または水底の安全なものに掴まる。
2 ADVから給気して、少なくとも75パーセント以上に呼吸回路を膨らませる(これで、中性浮力かあ?)。
3 カウンターラング下部のベントバルブを反時計回りにいっぱいに回す(最も弁の抵抗が小さくなる)。
4 直立姿勢になり、肘と二の腕で給気側と排気側の両方のカウンターラングを、息を(呼吸ループ内に)吐き続けながら、自分の胸に押し付け、ベントバルブを押し下げる。
5 正しく行われていれば、初めに水が押し出され、続いて気泡が出てくる(これで排水作業は終わり)。
6 ベントバルブを時計回りいっぱいに回して、元の状態(排気抵抗最大)に戻す。
7 同時に、呼吸回路のボリュームとPO2は、正常に戻すことができる(たぶん、意識的にミニマムボリュームにしてやる必要がある)。
ここには書いていないが、BCに給気して、中性浮力も回復しておく必要があるな。
カウンターラングのベントバルブの位置を見ると、実際の底からは、少なくとも5cmくらいは上にある(画像参照)。
ということは、排水した後も、ここまでは水が溜まっているということだ。
インスピでは、こんなに水が溜まったことは、通常時では全くない(1度だけ、マウスピース閉め忘れて浸水したことがあります)。
余程のことがない限りは、排水の必要はないと思われる。
それともなにかあ、マーク6って、そんなに浸水しやすいのかあ?。
浮沈子は、マーク6で、是非ともこのスキルを試してみたい!。
ポイントは、事前にループ内に十分なガスを入れておくことである。
また、息を吐き続ける動作を行わずにカウンターラングを絞ると、給気側から肺に押し込まれたガスで、圧外傷の恐れがある。
このときには、PO2の低下でソレノイドバルブ吹きまくりだし、浮力の調整はメチャクチャだし、ベントバルブも押さなきゃならないし、勢いで鼻からも排気しそうだし(これやると、排水できません!)、なかなか高度な技である。
イントラが、インスピで浮沈子に教えなかったのも分かるような気がする。
このスキルは、リスキーなのだ。
中性浮力、PO2、ミニマムボリュームはグシャグシャで、肺の圧外傷のリスクが伴う。
まあ、そんなこといったら、回路のフラッシングだってリスキーだが、あれはやらんわけにはいかない基本スキルだ(浮沈子の得意科目ですな)。
浸水時の排水は、まあ、殆ど必要ないといえば必要ないし、細いリークやマウスピースの切り替えをせずに口からもがれたなどの小さなアクシデントを除けば、じゃばらホースが引きちぎられるような大規模な浸水では、全く役に立たない。
ただ、この手のスキルは、知っていて、何度か安全な環境で練習しておけば、いざというときにあわてずに済む。
いざというときに、ああ、あれか、と落ち着いていられる。
その効果は、水中でのトラブル時には、計り知れない意味がある。
CCRのトレーニングの99パーセントは、そのためのものだ。
あわてずに、冷静に、練習どおりに落ち着いて対応できれば、殆どの場合、問題は回避できるし、トラブルの悪循環に陥ることもない。
やっておくに越したことはないのだ。
たとえ、5cmの深さで水がちゃぽちゃぽしていたとしてもだ。
インスピのキャにスターの底には、スポンジなどという気の利いたものはなく、3本のスプリングで底上げされているだけだが、ここに水が溜まったことは1度しかない。
獅子浜で、1度だけ溜まった。
ソフノライムの底が、ちょっと濡れる程度で、性能的には問題なく、念のため次のダイビングの前にプレブリージングを長めにして、確認して潜った。
完全な浸水の経験は、浮沈子にはない。
ベイルアウトタンクのお世話になって浮上したことはない。
バッテリー切れの時も、2系統で切り替えて問題なく浮上できた。
その点、マーク6は、電源は1系統、コンピューターも1系統、センサーは、2個だが、機能的には1系統である(これは、インスピも同じだが、やっぱ、2個より3個が勝ちでしょう!)。
カウンターラングの話から外れた。
インスピのカウンターラングは、マニュアルインフレーターの水密がちゃちだ。
ここからのリークが多いような気がする。
不織布を手締めで挟んでいるだけなのだ。
マニュアルインフレーターの設計も、浮沈子に言わせれば、ちゃちだ。
このプッシュボタンは、システムがトラぶった時には、生死を分ける機能を担う。
少々コストがかかっても、しっかりした作りにしておいて欲しいものだ。
マーク6でも、マニュアルインフレーター付きのカウンターラングを装着することが可能だ。
(TECH COUNTER LUNGS)
http://www.poseidon.com/products/rebreather-accessories/tech-counter-lungs
酸素の加給を手動で行うことが出来る、危険極まりない(?)代物である。
トレーニングを受けずに、この代物で遊んではいけない!。
冗談抜きで、命にかかわる。
ディリュエント側は、前出の通り、ADVから給気可能で、これを使えば、鼻からの排気でもって、曲りなりにもフラッシングが可能である(給気側のカウンターラングが抜けないので、一工夫いるか)。
まあ、こっちのカウンターラングがないCCRを使う気にはなれない。
浮沈子は、なんとかして、最初からテックカウンターラング付きのセブンを手に入れようとしている。
そのために、高い金を払って、レクリエーショナルレベルの講習は、レンタル器材で凌ごうとしているわけだ。
(カウンターラング60mパック 114,300円)
http://www.poseidon-j.com/#!60m-114300/zoom/c1toe/image1fhh
最初から、こいつが付いていれば、余計な出費はしないでも済むんだが・・・。
後は、なんといっても、これでしょう!。
(INVERSION KIT)
http://www.poseidon.com/products/rebreather-accessories/inversion-kit
タンクを倒立させて装着するのが目的だが、改造にはなくてはならないキットである。
いや、考えてませんよ、サイドマウントにしちゃおうとか・・・。
再呼吸潜水器(リブリーザー?)には、対抗肺(カウンターラング)という袋がある。
この仕組は、リブリーザーの根幹を成すといってもよく、この仕組がないリブリーザーは皆無である。
だいぶ前に、自作リブリーザーについて、簡単に調べた。
(Home made Rebreather)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/12/04/6651734
この記事には誤りがあって、純酸素で6mの時の酸素分圧は1.6ATAである。
酸素中毒ギリギリなので、良い子は真似しないでね。
(カウンターラング)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/01/22/6698807
この記事の中に、カウンターラングから排水するという内容がある。
「回路内への浸水の場合、カウンターラングから排水する技があるらしい。オーバープレッシャーバルブを下向きにして、カウンターラングをパンパンにすれば排水は可能だが、やったことはないし、肺の圧外傷が心配だ。」
この間から格闘しているマーク6のマニュアルに、ループからの排水という項目がある。
インスピも、同じ形式のカウンターラングなので、同様にできるはずだが、浮沈子は試したことはない。
イントラがやっているのを見たことはある。
水深45mで、ループからマウスピースが外れてしまってループ内に浸水した時に、横向きになったり、逆さになったり、うつ伏せになったりして、何やらやっていた。
キャにスターの中から排気側のカウンタ-ラングに水を戻し、加圧してオーバープレッシャーバルブから排水するという手順であろう。
まあ、何事もなく、無事に浮上して、確認したら殆ど水は入っていなかったようだ。
マーク6のマニュアルには、何て書いてあるのだろう?。
(POSEIDON MKVI USER MANUAL)
http://www.poseidon.com/sites/all/files/user_manual_mkvi_ver_26_0.pdf
PDFで68ページ目、マニュアル右上のページで60ページ目にその記述はある。
「Venting water from the loop Even if a diver is very careful to prevent water from entering the breathing loop, there will always be some water collecting due to condensation. Most of this will form on the "exhalation" side of the breathing loop, between the mouthpiece and the CO2 absorbent cartridge, and will generally collect in the exhalation (right-hand) counter lung. Sometimes, water will collect in the exhalation hose, immediately downstream of the mouthpiece. If this water is sufficient to cause gurgling noises with each breath, it can be poured into the exhalation counter lung by looking upward and holding the hose in such a way so as to dump the water towards the right-hand shoulder port. In most cases, the water that collects inside the exhalation counter lung will not disrupt the function of the Poseidon MKVI in any way, so it can be safely ignored. However, sufficient quantities of water could be returned to the breathing loop if the diver becomes inverted, so it may be desirable to vent this water from the breathing loop altogether.
To do this, the diver should first become negatively buoyant, or attach to a secure object on the bottom. The breathing loop volume should be increased to at least 75% of maximum capacity by manually adding diluent via the ADV. The loop vent valve at the bottom of the exhalation counter lung should be rotated counterclockwise maximally to minimize the cracking pressure. While in an upright orientation, the diver should then compress both counter lungs by squeezing them against the chest with the elbows and upper arms, while simultaneously exhaling through the mouth and depressing the loop vent valve to open it. If done correctly, water will be expelled from the loop vent valve first, followed by a stream of gas bubbles. After the water has been flushed, the loop vent valve can be tightened by rotating clockwise, and the breathing loop volume and PO2 can be restored to normal.
A small amount of condensation may also collect in the inhalation portion of the breathing loop, between the CO2 absorbent cartridge and the mouthpiece. Normally, this will only be a small volume of water, and most will be absorbed by sponge trap.」
(ループから水を排出する:
ダイバーが呼吸ループへの水の浸入を防止するために非常に慎重であっても、常に存在するであろう結露による若干の水収集すること。これのほとんどは”呼気”側に形成することになるマウスピースとCO2吸収剤カートリッジ、および意志の間の呼吸ループの一般的に呼気(右)カウンター肺に集まる。時々、水が中に収集されます呼気ホース、マウスピースのすぐ下流。この水は引き起こすのに十分である場合呼吸のたびに音をゴボゴボ、それが見て、呼気カウンター肺に注ぐことができます右側に向かって水をダンプするために、上方ようにホースを保持肩のポート。ほとんどの場合、呼気カウンター肺の中に収集した水はないでしょうどのような方法でポセイドンMKVIの機能を破壊するので、無視しても問題ありません。しかし、ダイバーがなった場合の水の十分な量は、呼吸ループに戻すことができた反転するので、完全に呼吸ループからこの水を排出することが望ましい場合がある。
これを行うには、ダイバーは最初にマイナス浮力になり、またはセキュリティで保護されたオブジェクトに添付してください一番下。呼吸ループ容積が最大の少なくとも75%に増加されるべきである手動ADVを通して希釈剤を添加することにより、容量。の下部のループ通気弁呼気カウンタ肺割れを最小限に抑えるために最大限に反時計回りに回転されるべきである圧力。直立姿勢で、ダイバーは、カウンタ、肺の両方を圧縮する必要がありますが肘や二の腕を胸に、それらを絞ること、一方、同時にによる口から息を吐き、それを開くためにループベントバルブを押し下げる。正しく行われていれば、水は、気泡の流れ、続いて第1のループベント弁から排出される。後に水は、ループベントバルブが時計方向に回転させることによって締め付けることができる、フラッシュし、されてい呼吸ループ容量およびPO2は、正常に戻すことができる。縮合少量はまた、呼吸ループの吸入部に集めることができるCO2吸収剤カートリッジとマウスピースの間。通常、これはわずかであろう水の量、および最もスポンジトラップによって吸収される。:自動翻訳のまま)
自動翻訳では、何が何だか、さっぱりだが、要は、呼気側(排気側)のじゃばらホースに水が溜まる場合は、カウンターラングのTポートに水を送り、じゃばらホースからカウンターラング内に落としてやればいい。
この中に溜め込まれている分には、まず問題はないが、量が多くなってきたり、逆立ちした時などは、呼吸ループ内に逆流したり、最悪キャにスター内に侵入する(ここは、インスピの場合だな)。
で、マーク6では、できるだけ呼吸ループから抜いておくことを勧めている。
インスピでは、少々溜め込んでも問題なかったし、浮沈子はそれほど溜まらなかったが、毎回水抜きをしながら、何とかならんものかと考えてはいた。
そこで、せっかく書いてあるので、順番に整理しよう(訳は、少し手を入れています)。
1 これを行うには、ダイバーは最初にマイナス浮力になり(BCでコントロール)、または水底の安全なものに掴まる。
2 ADVから給気して、少なくとも75パーセント以上に呼吸回路を膨らませる(これで、中性浮力かあ?)。
3 カウンターラング下部のベントバルブを反時計回りにいっぱいに回す(最も弁の抵抗が小さくなる)。
4 直立姿勢になり、肘と二の腕で給気側と排気側の両方のカウンターラングを、息を(呼吸ループ内に)吐き続けながら、自分の胸に押し付け、ベントバルブを押し下げる。
5 正しく行われていれば、初めに水が押し出され、続いて気泡が出てくる(これで排水作業は終わり)。
6 ベントバルブを時計回りいっぱいに回して、元の状態(排気抵抗最大)に戻す。
7 同時に、呼吸回路のボリュームとPO2は、正常に戻すことができる(たぶん、意識的にミニマムボリュームにしてやる必要がある)。
ここには書いていないが、BCに給気して、中性浮力も回復しておく必要があるな。
カウンターラングのベントバルブの位置を見ると、実際の底からは、少なくとも5cmくらいは上にある(画像参照)。
ということは、排水した後も、ここまでは水が溜まっているということだ。
インスピでは、こんなに水が溜まったことは、通常時では全くない(1度だけ、マウスピース閉め忘れて浸水したことがあります)。
余程のことがない限りは、排水の必要はないと思われる。
それともなにかあ、マーク6って、そんなに浸水しやすいのかあ?。
浮沈子は、マーク6で、是非ともこのスキルを試してみたい!。
ポイントは、事前にループ内に十分なガスを入れておくことである。
また、息を吐き続ける動作を行わずにカウンターラングを絞ると、給気側から肺に押し込まれたガスで、圧外傷の恐れがある。
このときには、PO2の低下でソレノイドバルブ吹きまくりだし、浮力の調整はメチャクチャだし、ベントバルブも押さなきゃならないし、勢いで鼻からも排気しそうだし(これやると、排水できません!)、なかなか高度な技である。
イントラが、インスピで浮沈子に教えなかったのも分かるような気がする。
このスキルは、リスキーなのだ。
中性浮力、PO2、ミニマムボリュームはグシャグシャで、肺の圧外傷のリスクが伴う。
まあ、そんなこといったら、回路のフラッシングだってリスキーだが、あれはやらんわけにはいかない基本スキルだ(浮沈子の得意科目ですな)。
浸水時の排水は、まあ、殆ど必要ないといえば必要ないし、細いリークやマウスピースの切り替えをせずに口からもがれたなどの小さなアクシデントを除けば、じゃばらホースが引きちぎられるような大規模な浸水では、全く役に立たない。
ただ、この手のスキルは、知っていて、何度か安全な環境で練習しておけば、いざというときにあわてずに済む。
いざというときに、ああ、あれか、と落ち着いていられる。
その効果は、水中でのトラブル時には、計り知れない意味がある。
CCRのトレーニングの99パーセントは、そのためのものだ。
あわてずに、冷静に、練習どおりに落ち着いて対応できれば、殆どの場合、問題は回避できるし、トラブルの悪循環に陥ることもない。
やっておくに越したことはないのだ。
たとえ、5cmの深さで水がちゃぽちゃぽしていたとしてもだ。
インスピのキャにスターの底には、スポンジなどという気の利いたものはなく、3本のスプリングで底上げされているだけだが、ここに水が溜まったことは1度しかない。
獅子浜で、1度だけ溜まった。
ソフノライムの底が、ちょっと濡れる程度で、性能的には問題なく、念のため次のダイビングの前にプレブリージングを長めにして、確認して潜った。
完全な浸水の経験は、浮沈子にはない。
ベイルアウトタンクのお世話になって浮上したことはない。
バッテリー切れの時も、2系統で切り替えて問題なく浮上できた。
その点、マーク6は、電源は1系統、コンピューターも1系統、センサーは、2個だが、機能的には1系統である(これは、インスピも同じだが、やっぱ、2個より3個が勝ちでしょう!)。
カウンターラングの話から外れた。
インスピのカウンターラングは、マニュアルインフレーターの水密がちゃちだ。
ここからのリークが多いような気がする。
不織布を手締めで挟んでいるだけなのだ。
マニュアルインフレーターの設計も、浮沈子に言わせれば、ちゃちだ。
このプッシュボタンは、システムがトラぶった時には、生死を分ける機能を担う。
少々コストがかかっても、しっかりした作りにしておいて欲しいものだ。
マーク6でも、マニュアルインフレーター付きのカウンターラングを装着することが可能だ。
(TECH COUNTER LUNGS)
http://www.poseidon.com/products/rebreather-accessories/tech-counter-lungs
酸素の加給を手動で行うことが出来る、危険極まりない(?)代物である。
トレーニングを受けずに、この代物で遊んではいけない!。
冗談抜きで、命にかかわる。
ディリュエント側は、前出の通り、ADVから給気可能で、これを使えば、鼻からの排気でもって、曲りなりにもフラッシングが可能である(給気側のカウンターラングが抜けないので、一工夫いるか)。
まあ、こっちのカウンターラングがないCCRを使う気にはなれない。
浮沈子は、なんとかして、最初からテックカウンターラング付きのセブンを手に入れようとしている。
そのために、高い金を払って、レクリエーショナルレベルの講習は、レンタル器材で凌ごうとしているわけだ。
(カウンターラング60mパック 114,300円)
http://www.poseidon-j.com/#!60m-114300/zoom/c1toe/image1fhh
最初から、こいつが付いていれば、余計な出費はしないでも済むんだが・・・。
後は、なんといっても、これでしょう!。
(INVERSION KIT)
http://www.poseidon.com/products/rebreather-accessories/inversion-kit
タンクを倒立させて装着するのが目的だが、改造にはなくてはならないキットである。
いや、考えてませんよ、サイドマウントにしちゃおうとか・・・。
インスピ対抗肺 ― 2014年07月05日 21:22
インスピ対抗肺
インスピレーションのカウンターラングは、最近、バックマウントになった(従来品と併売である)。
(OVER-THE-SHOULDER OR BACK-MOUNTED?)
http://www.apdiving.com/en/rebreathers/features/#
オーバー・ザ・ショルダーという従来のタイプは、確かに胸の前にカウンターラングがあるので、ハーネスに何かを吊るしたいとかいう時には邪魔になる。
APDは、他機種がいろいろやってくると、こまめに反応して改造するので助かるな(最近、二酸化炭素センサーも導入したし!)。
しかし、今のところ、浮沈子はこのバックマウンテッドのカウンターラングを導入する気はない。
コンベンショナルなカウンターラングは、フラッシングやマニュアルインフレーションの扱いもよく、浮沈子のようにレクリエーショナルレベルで潜る分には何の問題もない。
前回書いた呼吸回路からの排水を、このカウンターラングで行うというのは、そう簡単でないことは画像を見ていただければ分かるであろう。
ベントバルブ(オーバー・プレッシャー・バルブ)が、上の方にあるからだ。
マーク6の場合、立ち姿勢で排水できた(底の方に、深さ5cm位残っちゃいますが)のに、インスピは、そんなことしたって何の意味もない。カウンターラングには、半分以上水が入ったままになる。
排水を行うときの手順は、おそらくマーク6とほぼ同じと思われるが、排水時の姿勢は、うつ伏せになっている必要がある。
(対抗肺考:マーク6の排水についてはこちらを参照)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/07/04/7380085
ベントバルブを、呼吸回路の中で最も低い位置にして、そこに水を溜めてカウンターラングを圧迫して押し出すのだ。
もちろん、同じ姿勢を取れば、マーク6の排水も完全に行うことが出来るだろう。
残り5cmをちゃぷちゃぷさせておかなくてもいい。
さて、インスピのカウンターラングとマーク6のそれを見比べてみると、特に排気側(右側)のカウンターラングのマニュアルインフレーションボタンの位置に違いがあることが分かる。
インスピは、ディリュエント側と左右対称になっていて、浮沈子的には位置的には最適だと思う(構造がチャチなので、トータルでは問題ありかあ?)。
また、ベントバルブの操作にしても、インスピは紐を引いて行うのに対して、マーク6はカウンターラング全体を押すことによって行う。
操作性の観点からは、マーク6には問題があるといえる。
インスピの勝ち!。
また、対立の構図に持ち込んでしまった・・・。
元々、マニュアルインフレーションをしない、レクリエーショナル用として開発されたマーク6を「改造」して、減圧ダイビングに適用させようとしたのだから、無理もないという感じだ。
無理なんじゃね?。
まあいい。
これからじっくりと浮沈子が試してみよう!。
2つのカウンターラングを比較してみると、左右一体型と分離独立型になっている。
別に左右を分離しなくてもいいし、ポジションは最適な位置にあると豪語している(してたっけ?)APD方式でも、問題はない。
まあ、サイドマウントに改造する時に、簡単に脱着できるといいなあ、と浮沈子が感じる程度である。
洗浄して乾燥させるときに、ばらせれば便利ではある。
分離型は、メガロドンシリーズもそうだが、確かにメンテナンスはし易いだろう。
(OVER THE SHOULDER LUNGS:左右が逆なのは、メグの場合、反時計回りにガスが回るから)
http://www.megccr.com/rebreather-products/shoulder-lungs/
マーク6の場合は、ハーネスは別売で、カウンターラングの装着はショルダーベルトにベルクロで留める。
上下の位置決めは、別の細いベルトで行い、上は肩越しに、下の方はクロッチベルトで背中の本体にバックルで止める。
上はともかく、下はウエストベルトでもいいような気がするが、ウエストベルトには、普通いろいろ付けたい物があるので、干渉を嫌ったのかもしれない。
そういう意味では、ハーネスに依存しない固定方法ではある。
ショルダーハーネスがないやつには、留めようがないけど(って、そんなハーネスは少ないだろうが)。
少なくとも、普通のバックマウント型のBCには付かないな。
カウンターラング自体は、別に力がかかることはない部品なので、その設計は比較的自由である。
インスピの場合は、ゲージ(残圧計)をここに通したり、マニュアルインフレーションホースを通して、ぷらぷらさせないという機能がある。
マーク6には、ゲージがない!(ファーストの高圧に圧力センサーを繋いで電気的に測り、コンピューター殿を経由して、プライマリーディスプレイ(液晶)に、なんと(!)パーセンテージで表示する)。
まあ、そんなこんなで、両者の設計には、本質的なところで違いがあって、浮沈子には極めて興味深い。
インスピをサイドマウント化するに当たっては、カウンターラングをBCから切り離して、本体・酸素タンク・カウンターラングユニットを、分離できるようにしたいと考えている。
左サイドに、サイドマウントでディリュエント兼ベイルアウト用シリンダーを1本つけ、本体ユニットは、水面で着ることができれば、運用は格段に改善される。
ワンタッチでその辺りを何とかできれば、サイドマウントCCRは、完成に向かって大きく前進するはずである。
まあ、どうでもいいんですが。
カウンターラングは、リブリーザーを成立させるための基本的な構成要素であって、ただの袋と馬鹿にしてはいけない(ただの袋ですが)。
重要な機能部品であり、前面に装備されていれば、ある意味でリブリーザーの顔である。
センチネルやKISS、最近ではSCRのエクスプローラーなど、カウンターラングを保護ケースの中に収納しているモデルもある。
(The Sentinel CCR)
http://www.vmsrebreathers.com/sentinel.php
(The KISS mCCR Difference)
http://www.kissrebreathers.com/difference.html
(EXPLORER REBREATHER)
http://www.hollis.com/explorer/
それらの運用について詳しくは知らないが、フラッシングとか、どうやっているのだろうか?。
マニュアルインフレーションによるPO2のコントロールは、どうしているのだろうか。
回路内の水の排水は?。
まあいい。
他の機種については、その道の専門家に任せよう(対立の構図には、持ち込みたくないんで)。
レクリエーショナル用途に限定すれば、フラッシングとかマニュアルインフレーションとかは必要ない。
ゴムの袋を露出させているタイプに比べて、堅牢性という点ではケースに入れているほうが有利ではあるな。
たまたま、インスピもマーク6も殆ど同じタイプのカウンターラングであった。
単なる偶然だが、運用もほぼ同じだろう。
インスピの講習では、ミニマムボリュームということを散々言われた。
浮力のコントロールや、PO2のマニュアル制御を行う上で、呼吸回路の容積を最小に保つということが、最も重要なスキルの一つである。
これはたぶん、どんなリブリーザーでも共通のスキルなのだろう。
呼吸回路の容積を変える要素はカウンターラングしかない。
鼻からのパージとADV(なければ、マニュアルインフレーション)で、呼吸回路の容積を調節して、制御の幅を絞り込んでおくのだ。
CCR運用のコツの一つである。
運用上も、重要な役割を果たすカウンターラングなのである。
あだや疎かにはできないな。
インスピレーションのカウンターラングは、最近、バックマウントになった(従来品と併売である)。
(OVER-THE-SHOULDER OR BACK-MOUNTED?)
http://www.apdiving.com/en/rebreathers/features/#
オーバー・ザ・ショルダーという従来のタイプは、確かに胸の前にカウンターラングがあるので、ハーネスに何かを吊るしたいとかいう時には邪魔になる。
APDは、他機種がいろいろやってくると、こまめに反応して改造するので助かるな(最近、二酸化炭素センサーも導入したし!)。
しかし、今のところ、浮沈子はこのバックマウンテッドのカウンターラングを導入する気はない。
コンベンショナルなカウンターラングは、フラッシングやマニュアルインフレーションの扱いもよく、浮沈子のようにレクリエーショナルレベルで潜る分には何の問題もない。
前回書いた呼吸回路からの排水を、このカウンターラングで行うというのは、そう簡単でないことは画像を見ていただければ分かるであろう。
ベントバルブ(オーバー・プレッシャー・バルブ)が、上の方にあるからだ。
マーク6の場合、立ち姿勢で排水できた(底の方に、深さ5cm位残っちゃいますが)のに、インスピは、そんなことしたって何の意味もない。カウンターラングには、半分以上水が入ったままになる。
排水を行うときの手順は、おそらくマーク6とほぼ同じと思われるが、排水時の姿勢は、うつ伏せになっている必要がある。
(対抗肺考:マーク6の排水についてはこちらを参照)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/07/04/7380085
ベントバルブを、呼吸回路の中で最も低い位置にして、そこに水を溜めてカウンターラングを圧迫して押し出すのだ。
もちろん、同じ姿勢を取れば、マーク6の排水も完全に行うことが出来るだろう。
残り5cmをちゃぷちゃぷさせておかなくてもいい。
さて、インスピのカウンターラングとマーク6のそれを見比べてみると、特に排気側(右側)のカウンターラングのマニュアルインフレーションボタンの位置に違いがあることが分かる。
インスピは、ディリュエント側と左右対称になっていて、浮沈子的には位置的には最適だと思う(構造がチャチなので、トータルでは問題ありかあ?)。
また、ベントバルブの操作にしても、インスピは紐を引いて行うのに対して、マーク6はカウンターラング全体を押すことによって行う。
操作性の観点からは、マーク6には問題があるといえる。
インスピの勝ち!。
また、対立の構図に持ち込んでしまった・・・。
元々、マニュアルインフレーションをしない、レクリエーショナル用として開発されたマーク6を「改造」して、減圧ダイビングに適用させようとしたのだから、無理もないという感じだ。
無理なんじゃね?。
まあいい。
これからじっくりと浮沈子が試してみよう!。
2つのカウンターラングを比較してみると、左右一体型と分離独立型になっている。
別に左右を分離しなくてもいいし、ポジションは最適な位置にあると豪語している(してたっけ?)APD方式でも、問題はない。
まあ、サイドマウントに改造する時に、簡単に脱着できるといいなあ、と浮沈子が感じる程度である。
洗浄して乾燥させるときに、ばらせれば便利ではある。
分離型は、メガロドンシリーズもそうだが、確かにメンテナンスはし易いだろう。
(OVER THE SHOULDER LUNGS:左右が逆なのは、メグの場合、反時計回りにガスが回るから)
http://www.megccr.com/rebreather-products/shoulder-lungs/
マーク6の場合は、ハーネスは別売で、カウンターラングの装着はショルダーベルトにベルクロで留める。
上下の位置決めは、別の細いベルトで行い、上は肩越しに、下の方はクロッチベルトで背中の本体にバックルで止める。
上はともかく、下はウエストベルトでもいいような気がするが、ウエストベルトには、普通いろいろ付けたい物があるので、干渉を嫌ったのかもしれない。
そういう意味では、ハーネスに依存しない固定方法ではある。
ショルダーハーネスがないやつには、留めようがないけど(って、そんなハーネスは少ないだろうが)。
少なくとも、普通のバックマウント型のBCには付かないな。
カウンターラング自体は、別に力がかかることはない部品なので、その設計は比較的自由である。
インスピの場合は、ゲージ(残圧計)をここに通したり、マニュアルインフレーションホースを通して、ぷらぷらさせないという機能がある。
マーク6には、ゲージがない!(ファーストの高圧に圧力センサーを繋いで電気的に測り、コンピューター殿を経由して、プライマリーディスプレイ(液晶)に、なんと(!)パーセンテージで表示する)。
まあ、そんなこんなで、両者の設計には、本質的なところで違いがあって、浮沈子には極めて興味深い。
インスピをサイドマウント化するに当たっては、カウンターラングをBCから切り離して、本体・酸素タンク・カウンターラングユニットを、分離できるようにしたいと考えている。
左サイドに、サイドマウントでディリュエント兼ベイルアウト用シリンダーを1本つけ、本体ユニットは、水面で着ることができれば、運用は格段に改善される。
ワンタッチでその辺りを何とかできれば、サイドマウントCCRは、完成に向かって大きく前進するはずである。
まあ、どうでもいいんですが。
カウンターラングは、リブリーザーを成立させるための基本的な構成要素であって、ただの袋と馬鹿にしてはいけない(ただの袋ですが)。
重要な機能部品であり、前面に装備されていれば、ある意味でリブリーザーの顔である。
センチネルやKISS、最近ではSCRのエクスプローラーなど、カウンターラングを保護ケースの中に収納しているモデルもある。
(The Sentinel CCR)
http://www.vmsrebreathers.com/sentinel.php
(The KISS mCCR Difference)
http://www.kissrebreathers.com/difference.html
(EXPLORER REBREATHER)
http://www.hollis.com/explorer/
それらの運用について詳しくは知らないが、フラッシングとか、どうやっているのだろうか?。
マニュアルインフレーションによるPO2のコントロールは、どうしているのだろうか。
回路内の水の排水は?。
まあいい。
他の機種については、その道の専門家に任せよう(対立の構図には、持ち込みたくないんで)。
レクリエーショナル用途に限定すれば、フラッシングとかマニュアルインフレーションとかは必要ない。
ゴムの袋を露出させているタイプに比べて、堅牢性という点ではケースに入れているほうが有利ではあるな。
たまたま、インスピもマーク6も殆ど同じタイプのカウンターラングであった。
単なる偶然だが、運用もほぼ同じだろう。
インスピの講習では、ミニマムボリュームということを散々言われた。
浮力のコントロールや、PO2のマニュアル制御を行う上で、呼吸回路の容積を最小に保つということが、最も重要なスキルの一つである。
これはたぶん、どんなリブリーザーでも共通のスキルなのだろう。
呼吸回路の容積を変える要素はカウンターラングしかない。
鼻からのパージとADV(なければ、マニュアルインフレーション)で、呼吸回路の容積を調節して、制御の幅を絞り込んでおくのだ。
CCR運用のコツの一つである。
運用上も、重要な役割を果たすカウンターラングなのである。
あだや疎かにはできないな。
マスタリー ― 2014年07月06日 02:41
マスタリー
「mastery:
語源
From Old French maistrie.」
フランス語の古語が語源とは、知らなかったな。
(mastery)
http://ejje.weblio.jp/content/mastery
PADIの安全セミナーで、ダイビングのスキルは、マスタリーしなければ認定してはならないと話していた。
まあ、話だけならいいが、実際のところ、本当にその基準で認定したら、オープンウォーターダイバーの少なくとも9割はカード返上である。
レスキューダイバーの浮沈子でさえ、トリムコントロールをマスタリーできないでいる。
フィンワークに至っては、泳ぐというよりは、よたよたとフィンを動かしているだけで、泳ぎたいのか、バランスを取っているだけなのか不明である・・・。
ところで、マスタリーって、なに?。
「斎藤和英大辞典:
抑制;覇権;体得
Weblio英和対訳辞書:
制覇, 制御, 制禦, 制馭, 制圧, 熟達, 習熟, 会得, 体得, 手利き, 凄腕, すご腕」
ダイビングのスキルの習得に限って言えば、浮沈子はこの2つの辞書に共通している「体得」というのが相応しいような気がしている。
講師の村上さんも、身体で覚えることだと言っていたし。
ダイビングのスキルだから、まあ、当然と言えば当然の話だ。
ダイビングがスポーツかどうかは議論があるだろうが、運動であることには違いなかろう。
水の中で息するだけでも、立派な運動である。
ちっとでも、なんかしようとしたら、例えば中性浮力を取ろうとしたら、もう、頭の中は爆発状態で、BC弄ったり呼吸を調整したりして、重労働なわけだ。
マスタリーすると、眠くなるほど簡単に水中浮揚ができるようになる(らしい)。
もちろん、器材の選択、ウエイトなどのバランス、全ての調整をどうするかも問題だ。
そして、人間の能力を極める。
身体で覚える。
体得する。
マスタリー、してますか?。
1回くらいやっただけでは、体得とはいえない。
100回でも、駄目なものは駄目。
認定されないダイバーのなりそこないが、巷に溢れることになる。
まあ、どうでもいいんですが。
浮沈子は、今、マーク6のマニュアルを読んでいる。
この潜水器は、どうしてもマスタリーしたい。
明後日からの実技講習で、肝心のPADIの英文のテキストは、まだ手元にないので読んでいないのだが、少なくとも機器の取り扱いで混乱することがないように、マニュアル上でマスタリーしておこうと必死である。
気になるところは、英文のテキストにも当たっている。
(POSEIDON MKVI USER MANUAL)
http://www.poseidon.com/sites/all/files/user_manual_mkvi_ver_26_0.pdf
組み立てについては、ほぼ理解したという感じだが、実物を触っていないので、どうなるかは分からない。
全バラの状態から、以下の順序で組み立てていくのだ。
「PDFで55ページ目
Pre-dive checklist:
Check for damage, dirt and deteriorations during assembly.
1 Check that the battery is charged.
2 Inspect electronics module, handset, cables, electric connections, HUD, pneumatics hoses and oxygen sensors.
3 Mount top plate on top of scrubber, check O-rings (2 O-rings).
4 Mount end plate in the bottom of scrubber, check O-rings and sponge (3 O-rings).
5 Install scrubber into cartridge housing, tighten the four screws by hand.
6 Attach BC and harness to cartridge housing.
7 Mount counterlungs.
8 Check valve.
2 Both cylinders OFF.
3 Wet-switch DRY.
9 Check hoses, mouthpiece, T-valves and attach.
10 Check pressure, analyze, and attach filled gas cylinders.
11 O2__________%__________psi/bar
Diluent_________%__________psi/bar
Helium_________%__________psi/bar
12 Attach electronics module, tighten the two screws by hand.
13 Mount the two first stages.
14 Attach IP diluent supply hose to mouthpiece, tighten.
15 Attach HUD on to mouthpiece.
16 Attach IP diluent supply hose to inflator.
17 Close OPV on right counterlung.
18 Negative loop pressure test.
19 Insert smart battery and conduct power-up self-tests (see Start up procedure).
20 Prebreathe. It is very important to pre-form a full prebreathe for a minimum of 5 minutes, while pinching your nose.」
バッテリーが充電されているかを確認、電子モジュールを点検した後、スクラバーを本体に挿入し、BC、ハーネスと合体し、カウンターラングをセットする。
マウスピースの逆止弁をチェックし、呼吸回路を組み立て、圧力の確認(どうやって?)と酸素アナライジングをした酸素タンクとディリュエントガスのタンクを取り付ける。
電子モジュールを本体に取り付けた後、ファーストステージを着け、マウスピースにベイルアウト用の中圧ホースを差し込む。
HUD、パワーインフレーターホースを取り付ければほぼ完成である。
カウンターラングのオーバープレッシャーバルブを閉め、苦手のネガティブチェックが終われば一安心。
バッテリーを挿して、スタートアッププロシージャーを開始するが、タンクのバルブはオフ、マウスピースはオープンサーキットモードである。
27番のチェックが終わって29番が始まったらたらタンクのバルブを開け、後は指示に従ってクローズドサーキットモード、再びオープンサーキットモードにマウスピースのレバーを切り替える。
最後に、5分間以上プレブリージングをして、生きていればOK(?)。
流れるような手順で、ここまでできれば合格だな。
組み立て全般では、Oリングのチェックが重要とある。
特に、当たり面のチェックは疎かになりがちである。
呼吸回路の気密(水密)が確保されていないと、リークチェックをパスできない。
注意すべきなのは、コンピューター殿が認識できないところだ。
浮沈子が見るところ、それは3つある。
1番目、たぶん、カートリッジ上蓋の平面Oリングの付け忘れは、人間でしかチェックできないはずだ。
このシールが出来ていないと、二酸化炭素を含んだガスのリークが起こり、ダイバーはいちころである。
底蓋を本体に4本の手回しネジで留める時の1mmのギャップを確認することは、極めて重要である。
2番目、ネガティブチェックも必要だ。
これも、ポジティブチェックでは分からないリークを発見するための不可避の手順であると書いている。
どんな場合がそれに当たるのかは不明だが、インスピでも、ポジティブだけでは駄目で、どこかのシールの気密性をチェックするためのテストを行う。
オーバープレッシャーバルブとかADVとか、そのへんなんだろうか。
それとも、通常のOリングシールでも、ネガティブな状態で見なければ分からないのだろうか。
3番目、プレダイブチェックによるソフノダイブ797の有効性の確認である。
マーク6には二酸化炭素センサーがない。
また、補助機能としての反応熱のモニターもない。
一か八か、モレキュラー社を信じて命預けるわけだ。
せめて、自分の命を自分で守るために、プレブリージングは確実に行う必要がある。
ハイパーカプニアの症状が出たら、即刻ダイビングを取り止め、怒りをもって、カートリッジを取り出し、地面に叩きつけるわけだな(適切に廃棄しましょう!)。
少なくとも、「不良品:使用禁止」と書いて、誤って他のダイバーや自分自身が使うことがないように表示することだけは忘れずに行う必要がある。
2個で1箱のパッケージになっているので、その箱の一つ目が不良品だった場合は、2個目も怪しい・・・。
まあ、保管状態にもよるので、同じ箱のカートリッジを使う場合は、慎重にプレブリージングを行うべきだろう。
この3点さえクリアーしておけば、後は概ねコンピューター殿のチェックで引っ掛かるはずである。
本体とハーネスやブラダーとの接続が不良だとか、タンクがきちんと止まっていないとかは、論外だな。
そんなとこまで、コンピューター殿は面倒見てはくれない。
今後、どんなにCCRが進化しても、人間がチェックしなければならない部分は残るのである。
CCRの場合、オープンサーキットのバディチェックのように、CCRダイバー同士での確認が重要だと思うんだが。
「ビギン・ウィズ・リビュー・アンド・フレンド」
・B:相手のBCDに給気・排気して、操作方法を確認(最近のは、良く分からん)
・W:ウエイトベルト等の装着の有無、バランスを確認
・R:リリースで、BCのバックルの位置を確認
・A:残圧計を見せながらレギュレーターを吸って見せ、残圧・バルブの開放状況を確認(開け方が少ない時は、分からないんだが)
・F:ファイナルチェックで、マスク・フィン・スノーケルの着用、ホース類の絡み、ゲージ・オクトパスの位置を確認
(Begin With Review And Friend (BWRAF)
http://scubadiving.lifetips.com/tip/83049/scuba-diving-certification/scuba-instruction/begin-with-review-and-friend-bwraf.html
シンプルなシングルタンクのバックマウントのオープンサーキットでも、こんだけあんだから・・・。
いや、そのうち、カメラ付きのCCRが出来て、バディのコンフィギュレーションをチェックするようになったり、コンピューター同士がお互い通信しあって、あら捜しするようになるかもしれない。
「DANGER:
Failure to properly and completely conduct the Pre-Dive tests and to ensure that the rig is operating properly could lead to permanent injury or death. Do NOT skip the Pre-Dive Procedure.
Your life depends on it.」
まあ、要するに、死にたくなけりゃ完全にチェックしろってことだな。
CCRでのトラブルは、死に直結する。
そりゃあ、オープンサーキットだって同じだが、息が出来ないので分かりやすい。
クローズドサーキットの問題は、何かトラブルが起こっていても、息が出来てしまうところにある。
そして、それは一巻の終わりに直結する。
だから、ダイビング前のチェックが、何より大切である。
食べる前に飲む、じゃなくて、潜る前に点検する。
もちろん、ダイビング中も、モニターチェックは欠かせない。
しかし、ダイビング中は、リスクに身を晒しているのだから、自然に用心深くなる。
準備の段階では、身に危険が迫っていないだけに、ぞんざいになりがちである。
水中の100倍用心しても、足りないかもしれない。
完璧に機能する器材で潜って、初めてCCRの安全性というか、危機回避能力を発揮できるのであって、初めからトラブルを抱えて潜るなんざ、論外であるな。
まあ、そんときゃ、オープンサーキットで潜るさ。
そのシビアな判断ができるかどうかというのも、つまり、事前チェックで問題があれば潜らないという決断ができるというのも、マスタリーの結果であろう。
器材のトラブルが、どんな結果をもたらすかを知り尽くしていなければ、甘い判断で潜ってしまうかもしれない。
CCRのリダンダンシーは、非常に高いが、それは、そのような無謀なダイビングを許容するものではない。
CCRで潜るということは、「使用」ではなく、「運用」なのだ。
そこにあるものを手にとって、直ぐに使い始められるようなものではない。
整備し、点検して初めて機能する。
何か月も前から計画し、金と暇と手間を掛け、やっと潜ろうというその時に、止めるという決断を、何の躊躇いもなく下せなければ、どんなにスキルがあり、どんだけ知識があっても、CCRダイバーとして認定はできない。
止めるということは、潜るということより100倍困難だ。
それが出来てこそ、マスタリーと言えるんだろうな。
「mastery:
語源
From Old French maistrie.」
フランス語の古語が語源とは、知らなかったな。
(mastery)
http://ejje.weblio.jp/content/mastery
PADIの安全セミナーで、ダイビングのスキルは、マスタリーしなければ認定してはならないと話していた。
まあ、話だけならいいが、実際のところ、本当にその基準で認定したら、オープンウォーターダイバーの少なくとも9割はカード返上である。
レスキューダイバーの浮沈子でさえ、トリムコントロールをマスタリーできないでいる。
フィンワークに至っては、泳ぐというよりは、よたよたとフィンを動かしているだけで、泳ぎたいのか、バランスを取っているだけなのか不明である・・・。
ところで、マスタリーって、なに?。
「斎藤和英大辞典:
抑制;覇権;体得
Weblio英和対訳辞書:
制覇, 制御, 制禦, 制馭, 制圧, 熟達, 習熟, 会得, 体得, 手利き, 凄腕, すご腕」
ダイビングのスキルの習得に限って言えば、浮沈子はこの2つの辞書に共通している「体得」というのが相応しいような気がしている。
講師の村上さんも、身体で覚えることだと言っていたし。
ダイビングのスキルだから、まあ、当然と言えば当然の話だ。
ダイビングがスポーツかどうかは議論があるだろうが、運動であることには違いなかろう。
水の中で息するだけでも、立派な運動である。
ちっとでも、なんかしようとしたら、例えば中性浮力を取ろうとしたら、もう、頭の中は爆発状態で、BC弄ったり呼吸を調整したりして、重労働なわけだ。
マスタリーすると、眠くなるほど簡単に水中浮揚ができるようになる(らしい)。
もちろん、器材の選択、ウエイトなどのバランス、全ての調整をどうするかも問題だ。
そして、人間の能力を極める。
身体で覚える。
体得する。
マスタリー、してますか?。
1回くらいやっただけでは、体得とはいえない。
100回でも、駄目なものは駄目。
認定されないダイバーのなりそこないが、巷に溢れることになる。
まあ、どうでもいいんですが。
浮沈子は、今、マーク6のマニュアルを読んでいる。
この潜水器は、どうしてもマスタリーしたい。
明後日からの実技講習で、肝心のPADIの英文のテキストは、まだ手元にないので読んでいないのだが、少なくとも機器の取り扱いで混乱することがないように、マニュアル上でマスタリーしておこうと必死である。
気になるところは、英文のテキストにも当たっている。
(POSEIDON MKVI USER MANUAL)
http://www.poseidon.com/sites/all/files/user_manual_mkvi_ver_26_0.pdf
組み立てについては、ほぼ理解したという感じだが、実物を触っていないので、どうなるかは分からない。
全バラの状態から、以下の順序で組み立てていくのだ。
「PDFで55ページ目
Pre-dive checklist:
Check for damage, dirt and deteriorations during assembly.
1 Check that the battery is charged.
2 Inspect electronics module, handset, cables, electric connections, HUD, pneumatics hoses and oxygen sensors.
3 Mount top plate on top of scrubber, check O-rings (2 O-rings).
4 Mount end plate in the bottom of scrubber, check O-rings and sponge (3 O-rings).
5 Install scrubber into cartridge housing, tighten the four screws by hand.
6 Attach BC and harness to cartridge housing.
7 Mount counterlungs.
8 Check valve.
2 Both cylinders OFF.
3 Wet-switch DRY.
9 Check hoses, mouthpiece, T-valves and attach.
10 Check pressure, analyze, and attach filled gas cylinders.
11 O2__________%__________psi/bar
Diluent_________%__________psi/bar
Helium_________%__________psi/bar
12 Attach electronics module, tighten the two screws by hand.
13 Mount the two first stages.
14 Attach IP diluent supply hose to mouthpiece, tighten.
15 Attach HUD on to mouthpiece.
16 Attach IP diluent supply hose to inflator.
17 Close OPV on right counterlung.
18 Negative loop pressure test.
19 Insert smart battery and conduct power-up self-tests (see Start up procedure).
20 Prebreathe. It is very important to pre-form a full prebreathe for a minimum of 5 minutes, while pinching your nose.」
バッテリーが充電されているかを確認、電子モジュールを点検した後、スクラバーを本体に挿入し、BC、ハーネスと合体し、カウンターラングをセットする。
マウスピースの逆止弁をチェックし、呼吸回路を組み立て、圧力の確認(どうやって?)と酸素アナライジングをした酸素タンクとディリュエントガスのタンクを取り付ける。
電子モジュールを本体に取り付けた後、ファーストステージを着け、マウスピースにベイルアウト用の中圧ホースを差し込む。
HUD、パワーインフレーターホースを取り付ければほぼ完成である。
カウンターラングのオーバープレッシャーバルブを閉め、苦手のネガティブチェックが終われば一安心。
バッテリーを挿して、スタートアッププロシージャーを開始するが、タンクのバルブはオフ、マウスピースはオープンサーキットモードである。
27番のチェックが終わって29番が始まったらたらタンクのバルブを開け、後は指示に従ってクローズドサーキットモード、再びオープンサーキットモードにマウスピースのレバーを切り替える。
最後に、5分間以上プレブリージングをして、生きていればOK(?)。
流れるような手順で、ここまでできれば合格だな。
組み立て全般では、Oリングのチェックが重要とある。
特に、当たり面のチェックは疎かになりがちである。
呼吸回路の気密(水密)が確保されていないと、リークチェックをパスできない。
注意すべきなのは、コンピューター殿が認識できないところだ。
浮沈子が見るところ、それは3つある。
1番目、たぶん、カートリッジ上蓋の平面Oリングの付け忘れは、人間でしかチェックできないはずだ。
このシールが出来ていないと、二酸化炭素を含んだガスのリークが起こり、ダイバーはいちころである。
底蓋を本体に4本の手回しネジで留める時の1mmのギャップを確認することは、極めて重要である。
2番目、ネガティブチェックも必要だ。
これも、ポジティブチェックでは分からないリークを発見するための不可避の手順であると書いている。
どんな場合がそれに当たるのかは不明だが、インスピでも、ポジティブだけでは駄目で、どこかのシールの気密性をチェックするためのテストを行う。
オーバープレッシャーバルブとかADVとか、そのへんなんだろうか。
それとも、通常のOリングシールでも、ネガティブな状態で見なければ分からないのだろうか。
3番目、プレダイブチェックによるソフノダイブ797の有効性の確認である。
マーク6には二酸化炭素センサーがない。
また、補助機能としての反応熱のモニターもない。
一か八か、モレキュラー社を信じて命預けるわけだ。
せめて、自分の命を自分で守るために、プレブリージングは確実に行う必要がある。
ハイパーカプニアの症状が出たら、即刻ダイビングを取り止め、怒りをもって、カートリッジを取り出し、地面に叩きつけるわけだな(適切に廃棄しましょう!)。
少なくとも、「不良品:使用禁止」と書いて、誤って他のダイバーや自分自身が使うことがないように表示することだけは忘れずに行う必要がある。
2個で1箱のパッケージになっているので、その箱の一つ目が不良品だった場合は、2個目も怪しい・・・。
まあ、保管状態にもよるので、同じ箱のカートリッジを使う場合は、慎重にプレブリージングを行うべきだろう。
この3点さえクリアーしておけば、後は概ねコンピューター殿のチェックで引っ掛かるはずである。
本体とハーネスやブラダーとの接続が不良だとか、タンクがきちんと止まっていないとかは、論外だな。
そんなとこまで、コンピューター殿は面倒見てはくれない。
今後、どんなにCCRが進化しても、人間がチェックしなければならない部分は残るのである。
CCRの場合、オープンサーキットのバディチェックのように、CCRダイバー同士での確認が重要だと思うんだが。
「ビギン・ウィズ・リビュー・アンド・フレンド」
・B:相手のBCDに給気・排気して、操作方法を確認(最近のは、良く分からん)
・W:ウエイトベルト等の装着の有無、バランスを確認
・R:リリースで、BCのバックルの位置を確認
・A:残圧計を見せながらレギュレーターを吸って見せ、残圧・バルブの開放状況を確認(開け方が少ない時は、分からないんだが)
・F:ファイナルチェックで、マスク・フィン・スノーケルの着用、ホース類の絡み、ゲージ・オクトパスの位置を確認
(Begin With Review And Friend (BWRAF)
http://scubadiving.lifetips.com/tip/83049/scuba-diving-certification/scuba-instruction/begin-with-review-and-friend-bwraf.html
シンプルなシングルタンクのバックマウントのオープンサーキットでも、こんだけあんだから・・・。
いや、そのうち、カメラ付きのCCRが出来て、バディのコンフィギュレーションをチェックするようになったり、コンピューター同士がお互い通信しあって、あら捜しするようになるかもしれない。
「DANGER:
Failure to properly and completely conduct the Pre-Dive tests and to ensure that the rig is operating properly could lead to permanent injury or death. Do NOT skip the Pre-Dive Procedure.
Your life depends on it.」
まあ、要するに、死にたくなけりゃ完全にチェックしろってことだな。
CCRでのトラブルは、死に直結する。
そりゃあ、オープンサーキットだって同じだが、息が出来ないので分かりやすい。
クローズドサーキットの問題は、何かトラブルが起こっていても、息が出来てしまうところにある。
そして、それは一巻の終わりに直結する。
だから、ダイビング前のチェックが、何より大切である。
食べる前に飲む、じゃなくて、潜る前に点検する。
もちろん、ダイビング中も、モニターチェックは欠かせない。
しかし、ダイビング中は、リスクに身を晒しているのだから、自然に用心深くなる。
準備の段階では、身に危険が迫っていないだけに、ぞんざいになりがちである。
水中の100倍用心しても、足りないかもしれない。
完璧に機能する器材で潜って、初めてCCRの安全性というか、危機回避能力を発揮できるのであって、初めからトラブルを抱えて潜るなんざ、論外であるな。
まあ、そんときゃ、オープンサーキットで潜るさ。
そのシビアな判断ができるかどうかというのも、つまり、事前チェックで問題があれば潜らないという決断ができるというのも、マスタリーの結果であろう。
器材のトラブルが、どんな結果をもたらすかを知り尽くしていなければ、甘い判断で潜ってしまうかもしれない。
CCRのリダンダンシーは、非常に高いが、それは、そのような無謀なダイビングを許容するものではない。
CCRで潜るということは、「使用」ではなく、「運用」なのだ。
そこにあるものを手にとって、直ぐに使い始められるようなものではない。
整備し、点検して初めて機能する。
何か月も前から計画し、金と暇と手間を掛け、やっと潜ろうというその時に、止めるという決断を、何の躊躇いもなく下せなければ、どんなにスキルがあり、どんだけ知識があっても、CCRダイバーとして認定はできない。
止めるということは、潜るということより100倍困難だ。
それが出来てこそ、マスタリーと言えるんだろうな。
卵が先かあ? ― 2014年07月06日 05:12
卵が先かあ?
マーク6の組み立ての手順に疑義が出てきた。
(マスタリー)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/07/06/7381025
チェック項目は飛ばして、マニュアルに書いてある手順だけ追うと、以下になる(細部省略)。
1 スクラバーを本体に入れる。
2 BC、ハーネスを本体に付ける。
3 カウンターラングを付ける。
4 呼吸回路を取り付ける。
5 タンクを付ける。
6 電子モジュールを付ける。
7 タンクにファーストステージを付ける。
8 ベイルアウト用中圧ホースをマウスピースに付ける。
9 HUDを付ける。
10 パワーインフレーターに中圧ホースを付ける。
11 オーバープレッシャーバルブを右に回して閉める。
12 呼吸回路のネガティブチェックを行う。
13 スマートバッテリーを付ける(スタートアッププロシージャーが始まる)。
さて、どこが問題なのか。
(POSEIDON MK6 Discovery Montage Teil 1von 2:動画出ます)
https://www.youtube.com/watch?v=e8tm-wK_GVk
(POSEIDON MK6 Discovery Montage Teil 2von 2:動画出ます)
https://www.youtube.com/watch?v=kWR4bItQUh8
クソ面白くもないこのビデオでは、以下の順になっている(番号は、マニュアルのまま)
(6 電子モジュールを付ける。)(既に付いている)
(8 ベイルアウト用中圧ホースをマウスピースに付ける。)(既に付いている)
(9 HUDを付ける。)(既に付いている)
1 スクラバーを本体に入れる。
(2 BC、ハーネスを本体に付ける。)(省略)
4 呼吸回路を取り付ける。(左右後ろ側のみ)
5 タンクを付ける。(酸素)
7 タンクにファーストステージを付ける。(酸素)
5 タンクを付ける。(ディリュエント)
7 タンクにファーストステージを付ける。(ディリュエント)
3 カウンターラングを付ける(右)。
4 呼吸回路を取り付ける(右前)。
3 カウンターラングを付ける(左)。
4 呼吸回路を取り付ける(左前)。
(10 パワーインフレーターに中圧ホースを付ける。)(省略)
(11 オーバープレッシャーバルブを右に回して閉める。)(既に閉まっている)
(12 呼吸回路のネガティブチェックを行う。)(省略)
13 スマートバッテリーを付ける(スタートアッププロシージャーが始まる)。
ー以下略ー
お気づきだろうか。
電子モジュールの取り付けは、かなり後ろである。
電子モジュールのない本体に、先にタンクを取り付けている。
浮沈子は、電子モジュールは、必要なチェックを終えたら、本体に先に付けてしまうのが正解ではないかと考えている。
少なくとも、タンクよりは先だろう?。
この電子モジュールには、ファーストステージやら何やらが、みんな付いているのだ。
だからこそ、タンクを先につけてしまうという、マニュアルの手順もないではない。
組み立ては、大きいものから行うのが基本だ。
阻害要因がなければ、その方が効率がいいのが一般である。
タンクを先につけて問題なければ、それでもいいかも知れない。
ビデオを見ていると、確かにファーストステージが邪魔で、タンクを付け辛そうだ。
タンクが先か、電子モジュールが先か。
それが問題だな。
マニュアル本体の記述では、やはりタンクを先につけている。
(POSEIDON MKVI USER MANUAL:PDF29ページ)
http://www.poseidon.com/sites/all/files/user_manual_mkvi_ver_26_0.pdf
さらには、タンクの前に、カウンターラングを先に付けている。
マニュアル本体の記述では、以下になる(チェックリストとほぼ同じなのは、当たり前!)。
2 BC、ハーネスを本体に付ける。
3 カウンターラングを付ける。
4 呼吸回路を取り付ける。(左右後ろ側)
5 タンクを付ける。
(13 スマートバッテリーを付ける。)(既に電子モジュールに付いている)
6 電子モジュールを付ける。
7 タンクにファーストステージを付ける。
8 ベイルアウト用中圧ホースをマウスピースに付ける。
9 HUDを付ける。
(10 パワーインフレーターに中圧ホースを付ける。)(省略)
4 呼吸回路を取り付ける。(左右前側及びマウスピース)
1 スクラバーを本体に入れる。
11 オーバープレッシャーバルブを右に回して閉める。
12 呼吸回路のネガティブチェックを行う。
まあ、スクラバーを本体に入れるというのが随分後になっているが、どこでもいいといえばそういうことになるか。
バッテリーが既に刺さっているのも、端子保護のために、そういう対応を推奨しているので当然といえば当然であるな。
浮沈子的には、やはり、マニュアルどおり、タンクを先に付けるべきではないかと思い直しつつある。
大きなものから先に付ける。
まあ、どっちでもいいんですが。
マーク6の組み立ての手順に疑義が出てきた。
(マスタリー)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/07/06/7381025
チェック項目は飛ばして、マニュアルに書いてある手順だけ追うと、以下になる(細部省略)。
1 スクラバーを本体に入れる。
2 BC、ハーネスを本体に付ける。
3 カウンターラングを付ける。
4 呼吸回路を取り付ける。
5 タンクを付ける。
6 電子モジュールを付ける。
7 タンクにファーストステージを付ける。
8 ベイルアウト用中圧ホースをマウスピースに付ける。
9 HUDを付ける。
10 パワーインフレーターに中圧ホースを付ける。
11 オーバープレッシャーバルブを右に回して閉める。
12 呼吸回路のネガティブチェックを行う。
13 スマートバッテリーを付ける(スタートアッププロシージャーが始まる)。
さて、どこが問題なのか。
(POSEIDON MK6 Discovery Montage Teil 1von 2:動画出ます)
https://www.youtube.com/watch?v=e8tm-wK_GVk
(POSEIDON MK6 Discovery Montage Teil 2von 2:動画出ます)
https://www.youtube.com/watch?v=kWR4bItQUh8
クソ面白くもないこのビデオでは、以下の順になっている(番号は、マニュアルのまま)
(6 電子モジュールを付ける。)(既に付いている)
(8 ベイルアウト用中圧ホースをマウスピースに付ける。)(既に付いている)
(9 HUDを付ける。)(既に付いている)
1 スクラバーを本体に入れる。
(2 BC、ハーネスを本体に付ける。)(省略)
4 呼吸回路を取り付ける。(左右後ろ側のみ)
5 タンクを付ける。(酸素)
7 タンクにファーストステージを付ける。(酸素)
5 タンクを付ける。(ディリュエント)
7 タンクにファーストステージを付ける。(ディリュエント)
3 カウンターラングを付ける(右)。
4 呼吸回路を取り付ける(右前)。
3 カウンターラングを付ける(左)。
4 呼吸回路を取り付ける(左前)。
(10 パワーインフレーターに中圧ホースを付ける。)(省略)
(11 オーバープレッシャーバルブを右に回して閉める。)(既に閉まっている)
(12 呼吸回路のネガティブチェックを行う。)(省略)
13 スマートバッテリーを付ける(スタートアッププロシージャーが始まる)。
ー以下略ー
お気づきだろうか。
電子モジュールの取り付けは、かなり後ろである。
電子モジュールのない本体に、先にタンクを取り付けている。
浮沈子は、電子モジュールは、必要なチェックを終えたら、本体に先に付けてしまうのが正解ではないかと考えている。
少なくとも、タンクよりは先だろう?。
この電子モジュールには、ファーストステージやら何やらが、みんな付いているのだ。
だからこそ、タンクを先につけてしまうという、マニュアルの手順もないではない。
組み立ては、大きいものから行うのが基本だ。
阻害要因がなければ、その方が効率がいいのが一般である。
タンクを先につけて問題なければ、それでもいいかも知れない。
ビデオを見ていると、確かにファーストステージが邪魔で、タンクを付け辛そうだ。
タンクが先か、電子モジュールが先か。
それが問題だな。
マニュアル本体の記述では、やはりタンクを先につけている。
(POSEIDON MKVI USER MANUAL:PDF29ページ)
http://www.poseidon.com/sites/all/files/user_manual_mkvi_ver_26_0.pdf
さらには、タンクの前に、カウンターラングを先に付けている。
マニュアル本体の記述では、以下になる(チェックリストとほぼ同じなのは、当たり前!)。
2 BC、ハーネスを本体に付ける。
3 カウンターラングを付ける。
4 呼吸回路を取り付ける。(左右後ろ側)
5 タンクを付ける。
(13 スマートバッテリーを付ける。)(既に電子モジュールに付いている)
6 電子モジュールを付ける。
7 タンクにファーストステージを付ける。
8 ベイルアウト用中圧ホースをマウスピースに付ける。
9 HUDを付ける。
(10 パワーインフレーターに中圧ホースを付ける。)(省略)
4 呼吸回路を取り付ける。(左右前側及びマウスピース)
1 スクラバーを本体に入れる。
11 オーバープレッシャーバルブを右に回して閉める。
12 呼吸回路のネガティブチェックを行う。
まあ、スクラバーを本体に入れるというのが随分後になっているが、どこでもいいといえばそういうことになるか。
バッテリーが既に刺さっているのも、端子保護のために、そういう対応を推奨しているので当然といえば当然であるな。
浮沈子的には、やはり、マニュアルどおり、タンクを先に付けるべきではないかと思い直しつつある。
大きなものから先に付ける。
まあ、どっちでもいいんですが。
予習と予感? ― 2014年07月07日 11:01
予習と予感?
マーク6の予習に余念がない。
このマニュアルの翻訳者は、やどかり仙人の異名を取る唐沢嘉昭氏であると知った。
(光って、鳴って、震えて大騒ぎ!?〜ダイブコンピューターの未来〜)
http://oceana.ne.jp/equipment/26275
「ハンドリングマニュアルは このヤドカリ爺が翻訳させていただいので、間違いございません。」
この記事は、このブログでも引用させていただいている。
(新しい形)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/10/15/6602966
この春には、セブンのマニュアルの翻訳も手がけたらしい。
(ダイバーがダイブコンピュータの言いなりになる?ダイブコンピュータの未来とは)
http://oceana.ne.jp/equipment/49354
「この2か月間、ヤドカリ爺はポセイドン・セブンというリブリーザーのユーザーマニュアルの翻訳仕事をいただいて、桜見物すらせずに、家にこもっておりました。」
またまた、誤訳と誤植を探そうと、手薬煉引いている読者(?)がいるとも知らないで!。
前にも書いたが、この手のマニュアルにしては、こなれた日本語で読みやすく、誤植はともかく、誤訳も少ない方だろう(マーク6のマニュアルでは、浮沈子が気付いたのは数箇所程度:上出来です)。
「ところがダイビング前の60もの項目のチェックをわずかで数分で、リブリーザー内臓のコンピューターが、自分でやってしまうのであります。」
セブンのスタートアッププロシージャーが42項目であることは、既にチェック済みである。
(次世代CCR)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/07/01/7374423
既に、誤訳の予感が・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
記事の中では、唐沢氏はダイブコンピューターの未来を予見しているが、遠からずダイブコンピューターに支配されたダイビングが主流になるだろう。
それは、浮沈子も既に体験済みである。
なぜ、6.5mで安全停止をしてはいけないのか。
ふざけんな!、といいたい。
まあいい。
唐沢氏の記事は、なかなか面白いが、浮沈子的には、穏当過ぎて、もちっとアグレッシブなくらいでいいのではないか。
気になった記事をリンクしておく。
(リブリーザーがダイビングの主流になる!? ~レクリエーション専用のタイプRリブリーザーが意外と売れている~)
http://oceana.ne.jp/equipment/33427
(海で迷子にならない優れもの「ノーチラス・ライフライン」を阻む法律の壁)
http://oceana.ne.jp/accident/35838
このノーチラス・ライフラインは、先日のPADIの安全セミナーでも話題になっていたな。
さて、CCRに話を戻せば、マーク6のガスの流れを解説している図があった(画像参照)。
(POSEIDON MKVI)
http://www.poseidon.com/products/rebreathers/mkvi
この図は、マニュアルには出てこない(セブンのマニュアルにはPDFページで11ページ目にある)。
(POSEIDON MKVI USER MANUAL)
http://www.poseidon.com/sites/all/files/user_manual_mkvi_ver_26_0.pdf
ただし、このガスの流れの図と、重要な関連を持つ内容が書かれているページがある。
PDFで17ページ目である。
Figure 1-10の赤い平面Oリングが、二酸化炭素を含んだガスと、スクラバーを通って二酸化炭素を除去されたガスとを仕切っていることが分かる。
このOリングは、マニュアルを見る限り、唯一の平面Oリングのようだ(他にもあるかもしれませんが)。
底蓋の4本のネジで、本体上部の当たり面に圧着され、ガスの通り道を仕切る。
同様の機能のOリングは、インスピにもあるが、マーク6の方が気密性が高い設計である。
浮沈子は、1度だけ、インスピのこのOリングを入れずに伊豆の某ダイビングプールに潜ったことがある(ぼーっとしていて、組み立ての際に入れ忘れてしまった)。
プレブリージングしてもなかなか反応熱が計測されなかったので、おかしいなと思ったが、そのまま潜って、宿に帰ってばらしたらOリング(と、それを押えるプラスチックのリング)が付いていなくて、青くなった(チアノーゼではありません)。
まあ、こうして生きているので、致命的なことにならなかったのは幸いだったが、ひょっとしたらゾンビかもしれない(!)。
ともあれ、マーク6でも、このOリングは、非常に重要な機能を担っている。
これによってシールされていないと、吐き出したガスはソフノダイブを迂回して、二酸化炭素を除去されないまま、直接呼吸回路に戻っていくことになる。
超ヤバ!。
底蓋を本体に4本のネジで留めた時の1mmから2mmの隙間は、このOリングの存在証明なのだ。
「If there is no gap between the end plate and the bottom edge of the cartridge housing it likely means that you have forgotten to install the top axial o-ring on top of the CO2 absorbent cartridge.
If this is the case, return to Step 14 (above) and install the axial o-ring then resume.」
(エンドプレートとカートリッジハウジングの下端との間に隙間が存在しない場合、それ可能性 あなたは、CO2吸収剤カートリッジの上にトップの軸にOリングを取り付けるのを忘れていることを意味します。
このような場合は、14(上)ステップ戻って、軸Oリングが、その後再開し、インストールします。:自動翻訳のまま)
ここんとこは、もうちょっと丁寧に書いといたほうがいいんじゃね?。
まあ、分かっていればいいわけだ。
リブリーザーの本質は、呼吸回路にある。
コンピューター殿は、確かにいろいろな機能を提供するが、浮沈子から見ればあくまでも補助的なものだ。
呼吸回路を構成して、ガスを循環させ(動力源は、ダイバーの肺)、二酸化炭素を除去し酸素を添加する。
その酸素の添加の部分だけを、大仰な仕掛けで行うのがeCCRであり、酸素センサー、液晶モニター、ヘッドアップディスプレイ、スマートバッテリー、コンピューター殿を初めとして、てんこ盛りの仕掛けが投入される。
それに比べて、最近まで二酸化炭素をモニターする機種は少なかった。
ようやく反応熱を計測するインスピ(二酸化炭素センサーも出ましたが)や、センサーを有するセンチネルが登場したのだが、マーク6にはそんなものはない。
一つには呼吸回路の途中に水酸化カルシウムの顆粒を置いてやるだけでいいので、コストを掛ける意味が余りないということもある。
インスピは時間管理、マーク6は、使用する酸素の量を基準にして管理する。
SCRモードで運用したときはどーする?、などと突っ込んではいけない!。
まあ、こういったループ状の構造の中で、いろいろな仕掛けが機能しているに過ぎない。
その肝心のループが壊れてしまえばアウトである。
特にソフノダイブ周辺は、単なる筒状の構造ではなく、画像のようにキャニスターの外側を通った呼気が底板に開いた隙間からキャニスターの下側に入り、じわじわと反応して二酸化炭素を取り除かれ、キャニスター上部から抜けて酸素を添加する工程に進むという具合に、いささか複雑な様相を呈する。
トポロジー的には筒の途中にキャニスターが詰まっているだけで、ガスがそこを通り抜けるだけなのだが、実装する時には空間を効率的に使うために、多かれ少なかれ折り返し構造を取らざるを得ない。
水酸化カルシウムの顆粒の中に効率的にガスを通す方法も、軸流式(インスピやマーク6など)とか放射流式(っていうのかあ?:メガロドン)など薀蓄があるようだが、浮沈子は詳しくは知らない。
いずれにしても、ここんところの構造を確保することは、二酸化炭素を確実に除去するためには不可欠なのだ。
もう一つ指摘しておきたいことは、このOリングは気体を分離する機能を担っている。
他のOリングは、概ね液体と気体を分離するための機能だ。
浮沈子は、このOリングが平面型である理由が良く分からない。
当たり面の構造上、側面型が取り辛かったのかもしれない。
側面型とするためには、奥のほうに受け側として薄い円筒を用意する必要があるし、そこにOリングがちゃんとずれないで装着されていることを確認する術がないのだ。
4本のネジを手で閉めこんでなお、底板と本体との約1mmのギャップがあれば、Oリングの存在と圧着を確認できる平面型というのは、優れた選択かもしれない。
考えてみれば、キャニスターの上蓋と底蓋を留めているOリング(側面型1本ずつ)も、同様の機能を担っている(マニュアルによれば、底蓋の方はシールしていないようだ)。
Oリングについては、項を改めて書く。
マーク6の予習に余念がない。
このマニュアルの翻訳者は、やどかり仙人の異名を取る唐沢嘉昭氏であると知った。
(光って、鳴って、震えて大騒ぎ!?〜ダイブコンピューターの未来〜)
http://oceana.ne.jp/equipment/26275
「ハンドリングマニュアルは このヤドカリ爺が翻訳させていただいので、間違いございません。」
この記事は、このブログでも引用させていただいている。
(新しい形)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/10/15/6602966
この春には、セブンのマニュアルの翻訳も手がけたらしい。
(ダイバーがダイブコンピュータの言いなりになる?ダイブコンピュータの未来とは)
http://oceana.ne.jp/equipment/49354
「この2か月間、ヤドカリ爺はポセイドン・セブンというリブリーザーのユーザーマニュアルの翻訳仕事をいただいて、桜見物すらせずに、家にこもっておりました。」
またまた、誤訳と誤植を探そうと、手薬煉引いている読者(?)がいるとも知らないで!。
前にも書いたが、この手のマニュアルにしては、こなれた日本語で読みやすく、誤植はともかく、誤訳も少ない方だろう(マーク6のマニュアルでは、浮沈子が気付いたのは数箇所程度:上出来です)。
「ところがダイビング前の60もの項目のチェックをわずかで数分で、リブリーザー内臓のコンピューターが、自分でやってしまうのであります。」
セブンのスタートアッププロシージャーが42項目であることは、既にチェック済みである。
(次世代CCR)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/07/01/7374423
既に、誤訳の予感が・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
記事の中では、唐沢氏はダイブコンピューターの未来を予見しているが、遠からずダイブコンピューターに支配されたダイビングが主流になるだろう。
それは、浮沈子も既に体験済みである。
なぜ、6.5mで安全停止をしてはいけないのか。
ふざけんな!、といいたい。
まあいい。
唐沢氏の記事は、なかなか面白いが、浮沈子的には、穏当過ぎて、もちっとアグレッシブなくらいでいいのではないか。
気になった記事をリンクしておく。
(リブリーザーがダイビングの主流になる!? ~レクリエーション専用のタイプRリブリーザーが意外と売れている~)
http://oceana.ne.jp/equipment/33427
(海で迷子にならない優れもの「ノーチラス・ライフライン」を阻む法律の壁)
http://oceana.ne.jp/accident/35838
このノーチラス・ライフラインは、先日のPADIの安全セミナーでも話題になっていたな。
さて、CCRに話を戻せば、マーク6のガスの流れを解説している図があった(画像参照)。
(POSEIDON MKVI)
http://www.poseidon.com/products/rebreathers/mkvi
この図は、マニュアルには出てこない(セブンのマニュアルにはPDFページで11ページ目にある)。
(POSEIDON MKVI USER MANUAL)
http://www.poseidon.com/sites/all/files/user_manual_mkvi_ver_26_0.pdf
ただし、このガスの流れの図と、重要な関連を持つ内容が書かれているページがある。
PDFで17ページ目である。
Figure 1-10の赤い平面Oリングが、二酸化炭素を含んだガスと、スクラバーを通って二酸化炭素を除去されたガスとを仕切っていることが分かる。
このOリングは、マニュアルを見る限り、唯一の平面Oリングのようだ(他にもあるかもしれませんが)。
底蓋の4本のネジで、本体上部の当たり面に圧着され、ガスの通り道を仕切る。
同様の機能のOリングは、インスピにもあるが、マーク6の方が気密性が高い設計である。
浮沈子は、1度だけ、インスピのこのOリングを入れずに伊豆の某ダイビングプールに潜ったことがある(ぼーっとしていて、組み立ての際に入れ忘れてしまった)。
プレブリージングしてもなかなか反応熱が計測されなかったので、おかしいなと思ったが、そのまま潜って、宿に帰ってばらしたらOリング(と、それを押えるプラスチックのリング)が付いていなくて、青くなった(チアノーゼではありません)。
まあ、こうして生きているので、致命的なことにならなかったのは幸いだったが、ひょっとしたらゾンビかもしれない(!)。
ともあれ、マーク6でも、このOリングは、非常に重要な機能を担っている。
これによってシールされていないと、吐き出したガスはソフノダイブを迂回して、二酸化炭素を除去されないまま、直接呼吸回路に戻っていくことになる。
超ヤバ!。
底蓋を本体に4本のネジで留めた時の1mmから2mmの隙間は、このOリングの存在証明なのだ。
「If there is no gap between the end plate and the bottom edge of the cartridge housing it likely means that you have forgotten to install the top axial o-ring on top of the CO2 absorbent cartridge.
If this is the case, return to Step 14 (above) and install the axial o-ring then resume.」
(エンドプレートとカートリッジハウジングの下端との間に隙間が存在しない場合、それ可能性 あなたは、CO2吸収剤カートリッジの上にトップの軸にOリングを取り付けるのを忘れていることを意味します。
このような場合は、14(上)ステップ戻って、軸Oリングが、その後再開し、インストールします。:自動翻訳のまま)
ここんとこは、もうちょっと丁寧に書いといたほうがいいんじゃね?。
まあ、分かっていればいいわけだ。
リブリーザーの本質は、呼吸回路にある。
コンピューター殿は、確かにいろいろな機能を提供するが、浮沈子から見ればあくまでも補助的なものだ。
呼吸回路を構成して、ガスを循環させ(動力源は、ダイバーの肺)、二酸化炭素を除去し酸素を添加する。
その酸素の添加の部分だけを、大仰な仕掛けで行うのがeCCRであり、酸素センサー、液晶モニター、ヘッドアップディスプレイ、スマートバッテリー、コンピューター殿を初めとして、てんこ盛りの仕掛けが投入される。
それに比べて、最近まで二酸化炭素をモニターする機種は少なかった。
ようやく反応熱を計測するインスピ(二酸化炭素センサーも出ましたが)や、センサーを有するセンチネルが登場したのだが、マーク6にはそんなものはない。
一つには呼吸回路の途中に水酸化カルシウムの顆粒を置いてやるだけでいいので、コストを掛ける意味が余りないということもある。
インスピは時間管理、マーク6は、使用する酸素の量を基準にして管理する。
SCRモードで運用したときはどーする?、などと突っ込んではいけない!。
まあ、こういったループ状の構造の中で、いろいろな仕掛けが機能しているに過ぎない。
その肝心のループが壊れてしまえばアウトである。
特にソフノダイブ周辺は、単なる筒状の構造ではなく、画像のようにキャニスターの外側を通った呼気が底板に開いた隙間からキャニスターの下側に入り、じわじわと反応して二酸化炭素を取り除かれ、キャニスター上部から抜けて酸素を添加する工程に進むという具合に、いささか複雑な様相を呈する。
トポロジー的には筒の途中にキャニスターが詰まっているだけで、ガスがそこを通り抜けるだけなのだが、実装する時には空間を効率的に使うために、多かれ少なかれ折り返し構造を取らざるを得ない。
水酸化カルシウムの顆粒の中に効率的にガスを通す方法も、軸流式(インスピやマーク6など)とか放射流式(っていうのかあ?:メガロドン)など薀蓄があるようだが、浮沈子は詳しくは知らない。
いずれにしても、ここんところの構造を確保することは、二酸化炭素を確実に除去するためには不可欠なのだ。
もう一つ指摘しておきたいことは、このOリングは気体を分離する機能を担っている。
他のOリングは、概ね液体と気体を分離するための機能だ。
浮沈子は、このOリングが平面型である理由が良く分からない。
当たり面の構造上、側面型が取り辛かったのかもしれない。
側面型とするためには、奥のほうに受け側として薄い円筒を用意する必要があるし、そこにOリングがちゃんとずれないで装着されていることを確認する術がないのだ。
4本のネジを手で閉めこんでなお、底板と本体との約1mmのギャップがあれば、Oリングの存在と圧着を確認できる平面型というのは、優れた選択かもしれない。
考えてみれば、キャニスターの上蓋と底蓋を留めているOリング(側面型1本ずつ)も、同様の機能を担っている(マニュアルによれば、底蓋の方はシールしていないようだ)。
Oリングについては、項を改めて書く。
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