過信2015年08月10日 10:30

過信


事故の背景には、過信があるのではないか。

(過信)
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「価値や力量などを実際よりも高くみて、信頼しすぎること。」

「価値・力量などを実際以上に高く評価してたよること。」

頼るのは、他人だけとは限らない。

自分自身が自信過剰になれば、それもまた事故の誘因になる。

水の事故の記事を書いていて、自分自身として反省することが多かったので、改めて書いておくことにした。

事故を起こさない秘訣は、危険なところで危険なことをしないということに尽きるだろう。

君子危うきに近寄らず・・・。

止せばいいのに、水遊びなどするからだと、言ってしまえばそれまでの話だ。

しかし、まあ、それじゃあ話にも何にもならないので、少しだけ危険な真似をすることにしよう。

自分の力量を見極めて、過去の経験と照らし合わせて、この状況ならいけるという判断をして、やっぱいけなかったという形の事故は起こる。

何がまずかったのか。

まずは、自信過剰なので(?)、自分の力量を見誤っているということはある。

浮沈子の年になると、昔はいけたから、ということもある(過去の経験?)。

人間は、大体、自分に都合のいいように判断するから、年取って若いもんにいいとこ見せようなどとすると、ろくでもないことになる。

いい歳こいて、カッコつけてる場合かよ!。

まあいい。

胸に手を当てて、猛反省だな。

状況判断の誤りというのもある。

水遊びの場合、水面の状況から水中の環境を判断するのは難しい場合がある。

潜り慣れていたり、泳ぎ慣れているところでも、状況はその時によって変わる。

経験不足ということにも繋がるかもしれないが、その見極めに失敗する。

想定の範囲外ということになって、事故につながる。

そういった判断の背景には、短い休みしか取れない我が国の休日の状況や、せっかく来たのに楽しまないで帰るのはもったいないという、セコイ根性があるからともいえるが、その辺を突っ込みだすときりがないので止める。

危険に向き合う文化の貧しさということもあるかもしれない。

小さいころから、危ないことはしちゃダメ!、と言われ続け、乳母日傘で育てられた浮沈子は(ホントかあ?)、それでも水泳とかはさせてもらえたからいいが、今、泳げなかったり、キャンプ活動などの経験がない子供は大勢いるだろうし、若い人の中にもそういったリスクを負った経験がない人もいるだろう。

日頃、オウンリスクで行動する文化的背景がないと、レジャーでの判断に誤りを生じることに繋がるかも。

小さな失敗を繰り返して、経験を積んで、大きな過ちを回避するというのは、時間も環境も必要だ。

そういった経験の積み重ねで培われるのは、危険に対する控えめな「態度」である。

予測される危険に対して、謙虚になり、控えめに判断することによって、大部分のリスクは回避される。

大丈夫かもしれないけど、まあ、今回は止めとこうとか。

それには、前述のゆとりある休日とか、豊かな生活というのが前提になるかもしれないが、それとは別に、遊び慣れしていないということもあるかもしれない。

働くことには慣れてるが、遊び方を知らないので、無茶を平気でする。

危険を伴う遊びでは、そいつは厳禁だな。

さて、浮沈子的に重視したいのが、遊ぶ際の備えということになる。

いざという時に、どれだけ重層的に備えがあるか。

物とか、サービスとか、態勢とか。

もちろん、海水浴場には監視員がいるし、気の利いたところでは、シーズン中はライフセイバーだっているかもしれない。

ダイビングスポットなら、当然、それなりの態勢は取っているだろう。

しかし、一歩そこを離れれば、そういった態勢は皆無だ。

また、水泳に自信があったとしても、疲労して足がつったりして泳げなくなったらどうするかも考えておかなければならない。

浮き輪を持って入るとか、ビーチ板を持って入るとかして、浮力を確保するということも考慮する必要がある。

助けを呼ぶための笛とかあれば、いいかもしれない。

あとは、一人で行動しないとか。

それも、備えになる。

身体的なトラブルが起きた時に、自分一人ではどうしようもない時があるかもしれない。

そんな時に、まともな(ここ、重要です!)相棒が傍にいれば、これほど心強いことはない。

相棒が無茶して、こっちが頼られるようじゃ困るけどな。

その遊びについて自信がなければ、遊び方のプロに教わるというのもアリだ。

ダイビングなんかは、その辺りが体系化されているが、シュノーケリングを手取り足取り教えてくれるという話はあまり聞かない(もちろん、ダイビングの指導団体でも教えてますが)。

水泳だって、学校で習っただけで、それっきりという人がほとんどなのではないか。

日頃から運動して、呼吸器や循環器を鍛えている方ならともかく、デスクワークにへばりついて、心筋梗塞予備群とか、ちょっと泳いでも息切れとか。

いや、ひとごとじゃないんですが。

身体的にも、遊び慣れていない中で、たまにストレスかけるとイチコロだな。

日本人は、遊びにも真面目で、律儀に遊ばなければならないと思っている。

いい加減を知らない。

遊びなんだから、テキトーでいいのに・・・。

もちろん、リスクマネージメントはちゃんとやらなければならないが。

どうも、そっちは疎かで、一生懸命遊ぼうとする。

だから、遊びのプロが活躍する余地があるんだろうけど。

限られた時間で効率よく遊ぶためには、手助けが必要だ。

そうして、管理された状況の中で、比較的安全な遊び「だけ」を行う。

もちろん、それが悪いわけではないが、そこから1歩踏み出すと何もできないというのは困る。

困るのであれば、絶対に踏み出してはならないし、完全に管理された状況ばかりではないので、青旗(遊泳OK)でも、海況や自分のコンディションに不安があれば泳いではいけない。

ある程度遊び慣れて、大丈夫と思っても、控えめに行動し、ひとつ安全側の選択をする。

備えを確認し、注意を怠らない。

助けを呼ぶことを考えて、必要な鳴り物や目印を携行する。

それでも、事故は起こる。

避けようのない事故は、やはりある。

後知恵はいくらもあるが、この状況ならやむを得ないという事故もあるだろう。

過信が起こる理由は様々だが、「俺様には事故なんて絶対起こらない」というのが、最も有りがちな過信だ。

運の神様は公平だ。

どんなに用心して、安全に配慮していても、避けようのない事故を起こしてくれる。

「俺様」にも、必ず事故は起こる。

しかし、それでも、大事に至らずに生還できるような判断、態度、備えをして、楽しい夏の思い出を作りたいものだ。

世の中には、海で遊ぶより楽しいことはいくらでもある。

特盛カレー食ったり、バーベキューしたり、バイトのお嬢さんと駄弁ったり・・・。

んなことだから、いつまでたっても海プレがうまくできないんじゃね?。

まあ、どうでもいいんですが。

暑い夏、海の季節、事故の季節でもある。

安全第一で、この季節を乗り切りたいもんだな。

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