プルトニウム燃料 ― 2016年09月05日 01:37
プルトニウム燃料
高速炉が燃える(炉は、燃えませんが)理由が、どうしても分からん!。
熱中性子炉で、ウラン原子が中性子を捕獲するためには、減速材で中性子の速度を落としてやり、ウランの原子核に捕まり易くしてやる必要があるということは、何となく分かったような気がしている。
ちゃんと分かったわけではない。
だから、高速炉でMOX燃料を燃やすということが分からない。
減速材がないんだから、燃えないんじゃないのか?。
もし、それで燃えるのなら、熱中性子炉である軽水炉でMOX燃料が燃えるというのが理解できなくなる。
ドツボだ・・・。
(プルトニウム燃料の特徴 (04-09-01-09))
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=04-09-01-09
「プルトニウム239が中性子1個を吸収した時の平均中性子発生数ηは、熱中性子領域で2.11、高速中性子領域では2.49であり、中性子経済の観点からは、プルトニウムは熱中性子炉よりも高速炉での利用において優れた特性をもつ核燃料物質である。」
「プルトニウムの原子核1個が核分裂すると約200MeVのエネルギーを発生し、これは235Uが核分裂した場合とほとんど差はない。」
「中性子1個を吸収した際に平均的に新たに発生する中性子の数η(<ν)が、実際に核分裂連鎖反応で利用できる中性子の数を表す。炉外への中性子の洩れを考慮すると、ηが1.2以上であれば連鎖反応(臨界状態)が維持できる。」
ここでは、燃料の増殖のことは考えないことにしよう(そんな余裕はない!)。
これを見ても、さっぱり分からない。
(高速増殖炉燃料の特徴 (04-09-02-04))
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=04-09-02-04
「燃料ペレットには、30wt%程度までの高いPu富化度のMOX燃料が使用される(Puのうち239Pu+241Puの割合は通常65~80wt%程度であるから核分裂性核種濃度としては、24wt%程度までとなる)。これは、高速中性子に対する核分裂断面積が熱中性子のそれに比べ約1/300と小さく、臨界性を確保するために核分裂性核種の濃度(個数密度)を高くする必要があるためである。」
ははあ、何となく少し分かってきた。
要するに、MOX燃料にも、軽水炉で燃やすための低富化度のヤツと、濃いプルトニウムの高富化度のMOX燃料とがあって、名前は同じMOX燃料だが、似て非なるものだということだ。
(表1 高速増殖炉燃料と軽水炉燃料の比較)
http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/04/04090204/01.gif
表中のPu-fissile富化度というのは、これのこと。
(核分裂性核種)
http://www.rist.or.jp/atomica/dic/dic_detail.php?Dic_Key=762
「一般に熱中性子(約0.0025電子ボルト(eV)のエネルギーをもつ)によって核分裂する核種、すなわちU-233、U-235、Pu-239などをいう」
「広義には2000万電子ボルト(=20 MeV)以下のエネルギーをもつ中性子の入射により核分裂を起こす可能性のある核種をいう。」
後者は、つまり、高速中性子含むということになる。
(高速中性子)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E9%80%9F%E4%B8%AD%E6%80%A7%E5%AD%90
「厳密な定義は無いがエネルギー値が0.1 - 1.0MeV(メガ電子ボルト)よりも大きいものを指すことが一般的」
参考までに、熱中性子も。
(中性子線)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%80%A7%E5%AD%90%E7%B7%9A
「中性子線を物質に当てると、中性子は物質内の原子の原子核と衝突を繰り返すうちにエネルギーを失って行く。やがて、周りの原子(分子)の熱運動と熱平衡状態に達し、その熱運動と同程度のエネルギー状態(kBT程度、kBはボルツマン定数、Tは絶対温度)となる。この状態になった中性子のことを、熱中性子と言う。」
「常温での値(=kBTでT = 300Kとして)は、およそ0.025eVである。」
高速炉用の燃料は、稠密配置されるようだな。
増殖率を上げるには、その方がいいらしい。
なんか、危ない話だなあ(そうなのかあ?)。
軽水炉燃料に比べて、冷却材温度が高いこと、燃焼度が高いことなども特徴だ。
しかし、何といっても、プルトニウム富化度が高いことが特徴だな。
もんじゅ燃料の場合は、総重量比30%未満かも知れないけどな。
劣化ウランと混ぜて、炉内で燃やせるわけだ。
高速中性子でもドンと来い!。
いやあ、しかし、まだよく分からないな。
ちょっと気になる記述もある。
「MOX燃料の再処理に当たっては、燃料ペレット中にスポット的にプルトニウム濃度の高い部分が散在して、100%PuO2またはそれに近い部分があると、不溶解残渣として溶け残ってしまう。一般に、MOXの場合Pu含有量が30%までならば溶解可能であると言われている。」
不可逆的に重合して、溶解できなくなるらしい。
(もんじゅ存廃議論 原子力行政の転換につなげたい)
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201608317222.html
「青森県の再処理工場は稼働のめどが立たず、しかも使用済みMOX燃料は扱えない。」
あれま、こりゃ、マズいんじゃね?。
(論点5 使用済MOX燃料の再処理)
http://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/4085.pdf
実験的には、東海再処理工場で、ふげん(新型転換炉)の使用済みMOX燃料の再処理を行った実績があるようだが、燃焼度に注目すると、高々20GW以下だ(単位については、よく分かりませんが)。
もんじゅの燃料は、94GW程度の燃焼度を予定している。
世界のどこでも処理した実績はない。
(重水炉(新型転換炉)燃料の実例(原型炉「ふげん」用燃料) (04-09-02-06))
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=04-09-02-06
「軽水炉用MOX燃料と比較すると、ややプルトニウム富化度が低い」
ダメじゃん・・・。
2010年頃から検討して、2047年頃の六ケ所再処理工場が停止するまでには第2再処理工場を建てて、何とかするということになっているようだが、その第1再処理工場の稼働は延期に延期を重ねているので、そのうち、稼働開始前に耐用年数が経ってしまうんじゃないんだろうか?。
MOX燃料のことを考える時には、軽水炉用のヤツと、高速炉用のヤツを区別する必要があること、軽水炉用MOX燃料は、六ケ所再処理工場では処理できないこと、もんじゅクラスの高速炉用MOX燃料を再処理した実績はないことを考えておく必要がある(燃焼度記載ないしな)。
高速炉を考える時には、特に、燃料を念頭に置かないといけないようだ。
軽水炉のMOX燃料と異なり、プルトニウムの富化度が高いことがミソである。
このことが、高速中性子を上手く捕獲して、連鎖反応を起こすことに繋がるわけらしい。
画像は、高レベル放射性物質研究施設のパンフからのパクリだが、この数字は、もちろん同位体を含んだ数字だ。
反応に寄与するプルトニウム239の割合は、21パーセント程度だろう(70%として)。
軽水炉用のMOXの方については、せいぜい一桁に違いない。
この割合と、稠密度実装だけで、高速炉を駆動するということになる。
詳しいことは分からないが、もう、たぶん、人間業じゃないんだろうな。
自動運転必須だな(たぶん)。
いろいろなところで、もんじゅは危ないという話が出てくるのも、分かるような気がする。
が、しかし、なぜそうなのかというところは、依然として分からないままだ。
電源開発に紹介してもらった本は、まだ読んでいない。
(プルトニウム 単行本 – 1994/3)
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%97%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%8B%E3%82%A6%E3%83%A0-%E9%88%B4%E6%9C%A8-%E7%AF%A4%E4%B9%8B/dp/4900622044
明日でも(もう、今日ですが)、東工大で立ち読みして来よう。
高速炉が燃える(炉は、燃えませんが)理由が、どうしても分からん!。
熱中性子炉で、ウラン原子が中性子を捕獲するためには、減速材で中性子の速度を落としてやり、ウランの原子核に捕まり易くしてやる必要があるということは、何となく分かったような気がしている。
ちゃんと分かったわけではない。
だから、高速炉でMOX燃料を燃やすということが分からない。
減速材がないんだから、燃えないんじゃないのか?。
もし、それで燃えるのなら、熱中性子炉である軽水炉でMOX燃料が燃えるというのが理解できなくなる。
ドツボだ・・・。
(プルトニウム燃料の特徴 (04-09-01-09))
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=04-09-01-09
「プルトニウム239が中性子1個を吸収した時の平均中性子発生数ηは、熱中性子領域で2.11、高速中性子領域では2.49であり、中性子経済の観点からは、プルトニウムは熱中性子炉よりも高速炉での利用において優れた特性をもつ核燃料物質である。」
「プルトニウムの原子核1個が核分裂すると約200MeVのエネルギーを発生し、これは235Uが核分裂した場合とほとんど差はない。」
「中性子1個を吸収した際に平均的に新たに発生する中性子の数η(<ν)が、実際に核分裂連鎖反応で利用できる中性子の数を表す。炉外への中性子の洩れを考慮すると、ηが1.2以上であれば連鎖反応(臨界状態)が維持できる。」
ここでは、燃料の増殖のことは考えないことにしよう(そんな余裕はない!)。
これを見ても、さっぱり分からない。
(高速増殖炉燃料の特徴 (04-09-02-04))
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=04-09-02-04
「燃料ペレットには、30wt%程度までの高いPu富化度のMOX燃料が使用される(Puのうち239Pu+241Puの割合は通常65~80wt%程度であるから核分裂性核種濃度としては、24wt%程度までとなる)。これは、高速中性子に対する核分裂断面積が熱中性子のそれに比べ約1/300と小さく、臨界性を確保するために核分裂性核種の濃度(個数密度)を高くする必要があるためである。」
ははあ、何となく少し分かってきた。
要するに、MOX燃料にも、軽水炉で燃やすための低富化度のヤツと、濃いプルトニウムの高富化度のMOX燃料とがあって、名前は同じMOX燃料だが、似て非なるものだということだ。
(表1 高速増殖炉燃料と軽水炉燃料の比較)
http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/04/04090204/01.gif
表中のPu-fissile富化度というのは、これのこと。
(核分裂性核種)
http://www.rist.or.jp/atomica/dic/dic_detail.php?Dic_Key=762
「一般に熱中性子(約0.0025電子ボルト(eV)のエネルギーをもつ)によって核分裂する核種、すなわちU-233、U-235、Pu-239などをいう」
「広義には2000万電子ボルト(=20 MeV)以下のエネルギーをもつ中性子の入射により核分裂を起こす可能性のある核種をいう。」
後者は、つまり、高速中性子含むということになる。
(高速中性子)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E9%80%9F%E4%B8%AD%E6%80%A7%E5%AD%90
「厳密な定義は無いがエネルギー値が0.1 - 1.0MeV(メガ電子ボルト)よりも大きいものを指すことが一般的」
参考までに、熱中性子も。
(中性子線)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%80%A7%E5%AD%90%E7%B7%9A
「中性子線を物質に当てると、中性子は物質内の原子の原子核と衝突を繰り返すうちにエネルギーを失って行く。やがて、周りの原子(分子)の熱運動と熱平衡状態に達し、その熱運動と同程度のエネルギー状態(kBT程度、kBはボルツマン定数、Tは絶対温度)となる。この状態になった中性子のことを、熱中性子と言う。」
「常温での値(=kBTでT = 300Kとして)は、およそ0.025eVである。」
高速炉用の燃料は、稠密配置されるようだな。
増殖率を上げるには、その方がいいらしい。
なんか、危ない話だなあ(そうなのかあ?)。
軽水炉燃料に比べて、冷却材温度が高いこと、燃焼度が高いことなども特徴だ。
しかし、何といっても、プルトニウム富化度が高いことが特徴だな。
もんじゅ燃料の場合は、総重量比30%未満かも知れないけどな。
劣化ウランと混ぜて、炉内で燃やせるわけだ。
高速中性子でもドンと来い!。
いやあ、しかし、まだよく分からないな。
ちょっと気になる記述もある。
「MOX燃料の再処理に当たっては、燃料ペレット中にスポット的にプルトニウム濃度の高い部分が散在して、100%PuO2またはそれに近い部分があると、不溶解残渣として溶け残ってしまう。一般に、MOXの場合Pu含有量が30%までならば溶解可能であると言われている。」
不可逆的に重合して、溶解できなくなるらしい。
(もんじゅ存廃議論 原子力行政の転換につなげたい)
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201608317222.html
「青森県の再処理工場は稼働のめどが立たず、しかも使用済みMOX燃料は扱えない。」
あれま、こりゃ、マズいんじゃね?。
(論点5 使用済MOX燃料の再処理)
http://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/4085.pdf
実験的には、東海再処理工場で、ふげん(新型転換炉)の使用済みMOX燃料の再処理を行った実績があるようだが、燃焼度に注目すると、高々20GW以下だ(単位については、よく分かりませんが)。
もんじゅの燃料は、94GW程度の燃焼度を予定している。
世界のどこでも処理した実績はない。
(重水炉(新型転換炉)燃料の実例(原型炉「ふげん」用燃料) (04-09-02-06))
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=04-09-02-06
「軽水炉用MOX燃料と比較すると、ややプルトニウム富化度が低い」
ダメじゃん・・・。
2010年頃から検討して、2047年頃の六ケ所再処理工場が停止するまでには第2再処理工場を建てて、何とかするということになっているようだが、その第1再処理工場の稼働は延期に延期を重ねているので、そのうち、稼働開始前に耐用年数が経ってしまうんじゃないんだろうか?。
MOX燃料のことを考える時には、軽水炉用のヤツと、高速炉用のヤツを区別する必要があること、軽水炉用MOX燃料は、六ケ所再処理工場では処理できないこと、もんじゅクラスの高速炉用MOX燃料を再処理した実績はないことを考えておく必要がある(燃焼度記載ないしな)。
高速炉を考える時には、特に、燃料を念頭に置かないといけないようだ。
軽水炉のMOX燃料と異なり、プルトニウムの富化度が高いことがミソである。
このことが、高速中性子を上手く捕獲して、連鎖反応を起こすことに繋がるわけらしい。
画像は、高レベル放射性物質研究施設のパンフからのパクリだが、この数字は、もちろん同位体を含んだ数字だ。
反応に寄与するプルトニウム239の割合は、21パーセント程度だろう(70%として)。
軽水炉用のMOXの方については、せいぜい一桁に違いない。
この割合と、稠密度実装だけで、高速炉を駆動するということになる。
詳しいことは分からないが、もう、たぶん、人間業じゃないんだろうな。
自動運転必須だな(たぶん)。
いろいろなところで、もんじゅは危ないという話が出てくるのも、分かるような気がする。
が、しかし、なぜそうなのかというところは、依然として分からないままだ。
電源開発に紹介してもらった本は、まだ読んでいない。
(プルトニウム 単行本 – 1994/3)
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%97%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%8B%E3%82%A6%E3%83%A0-%E9%88%B4%E6%9C%A8-%E7%AF%A4%E4%B9%8B/dp/4900622044
明日でも(もう、今日ですが)、東工大で立ち読みして来よう。
病的偏執 ― 2016年09月05日 04:20
病的偏執
もんじゅの廃炉の話を追いかけた。
ただの高速増殖炉の原型炉の廃止に、何を大騒ぎしているのかと思って調べていくと、とてつもない話に膨れ上がる。
もんじゅをやめるということは、高速増殖炉の開発そのものをやめるということであり、核燃料サイクル、再処理、MOX燃料、燃料のバックエンド(ゴミ処理ですな)の見直し、エネルギー政策全般、果ては、核兵器開発(の中止?)から日米安保条約の見直しに至るまで、全部絡んでくる話だという。
そうなんだろうか?。
欠陥だらけで、動かせなくて、さらに金を食う話になりそうだから、この際、やめましょうよというだけじゃないのかあ?。
浮沈子は、やめた方がいい方に1票だな。
だからといって、ちゃぶ台ひっくり返す必要はない。
時代が変わったのだ。
原発の過酷事故が続き、エネルギー事情も変わった。
核兵器を持ちたいという国家は別にして、向こう100年は採掘可能なウランを、ワンススルーで使えばいいだけの話になっただけだ。
今後、すうせんおくえんを掛けて研究するということであれば、核融合とかの方がいいような気もするしな。
夢があっていいしな。
高速増殖炉は、なんというか、こう、生臭くなってしまったわけだ。
常陽くらいで、引っ張っておけば良かったのだ。
再処理にしても、100年掛かりますくらいに言っておけば良かったんだろう(そうかあ?)。
来年出来ますとか言うからおかしくなる。
我が国に、原発を導入してきたジジイどもは、あと数年でいなくなる。
気にすることはない、キッパリと止めちまって、冥途の土産に持たせてやればいい。
浮沈子は、高速増殖炉を将来像にした核燃料サイクル自体に、うさん臭さを感じている。
いいじゃないの、ワンススルーで。
資源を外国に頼らざるを得ないというのは、我が国の宿命であって、それを未来永劫受け入れていけばいいだけの話だ。
それに、ちょっと調べれば分かるが、海水からのウランの採取は、結構いい線いっている。
無尽蔵の資源だ。
核燃料サイクルにしがみついて、どぶに金を捨て続けるか、目先の経済性に目が眩んで、国家百年の計を誤るか。
浮沈子なら、間違いなく目先だな。
先のことなんて分かりっこない。
もちろん、やっぱ、核燃料サイクルがいいという結論になるかもしれない。
しかし、今の我が国の状況では、このまま100年続けるわけにはいかない。
一度、撤退して、仕切り直しがいいような気がする。
結論を急ぎ過ぎたんだろう。
それは、どこからかの圧力だったのかもしれない。
米国とか、フランスとか。
あれだけの事故を起こしたわけだし、暫くの間、開発が停滞したって仕方ない。
宇宙開発や、航空機開発のようなもんだ。
我が国は、2011年3月11日に、敗戦したのだ・・・。
原発産業は、さながら焼野原だな。
再稼働さえ、おぼつかない。
核燃料サイクルを見直したって、我が国のエネルギー供給に直ちに問題が発生するわけではない。
核廃棄物の処理では苦労することになるだろうが、核兵器開発疑惑を受けなくて済むという、まあ、当然のメリットもあるしな(メリットかあ?)。
核燃料サイクルを見捨てて、ワンススルーで、核廃棄物は電力会社が費用負担して処分するという仕切り直しをして、それでも原発がいいというなら、それはそれでいいだろう。
他の国は、それでやってるわけだし、出来ない話ではないはずだ。
電力会社は、いくつか潰れるかもしれないが、それで電気が止まるわけではない。
多少、産業が停滞したり、経済の混乱があるかもしれないが、それは一時期の話だ。
むしろ、不良債権を整理して、健全経営を果たしたということで、評価されるかも知れないしな。
ただし、将来に向けての研究開発は続けるべきだろう。
時間をかけて、じっくり行えばいいのだ。
100年でも、200年でも、時間はたっぷりある。
(高速増殖炉の必要性 (03-01-01-02))
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=03-01-01-02
「資源小国の日本においてエネルギーの安定供給を長期的に確保するためには、限られた量のU資源を有効利用できるFBRの開発が必要である。」
この手の記事を読むと、ちょっと病的な偏執を感じる。
エネルギーを自前で調達しなければならないというのは、なぜなのか。
世界で、自前のエネルギーだけでやっていける国なんて、数が知れている。
どこの国も、他国から輸入して、やりくりしている。
ほんの一握りの国だけが、自前のエネルギーでやっていけるだけだ。
なぜ、我が国がそうならなければならないのか。
そんな理由はどこにもないだろう。
無理せずに、身の丈に合った生活をすればいいのだ。
ウラン資源を100倍にして使おうなんて話は、普通に考えればあり得ない話だということは誰でも気づく話だ。
世の中に旨い話はないのだ。
あるとすれば、詐欺である。
国家の詐欺に、まんまと騙されて、今まで半世紀以上もドブに金を捨ててきたわけだが、気付いただけでもめっけもんだろう。
今なら、傷が浅いうちに手を打てる。
幸い、景気は回復しそうもないし、エネルギー需要も逼迫してはいない。
これからは、国内産業は縮退していく運命にあるわけだし、いいタイミングかも知れない。
我が国には、これ以上新たな投資をする価値もないしな。
成長の限界というやつだ。
潮時かあ。
そんな気もする。
100年間、10兆円を掛けて、地道に研究することだな。
もんじゅに金をかけるなら、その金を違うことに使った方がいい。
昨日も書いたが、我が国には、ロシアのように27回ものナトリウム漏れを許容する度量はない。
その度に20年ずつ停炉すれば、完成するまでには、後520年掛かることになる。
もんじゅは年間220億掛かるそうだから、11ちょう4せん4ひゃくおくえんの出費だ(電卓、桁溢れ!)。
まあいい。
たぶん、そういう計算にはならないんだろうけど、そのくらいの感覚でいいのだ。
それだって、我が国が抱えている借金の1パーセントくらいの話だ。
無理して、維持する話じゃないし、おそらく技術的にも、新しい研究に投資した方が有益に決まっている。
当事者としては、いろいろ言いたいことがあるだろうし、原発反対の意見の方にしてみれば、全面的な原発廃炉に繋がらないのはもどかしいかもしれないが、先のことは分からない。
100年経ったら、少なくとも人口は3分の1だしな。
原発なんて、そもそも必要ないかもしれないしな。
水力と、若干の火力、再生可能エネルギーで、十分やっていけるだろう。
それが、真の意味での国家百年の計に違いない(って、そうなのかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
ウランなんて、その頃は、価格が暴落して、産出国が、泣いて買ってくれと言ってるかもしれないしな。
いやいや、ウランどころか、プルトニウムや核兵器だって、余って仕方がないに違いない(ロシアは、だから高速炉(増殖はしません)を、無理して開発したわけだしな)。
細々と研究を続けながら、再起の時を待つしかないだろう。
別に、我が国に限った話ではないだろうしな。
山のような核廃棄物に埋もれ、自分たちの祖先を恨みながら暮らしている子孫たち・・・。
何をすべきか、何をすべきでないのかを、今こそ、じっくりと考えるべきだろう・・・。
もんじゅの廃炉の話を追いかけた。
ただの高速増殖炉の原型炉の廃止に、何を大騒ぎしているのかと思って調べていくと、とてつもない話に膨れ上がる。
もんじゅをやめるということは、高速増殖炉の開発そのものをやめるということであり、核燃料サイクル、再処理、MOX燃料、燃料のバックエンド(ゴミ処理ですな)の見直し、エネルギー政策全般、果ては、核兵器開発(の中止?)から日米安保条約の見直しに至るまで、全部絡んでくる話だという。
そうなんだろうか?。
欠陥だらけで、動かせなくて、さらに金を食う話になりそうだから、この際、やめましょうよというだけじゃないのかあ?。
浮沈子は、やめた方がいい方に1票だな。
だからといって、ちゃぶ台ひっくり返す必要はない。
時代が変わったのだ。
原発の過酷事故が続き、エネルギー事情も変わった。
核兵器を持ちたいという国家は別にして、向こう100年は採掘可能なウランを、ワンススルーで使えばいいだけの話になっただけだ。
今後、すうせんおくえんを掛けて研究するということであれば、核融合とかの方がいいような気もするしな。
夢があっていいしな。
高速増殖炉は、なんというか、こう、生臭くなってしまったわけだ。
常陽くらいで、引っ張っておけば良かったのだ。
再処理にしても、100年掛かりますくらいに言っておけば良かったんだろう(そうかあ?)。
来年出来ますとか言うからおかしくなる。
我が国に、原発を導入してきたジジイどもは、あと数年でいなくなる。
気にすることはない、キッパリと止めちまって、冥途の土産に持たせてやればいい。
浮沈子は、高速増殖炉を将来像にした核燃料サイクル自体に、うさん臭さを感じている。
いいじゃないの、ワンススルーで。
資源を外国に頼らざるを得ないというのは、我が国の宿命であって、それを未来永劫受け入れていけばいいだけの話だ。
それに、ちょっと調べれば分かるが、海水からのウランの採取は、結構いい線いっている。
無尽蔵の資源だ。
核燃料サイクルにしがみついて、どぶに金を捨て続けるか、目先の経済性に目が眩んで、国家百年の計を誤るか。
浮沈子なら、間違いなく目先だな。
先のことなんて分かりっこない。
もちろん、やっぱ、核燃料サイクルがいいという結論になるかもしれない。
しかし、今の我が国の状況では、このまま100年続けるわけにはいかない。
一度、撤退して、仕切り直しがいいような気がする。
結論を急ぎ過ぎたんだろう。
それは、どこからかの圧力だったのかもしれない。
米国とか、フランスとか。
あれだけの事故を起こしたわけだし、暫くの間、開発が停滞したって仕方ない。
宇宙開発や、航空機開発のようなもんだ。
我が国は、2011年3月11日に、敗戦したのだ・・・。
原発産業は、さながら焼野原だな。
再稼働さえ、おぼつかない。
核燃料サイクルを見直したって、我が国のエネルギー供給に直ちに問題が発生するわけではない。
核廃棄物の処理では苦労することになるだろうが、核兵器開発疑惑を受けなくて済むという、まあ、当然のメリットもあるしな(メリットかあ?)。
核燃料サイクルを見捨てて、ワンススルーで、核廃棄物は電力会社が費用負担して処分するという仕切り直しをして、それでも原発がいいというなら、それはそれでいいだろう。
他の国は、それでやってるわけだし、出来ない話ではないはずだ。
電力会社は、いくつか潰れるかもしれないが、それで電気が止まるわけではない。
多少、産業が停滞したり、経済の混乱があるかもしれないが、それは一時期の話だ。
むしろ、不良債権を整理して、健全経営を果たしたということで、評価されるかも知れないしな。
ただし、将来に向けての研究開発は続けるべきだろう。
時間をかけて、じっくり行えばいいのだ。
100年でも、200年でも、時間はたっぷりある。
(高速増殖炉の必要性 (03-01-01-02))
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=03-01-01-02
「資源小国の日本においてエネルギーの安定供給を長期的に確保するためには、限られた量のU資源を有効利用できるFBRの開発が必要である。」
この手の記事を読むと、ちょっと病的な偏執を感じる。
エネルギーを自前で調達しなければならないというのは、なぜなのか。
世界で、自前のエネルギーだけでやっていける国なんて、数が知れている。
どこの国も、他国から輸入して、やりくりしている。
ほんの一握りの国だけが、自前のエネルギーでやっていけるだけだ。
なぜ、我が国がそうならなければならないのか。
そんな理由はどこにもないだろう。
無理せずに、身の丈に合った生活をすればいいのだ。
ウラン資源を100倍にして使おうなんて話は、普通に考えればあり得ない話だということは誰でも気づく話だ。
世の中に旨い話はないのだ。
あるとすれば、詐欺である。
国家の詐欺に、まんまと騙されて、今まで半世紀以上もドブに金を捨ててきたわけだが、気付いただけでもめっけもんだろう。
今なら、傷が浅いうちに手を打てる。
幸い、景気は回復しそうもないし、エネルギー需要も逼迫してはいない。
これからは、国内産業は縮退していく運命にあるわけだし、いいタイミングかも知れない。
我が国には、これ以上新たな投資をする価値もないしな。
成長の限界というやつだ。
潮時かあ。
そんな気もする。
100年間、10兆円を掛けて、地道に研究することだな。
もんじゅに金をかけるなら、その金を違うことに使った方がいい。
昨日も書いたが、我が国には、ロシアのように27回ものナトリウム漏れを許容する度量はない。
その度に20年ずつ停炉すれば、完成するまでには、後520年掛かることになる。
もんじゅは年間220億掛かるそうだから、11ちょう4せん4ひゃくおくえんの出費だ(電卓、桁溢れ!)。
まあいい。
たぶん、そういう計算にはならないんだろうけど、そのくらいの感覚でいいのだ。
それだって、我が国が抱えている借金の1パーセントくらいの話だ。
無理して、維持する話じゃないし、おそらく技術的にも、新しい研究に投資した方が有益に決まっている。
当事者としては、いろいろ言いたいことがあるだろうし、原発反対の意見の方にしてみれば、全面的な原発廃炉に繋がらないのはもどかしいかもしれないが、先のことは分からない。
100年経ったら、少なくとも人口は3分の1だしな。
原発なんて、そもそも必要ないかもしれないしな。
水力と、若干の火力、再生可能エネルギーで、十分やっていけるだろう。
それが、真の意味での国家百年の計に違いない(って、そうなのかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
ウランなんて、その頃は、価格が暴落して、産出国が、泣いて買ってくれと言ってるかもしれないしな。
いやいや、ウランどころか、プルトニウムや核兵器だって、余って仕方がないに違いない(ロシアは、だから高速炉(増殖はしません)を、無理して開発したわけだしな)。
細々と研究を続けながら、再起の時を待つしかないだろう。
別に、我が国に限った話ではないだろうしな。
山のような核廃棄物に埋もれ、自分たちの祖先を恨みながら暮らしている子孫たち・・・。
何をすべきか、何をすべきでないのかを、今こそ、じっくりと考えるべきだろう・・・。
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