ダイビングの楽しみ2015年08月10日 20:53

ダイビングの楽しみ


事故の話ばかり書いていると、何となくネガティブになってしまって、気が塞ぐ。

楽しい話を少し。

水中に潜って、浮遊感を味わいながら、ゆらゆらと漂い、軽くフィンキック(最近は、もっぱらフロッグキックですが)しながら移動していると、まるで空中を飛んでいるような錯覚に陥る。

これは、まあ、透視度がいいところでないと、なかなか味わえないということはある。

魚とかサンゴとかは少なくてもいいから、沈船とかあるといい。

水は暖かく、ショーティーか、ベストにポケットパンツで潜れるのがよろしい。

浅く、明るく、暖かい海で、のんびり潜る。

もちろん、CCR!。

3時間とかロングダイブでもいいが、お腹が空くので、2ダイブに分けてもいいな。

石垣では、3ダイブだったが、結構泳いだので疲れた。

まったりとした、癒し系のダイビングが好みだな。

カメラとかは、基本的には持ちたくない。

講習中は、習慣としてカメラを持たずに入るが、それ以外は概ねコンパクトデジカメをハウジングに入れて潜る。

ブログネタとか、行ってきたぞという証拠写真のようなもんだが、たまに気に入った写真が撮れることもある。

でもなあ、そのために潜るというのは浮沈子は好まない。

潜っている時がいいのだ。

コンサートと同じ、時間芸術だと思っている。

自然が設えた三次元の絵画の中に入って、自由に動き回る。

上下、左右、前後と、文字通り縦横無尽である。

まあ、CCRの場合、あんま上下は動きたくないんだけどな(中性浮力が崩れちゃうんで)。

水中の音に耳を澄ませ、クロスズメダイの鳴き声や、イワシの群れの泳ぐ音を聞く。

ボートのスクリュー音とか、あんま聞きたくないんだがな。

いい加減潜っていると、グーグーいう音が聞こえてくる。

ああ、腹の虫か・・・。

そろそろエキジットしなければならんな。

写真も撮らず、生き物にもあまり興味がなく、高速ドリフトでぶっ飛んでいくわけでもなく、一体どこが面白いのか。

「恐れ、不安、孤独、闇・・・」

「それから、もしかしたら希望・・・」

「希望?。真っ暗な海の中で?。」

「海面へ浮かび上がる時、今までとは違う自分になれるんじゃないか、そんな気がする時があるの・・・。」

(Ghost in the Shell Movie (Legendado em Português):動画出ます:28分辺りから)http://www.anitube.se/video/11641/Ghost-in-the-Shell-Movie-Legendado-em-Portugu%C3%AAs

(GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊:ページの真ん中あたりに、セリフがあります)
http://ajatt.com/gits/02_gs/05_etc/01_ghost_in_the_shell.html

浮沈子のダイビングの原点は、どうやらこの辺りにあるようだな。

別に海から上がったって、別の自分になれるわけではない。

エントリーしたときと同じ、重い体を引きずりながらエキジットするだけだ。

しかし、陸上の、空気や緑の木々、鳥のさえずりなどに満ちた世界とは、全く異なる世界があること、そこで営まれる生命の神秘と、異空間を自在に動き回れる感覚を味わえるわけだ。

少なくとも、ダイビングしている時は、意識としては、今までとは違う自分になっていることは確かだ。

シンデレラじゃないが、水面に浮かび上がったとたんに、馬車がカボチャになっちゃうわけだがな。

だから、どこで潜ろうが、どんなダイビングであろうが、本来は関係なく、異空間を漂うことができればそれでいいのだ。

可能なら、よりストレスのない環境で潜りたいというだけだ。

ダイビングをする理由は、人それぞれだろう。

水棲哺乳類として進化の途上にあるからとか、単なるストレス解消とか。

マクロが撮りたかったり、大物見たかったりするのかもしれない。

浮沈子は、異空間を漂いたいだけ。

CCRで潜ってじっとしていると、魚たちがこちらを無視して、好き放題に振舞っているのをじっくりと観察できる。

写真や動画に撮らなくても、見ているだけで面白い。

熱帯魚の水槽の中に入り込んでるわけだしな。

彼らの生活を、できるだけ邪魔しないように、そっと脇を通り過ぎていくだけでいい。

控えめに、さりげなく、潜っている時間を楽しむ。

それでも、今、テクニカルダイビングのステージに挑戦しようかと考えている。

それも、一つの潜り方だ。

リスクを明確にコントロールして、きっちり潜る。

そんな潜り方もあっていい。

うーん、でも、やっぱ、のんびり潜る方がいいな。

水中は、確かに別世界だが、この世ではなくあの世になってしまっては元も子もない。

「恐れ、不安、孤独、闇・・・」

そのリスクをきっちり認識して、控えめなダイビングを心掛けたいものだ。

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